2002年2月のお便り 戻る
2月28日 岐阜の山ちゃんから「グローバルスタンダード」
僕も少しWTOを勉強してみたけどWTOは国際基準な
んて言ってるけど
アメリカンスタンダードだと思う。もっと正確に言うなら
「アメリカ・ケアンズ諸国スタンダード」。
国連だってアメリカ主導と言うのは誰の目にも明らだと・・思ってる。
で、WTOに移行してコーデックス委員会がイキナリ強制力を持ったけど
その主導権をずっと握っていたのはアメリカとカナダ。
北米の作物や食品を
世界中に売り込むために機能してきた委員会と言われて
もおかしくはない状態。
そんなグローバルスタンダードなんてクソ喰らえ!
農産物のセーフガードだってアメリカは5回も発動して
いるが日本は
まだ一回だって発動してないし今後もしないだろう。
発動する権利が与えられているだけでは現実的には平等ではない。
コーデックス委員会が弱小国の意見を大国の意見同様に
聞き入れ
るなどは絵に描いた餅か夢物語。
僕にはややこしく、しかも矛盾だらけの認証制度は要りません。
認証なくて米が売れなきゃサラリーマンに潔く戻ろっと。
僕が認証や評価される立場ではなくて、国連やアメリカ
やWTO
のやることをジッーと田んぼの陰から見て評価してや
る〜ぅ!
「コラ!アメリカ!京都議定書にサインせんかい!
何でお前だけいつも特別なんだ!?」
本日は虫の居所が悪いのか荒びれてしまって申し訳ござ
いません。
(アットマ)(アットマ)(アットマ)(アットマ)(アットマ)(アットマ)(アットマ)(アットマ)(アットマ)(アットマ)(アットマ)(アットマ)(アットマ)(アットマ)(アットマ)(アットマ)(アットマ)(アットマ)(アットマ)(アットマ)(アットマ)(アットマ)(アットマ)(アットマ)(アットマ)(アットマ)(アットマ)(アットマ)(アットマ)(アットマ)(アットマ)(アットマ)(アットマ)(アットマ)
山田正隆 農事組合法人福地ハイランズ
URL
http://homepage2.nifty.com/happy_rice/
e-mail
highlands(アットマ)nifty.com
i-mode
highlands09021388051(アットマ)docomo.ne.jp
docomo 090-2138-8051
tel&fax
0574-49-1761
505-0421 岐阜県加茂郡八百津町福地751-11
(アットマ)(アットマ)(アットマ)(アットマ)(アットマ)(アットマ)(アットマ)(アットマ)(アットマ)(アットマ)(アットマ)(アットマ)(アットマ)(アットマ)(アットマ)(アットマ)(アットマ)(アットマ)(アットマ)(アットマ)(アットマ)(アットマ)(アットマ)(アットマ)(アットマ)(アットマ)(アットマ)(アットマ)(アットマ)(アットマ)(アットマ)(アットマ)(アットマ)(アットマ)
2月28日 岡山の赤木さんから「微生物利用」
微生物の農業利用の話がでていた中で、なにやら私の名前が見えたのでちょっとだけ。
EM菌の話も出ていたっけな。以前は農業に乳酸菌を使ったり、EM菌(放線菌、乳酸菌、光合成細菌の混合物)を使ったこともあります。
酒を作る時に人が手を下さなかったらお米は腐敗するので、最初に酵母菌を入れて醗酵への向きを決めてやると、後は勝手に自分で進みだします。
田んぼや畑も同じで、スタート時にいい菌を入れてやると、土が醗酵系に進みます・・・・。
てなことをご本で勉強して実行してみましたが、やり方が悪いのか、観察が足りないのか、効果がどうもよく分からなかったのが現実です。たとえば、畑に鶏糞の生をどさっと入れて混ぜ込むような無茶をしなければ、微生物資材はあえて使わなくてもそこそこにいいものが採れるんです。
土には土着菌が頑張ってくれてるから、彼らに激しいインパクトを与えないように、そしてエサとなる有機物を十分に与え、土がふかふかになるような管理なども怠らなければ、私の場合は微生物資材は要りません。 しかし土壌微生物のことは知っておかなければなりません。知った上でそれを活かす方法を務めてやればいいのじゃないですかな。 だって、微生物資材はけっこう高いよ。念のために私が実行してることを書くと、
1. 急激な過窒素、反対の窒素飢餓をしない。
2. 農薬を使わない。
3. アルカリ資材は原則としてやらない。
4. 土が通気性を持つように籾殻、麦わら、稲わらを入れる。この場合必ずしも混和しなくて
も、わらの下の土はミミズや虫で穴だらけとなり、自然にふかふかになる。
5. 有機物を入れて自然に土が細かくなるようもってゆく。トラクターで小さくしようとするの
も、ミミズなどの小さな生き物には激しいインパクトと思います。
こうしたおかげで畑はふかふかです。こうなると猫ちゃんが喜んでトイレ穴を掘ってくれるのにはまいったまいった降参です。
2月27日 京都府綾部の河北さんから「来年の展望」
今年 米糠ペレットで米を作ってみて 無農薬で米が作れる自信が
なんとなく見えたような気がしました。
専業農家になって6年 ただいま29歳 稲作研究所に出会い
タイワ精機の社長さんに出会い 百姓の先輩と話しをする機会が
持てたことに感謝しています。
自分が年齢を重ね 60歳くらいの歳になったとき はたして
自分は自信を持って 米を栽培していられるか 心配でした
でも なぜだか 不思議と自信が持てるようになってきた
自分が栽培してるものに 自信が持てるようになってきたからかな
なんて 思っています。
来年 同じ綾部に住み 農業を生業として暮してる
四方さん 西山さんと3人で まず 米糠ペレットを使用して
もっと自信の持てる 米を作ろうと考えています。
野田川町の太田さんにも色んな話しを聞きながら 全国で
米糠ペレットを使って米栽培されてる先輩に聞きながら 自分たちの
米 作りたいと思っています。
2月27日 大阪の小圷(こあくつ)さんから「有機認証制度とWTOの動き」
齋藤 政憲さん、こんにちは。大阪の小圷です。
「有機認証適応製品について」の説明ありがとうございました。分かりやすかったで
す。
>農産物(有機)基準については コーデックス委員会で論議されますから
>国内で「ああだこうだ」と騒いでも なんのたしにもなりません。(齋藤さん)
おっしゃる通りだと思います。そのことが、最近になって、やっと分かりました。
私は建築設計の仕事をしていて農業のことはズブの素人で、WTOの農業関連の中味も
殆んど知りませんでした。最近(2/10)に伊庭みか子さんの話をうかがい、インター
ネットで関連内容を検索することで、多少の理解が進んだ次第です。
つまり、1995年 1月 にGATTからWTOになったことで、「WTO全加盟国の批准による国
際条約に根拠づけられ、国内法と矛盾した場合にもWTO諸協定に合わせる方向で各国
に法改正の義務が生じる。」ことになったため、国内基準もその趣旨に沿わざるを得
ない、という関係にあることを知りました。
>ですから コーデックス委員会の決定が最終決定ですので
>アメリカンスタンダードではなく グローバルスタンダードとなり
>等しくどの国もその基準を守らなければならないのです。(齋藤さん)
となるわけですね。システムとしてはおっしゃる通りですが、内実的には、
>どこかアメリカンスタンダードにのせられているような気がしないでも
>ありません。
> ということは、きっと、この有機認証制度は地産地消とは反対の流通制度、
>どこか大量生産・大量消費を前提とした制度なんだろうなぁと思いました。
>(池田町 冨田善嗣さん)
という表現は、表現上の「アメリカンスタンダード」という語句の問題があるかのよ
うにも見えますが、あながちずれてはいないように思えてくるのです。というのも、
コーデックス委員会に出席している米国のメンバーに多国籍企業の代表者が多くその
意向が反映されている、という構成だからです。
少なくとも、グローバルスタンダードとしての市場至上主義(≒アメリカ基準)が濃
厚に見て取れると思うのですが、うがった見方でしょうか。もし、ずれていたら、ご
指摘ください。
というのも、先日(2/10)の「お米の勉強会」で「安全な食と健康を考えるネット
ワーク」事務局長 伊庭みか子さんの『WTOの進捗状況報告』をお聞きした時に、多
国籍企業のアグリビジネスとしての「有機農業」と「認証制度」の報告を冨田さんと
同じ思いで聞いていました。
今、中南米等で巨大なスケールで、有機農法プラント化が多国籍企業の肝いりで進ん
でいると云います。地元の農民が口にしない作物(=世界市場向けの作物)が壮大な
スケールで生産されているというのです。
一方、認証制度とは、作物生産場面はもとより、貯蔵・運搬・流通・販売等のあらゆ
る場面に関する『認証』を得ることで始めて効を奏する制度ということ(?)ですか
ら、自ずと、生産から消費に至るルートが整理・統合されていない弱小の組織にとっ
ては取得のし難い(or 取得しても対費用効果のでにくい)制度といえるのではない
でしょうか?
コーデックス委員会の存在を規定しているのは、【衛生植物検疫措置の適用に関する
協定=ハーモニゼーション協定】であり、そしてその前提となるのは、【農業協定の前文】
(「その国の中で農業が競争力のない産業であれば、そういう国はその産業をできる
だけ早くやめてしまった方がよい。食糧の安全保障は安い、そして豊富な国際市場か
ら確保するべきであって、コストのかかる、競争力のない国内の生産者に頼るべきで
はない」というようなことが表現されているらしい。)ですから、『経済至上主義』
に貫かれている、とは云えると思います。
そして、国連で意向をごり押し出来ないと見るや分担金も支払おうとせず軸足をGATT
に移し、さらにWTOの発足をリードしてきたのは米国である、ということは歴史的事
実だと思います。それは、言わば「アメリカンスタンダード」の実現の過程であった
のではないでしょうか?
そのような意味で、説明不足ということは否めませんが、冨田さんの表現はいい線
いってるのかなぁ、と思いました。(にわか勉強なのでズレてるかも知れません。
^_^; )
☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆
■資料編■
http://tanakanews.com/index.html
●シアトルWTO会議をめぐる奇妙な騒乱・・・1999年12月6日 田中 宇氏
http://www.mmjp.or.jp/gcon/news/news0106.html
●コーデックス委員会とは・・・
1962年に世界保健機構 (WHO) と国連食糧農業機構
(FAO) は、食品貿易が盛んになっ
てくる中、食品に関する国際規格をつくる必要があると合同で食品規格を検討する委
員会を設置、それがコーデックス委員会です。正式にはWTO/FAO合同国際食品規格委
員会といいます。これまで、農薬の食品への残留基準や食品添加物などの規格を定め
てきました。この委員会での議論は、世界貿易機構
(WTO) に連携されており、WTOで
の遺伝子組み替え食品の貿易の進め方にも大きな影響を及ぼします。
http://www.fao-kyokai.or.jp/about/index.html
●国際連合食糧農業機関(FAO)とは・・・
国際連合食糧農業機関(FAO)は、世界の人々の栄養水準および生活水準を向上させ
るとともに、農業の生産性を高め、特に農村に居住する人々の生活事情を改善してい
くことを使命として、1945年に設立されました。
FAOは国連最大の専門機関であり、農業、林業、水産業および農村開発のための指導
機関です。またFAOは政府間組織であり、現在175の加盟国にEC(加盟機関)を加えて
構成されています。
FAOは、設立以来、農業開発と栄養改善を促進し、「すべての人々が活動的かつ健康
的な生活に必要な食料をいつでも入手できる」食料安全保障を追求することにより、
貧困と飢餓の撲滅に取り組んできました。
在FAOが特に優先して取り組んでいる課題は、天然資源を保全・管理するとともに、
持続可能な農業・農村開発および食料増産の長期的な戦略を促進し、食料安全保障を
達成することです。 環境を考慮し、技術的に適切で、経済的にも有効でかつ社会的
に受け入れられる開発を推進することにより、現在さらには将来の世代の人々の二一
ズに応えていくことがこうした優先課題克服の目的です
http://www.fao-kyokai.or.jp/about/kyokai.html
●(社)国際食糧農業協会(FAO協会)とは・・・
FAO(国際連合食糧農業機関)は、世界経済の発展及び人類の飢餓からの解放を図る
ことを目的として設立され、世界の食料・農林水産情報の収集、開発途上国地域にお
ける各種農林水産事業開発プロジェクト等を行っている国際連合の専門機関です。
(社)国際食糧農業協会(FAO協会)は我が国のFAOへの加盟に際し、各加盟国に設立され
ることになっているFAO国内委員会に代わるものとして、昭和27年に設立された社団
法人です。
本協会は、設立以来、FAOの各種資料、書籍等の国内への提供、飢餓・栄養不良の撲
滅及び世界食料安全保障の達成を目的としてFAOが日本国内で行う各種活動の支援や
NGO(非政府組織)レベルでの協力活動に対する支援を行ってきました。
☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆
小圷敏文
moku_23(アットマ)hotmail.com
2月27日 福岡の東端さんから「門前の小僧より、、、」
いつもメールを読ませて頂いています。生産者の努力に感服しています。有機認定取得についても話題になり少しは恩返しが出来そうです。JASマーク付きの九州産無農薬茶の表示は間違いと考えられます。現在、減農薬・無農薬等のガイドラインはみなをしが行われています。今の所JASの認定に含まれるところまでいっていないようです。表示にに付いては、第5条 有機農産物の名称の表示は、次に規程する方法により行うものとする。の表示区分に記載されています。又、認証と使用する場合全体の仕組みをさします。認定は認定されたも(又は認定の行為)に使用します。有機認定取得というのが正しい表示となります。木酢の使用に付いては,使用できると考えられます。その理由は第4条 生産の方法についての基準は、次の」とうりとする。の別表1(肥料及び土壌改良資材)に木炭使用も認めています。さらに、別表3(調整用等資材)クエン酸の使用も認めています。但し、その使用理由を明確にし、資材名や入手先をリストにする必要があります。以上です。認定についてご質問あればメールで回答させていただきます、認定を業とする門前の小僧より。
2月26日 宮城県一迫町の齋藤さんから「有機認証適応製品について・ほか」
(齋藤さんは、6ヘクタール有機稲作農家です 注byやまちゃん)
こんにちは 宮城県一迫町の齋藤です。
有機認証適応製品という商品はあっても どの登録認定機関も
認証していませんのでご注意下さい。有機認証適応製品を使用すれば
有機認証がとれるとは 必ずしも限りません。
有機認定はあくまでも 有機の認定をうけた事業者(個人)が 自分で
行うものです。有機とは何かを熟知し 農産物を生産し出荷するときに
この農産物は「有機農産物」ですと 自己責任で表示するだけの資格を
有していると登録認定機関から認定されることが 有機認証制度です。
「有機認証適応製品をメーカーが保証しているから使用した」ではなく
メーカーがなぜ保証したかの根拠を確認したうえで使用しなければ
有機JASのマークは使用することはできません。
「どこかアメリカンスタンダードにのせられているような気がしないでも
ありません。」ではなくて 全ての基準は国連で決定されます。
農産物(有機)基準については コーデックス委員会で論議されますから
国内で「ああだこうだ」と騒いでも なんのたしにもなりません。
日本農業の現実を主張するためには コーデックス委員会の場で
発言しなければならないのですが 日本政府は農水省・厚労省などの
統一意見が出せず それができなかったのでした。
安保理のように 軍事大国の常任理事国が 強大な力を発揮しますが
コーデックス委員会はすべて平等ですから どんな弱小国でも大きな発言が
できます。ですから コーデックス委員会の決定が最終決定ですので
アメリカンスタンダードではなく グローバルスタンダードとなり 等しくどの国も
その基準を守らなければならないのです。
「有機認証取得の九州産の無農薬茶」ですが 有機JASマークがついていて
その上 無農薬でしょうか。普通 「有機農産物」は 無農薬かどうかはわかり
ませんが 無農薬の表示があれば それは本物の無農薬です。
一方 特裁の無農薬無化学栽培は 使用して良い農薬がありますので
無農薬といっても無農薬栽培でない場合があります。
有機農産物と特別栽培農産物では 表示法に違いがあります。一般的に
消費者にインパクトがあるのは 特裁の無農薬栽培です。無農薬であれば
化学肥料も使用していないと思われるのです。
日本で本格的に有機JAS法が施行されてから1年が経とうとしていますが
そのシステムの評価は 世界一とさえいわれる様になりました。輸入される
有機農産物にはJAS法に違反する物が多く かなり摘発されるようになりました。
国内の有機農産物は JAS法があるがために 外国の有機農産物から
守られることとなりました。慣行の農産物は JAS法ほど輸入農産物に対して
力がなく セーフガードなどの問題が起こりやすくなっています。
齋藤 政憲
psy-farm(アットマ)kurikoma.or.jp
小圷様、皆様、
乳酸菌についてもう少し書いておきます。
私は、若いころ南ドイツのコンスタンツというところで化学を勉強し
ていました。そこを卒業した後、引き続きその大学のドクターコー
スで研究生活を送りながら、助手として学生を指導していたこと
があります。コンスタンツは、スイスとの国境の町ですが、その地方
特産のエーメンターラーというチーズが好きで、いつも食べていまし
た。このチーズを食べると、なぜか懐かしい味がして満たされたも
のでした。その後私は、化学会社に勤めることになり、ルードヴィヒス
ハーフェンと言う町に引っ越しましたが、もうあまりエーメンターラー
を食べる機会がありませんでした。
あのチーズがどうして私の舌にあっていたのだろうか、と疑問に思っ
ていましたが、調べていてそうか、と合点の行くことがありました。
私の実家は和歌山県の日高地方なのですが、その地方で昔か
ら食べられている「熟鮨(なれずし)」というすしがあります。これは
古代鮨で、現在の早寿司とは違い、酢を使わずに乳酸醗酵さ
せた「すし」です。葦の葉で巻き、重石をして塩蔵するのです。こ
の鮨は小さい頃から食べていないと、始めての人にはとても食べら
れません。
実は、この熟鮨とエーメンターラーの乳酸菌が同種のものだったの
ですね。エーメンターラーは中にガス穴がありますので、ヘテロ型で
すね。
日本では、平安時代まではチーズが食べられていたようです。
「醍醐味」という言葉にその名残が残っています。醍醐とはチーズ
のことです
林 正弘
岡山県御津町
2月26日 京都綾部市の中津隈さんから「これから、どうぞよろしく」
(やまちゃんからの、お元気?というメールに)
お元気?っっっっっって、もちろん元気です。
大変ご無沙汰してしまいました。お許し下さい。山下さんからは、「HP・除草剤を使わない稲つくり」立ち上げの時からお誘いいただいていながら、もうすぐ、もうすぐと言いつつ、参加するまで早2年?が過ぎてしまいました。ここにお詫びいたします。元来パソコンは苦手ではないのですが、好きではない…、と言うより、勤め人時代に一睡もせずパソコンに向かうこと何百夜…、を数えたせいか農家となってからというもの、昼は外で目一杯働いて、できれば夜はパソコンに向かわず、酒かっくらって寝てしまおうと努めてきた感があります。ましてここ2年、念願の乾燥場落成にむけて、無い知恵を振り絞りながら、建築屋、機械屋、その他業者さん、そして融資先との折衝の間、銭勘定で眠れぬ日々。工事に入ってからは安く上げたいがばかり、自前工事をやったりで、落ち着く間も無かったことご理解下さい。
ところで岐阜の山ちゃん。この間あれほど、今はメールアドレス知らせたのはあんただけよと言っていたのに、口が軽いと言うか、指が軽いというか.....、メデタク知れてしまいましたね。わっはっはっ!パソコンに向かいたくないと言いながら、毎年恒例決算書作りを終えてから、この春ここにデビューするつもりでした。さて、決算書も残すところ清書するのみとなりましたので、ここにクマさん参上仕る。以後、宜しくお願いいたします。
ご無沙汰しましたお詫びに、HPに募集ありました「農園通信」を添付いたします。我が家の通信は『農樹通信(ノウジュツウシン)』と称します。
2月25日 京都の土佐さんから「伏見トウガラシの害虫対策など」
久しぶりにお便りします。
我が家では父が「伏見トウガラシ」を栽培しJAに出荷しています。栽培方法に関し
ては長年のキャリアもあり別にとやかく言うことはないのですが、出来るだけ農薬を
使わないで栽培をしてほしいと思っています(といっても我が家には農薬はないので
すが)。
そこで初期の定植にはEM溶液を使用することで活着にすばらしい効果があることは
わかったのですが、アブラムシやその他の害虫に対してどうするか?ということで悩
んでいます。
とりあえず廻りにコーンを植え風除け効果と共にそこに害虫を集める。次にトウガラ
シの中に虫が嫌うと聞いたようなマリゴールドを植え虫を寄せ付けない。
こんな方法はどのようなものでしょう?皆さんのもっと良い方法があればお聞かせく
ださい。
それとハーブの本、欲しいのですがどちらに連絡すればよいのでしょうか。
*******************************
土佐祐司(とさゆうじ)
y.tosa(アットマ)galaxy.ocn.ne.jp Tel 0773−58−2265
京都府 天田(あまだ)郡 三和(みわ)町 岼(ゆり)595
*******************************
*やまちゃんから
トウガラシの廻りに、飼料作物のトウモロコシを植えるのは、おもしろそうですね。
トウモロコシにびっしりアブラムシがたかり、そのアブラムシが、ナス科の植物にたかるのと違うアブラムシなので、天敵のてんとうむしなどを増殖させるのだ、と言うのを聞いたことがあります。
ぼくは、家の横の直売所で売る程度(果菜類全部あわせて400本くらい)なので、気門に膜を張って窒息死させる「オレート液剤」「粘着くん」で対処しています。
ハウスで苗作りしていると、幼苗時にアブラムシが出るのよね。
生育後半に、ナスにアブラムシが出たら、あきらめて、刈り込みます。秋口になると、不思議に、いなくなります。
それから、「自家採種ハンドブック」の注文は、山下までお願いします。
2月25日 福井の冨田さんから「森の土、有機認証制度など」
森の土について。
畑様のメールに「直射日光が当たらず、涼しく、適度な湿気があり、
落ち葉が積もった環境が最適のようです。」との一文があり、
そういえば、と近所の農家の方の事を思い出しました。
その方(老夫婦)は、秋、落ち葉が沢山出てくるとそれを毎日集めて
畑に敷いておられます。きっと雪の下で丸ごと発酵されているのですね。
有機認証に関連して。
先日、普及員から某三井○○の開発した、細菌除草剤の試験を
しないか、と頼まれました。何となく怖かったので、ヒエは深水で対応
できますので、とお断りしましたが。
確か2005年に有機認証適応製品となる予定と聞きましたが、
いくら化学合成品はダメで自然界にあるモノならOKっていっても・・・・。
それから、有機認証制度は消費者にとって本来とても素晴らしい制度
(化学合成農薬等の混入を防ぐのは大賛成です。)だと思うのですが、
どこかアメリカンスタンダードにのせられているような気がしないでも
ありません。
先日お茶を買いに行きました。(百姓なら自分でつくりなさいとの
ご意見もあろうかと思います。もっともでございます。)
地元産のお茶はありませんでしたので、遠方より流通しているモノから
選ぶのですが、そうすると、有機認証取得の九州産の無農薬茶が
選択肢として残りました。
地元産ならば、どのような生産をしているかがある程度わかりますが、
遠いところからやってきた農産品ですと、有機認証が唯一の目安です。
ということは、きっと、この有機認証制度は地産地消とは反対の流通制度、
どこか大量生産・大量消費を前提とした制度なんだろうなぁと思いました。
とはいえ、有機認証制度は流通品を選ぶ唯一の手段ではあります。
そして有機農産物が国家間で流通されるという不思議な事が待って
いるのですね。
お米を生産する農家の多くは地産地消型ではないかと思います。
ならば、有機認証制度にのらない地産地消型の信頼確保も一つの
道かなぁと考えたりしました。
生意気言いました。ご意見をお願い致します。
新米百姓 福井県池田町 冨田善嗣
2月25日 大阪の小圷さんから「有用微生物について」
岡山の林正弘さんの「乳酸菌をつかまえました」の記事を興味深く読ませて頂きまし
た。
「モト」は、『酛(もと)』とか『酒母(しゅぼ)』とか書いているんじゃな
かったかなぁ。
*『生酛(きもと)づくり百科』
http://www.kikumasamune.co.jp/daigakuin/shushi.html
酛(もと)とは、お酒の主成分であるアルコールは、酵母の発酵によって生成
されますが、この酵母を大量に純粋培養する工程が「もと」です。酒造りの“もと”
になることから「もと」、また、お酒の母という意味合いから「酒母(しゅぼ)」とも
言います。
*『生もと・山廃もと・速醸もと』
http://www.gekkeikan.co.jp/databank/data/00027.html
酒母(しゅぼ)は、乳酸で雑菌をおさえ、清酒酵母だけを大量培養させたもの。なかで
も「生もと」と呼ばれる酒母は、乳酸菌に酸をつくらせたもので、水、麹(こう
じ)、蒸米を十数個の半切(はんぎり、容量200L程度)に分けて入れ、次いで、
まるで小さな山のように積み上げられた蒸米と麹のかたまりを櫂(かい)ですりおろ
す(「山卸し」やまおろし、「もとすり」ともいう)ことでできあがる。
「酒つくり」や「醤油つくり」では、その蔵固有の『菌』が微妙な、その蔵ならでは
の風味を醸し出すといいますねぇ。
>先人が開発した手法を記録しておく必要があるかも知れませんね。
>それに、単に記録するだけではなく、百姓が自分で菌をつかまえ
>工夫できる多くの微生物について、使い分けとタイミングまで
>体系的に書き残すという点が重要になってきます。(岡山の林さん)
有用微生物については『EM菌』が有名ですが、各地方独特のものが多様に存在しそう
だし、有機農法には欠かせないファクターのような気がする。私は化学が苦手なの
で、十分な展開が出来ませんが、どなたか(化学の得意な赤木さんなど)が教えてい
ただけると有難いのですが・・・
皆さんの情報や知恵を持ち寄れば、「体系化」ができるのでは、と期待してしまいま
す。
*やまちゃんから
「もと」という漢字、はじめから文字化けしていました。「酉」へんに「元」という字みたいです。
2月24日 奄美大島の畑さんから「森の土」
森の土が話題になっているので、うれしくなってお便りします。
以前、山すその畑(ここ奄美本島はほとんど山すその畑ばかりです。)に、直径15センチ深さ60センチくらいの穴をたくさん手掘りしたことがあったんです。そのときに、石ころだらけなのに
やわらかくて、どんどん、掘ることができて、驚きました。
森の土は、本当にふかふかした土なんです。小動物や、微生物、菌類のパワーを見せ付けられたような気がしました。直射日光が当たらず、涼しく、適度な湿気があり、落ち葉が積もった環境が最適のようです。
それ以来、畑の土はなるべく直射日光に当てないように気をつけています。畑土をまるごと、発酵させるときには、特に森に近いような環境をつくるように、気を使っています。
2月24日 岡山の赤木さんから「有機認証に思うこと」
JAS有機認証取得の第1ステップの講習会に行ってきました。
有機認証制度の生まれた背景や関係法令、制度のおよそ、生産現場における注意事項やらポイントを聞いてまいりました。私の場合は米しかないので、そのつもりで自分の作業に思いをめぐらしながら受講しました。1番大事なことは、化学物質による汚染防止と、生産されたものがそれ以外のものと混ざることの防止です。
さてさて、その化学物質とかやらに私はたいそう引っかかってしまったんです。
私は化学はかなり好きなほうです。中学の頃から異常と思えるほど興味をもっていました。その化学は、地球を破壊しつつある農薬等の毒物を発明しましたが、人類にとってかけがえの無い有益な物質も作り出しています。着ている物、食べている物、頭痛の時飲む薬、塗料、化学合成された物無しでは、今の暮らしは100%成り立たないでしょう。
有機認証取得には、化学合成品を排除せねばなりません。化学肥料、化学農薬等、化学合成された全ての資材が使えません。
さて、閉会後に講師陣に単独詰め寄って聞きました。木酢はどうなんですか?
答え; 土壌改良に使うのならいいが、作物にかけてはダメ、とはなっているんだが、昔から使
われてきたいい資材だから・・・・んんん・・・・。
じゃあクエン酸はどうですか?私はじゃんじゃん使っているが。
答え; レモンを搾ったのならいいですが、市販品は合成されたものだからだめです。
だってあれは食品添加物としていっぱい摂取しているし、体にとてもいいものですがね。
答え; 化学合成された物はだめと一応決まっているもので・・・・・・んんんん・・・・。
苦しい答えであった。悪い質問したような気にもなった。汗かいてたようにも見えた。
つまりこの制度はまだまだ過渡期であって、これからいいほうに直したり成長させればいいということか。 そうでないと、この制度は化学を毛嫌いするヒステリックな消費者のわがままを法制化したものに過ぎんことになってしまう。下手したら悪法になってしまうぞ。
コーラやサイダーの酸っぱい元は全部クエン酸だ。佃煮にもお菓子にも入ってる。てめーが旨いといって食ってるものを菜っぱにかけて何が悪りーってんだ。 いかん、興奮するとべらんめー節が出そうだ。
生産者の立場として、また化学を愛する者として、ちょっと考えてしまったのでした。
***やまちゃんから「自家採種ハンドブックの本の入手法」
先日のメールで、お知らせしました「自家採種ハンドブック」
ある方から、本屋が遠いので直接送ってもらうことは出来ないか、との問い合わせがありました。
本作りに関わった(監修者の)山根さんと相談したところ、
定価2000円(送料、消費税サービス)で、送らせていただきます。
ご希望の方、〒番号、住所、氏名をご連絡ください。
郵便振替用紙同封で送りますので、本がついてから、送金してください。
126種の野菜、ハーブごとに、「起源」「特性の解説」「栽培方法」「採取法」「利用の仕方」「品種と系統」が書いてありますので、とても参考になります。著者は、オーストラリアの方ですが、日本の監修者が、我が列島向けに、大幅な加筆がされています。
今日は、我が地域でも素晴らしい天気でした。
そこで、我が冬期湛水水田を見に行きました。
・・・未だ春遠しでした。
(でも小さな虫が雪の上でひなたぼっこを
していて、春を予感させてくれました。)
福井県池田町 冨田善嗣
2月23日 岡山の林さんから「乳酸菌をつかまえました」
寒い日々にそろそろ暖かい日が現れるようになってきました。
動きのなかったタマネギの葉の色が少し濃くなって来ました。
一月の新年会のとき、私は後藤さんの隣に座りました。山下さん
は「ええとこに座ってるなぁ、林さん」と言っていましたが、別に意図
したわけでなく偶然です。
そのときに、後藤さんから教えてもらったことがあります。
乳酸菌は、カビや細菌の活動を抑制することが出来る手ごろで
扱いやすい強い菌だということです。百姓なら乳酸菌などを常に
持っていなさいと言われたのです。
捕らえかたはごく簡単で、米のとぎ汁を捨てずに容器に取り、冬
なら一週間から10日ほど蓋をせず置いておくというものです。
空中から飛び込んで自然に増殖するのでしょう。その地域在来の
菌ですね。捕獲した乳酸菌を私はさらに豆乳で増やしました。
(後藤さんは、牛乳が良いと言っていましたが)
酸で乳精が分離したらこれを分液し、黒砂糖で眠らせるのです。
ここがミソなんでしょうね。乳酸菌を増殖し、眠らせて保存してお
き、必要なとき薄めて目を覚まさせカビ対策などに使う。
悪い雑菌が紛れ込んで増殖していないか私の判断は、一連の
行程で良い香りはしても腐敗臭がしないこととしています。
その他、花モト(アケビの花などを使う)、腐れモトの作り方も教わ
りました。モトという字がどう書くのか分らない。アルコールの入った
席で、メモを取ることもなく全て覚えていられるわけではないので
少し残念な気がします。
花モトと腐れモトでは匂いが違うそうです。菌種が違うのか、或い
は共存している菌種のバランスが違うのでしょうか。
まだ色々ありそうだった。
先人が開発した手法を記録しておく必要があるかも知れません
ね。それに、単に記録するだけではなく、百姓が自分で菌をつか
まえ工夫できる多くの微生物について、使い分けとタイミングまで
体系的に書き残すという点が重要になってきます。そうなると、百
姓ではなく研究者の出番かも?
林 正弘
岡山県御津町
2月23日 岡山の赤木さんから「炭素率・続き」
籾殻炭素率の続きです。
何年も続けるのは怖いです。2年目は前年のがじわーと効くし、3年目は1年目と2年目のとがじわじわーっと効くだろうから、それも地力となったのが効くんだから、もう計算も何もあったもんじゃないだろうな。毎年は止めておいたほうがいいと思いますよ。稲にそら恐ろしい結果が出る日が来るでしょう。コンバインの上と下とで大喧嘩や。わかるやろ。畑ならOKだ。
それと鶏糞の量です。私の作っている朝日は、硫安だと反当15kg窒素にして3.15kgです。これ以上は危険です。これを鶏糞で作ると、同じ春田で300kgぐらいがちょうどいいあんばいです。窒素にしておよそ9kg。もしこの量を硫安で入れると、出穂前に倒伏して田中堆肥となること請合いです。この事実と、籾殻の炭素率調整にやる鶏糞の量とをどう考えていけばいいんでしょうね。
単純計算で算出する鶏糞量では足りないようにも思うんだが・・・・・。これ以上は小生にはわからん。やってみるのが1番いい。
百姓には前に道なし。自分の歩んだ後に道は出来る。それが百姓ってもんだ。私の菜の花も同じだよ。
2月23日 姫路のやまちゃんと岐阜の山ちゃんの交換日記(?)「クズ大豆」
(姫路のやまちゃんから岐阜の山ちゃんへ「個人的質問です」)
クズ大豆が手に入ったぞ。
まずは、400キロ
夢前町の衣笠さんに口利きしてもらってです。
中に、大豆の殻が少し入ってます。
あんたとこのは、どうでした?
動散がつまらないかな?と言う心配があります。
衣笠さんいわく、クズでも、大丈夫、沈みましたよと言うことでした。
(岐阜の山ちゃんから、姫路のやまちゃんへ返信)
(注 BYやまちゃん
ぼく宛の、個人的な返信だったのですが、これはぼくだけのことにしておくのはもったいないと、オープンにしていいかなとお願いしました。
その返事
「山下さん宛て私信です」との注釈をつけて下さい。
それならOKです。みなさんにたくさん教えていただいてるので
若造としても少しでも恩返しできればと思いますが
オープン前提の文ではないので鵜呑みにしてもらっては困る〜。
オープンなら表現がだいぶ違う筈ですので・・)
え〜ミスト(動散)には詰まります!(笑)
殻だけならいいのですが、中には小枝や
殻の連続したものやら訳の分からん異物が
入ってたりします。これは一発で詰まります。
一度詰まると全部かき出すかタンクの接合部で
分解しなくてはなりませんので非常にメンドクサイです。
殻も小さなものならいいのですが
タンク内の落ち方次第では詰まります。
で、僕の場合タンクに入れる前に小さなすくいでクズ大豆をすくっては
手でいちいち選別してからタンクに入れるようにしてます。
3反〜5反くらいなら一度ムシロに広げてみて
選別した方が早いかもしれませんが、
どの道大きいものだけでも殻ははじめる前に選別した方がいいと思います。
2年ほど休耕田だったこともあるのでしょうが
僕の場合は実験に3反程、反当クズ大豆75kgを撒いただけ、
追肥一切ナシの田んぼで
ほぼ十俵獲れたので驚いてしまいました。
しかも心配するほど色が落ちてこない!
岡山の方が75kg撒いただけで倒れたと言ってたのを覚えていて
75で試したのですが確かに一部分倒伏しました。(豊作の半倒伏で問題はない)
玄米もとても綺麗でしたがあまりに葉色が落ちなかったので
食味が落ちてないか心配です。(未試食)
ところで米糠のみで作る田んぼにも寂しそうだったので
追肥にミスト一杯分づつ撒いた田んぼの葉は恐ろしく真っ黒になり
イモチがバンバン出ました。
うちの条件では大豆の追肥は厳禁です。肝に銘じた次第です(笑)
クズ大豆を使う場合、窒素含有率なんてとても当てになりません!!ご注意を。
・・・と言うことを踏まえ今年は米糠100〜200kgに大豆を一振り
(多分10kgも使わない)程を元肥にやり追肥は一切なしという方法で
いこうかと考えてます。この程度なら手で大豆の殻、異物選別も問題にならない
でしょうし、やろうと思えばミストなしでも十分撒けます。
一反の肥料代が1000〜2000円で済みますので
8俵狙いなら十分すぎる程の低価格だと思うのです。
以前は勉強ガテラいろんな有機資材を買ってきては試していた
(たくさんの種類の肥料を使いこなすことがいいことだしプロだとも思っていた)
のですが今は肥料に関してはシンプルいずベストの心境です。
特に海外産肥料はどんなものでも資源の問題、為替の問題、所詮商社を儲けさせている構図
お客様への安全性信頼性の問題などからもう使いません。
同様に家畜堆肥は分解されない抗生物質の問題、目をつけていたビール粕は
遺伝子組み替えに荷担するようで止めました。
狂牛病への消費者の反応は頭に来る所でしたが、同時に勉強にもなりました。
米糠、クズ大豆のみの栽培ならお客さんにも「うちは人間が食べれるものだけを
稲にも食わせてます!」と胸を張って堂々と言えますので。
水を張ったあとの追肥ではうちの場合結構浮いて一部に流れ寄せられました。
クズ大豆自体、クズである以上は比重も軽いはずだと思いますので一応頭の中に
「浮かぶかもしれない」ことを覚えておいた方がいいのではないかと思います。
乾田に元肥としてクズ大豆を散布し耕起、その後代かきの場合でも一部は浮きましたよ。
万一追肥される場合でしたらミストで振られる前に落水またはヒタヒタにして
風で流されないようにして(大豆が水分を吸い重くなり落ち着く)大豆がその場に
移動しないようにはできると思います。一部に吹き寄せられると
稲は黒くこちらの顔は真っ青になります!
除草効果もある程度期待できると思います。
クズ大豆で何が面白いって大豆が水に解けて腐っていき緑や赤いカビや菌が
ドドドっと増えていくのがごく数日で「目でしっかり確認できる」ことです。あれはわかり易く
感動もんです。目で見ること程説得力に勝るものはありませんもんね。
話は変わりますが、うちでは米糠のみ春散布で効き目実証済みでしたので
昨年春作業を手抜きしようと冬に反当200kg以上米糠を撒いたのですが
それらの田んぼはまったく!!効き目がありませんでした。
なので今年は冬の肥も一切なくして今年は春に米糠をライムソアーで撒きます。
2月22日 福井の冨田さんから「森の土と同じだったのですね」
赤木様
いつもアドバイス有り難うございます。
「耕さないこと」の意味が少し分かった様な気がします。
そうだ!、森の土なのですね。パソコンの前で妙に感動してしましました。
育苗については、基本的に大量の養分を必要とするのですね。
油粕抽出液肥ではどのくらいのチッソ量が出てきて、どのくらいが吸収可能
か不明ですが、かなり必要そうと言うことですね。
取り敢えず、今年は20箱程(1葉展開直後からの散布10箱と2葉頃からの散布)。
で実験して様子をみてみます。(失敗しますと怖いですので。)
どうも有り難うございました。森の土・・・素敵なヒントを頂きました。
(でしゃばって・・・なんておっしゃらないで、今後ともよろしくお願い申し上げます。)
福井県池田町 冨田善嗣
2月22日 高知の奥田さんから「籾殻分解に必要なチッ素」
高知の奥田です。
赤木さんもおっしゃるとうり、20Lの容器で籾殻を計り計算すると1000Lで11
0kg、12立方メートルで約1.3トンでした。
モミガラの分解に必要な窒素は、トンあたり6kg程度という事なら窒素成分8キロで
いいでしょうか?
うちには乾燥鶏糞が捨てるほどあり、確か窒素成分2〜3%と聞いた気がするので、
とりあえず元肥に300kgほど入れて様子を見る事にしたいです。
毎年モミガラじゃんじゃん入れて、炭素率に見合った鶏糞入れたら堆肥入れたのと同
じかな?
****************
奥田誠志
ofoku(アットマ)sun.inforyoma.or.jp
ホームページアドレス
マルチングとして通路に入れたモミガラは、下から順にゆっくりと腐ってゆきます。土が痩せることはありません。むしろ耕さないのに通路の土が次第にふかふかになって来るでしょう。
それは、隣の畝から窒素が運ばれてくるからです。水分といっしょに移動したり、微生物が動くことによって蛋白としての窒素が移動します。たとえば、みみずが籾殻の下まで這って来て死ぬると、その死骸と籾殻とで次の微生物が育ちます。こんなことが何百何万世代と繰り返されると、籾殻は次第に腐熟してゆきます。雨からも窒素酸化物が入ってゆきます。そうしている内に、菌によって土が耕され(菌耕と言う)ますます豊な土に変わってゆくでしょう。もうお分かりと思いますが、これは森や山の表土と同じ原理なんです。 ただ、人がこれを耕すと一度に籾殻が混ざるので窒素飢餓となり、作物の吸収する窒素分がなくなるのです。土が痩せることはありません。耕すとバランスが崩れるだけです。土が痩せるということは、含有有機物が少ないこととイコールだと思います。ミミズも有益なダニも放線菌もいない土のことです。
育苗に関して。
井原先生の本にもあるんですが、籾の栄養であるところまでは苗が育つのは理屈ですが、発根と同時に土中のアンモニアを吸収して太い苗になるのも事実です。苗土或いは床土には大量の肥料分が要ります。液肥だけで対処するのは非常にむつかしいと思いますよ。私はポットですが、苗代4畝ほどに米糠50数袋分混和してます。これでまだ足りるかどうかと思っているんですよ。
私がでしゃばって答えてよかったのかな・・・・・・ 少し静かにしようかと思います。
1年ほど前に、このHPでインドせんだんの木やら、日本せんだんのことが話題になったことがあります。特に日本のせんだんの葉やら実の煎じ汁で、虫に効果のあった話しがあればぜひ聞かせてください。実を1斗缶にいっぱい拾ったのですが、煎じることなく捨ててしまったので何にも分かりません。お願いいたします。
**日本自然農業協会の姫野さんから「テープ起こし終わりました」
昨年の米の全国集会の時の伊庭みか子さんの講演のテープ起こし、やっと終わりました。私共の会報に掲載する予定ですが、そちらのホームページにも掲載するとの事でしたので、送ります。
よろしく 姫野祐子
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「WTOとグローバリゼーション」
BY 伊庭みか子
今日はWTOとグローバリゼーションについてお話をすることになっていますが、私自身はWTOは、はっきり言ってもうどうでもいいんじゃないかと、そんな感じもあります。
この間、ドーハでWTO第四回の閣僚会議がありました。日本ではあまり想像されていなかったと思いますが、この会議で最も重要な、あるいは次の交渉で最も重要な焦点は農業であるという風な報道や、政府の発表で、外務大臣だけでなく、通産大臣、農林省の大臣が行きました。
実際にこの二十年間ーシアトルからドーハに至るまでの間ージュネーブのWTOで進んできた状況、それとドーハの現状がずいぶん違うような気がするんです。
前のウルグアイラウンドの時もそうだったけど、政府としては農業のイメージを植え付けた方が楽なのかなと想像されます。又は農業分野は消費者団体、生産者団体など、うるさいんですね。他の分野はそういううるさい所がないんです。企業が一緒に出来る所が多いので、そこだけ牽制しておけば出来ると思っているのかもしれません。
そんな風にかなり困難な中にあるWTOを、私が日本の皆さんにどうお伝えしたらいいのか、又私自身がWTOにどう関わっていけばいいのか考える事が、このお正月の宿題かなと思っている所です。
グローバリゼーションとインターナショナリゼーションの違い
今日は「グローバリゼーションとWTO」というタイトルから始めようと思います。この「グローバリゼーション」という言葉が定義されているようでされていない。解っているようで解っていない。解りにくい言葉で言うと「新自由経済主義」だろうという言葉でかたずけられてしまう。「グローバリゼーション」と「インターナショナリゼーション」は違うのかしらと。「国際化」と言っちゃあいけなくて、「グローバリゼーション」て言わなきゃいけない様な、なんだか皆んながそう思い込んで使われている気がします。
疑問を持っちゃあいけないような雰囲気になったのはシアトル以降、九九年WTO会議が開かれて以降、使われだしたという気がします。
非常に解りやすく、シンプルに説明します。最近は何でも地球規模になってきて「グローブ」というのは「地球」という意味です。グローバリゼーションとインターナショナリゼーションは全然違います。「ナショナル」は「国」という意味。たとえばインターカルチャー。カルチャーは文化ですから、異なる文化の間のという意味。ですからインターは国と国が交わる、国と国の間という意味で国際です。
ところがそれに対して「グローバル化」というのは、「地球化」という事ですから、「国」は関係ない。地球はひとつでよろしいと言っているわけです。つまり地球標準化、地球基準化みたいなもんですね。地球規模でモノカルチャーにしてしまう事。英語で暮らしている人達には解りやすい違いかと思います。
輸入国でなく輸出国の都合に合わせる
今WTOで起こっている事、又は色々な国際会議で国同士が交渉しています。そこで今一番決めようとしている事が輸出国の都合に合わせるという事なんです。
普通の売買であれば、お客さんが望むものを作りますよね。お客さんが望まなければ、それを無理やり「あなたが悪い」と言って売る事は出来ないはずですよね。ウルグアイラウンドまではそういうそれぞれの輸入国の輸入の仕方が尊重されてきました。ですから食糧問題で言えば、安全基準や農薬の残留基準などがそれぞれの国が、こういうものはこれぐらいのリスクがいい、日本の場合の残留基準はこうだと決まっていて、それがヨーロッパの基準とは違っていたりする。そういう場合輸出をする国が日本の基準に合わせてやらなければいけなかったんです。
九〇年ぐらいでしたか、ドイツでリサイクル法ができまして、過剰包装してはいけない事になりました。その過剰包装をドイツ向けの製品だけはしない様にしては大量生産できないらしいんですね。フランクフルトの空港の裏に参りましたら、こういう長いテーブルに男性が五人くらいで、日本から送られてきたカメラの(日本で製造されたかどうかは分かりませんが)、日本の企業のカメラの包装を全部開けて、カメラのストラップだとか部品にも、すごく細かくそれぞれ包装されているのをを一個一個取り外して、全部その部品をカメラの本体に付けて、シンプルな箱に入れて、ドイツ用に直していました。ドイツのリサイクル法は過剰包装した製品は生産した企業が全部引き取らなければいけないという法律でしたから、そういう事をやってたんですね。そういう風に、輸入国にいちいち合わせていたら大変な手間がかかるので、グローバル化、地球標準化してしまえば貿易は非常にスムーズに安くすむ。そういう基本的な考え方がグローバル化という事になります。
儲かっているのは多国籍企業
多国籍企業というのも英語と日本語ではずいぶん違います。八〇年代は多国籍企業は多国籍企業と言っていました。ところが日本は未だに進出企業とか外資系企業と言っていますが、これも日本語の変な所です。トランスナショナルコーポレーション、これは国を超えるという意味、つまり多くの国に跨ってそれぞれの国の決まりに合わせて進出していた企業が、国境を無視してどこの国でもひとつの決まりや規制に基づいていろんな事業を展開するようになったというわけです。
自由貿易地域とか免税地域とかいろんなものを作って、それぞれの国の法律に従わないでも多くの企業を誘致することが出来るようになったという事があります。それが今度はグローバル企業と。もう国は全く関係ない。世界中同じ基準で、同じ決まりでそれぞれの国の法律とは全く関係なく活動する企業です。皆さんご存知の企業としてアグリビジネスのカーギルコーポレーションとかありますが、例えばアメリカのニューオリンズの港を出て、オランダのロッテルダムに着くまでの間に、その船に乗っている穀物が五回も六回も投機的に取引をされている。それがほとんど同じカーギル社の子会社だったり、他の国のカーギル社と取引をしている。取引をしたという事で数字の上ではアメリカのGDPに跳ね返ってくる。又はカーギル社のGDPに跳ね返ってくる。そういう風に、最近では超国家企業と最近では呼んでいます。
WTOの中で「いったい誰が一番儲かっているのか」という話になったときに、必ず最近は企業という話が出てきます。種ー例えば昨日も遺伝子組み替えの分科会がありましたが、遺伝子組み替えの米の種の特許を所有している企業というのは、世界で遺伝子組み替えの種の内の二五%を五つの企業が持っている。すべての種について調べますと、いわゆる発展途上国の種の九五%は多国籍企業(TNC)が持っていて、その特許はWTOの下で統一されていて、どこかの国で特許を取れば、自動的に他の国においても適用するという仕組みになっています。これがグローバリゼーション、地球一本化ですね。これが今どんどんと出来ているという状況です。
農業国も強制的に輸入国へ
今日の資料はウルグアイラウンドで決まった事を中心に簡単につけてしまいましたが、九五年からWTO体制になりまして、ウルグアイラウンドで新たに農業協定というのができて、その中で非常に大きな決まりというのが、世界中の国の農産物市場が開放されたという事です。日本だけではありません。アメリカもそうです。アメリカの場合はウルグアイラウンドの前はウエーバー品目と言って日本よりも多くの物に輸入規制があったんですね。お砂糖とか小麦とかとか一四品目くらいあったんです。これも全部市場開放しました。それまでは国内である程度の条件を満たしていれば「うちは米が十分にありますから、輸入する必要はありません」という事が認められたんですけど、それが認められなくなりました。ですから今年からタイにもオーストラリアから米が輸出されるようになりましたね。
そういう風に全ての国が農産物輸入国であって、特に農業国と言われる国も農産物輸出国であって、農産物輸入国にもなったわけです。それが基本的には地球化、一つの決まりの下で、農産物市場が世界的に開放されたという事です。
それともう一つは食品の安全基準がグローバル化されましたので、世界中の安全基準が一つになりました。日本国内の食品加工業者が使っていない添加物まで国の決まりとして採用するという事になりました。またかなり実際の食生活に合わないような、国際的な残留農薬に基準を採用している。そういう状況が世界中で起こっています。
こうした状況の中で一番やりやすいのは、末端の農家ではなくてアグリビジネスー大量生産、大量輸送、大量流通をするそういう本体の事業者なんですね。まだ多少国によって違いがありますが、どんどん大量生産がしやすいようになって、グローバル化の基準がWTOの中で整ってきたと言うのが現状です。
WTOの論理で世界の農業が歪んでいる
私たちはアメリカは輸出量が伸びて、輸出国の生産者はWTOの農業交渉の中で儲かっているのではないかと思ってしまいますが、全くそうではなく、この五年間の中で多くの状況が明確になってきました。アメリカの場合は基本的な農産物はすべて開放して、輸出して儲かるものを生産する。そうなりましたので、実は二年前にすでに加工食品の準輸入国に転じています。つまりアメリカ国内でアメリカの国民が食べている加工食品の五〇%以上は海外から輸入されたものであるという事です。
農業協定で見落としがちな所があるのですが、農業協定の前文という所があります。「その国の中で農業が競争力のない産業であれば、そういう国はその産業をできるだけ早くやめてしまった方がよい。食糧の安全保障は安い、そして豊富な国際市場から確保するべきであって、コストのかかる、競争力のない国内の生産者に頼るべきではない」とこのような事が書いてあります。これをグローバルの基準の中でこの五年間、どんどんと実施をしてきたわけですから、世界中で非常におかしいことが起こっているんですね。
例えば、最近日本でもアスパラガスが一年中ありますよね。熱帯でも出来るようなアスパラガスを開発しまして、フィリピンのプランテーションだとかニューカレドニアとかニュージーランドとかで日本のへの輸出用にどんどん作り始めたわけですが、フィリピン産のマンゴーも日本国内にあふれています。こうしたマンゴーやアスパラガスをフィリピンではせっせせっせと売って、何を買っているかというとアメリカ産のりんごやブラジル産のオレンジをせっせせっせと買っているわけです。
資料はアスパラガスとパイナップルとバナナを合わせた数字ですね、フィリピンの場合は。それが九四年に6万5千ヘクタールであったものが、現在はその二倍の十一万三千ヘクタール。アスパラガスだけで言うと千四百ヘクタールです。それに対して米はというと、九〇年に一旦自給率一〇〇%に達していたんですが、アスパラガスやバナナを輸出してそのかわり、九八年には二二〇万トンを輸入することになりました。
メキシコの場合、ブロッコリー、カボチャ、レタスなどが日本に来ていますが、これにどんどん土地を取られているので、主食であるトウモロコシの輸入が大いに増えてしまいました。メキシコでは白いトウモロコシを主食として食べるのですが、これがWTOではエサという事になっているので、メキシコの人が主食として食べたいと思うとアメリカからスイートコーンを買わなくてはいけない。しかも白いトウモロコシの三倍くらいの値段で。しかし日本で口に合わないタイのお米を買わされたのと同じように、メキシコ人の口には合わないスイートコーンを買わされて、主食の白い方は足らなくなっているという状況が起きている。それが原因で貧しい農家の暴動などもたくさん起こっている。
この様に競争力のある農産物が、外に出て、つまり輸出をして金を稼いで来ないと意味がないというわけなんです。それがWTOの決まりなんです。ですからその決まりの通りにしないと、国際社会の中で仲間はずれにされる。
アメリカも数字の上では自給率一四〇%なんですけども、実際にはその内容はトウモロコシと大豆と牛肉と豚肉なんです。実際にトウモロコシばかりを作っている中西部に行きますと、例えばアイオワ州など州の自給率は五%しかない。五時間ハイウェイを走ってもトウモロコシ畑しかないんです。町も村もありません。
小規模の農家では、こうした輸出政策で補助金は農家の手には全く渡りませんので、現在アメリカの農家戸数は二〇〇万、つまり人口の一%を少し切っている状態です。一九二〇年には三二〇〇万世帯あった農家が一九九〇年には四六〇万に減っていて、現在はその半分の二〇〇万世帯になっているという事です。単純に計算すると一年間に三万世帯の農家が離農しているという事になる。ところが一九三〇年代に比べると現在の農地の面積は三〜四倍になっています。
実は昨日までミネソタに行ってたのですが、一三、四年前にも訪ねています。その当時豚の農家が三〇軒ぐらいあったのが、今は二軒になっています。アメリカの平均で豚の農家は、いわゆる無菌豚舎で窓がないんですが、一棟に最低で千頭入っています。三棟あって一軒の農家です。一三、四年前に四〜五百頭飼ってた農家が三〇軒あったのが、この様な巨大農家が二軒になってしまって、子供たちの学校をどうするかといった事が大きな問題になっています。
イギリスも同じような状況で、一九五〇年代には農家が四五万世帯ぐらいあったのが、現在は二〇万世帯ぐらいです。これは特に狂牛病のせいで、この五年間で五万世帯ぐらいなくなっています。
これは農業生産者だけではなく、他の関連業者にも及んでいます。例えばインドの場合、各村にあった小さな食品加工場がどんどん潰れていって、巨大な食品加工場に取って代わられています。食用油は油の絞り屋さんがあって、北の方ですと菜種とかからし菜の油を絞ってくれる所がありました。三〇〇万の小さな搾油業者が強制的に排除されたり、倒産してしまって、代わりに入ってきたのがアメリカの多国籍企業です。アメリカの大豆を絞って作る食用油工場です。食生活も油が変わるとすごく変わってしまいます。そういう意味で「食べた事のない油は食べたくない。しかも遺伝子組み替えのものが入っているかもしれない油はいやだ」とかなり抵抗しています。
例を上げたらきりがない。ともか多くの国でく農村で離農と失業が相次いでいるということです。農業協定は世界中のすべての農業生産者に富をもたらすと鳴り物入りで、ウルグアイラウンドの時に、自由化は世界の経済を進歩させると合意して始まったんですけど、結局は世界の農村地帯で家族経営をしている農家は利益を上げていないという状況が明らかになっています。
あまり成果がなかったドーハの会議
今回ドーハの会議で中国、台湾の加盟が認められましたので一四四ヶ国になります。ドーハの会議にはNGOなどの市民団体が100人参加が認められましたけども、その一〇〇人に一万人の見張りというか警備が付けられたそうです。最終的には「ドーハ閣僚宣言」という、長さ一〇ページにもなる宣言が出されました。その内容は、日本の新聞では来年から新しい交渉が始まるがごとき報道をしている所がありますが、ちょっと違います。これまでに交渉をしてきた分野、ウルグアイラウンドで交渉をすることが決まっていた分野で再交渉するという事で、例えばマーケットアクセスとかサービスの自由化などの四つの分野が決められていた。種や遺伝子などの特許に関わる貿易関連知的所有権協定というのがあります。これを見直す事をやりなさい。引き続きこの話し合いは続けましょう。しかし、その他の交渉内容については次のメキシコでの第五回の閣僚会議までに交渉のやり方をあと二年間話し合って、メキシコでの会議で一〇〇%全員が合意した時点で新しい交渉を始めましょうという事が決まったんです。ですから本格的な新ラウンドはまだ始まらない現状です。
なぜかと言うと、発展途上国、南の国々が「そんな新しい交渉を始めたくない」と、前もってWTOに対して「一四〇のWTOの問題点」というリストを提出していたからです。実施上の問題点、つまりいかにWTO自体が構造上の問題点、運営上の問題点があると指摘していたんです。シアトルの時は日本の政府はこう言いました。「日本の主張は全部閣僚会議の合意案に入った」と。それは当たり前だったんです。なぜかと言うと全部「 」付きで入ってたんです。最後の合意文書に「 」が入っているという事は、こういう意見も出ていますという意味なんです。ですから出した提案は全部入るに決まっているんです。
その「 」が問題になったので、今回のドーハでは「 」を全部取り外して強制的に合意に持っていったというのが事実です。最初の日に意見は一切受け付けないという条件の下で合意案を読んで採択するとしたんだそうです。特に反対をしていた二四ヶ国を夕方の六時から朝の六時まで一室に閉じ込めて説得攻勢にあたったそうです。それでインドやエジプトなど一三ヶ国は「この一三ヶ国は合意をしていない」という但し書きを付けて合意をしてほしいと。
ですから、実際には新しい交渉に向けて、論議が進んだという程の内容はなかったのが現実です。
WTOでは「優等生」の日本
農業に関して言えば、日本政府はあまり意味のない提案ばかりしているような気がします。日本について言えば、どこの国から何か注文があるという様な事はこの四年間一切ありません。なんだか騒いでいるのは日本の政府だけなんです。なぜ問題がないかというと、日本の農産物市場はほぼきれいに開放したからです。米も含めて。しかも米の関税化はシアトルの一ヶ月前に決めました。しかも輸入約束もちゃんと守っている。韓国なんか守らないでうだうだしているのに。日本はミニマムアクセスもちゃんと守って、一番出来の良い、いい子ちゃんなんですよ。これ以上日本には大量に農産物を輸入する余地は数量的にないんですね。だから日本の市場はもう完全に開いるし、食品基準も日本は、世界中で一番最初に国際基準に合わせましたから、日本はWTOの優等生なんです。
だから(WTOにとっての)問題は途上国なんですね。フィリピンはまだ米を二二〇万トンしか輸入していないと。まだ米は関税化していない。多くの途上国では関税率の引き下げ率が少ないんです。それから特別待遇があって、日本では九五年からという事で実施されましたが、二〇〇〇年からでいいと言われています。多くの国が日本の一九九五年状態で、これからどの農産物の市場をどのくらい開けようかと問題になっている所です。
そうした途上国に嫌がられないように、「遅れている」国々を配慮しているという態度を見せつつ、それらの国々にどれぐらい沢山農産物を輸出するか、という事が一つの大きな焦点になっているわけです。
この場合国内支持はほとんど問題になりません。途上国は国内の補助金を出すお金がないからです。
スリランカなど、タマネギ、ジャガイモがアメリカやヨーロッパからすごい勢いでのダンピングされて入ってきて、国内のタマネギ、ジャガイモ農家がほとんどいなくなるという状態になってしまっているんです。このダンピングというのが、途上国であっても自分の国の生産物よりも輸入品の方が安いという事。そんなおかしな事が本当はあるわけがないんですね。
この間フィリピンに行ってて、おかしかったのは、マニラの下の下の方で作ったトウモロコシに船賃をかけてマニラに出荷した場合、カーギル社がベトナムで買ってフィリピンに売ったトウモロコシの方が安いんだそうです。だから下の下の方で作ったトウモロコシは売る先がないんです。それでは日本向けの花を作りなさいという事になって行くんだそうですけど。こういうダンピング輸出をどうしてもやめてほしい、これが南の国からの言い分でした。
これは頑張りましたけれども、最終文書には入っておりません。その代わりに何
が入ったかと言うと、輸出補助金を段階的に削減するという文です。日本の提案もこの段階的に削減する、なんですね。
この段階的にというのは、一〇〇年かかって削減しても段階的ですよね。しかも削減ですからゼロにするとは言っていないんです。この段階的にという事場を、EUが最後まで抵抗してたんですが、シアトルではテキストに入っていなかったのが、今度のドーハでは入れたんです。そうする事によって一応EUも削減の合意はすると輸出補助金を削減するつもりはあるよと、政治的な態度を示したという事になります。
ちなみに輸出補助金の額ですが、EUの場合、去年三八〇億ドルです。アメリカが三五億ドル。ただし二〇〇〇年に、補助金とは別に農家の緊急支援策等等で二七〇億ドルの国内支持を使っています。アメリカの言い分では、所謂輸出補助金のカテゴリーに入るのはうちは七〇〇〇万ドルしかないので、七〇〇〇万ドルだけ削減すれば約束を守ったことになると、ドーハでも主張しています。
こういう交渉に詳しい方はグリーンボックスとかあるじゃないですかと言いますが、今回の合意の中でもグリーンボックスというのは途上国に関してのみ配慮するという文章が入っているだけです。途上国が実施しているグリーンボックスの補助金についてはできるだけ貿易障壁だという訴えはしないように、という内容になってます。
そうした中で今新しい考え方が途上国側で出ています。それは開発ボックス、食糧安保ボックスです。この中にグリーンではなくて、食糧の安全保障、主食に関わる政策は農業協定の例外とすべきだ、という主張です。これは日本にとっては大変な問題なんです。なぜかと言いますと「食糧の安全保障がない途上国」という前提が付いたという事なんです。日本はお金があるのでWYOでは食糧の安全保障がない途上国として認められないんです。多くの途上国ではこれを推進しているんですが、これに関しては私たちはもっと考えていかなくてはいけないんじゃないかと思っています。
遺伝子組み替え食品禁止政策にも圧力が
最新のニュースをお伝えします。アメリカがボリビア政府に送った手紙が暴露されました。ボリビア政府は二〇〇一年末日まで遺伝子組み替え作物を禁止していました。その政策をさらに先に延ばすという決定を八月二十三日に下したんです。それに対してアメリカとアルゼンチン政府が「そういう事をしたらWTO違反で訴えてやる」という手紙が届いていたことが明らかになりました。そしてボリビア政府は十月にWTOに対して「この禁止延長政策は取り下げる」と通達しているんですけども、国民には何も言わなかったんです。という事が分かったんですが、同様の事がクロアチア政府に対してもアメリカの書簡が行っています。今年はスリランカですね。スリランカも遺伝子組み替えの食品の輸入を一切禁止すると、今年の六月から実施をしようとしていた所、アメリカ大使館が待ったをかけまして、結局九月に実施をしようとしたら、また待ったをかけられて、最終的にはその輸入禁止が解除になったという事があります。
このように「WTO違反である」という理由で遺伝子組み替えの食品が世界中に急速に広がりつつあるということです。しかも非常にあからさまに,それぞれの国が、国民が遺伝子組み替えの食品はいらないと、そういう声を政府が聞き入れたとしても、禁止の措置が取りにくくなっているという状況があります。
例えば除草剤対生の遺伝子組み替えの作物であったなら、次の年には雑草で生えてくるわけですよね。もし一旦除草剤対生の作物を植えてしまうとそれがラウンドアップ対生だとすれば、輪作をした場合に次の年にはラウンドアップは使えない。結局単作化、モノカルチャー化、大規模化をどんどん進めることになる。アメリカの場合は、農薬などが流れないように今までより密度を二倍、三倍にして大豆を植えて多収穫をしているので、種も高いし、特許料も払わなくてはいけない。大豆の場合、雑草が生えないと三〇〇ヘクタールぐらいの大豆畑をトラクターをがんがん飛ばして収穫できるわけです。そういうわけで、遺伝子組み替え作物を導入する大規模農家の兼業化が進んでいます。夏の間、昼はどこかで仕事をしてきて、帰ってから九時くらいまで明るいですから、農作業をするわけです。
有機アグリビジネスの問題点
先ほどアメリカのアイオワ州はトウモロコシと大豆と豚だけを作っていて自給率が五%だと言いましたが、今大変盛んなのが有機農業ー輸出の為の有機農業です。袋に日本語で「有機大豆」とか書かれて山のように積まれている写真があります。大豆で一〇〇〜二〇〇ヘぐらい。有機トウモロコシで三〇〇ヘクタールぐらい作っています。でも自分たちは食べない。そういう輸出用の有機大豆、有機トウモロコシを作っている農家は、メキシコの安い労働力を何十人も使って、御殿のような家に住んでいます。
そんな中でも、皆さんのように地域の人の自給のために、トマトを少しずつとか、りんごを少し作りという農家も確かにいます。しかしそういう農家は貧乏この上なくて、三ヘクタールもあればいい、なんて規模なんです。何が一番問題かというと、(大規模の畑ばかりで)家もなければ町もないわけですから、売りにも行けないし市場もないわけです。そんな農家の方にお話を伺うと「安いメキシコ産のトマトがスーパーにあふれているのになんでアイオワのトマトを食べなきゃいけないのか。それからアイオワでもトマトは出来るんだよという事をアイオワの消費者の人に理解してもらうのに半年ぐらいかかる」と言ってました。
最初の話にもどって、有機農業がどんどんアグリビジネス化していくという事があります。認証有機というのがありますね。例えばアイオワならアイオワに、ミネソタならOGBAですか。例えばこれはOGBAが認証して作った納豆ですと日本の、スーパーに並んだ小さな袋に書かれた一行のためには、大豆農家だけが認証されているだけではいけないんですね。ご承知のようにそれをパッキングする会社、倉庫、トラック、加工業者、船、コンテナ、日本の港、日本の加工業者、全部がOGBAという認証機関に認証されていなければ最終の商品に書く事はできません。
ここの所日本でも輸入の有機農産物がブームになっているので、アイオワやミネソタでは、ここ数年間毎年日本の企業が二、三十認証していますと言ってます。つまりキューピーやキッコーマンなどの企業を認証してますという話を聞きました。そのOGBAというラベルの下に一つの有機アグリビジネスが形成されていくというわけです。
確かに科学的には、化学的には農薬を使っていない食品かもしれませんが、私にとってはこれは不健康な食品だと言わざるを得ないですね。自分の食べないものを作って、ただ売れるからという事で海外に輸出して、自分の食べるものはメキシコから買ってきている。農村もないし、子供の行く学校もない。この様な所から出来てきた有機大豆は本当に安心できるのだろうか。という事をもう一回考えなければならないんじゃないかと思います
。 その大きな下には有機農産物基準のグローバル化です。牛のパスポートを同じように、やはりグローバルな基準というのは、どんな基準であっても大量生産しやすい基準にならざるを得ないという事がこの有機農産物の基準でも明らかになってきていると思います。
なぜ日本は主張しないのか?
今年は米が大豊作で、ミニマムアクセス米を輸入するためには、青刈りどころか穂がつきそうなのまで刈ってしまわなきゃいけなかったとか。私はなんで農家の人達は怒らないのだろうかと思いました。補助金をもらったからいいんだという農家の方もいらっしゃいましたが、そういう問題ではないと思う。こういう時にこそ日本の政府が輸入するために、ちゃんと豊作になっていて人を養うことができる、そういう農作物を捨てなくてはいけないようなWTOの決まりは輸入国としては間違っていると思うと、なんではっきりと言わないのですか。すごくすばらしい例じゃないですか。それをこの日本の提案では「自給状況は悪い」とか、それしか書いてないんですね。またドーハの一ヶ月前に国が買っているミニマムアクセス米の国内流通の自由化を決めましたね。
日本は別に大きな注文はないと言っていたアメリカの関係者の人にこの一点だけは日本はおかしいと何度も言われました。「私たちは日本に輸出しているのに、その米を日本の政府が抱え込んで日本の農家と自由に競争させてくれない」米は小麦などと違ってそのままパッケージにできる唯一の作物なんですね。ですから例えば箱にミッキーマウスの絵かなんか描いてミッキーマウスライスと書いて売りたい。正当に競争してちゃんと儲けたい。つまり、輸入開放はできた。次は日本の市場に直接投資をしたいというのがアメリカやヨーロッパの輸出企業の狙いなんですね。
日本の農業法の改定したのを見ますと、それがだんだんやり易いようになってますね。アメリカの農産物がアメリカの企業によってパッケージに入れられて売られてくる、そういう状況に、米を先頭としてなっていくんじゃないかと思います。日本政府はドーハの会議が始まる一ヶ月前にそういう事を決めました。
次のWTOではもっと違う分野の交渉が始まります。例えば医療機関の民営化だとか外国企業の金融への参入など、そういう自由化が待ち構えています。そういう所を出来るだけ先延ばしをする為に、農業分野でさっさと譲歩をして「ここはこれだけ譲歩したんだからこっちは待ってくれ」と言わんばかりではないかと思ってしまいます。
先ほども言いましたように、日本にとって厳しいのは、FAOでもWTOでも、食糧の安全保障というのは、食糧が足りなくて飢えている、あるいは栄養不良であるという国という前提がつきまとってます。だから日本の食糧安保という主張はなかなか受け入れられないんです。「買えばいいじゃないの」と言われて終わってしまうんですね。
農業の多面的機能だとか美辞麗句を並べていますが、日本が本当に国にとって農業は必要なんだと思っているのならば、輸出国輸入国、お金のある国ない国に関わらず、国内で生産できるものは国内で作らなくてはいけないと、主張しなければいけないと思うんです。そういう日本の主張を待っている小さな国がたくさんあります。ノルウェーやスイスや韓国などです。お金はあっても小さくてなかなか発言ができない国は、いつも日本がそういう主張をしてくれれば一緒に共闘して、新しい農業協定が出来ると期待しています。
農家の皆さんがもっと政府にたいしてはっきり主張しなければ政府は動きません。またWTOがどんなルールを作ろうとも実践しなきゃいいんです。そういう輸入農産物を消費者が買わなきゃいいわけです。WTO進入禁止という実践の上での生活。そういう消費の仕方をきちんと作っていくという事が重要ではないかと思っています。
2月20日 A-suke@高知さんから「愛媛の重川さんの田んぼ」
去年の初夏に重川氏に会う機会がありました。
水源不足といった印象は微塵も感じなかった。
程よく住宅が散りばめられたところで殆どセメント畔の圃場が多いです。
一部ビニールみたいなものを埋め込んで、水漏れを防いでる。
だから畔漏水は殆ど、畔まわりに米ヌカを「ドカ、ドカ」と盛る?!感じに置いていました。
しばらくすると鼻を抓みたくなるような、悪臭だそうです。(苦情は今のところないとか…)
水管理は、発芽率に応じて変えているようです。
言うまでもありませんが、そろいが悪いと水をはって分結を促進させています。
行った時は、まだ穂も出ていませんでしたが(コシヒカリ)
田んぼの入水口付近麦ワラがぎっしり。
地面はちんちんに固く、泥も靴に付かない。
この「麦・稲連続不耕起」ですると冬場の排水性、夏場の保水性が
年々、良くなるそうです。
なんでもオープンに話してくれる。えーおんちゃんでした。
*やまちゃんから
「麦・稲連続不耕起」ですると冬場の排水性が良くなると言うのは、よく分かります。
夏場の保水性も良くなると言うのは、不思議ですね。
減水深はどれくらいになるのかなあ?
また続報があったら教えてください。
しばらく、快晴の表日本をぶらぶらしておりました。
家に帰ってきて一面の雪景色で隔世の感です。
**********
赤木様
イセヒカリについてのアドバイス有り難うございます。
多収、耐倒伏性について、勉強になります。
多収型の稲の場合、通常のコシヒカリの施肥量では、
コシヒカリと同等の収量を上げにくいかもしれない
ということですね。
確かにコシヒカリは正に無農薬向けの品種だと
思いました。
それに、イモチに弱いのを品種でカバーするのではなく、
適正な栽培法を行うことによって危険性を回避するべきですね。
イセヒカリは販売の予想も付かないので、自家消費出来る
程度の1反弱くらいで栽培してみたいと思います。
有り難うございました。
**********
それから、炭素率について、
私は、ジャガイモ等野菜畑の畝と畝の間の通路に籾殻を敷いて、
雑草をはやさないようにしています。99%の防除成功率でしたが、
この通路を通路で使い続けるならば、籾殻の分解に窒素をどんどん
つかって、通路が痩せてゆくと思うのですが、毎年入れ続けると
どうなりますでしょうか?3年目から肥沃になることはないでしょうか?
よろしくお願い致します。
********************
有機栽培の育苗について、お教え下さいませ。
有機栽培の育苗では、有機肥料を使うと思うのですが、以下の様な
栽培法はどう思われるでしょうか?今年少し実験してみたいと思っております。
(プール育苗をしておりません。)
1.床土のみで、無肥料で種まきをする。
2.2葉程に伸びてきたら、数ヶ月前に作った油粕の液肥(1,000倍程希釈)
を散布する。その直後、水で葉に付いた肥料を洗い流す。
私の理解では、籾は2葉程までは肥料を必要としないはずで、それまでは
必要ないのではないか、と思います。
それから、必要な時期にきたら、速効性のある液肥で養分補給を行う。
液肥は、
油粕をペットボトルに1、水を9位の割合で入れて数ヶ月放っておく。
その上澄み液を水で薄めて散布すれば、有機液肥として間違いなし。
と、上記の様に考えておりますが、ご意見をお願い致します。
(プール育苗では大量に必要かも知れませんね。でも、通路に液肥を垂らせ
ば上手く行くかもと想像したりしております。)
よろしくお願い致します。
(追伸)
昨日メールにて書きました、
有機栽培の育苗についてですが、先程現代農業をみておりましたら、
104ページに無肥料出発の有機育苗についての記事が載っておりました。
失礼致しました。
でも、本文記載のチッソ4gというのはどのようなチッソ施肥を行ったのか
知りたいです。
2月20日 岡山の赤木さんから「籾殻の炭素」
高知の奥田さんの籾殻の件ですが、5畝に12立方メートルおよそ1.5トンぐらいと仮定して、8〜10kgの窒素が要ると思われるから、硫安現物で40〜50kgといったところかな。これには稲用の窒素は含まれていません。でも、入れすぎるよりは不足気味にして後から振れば安全です。
1.5トンの仮定が正しいとしての話しだから、1度籾殻の比容積を測ればはっきりすると思います。
このあたりは、きちんと農学を修めた人の答えが欲しいね。私のはあぜ道情報だから、大外れではないけど、必ずしも当てにならないよ。誰かお願いしまーす。あの大原美術館の近くで仕事しているMr.Sibata@my近所 なんて人はどう考えるかな?
田んぼは一発でふかふかさくさくになることは間違いなし。そしてへの字になる。出穂50日前に寂しいようだったら焼酎飲んでどーんと肥料振ればいい。いい色してたら振ったつもりになってりゃいい。それだけのこと。このあたりだったら任せろってんだ。
話し変わって、JAS有機認証の第1ステップとして講習会に参加しました。意欲が後退した訳ではないけど、すごい矛盾みたいなものを感じて帰宅しました。いずれ報告いたします。
*やまちゃんから
昨日の、籾殻入れたタマネギに入れる米ぬかの量、勘違いしてました。
1アールあたり100〜150キロでした。
100キロくらいの時は、2月にぼかし肥を条間に追肥しています。
ついでに、最近思いついたこと。
産直していると、夏場に薬味ネギがほしいという方が多いのです。
ネギを作るはいいけど、草取りが大変。
そこで、セルトレイ(128穴)に、ポロポロっと種落として育苗しよう。
それを定植すれば、草取りしなくても、まず大丈夫。
昔、おばあちゃんが、長ネギの苗を間違って、小ネギで売ってしまったことがあります。飛ぶように売れました。
2月19日 高知の奥田さんから「ローカルネタと、籾殻の分解について質問」
家の仕事場の近くにヤンマーの販売店があり、一月下旬に農機の実演会がありまし
た。
水を張り代かきしてほんまに田植えしてましたが、5日ぐらいは苗緑で意外と強いか
なと思ってたら、水がなくなって...せめてしばらく水を張ってくれてたら参考に
なったのに残念です。
近くにセイレイ工業という会社があり、この会社は大型コンバインや籾摺り機などを
製造して、ヤンマーブランドで販売されているようです。その下請けの会社もあちこ
ちにあり、スクリュウコンベアなどのパーツが家の仕事場の前を運ばれるのをよく見
かけます。
このセイレイ工業の裏にスクラップ置き場があり、新しい大型コンバイン(たぶん試
作機)なども雨さらしにされていますが、パーツなども譲ってもらえないようです。
こちらではコンバインメーカーの試運転を見かけます。麦や早期栽培の刈り取りを、
毎年試運転に任してる農家もあり、一枚の田んぼに2〜3台のコンバインが働いてた
りします。よく見かけるのはヤンマーやイセキです。
いや〜話があっちへいっちゃいましたが、この前赤木さんの「稲わら分解に窒素が必
要」で井原さんの麦つくりの本で調べてみましたら、稲わら分解に反4キロですね。
実は2反ほどの田んぼの一部5畝ほどに、12立方(一町分程度?)の籾殻を広げて
しまい、土が全く見えない状態です。休耕する予定でしたがコシヒカリを作ろうと
思っています。
窒素成分でどれぐらい必要でしょうか?
****************
奥田誠志
ofoku(アットマ)sun.inforyoma.or.jp
ホームページアドレス
http://www4.inforyoma.or.jp/~ofoku
*やまちゃんから
畑の場合の籾殻。
野菜畑には、僕は、それくらい入れることが多いです。
ロータリーかけると、土か籾殻かわからんくらい。
そこへ、米ぬかどっさり振って、タマネギを定植すると、立派のが出来ます。
米ぬかの量は、1アールあたり20〜30キロ?くらい。
あまり失敗したことがありません。
そこは、梅雨時になると、キノコがよく生えます。
ところが、トウモロコシを作ると、たいてい、肥切れでちんちくりんになってしまいます。
今年こそ、どっさり米ぬかと鶏糞をはりこむつもりです。
(「はりこむ」というのは、関西弁かな、奮発するという意味です)
冬と夏、気温の差で、分解が違うのかな?
今日は、水管理について、少々。
その前に、A-suke@高知にお尋ねします。
愛媛の重川さん、麦・稲連続不耕起でやっているでしょう。
僕の頭の片隅で、?が消えないのは、「水管理、どうしているのだろう?」
「たしか、重川さんの田んぼは、温泉郡の乾田地帯、毎日毎日水入れに追われないのだろうか?」
不思議に思っています。
また、実際に見ることがありましたら、教えてください。
それから、海の向こうのアメリカの阿部さん。
反収800キロというのは、中粒種の話、コシヒカリやひとめぼれでは、300〜400キロと言うこと。
安心しました。
アメリカやオーストラリアでは、空気も乾いていて、日射量も多いので、
ほっといても、病気にならず、楽々600キロ以上とれてしまうのかと思っていました。
おらっちだって、品種は何だっていい、食味もどうでもいいということだったら、600キロくらいはとれそうな自信はないけど、予感はあるぞ?
ところで、あちゃらでは、等高線に沿って、田んぼ作るでしょう。
今どきは、レーザーなるものを使って、レベルをとっているのでしょうが、
その前は、農家の勘で、それをやってのけていたのでしょうか?
代かきしてないので、水は、どんどん地下に逃げていってしまうのでしょうが、
それを上回るくらいの、莫大な水を、どばーっと入れているのでしょうか?
水口あたりの泥が、土石流になって、流れていってしまわないのだろうか?
いやいや、これは、日本の、ちまちました質問のようです。
海のこちらの、やまちゃんは、
あんなふうに、地下水を汲み上げて、水稲を作っていたら、
いずれ、問題が出てくるぞ。
中国の、北東部だって、かつての炭坑や鉱山地帯の地下水を頼りに、
開田して、水田にしているみたいだけど、
こちらも、いずれ、水が大問題になるのじゃないかなあって、
思っているのであります。
さて、水管理の話に戻ろう。
「あれ、こんなはずじゃなかったのに」というたぐいの話は、あまたあるけど、
原因と結果のはっきりしていることは、対処しやすい。
ところが、水は、稲の根に関係すること、
地下のことで、人間様の目に見えん所のことだから、よくわからん。
水根、畑根とか言われて、「きっとそうなんだろうな、そうなんだろうな」と思うしかない。
衣笠さんが、「ずーと水を張りっぱなしでいったら、大成功。やっぱ、イネは水で育つ作物なんだ」
というのを聞くと、
「終生、水根で通したのやろか?それがよかったのやろか?」
とも、思うけど、やっぱり、ようわからへんなあ、というのが実感です。
前半は水根、後半は畑根に持っていくような厳密なことは出来そうもないので、
きっと、イネの方も、それなりに柔軟にやってくれるはずだと思うことにしています。
わからんなりにやっている、僕の水管理を、順番に追っていってみよう。
同じ様なことで悩みながら、やっているのやなあと、共感してくれる人も、きっとおることやろ。
深水で代かき。こってりと丁寧に。人の倍以上かかっています。
あとあと、出来るだけ水入れに行く回数を減らすため、です。
代かき水は、落としてしまった方が、田植えも楽で、かみさんも喜んでくれるのやけど、養分たっぷりの水を流してしまうのはもったいない、また、わが友「カブトエビ」「豊年エビ」などのの卵も流してしまうことを思うと、やっぱり流したくありません。
田植え直後の水の深さは、5センチくらいかなあ。
一気に8センチに持って行かなくても、きっと、ヒエは、まだ発芽しないと思う。
これは、2回代かきで、芽を切りかけた雑草を、叩いているから。
その後は、イネが活着したら、出来るだけ8センチくらい水があるように、
3日に1回くらい水入れに行きます。
僕の田んぼでは、畦やら、水路の関係で、8センチくらいの深水が限度です。
6月はじめの田植えなので、梅雨に入って、雨が降ってくれると、「水を気にせんでええ」と、ほっとします。
水管理のことで、一番参考になったのは、クサツパイオニアファームの奥村さんのお話。
「私の所では、何枚も何枚も田んぼがありますので、ぐるっと水入れに廻るのに、数日かかります。次行くときまで水があるように、そういう水管理しかできません。」
ものぐさな僕は、「そうや、そうや、それでええんや」と、えらく共感して、安心しました。
「夏の暑いとき、稲も暑かろうと、晩に水を入れて、朝抜いてやる」というような人のお話を聞くと、自分の道楽でやっているのやから、べつにかまへんけど、人様に聞かせるほどのことはない、と思ってしまいます。
出穂30日前くらいから、深水をやめ、間断灌水に持っていきます。
といっても、乾かさず、水がなくなりそうになったら、また入れてやる、といったふうです。
うんにゃ、次、水回りに行く3〜4日先まで持ちそうなくらい、水を入れておくと言ったあんばいです。
中干しはしません。
イネにとっても、急激な環境変化は良くないだろう、という理屈もあるけど、
中干しして、田んぼを割ると、ザル田になってしまって、後々水入れに追われることになるからです。
出穂時期も、同じ調子です。
僕にとって悩ましい日々が始まるのは、その後なんです。
8月8日頃出穂して、9月15日頃刈取りになる、早生のコシヒカリの場合、
ええころかげんで、水を抜いて、田んぼを乾かしていってやらないと、刈取りの時に、コンバインがのめってえらいことになります。自分の機械で刈るんやったら、自分で自分をののしるだけやから、まだかまへんのやけど、機械組合に刈って貰うので、
「また、山下はんのたんぼ、じゅるじゅるやなあ、困ったもんや」と言われるのは、避けねばなりません。心優しい人たちやから、口に出して言われることはありません。だから、なおさらです。
だけど、あのころの日差しは、強い。何日も水を入れないと、かんからに乾いてしまうので、イネがかわいそう。
イネのことばっかり考えていると、田んぼが乾いてくれません。
そのあんばいが難しい。
本岡さんが、「そうや、そうや」と思えるような言い方をしてくれた。
「穂が出て、10日もしたら、そんなに水も必要としないから、その頃から干すようにしています」
ええあんばいで田んぼも乾いてくれている、このぶんやったら大丈夫やと思っていても、
週間天気予報がはずれて、夕立が降ったり、台風が来てしまうと、元の木阿弥、じゅる田に戻ってしまいます。
また、秋雨前線が早めにやってきたりすると、悲惨です。
急激な中干しはしたくないけど、中干しをしない田んぼのつらいところは、そこやなあ。
その点、晩生のヒノヒカリは、安心しておれます。
出穂が8月25日頃、刈取りは、10月中旬。
日差しもぐっと柔らかくなってきているので、田んぼが急激に乾くことがありません。
穂が出る頃に田んぼが湿っていれば、後は、ほっといても大丈夫です。
時々雨も降ってくれるので、お天気まかせ。
刈取り頃には、ええあんばいに田んぼも乾いてくれています。
去年のように、10月に好天が続くようだと、いっぺんくらい水を補給することもありますが。
産直してると、9月に新米が出始めると、お客さんに新米を届けたいし、
適度に、作業を分散したいし、
早生のコシヒカリと晩生のヒノヒカリを、半分半分くらい、今年も作るつもりです。
1;2くらいの割合にしたいところやけど、まだまだコシヒカリのブランド名で売れるところがあります。
2月17日 高知のA-sukeさんから「僕も、不耕起直播します」
A-suke@高知です。
赤木さんに習って「ジャーマンカモミール」(ハーブ)を植えました。
かわいい花咲かして、かわいいねーちゃんを呼ぼう計画です。
事前に連絡してくれる場合、ハーブティーサービス。
もちろん、入場無料。バスケット1個山盛りにしても、たったの500円
これは僕の実験です。谷間の日陰の休耕田2aに花を植えて人が集まるのか。
観光農業の可能性、土地の有効利用等、とりあえず、町内の知人にビラを配り。
彼女がネットで、生育状態を随時更新する予定です。
僕も直播1年生です。すでに大麦が植わっています。
3月上旬には間に籾を播種します。
除草剤は使いません。ヌカ抑草+液状ボカシで勝負!
そこで重要になってくるのは漏水です。できる事なら。
「プール」のような田んぼなら問題が無いけど…
「入水直前に畔塗り機をはわす手もあるけど
外側2列は収穫できん」と普及センターの職員は言います。
愛媛の重川さんは、ヌカを山ほど使って止めるそうです。
それプラス除草剤を使うそうですが。
麦マルチでかなり除草効果もとい、抑草効果があるみたいです。
が、宿根草「ぎゃ♂」でしたっけ?には効果無いんですよね?
他に良い方法はないでしょうか?
2月16日 岡山の赤木さんから「不耕起直播ねー」
下田の鈴木さんの不耕起直播に関して。
こりゃーため息が出そうだ。耕起直播なら私も10年以上やったが、草が大変だった。生え揃った頃サターン乳剤とDPCA(俗称デーピー)乳剤の散布。入水前にもう1度DPCA、水が入ったらアビロサン等の中期剤。これだけやって秋にはひえがどっさりだった。
こんなことで田植えにしたわけだ。 今はクリンチャーといういいのが出来ているが、炎天下の草拾いはやってるようだ。 耕起してあってもこうだから、不耕起ときたらどないなことになるんだろうね。不耕起でも除草剤なしでやれる情報があればぜひ是非知りたい。
最近の現代農業に、麦の中に直播する技が載ってたぞ。愛媛県の重川さんとか言ったかな。
私も麦つくり百姓として思うんだが、除草剤を使わない麦栽培がどこかの民間技術として育っていたらすごいと思う。
2月15日 石川の若林さんから「プロジェクトX、風力発電」
おもしろいですね。
みたいです。
2月15日 岡山の赤木さんから「菜の花、まきました」
福井の塚本さんは冬の間田んぼに水張りですか。 私の瀬戸内沿岸は今、田んぼはからからに乾いています。少し早いのですが、乾いている時が適期と思い菜の花を3種類2町(6000坪)に蒔き終わりました。道行く人が足を止めて、薬でも撒いているのか?だとさ。わしゃー薬は10数年使っとらんわい。田んぼの中から大きな声で答える私です。1部は小麦と菜の花の混播です。夏の抑草効果を見極めようと思います。
菜の花を 無事蒔き終えて 春の日を
指折り数ふる こころ楽しき
菜の花畑の中を子供達が走り回っている姿が目に浮かびます。今年こそ菜の花の中でうだうだパーティーをやりたいな。茶店を建ててお茶の接待をしたいが無理だな。そんな時間どこにもねーぞ。
テレビ局が来たら、今年は環境保全型農業を前面に押し出してもらおう。全国に菜の花はたくさんあるが、菜の花による環境保全型農業の情報発信第1号は小生の田んぼのあぜ道からとしたいもんだ。今のうちに菜の花農法の理論武装をしっかりしておかなくちゃ。
菜の花いくら咲かしても1円にもならん。種代が何万円も要るだけだ。それよりか麦作ったほうが銭になる。こういったものの考え方の人からみると、私はたいそう変人らしいよ・・・・・。
ヒック。 てやんでー、菜の花咲かして何がわりーってんだ。変人には変人の哲学があるんだぞばかやろー。てめーらこそ銭になることばっかしやりやがって、ざーけるんじゃーねえよ。麦作って誰が喜ぶってんだべらんめー。そん中子供が喜んで走るかっつーの。てめーの小遣いが増えるだけじゃーねーか。 それが悪いとは言わねーよ。俺も麦蒔いてるからさー。けどよー、たまには人の喜ぶ百姓やってみろってんだ、こんちきしょうめ。町の人とどーやって手をつなごうと思ってんだ、あん? なに?そんなこと考えたこともねーだと。おめー遅れてるな。百姓もそろそろバージョンアップしてみろってんだよー。
2月15日 伊豆の下田さんから「不耕起乾田直播についてのお尋ね」
今年、作業の前倒しと省力化を目論んで一部、不起耕乾田直播に挑戦してみようと
直播機を購入しました。5畝〜1反を予定しています。
しかしながら 現代農業、その他の資料を見ても 播種前後の除草剤散布が前提となっています。
どなたか無農薬で乾田直播を試された方がいましたら コツを教えていただけないでしょうか?
当地は割と温暖なため早播が可能です。
遅霜が心配ですが一発目は3月初旬に播いてみようと考えています。
逆に適期になると草の生育が旺盛になるため 苗がまけてしまうのではないかと考えています。
遅霜対策としては直播後に籾、ワラでの被覆 または孟宗の先っぽでも並べてやったらと考えています。
正月の頃には
「播種前に クローバーやヘアリーベッチなどで圃場を被覆して 直播苗が育った頃に深水を入れると
被覆資材がそのまま緑肥になって 苗だけがすくすくと育つ」
という夢のようなことを考えていましたが、昨秋の播種時期が遅く クローバーやベッチは期待薄です。
ご指導の程、よろしくお願いいたします。
伊豆の鈴木です。
今年、作業の前倒しと省力化を目論んで一部、不起耕乾田直播に挑戦してみようと
直播機を購入しました。5畝〜1反を予定しています。
しかしながら 現代農業、その他の資料を見ても 播種前後の除草剤散布が前提となっています。
どなたか無農薬で乾田直播を試された方がいましたら コツを教えていただけないでしょうか?
当地は割と温暖なため早播が可能です。
遅霜が心配ですが一発目は3月初旬に播いてみようと考えています。
逆に適期になると草の生育が旺盛になるため 苗がまけてしまうのではないかと考えています。
遅霜対策としては直播後に籾、ワラでの被覆 または孟宗の先っぽでも並べてやったらと考えています。
正月の頃には
「播種前に クローバーやヘアリーベッチなどで圃場を被覆して 直播苗が育った頃に深水を入れると
被覆資材がそのまま緑肥になって 苗だけがすくすくと育つ」
という夢のようなことを考えていましたが、昨秋の播種時期が遅く クローバーやベッチは期待薄です。
ご指導の程、よろしくお願いいたします。
2月15日 やまちゃんから
鈴木さんも、大胆な人だなあ。
1年目から、機械まで買ってチャレンジするとは!
3月はじめに播種できるというのは、ひとつのみそかもね。
参考になるかどうか、僕が知ってること、メモします。
なんと言っても、先達は、愛媛の福岡正信さんでしょう。
あの人独特の、センスと嗅覚なんだろうなと、僕なんかは、思ってしまいます。
故高松修さん編著の「有機米作り(?)」(家の光協会)の本の中で、
岡山の女性がチャレンジしてましたね。
それから、もしかしたら、NPO法人「メダカの学校」と、そこの顧問をしている岩澤信夫さんに聞けば、何か情報があるかもしれません。岩澤さんは、「日本不耕起栽培普及会」の主宰者です。
「メダカの学校」は、港区新橋1−5−5国際善隣会館5F TEL03−3569−2313 です。
あまり参考にならんかったかな。
乾田不耕起で、除草剤をなくすなんて、出来るのかなあって、僕なんか思ってしまうけど、
今どき、何でもありの世の中で、想像を絶するようなことがあるものね。
この「除草剤を使わない稲作り」の広がりと深まりだって、その一つかもしれません。
2月14日 アメリカの阿部さんから「NHKのプロジェクトXについて」
山下様
お元気でお過ごしでしょうか。いつもお世話になっております。
アメリカにいる私ですが、2月19日のプロジェクトXにて
私の町(山形県立川町)の風力発電に関して放送があります。
私は、自分の町が大好きでいろいろな人に知ってもらえたら
いいなと思っております。
将来、この風力発電を農業分野に持ち込み
(今実際にやり始めておりますが)たいと思っているところなんです。
皆様にお伝えいただければうれしいです。
よろしくお願いします。
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山形県立川町出身
2月14日 福井の塚本さんから「冬期水張り水田の試み」
今やっているのは、初冬からのたん水です。荒起こしをして水を
張ってみたら、代掻きもしないのに土が溶けて荒代をかいたようになりました。春に
なったらロータリーで代掻きして田植えです。おわり
塚本道夫
tsukamotonouen(アットマ)k3.dion.ne.jp
919-1545
福井県遠敷郡上中町日笠12の4
TEL&FAX 0770-57-1475
2月13日 福井の藤本さんから「米ぬかペレットの作り方について」
福井県鯖江市の藤本さんから、米ぬかペレットの作り方について、電話いただきました。なるほどなあって、話がいろいろありました。
まず、ペレットの乾燥の仕方。
苗床などのハウスを利用して、乾燥させるのがいちばんと言われます。
夏は気温が高いので、乾燥しやすいが、
冬は冬で、気温は低いけど、風があるし、空気が乾いているので、よく乾くそうです。
敷物(紙、ムシロ、ベニヤなど)を敷いて、厚さ10センチくらいに広げると、
もみほぐさなくても、半月ぐらいで乾きます。
藤本さんは、発酵熱も利用しながら、乾燥させています。
今まで、20トンのペレットを作って、順次田んぼにまいていってます。
田植え後に使うのは、本格的に乾燥させたもの。
それは、これから作って、米袋などに保管します。
藤本さんの作るペレットは、米ぬかに、クズ大豆を粉砕したものを混ぜたもの。
大豆に油分があるので、造粒しやすいそうです。
(クズ米のぬかは、油分が少ないので、ペレットに成りにくく、そんなときは、食用油などを添加してやるといいらしい)
ところが、大豆を入れると、5ミリの穴では、詰まりやすく、
藤本さんは、6ミリ径の穴の皿を、注文して付けて貰ったとのことです。
(ペレット形成機を見たことない方は、ミンチをひく機械を想像してください)
ハウスでどれくらいの量のペレットが乾燥できるものか、
間口5,5メートル、奥行き40メートルのハウスで、厚さ10センチ、
5,5×40×0,1=22立米
順調に乾けば、莫大な量のペレットが出来るものだ。ふむふむ。
2月11日 千葉の川上さんから「ありがとうございます」
こんばんは、いろいろありがとうございます。
サラリーマンだと農家がうらやましく、農家だとサラリーマンがよくみえるのだと思います。
実際わたしもサラリーマンにあこがれることもありますもの。
わたしの地方でも後継者がおらず、たんぼが荒れてきています。
昨年からいきなり基盤整備の話がもちあがり(一度昔に基盤整備してあるところなん
ですが)年をとった方で後継者がいない方はたんぼを手放しているのが現状です。
安い値段ででているのでお買い得なんですが。
そこでサラリーマンの友達がたんぼを手に入れて自分で米作ってみたいになったんです。
農家が農地を取得するのは簡単ですがサラリーマンが農地は基本的には取得はむずかしいですね。
そろそろ暖かくなってきて今年のシーズンがはじまります。
資材屋にも培土や苗箱がならぶ時期になりました。
でも忙しく働いているほうがいいですね。
やっぱたんぼのことの書き込みのほうが手がうごきます。(笑い)
では。
KAWAKAMI
satyan(アットマ)jasmine.ocn.ne.jp.
今は昔、20年以上も前のこと。その頃すでに小麦をどんどん作付けしていた。麦わらの処理が分からなくて、これを打ち込めば土作りになるだろうとは思いながらも、畑作農家に取りに来てもらったり焼却していた。
ある年思い切って麦わらを全部打ち込んでみた。 悲しいかな、炭素率という概念を持ち合わせていなかったので、麦わら腐熟用の窒素をやることなんぞおよびもつかなかった。
結果は惨憺たる状態だった。 田植え後に稲用の肥料は振ったが、そんなもんで足りるわけがない。硫安にして30kg分ほど不足なわけだから、全田まっ黄色だ。消えてゆく株もあった。これはきっと麦わらがわいているせいだろうと思うが関の山。しかし余りにも黄色なので「肥やらんかい」というアドバイスに従って遅くに肥やった。おそらく偶然に遅出来のへの字になったのだろうか、そんなにひどい減収だった記憶もないんだが、とにかく手間がかかった。
炭素率という言葉を知ったのは、数年後のことだ。井原先生の「痛快麦つくり」の本の中だった。それ以後麦わらはやらず・焼かずで尿素と共に打ち込んでいる。
そこで今日のひとくちお勉強は炭素率。
ものが腐熟するということは、微生物がそれを食らって増殖し、菌体蛋白に変わるということだ。
蛋白合成には炭素と窒素のバランスが必要。 麦わらや籾殻は窒素に対して炭素がやたら多い。これを炭素率が高いという。生草や大豆はこれの反対だ。籾殻を畑に大量に入れたのに肥料がそのままだと、土の中の窒素も肥料成分も全部微生物が横取りする。よって菜っぱは黄色になる。微生物のえさ用にいつもとは余分に窒素成分がたくさん必要なわけだ。
2月10日 栃木の上野さんのお便りから「代かきに思うことなど」
新年会ご苦労様でした。。集まりで、学ぶのは、やはり集まりに参加した人が1番学んでおられることと思います。
出席者の方々、次への代掻きのきっかけを作られたことと思いますが、あくまでもそれらは手段であって、目的をどうするかにあると思います。同じようにしたいと努力しますが、すべてがOKとはならないと思います。まねて、自分の田んぼに同じように表現できなかったことずいぶん経験しています。
後藤さんの代掻き、作業内容とやらは感じますが、もっと奥の深いところで何かがあり、そのうえで、後藤さん流の代かきがあるように思えてなりません。多分後藤さんのようにやって、多くの方が同じような結果にならないと思います。井原さんのへの字もそうです。作業を真似しても、自分の田んぼには、井原さんのへの字の稲は現れないのです。
後藤さんの田んぼ、土が草を抑えることのできる地力があると思っています。そのうえで浅耕、浅代掻きです。多分、何年もの間土作りかなり努力してきたことと思います。井原さんもさりげなく言っていた土作りは、やっぱりすごいよ。
今私も、小さな1枚の田んぼにおいて、地力作りにいろいろと労を費やしています。十分な稲を育てる地力はそうあるものではないと思っています。そして、地力は人間の知恵をはるかに超えた自然を見せつけるようです。そして、地力は1年でできるものでなく、1年で表れるものでない、そんな気がしています。
そんなことで、土に力をつけるために、いろいろやってます。私の経験で、土に力があると、草が少々生えても、何らマイナスにならないのです。土に力があると、とろとろ層も楽に出来るような気がしています。
代掻き、私の田んぼは、畑を田んぼにしたところが多く、代掻きにはいろいろ苦労しています。
多分、皆さんの考えているような代かきをしたら、水がすぐになくなってしまうのです。しっかりと、10センチ以上代掻きをしないと、後で大変なんですよ。田植えまでに、荒代、中代、植代と3回は書きます。そして水もちをよくしないと、大変なんです。その上にプラスワンをやります。
先日は、苗床用土を(山土)取ってきましたよ。山土にはいろいろな力がみなぎっていますよ。(土着菌とやらがあるんだろうと思うのです)
土着菌とやらを育て、ボカシとやらを作らなくても、丈とかは木の葉がたまった所の土を、夏ころから耕しておき、秋に米ぬかを散らして、耕しておいて、私は床土にしてます。笹の根、木の根が入っている土なんですが、それで何とか稲苗になっています。
今夜も、どぶろく片手に手紙を書いています。どうぞ、風邪などひかれませんように。
2月9日 カリフォルニアの阿部さんから「アメリカ便りです」
春先から田んぼのあちらこちらでトラクターが動き始めるのが
すごく待ち遠しいです。
カリフォルニア州では、ほとんど「カルローズ」がメインの
中粒種が作付けされています。これが90%を占めています。
残りは、短粒種と長粒種です。
短粒種にはコシヒカリ、あきたこまちも含まれており、
この2品種で全体の3%です。
カリフォルニア州の面積は、日本と同じくらいですが、
水田は九州の水田面積と同じくらいということです。
ここの気温は夏場で40度近いそうです。
雨がないためにいもち病というのはめったに発生しません。
しかし、いもち病が発生する条件が整うと、ここら辺の主要品種は
耐性を持っておりませんので、かなり広がるそうです。
施肥のほうは、中粒種には窒素で15kg与えるそうです。
アメリカには、タンパクがどうの、アミロースがどうのということはありません。
とにかく収量です。収量は800kg/10aが平均です。
これはあくまでも中粒種でして、コシヒカリとかはそれの半分以下
300から400kg/10aだそうです。
多くの農家は、中粒種の感覚でコシを作ろうとするために
多くの田んぼで倒伏が見られるそうです。それでも施肥量は
少なくなってきているそうですが・・・。
日本向けにあきたこまちとかを作るのなら、必ず日本の技術者がいなければ
どうしようもないようです。
アメリカの生産者はコメを毎日食べないので、
おいしいおコメとはどういうものか知らないのです。
ここにきて2ヶ月が経ちました。
まだまだこれからいろんなこと学び、吸収したいです。
これが聞きたい!とかあったら、それを調べたり、聞いたりすることで
自分のためにもなりますので、よろしくお願いします。
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2月9日 岐阜の山ちゃんから「アレルギーについて、他」
最近はアレルギーに関してのお客さんからのお問い合わせが
増えてきました。お医者さんによるとタンパク質が悪さをするということで、
インターネットで調べてみるとコシヒカリ系の遺伝子にお米アレルギーを引き起
こす素因があるということが載ってました。
品種としてはコシ系以外の
ササニシキや月の光なんかが一応の低アレルゲン米のようです。
他にもLGC1など特に低タンパクアレルギー対応品種があるようですが
以前試しに食べた時にはお世辞にも美味しいとはいえなかったな〜。
普通の品種ならタンパク質を減少させるために2度精米すると良いそうです。
さて、今回もお孫さんがアレルギーで苦しんでいる方から問い合わせが
あったのですが、どなたか信頼できる「無農薬の麦味噌」をご存知ないでしょうか?
こちらは基本的に豆味噌なので僕は麦のいいのを知らないんです。
ご存知の方がいらっしゃいましたら是非ご紹介ください。
よろしくお願いいたします。
山下さんこんな勝手なお願いでも載せていただけるかしら?
(アットマ)(アットマ)(アットマ)(アットマ)(アットマ)(アットマ)(アットマ)(アットマ)(アットマ)(アットマ)(アットマ)(アットマ)(アットマ)(アットマ)(アットマ)(アットマ)(アットマ)(アットマ)(アットマ)(アットマ)(アットマ)(アットマ)(アットマ)(アットマ)(アットマ)(アットマ)(アットマ)(アットマ)(アットマ)(アットマ)(アットマ)(アットマ)(アットマ)(アットマ)
山田正隆 農事組合法人福地ハイランズ
URL
http://homepage2.nifty.com/happy_rice/
e-mail highlands(アットマ)nifty.com
i-mode highlands09021388051(アットマ)docomo.ne.jp
docomo 090-2138-8051
tel&fax
0574-49-1761
505-0421 岐阜県加茂郡八百津町福地751-11
(アットマ)(アットマ)(アットマ)(アットマ)(アットマ)(アットマ)(アットマ)(アットマ)(アットマ)(アットマ)(アットマ)(アットマ)(アットマ)(アットマ)(アットマ)(アットマ)(アットマ)(アットマ)(アットマ)(アットマ)(アットマ)(アットマ)(アットマ)(アットマ)(アットマ)(アットマ)(アットマ)(アットマ)(アットマ)(アットマ)(アットマ)(アットマ)(アットマ)(アットマ)
2月9日 岡山の赤木さんから「朝日米のもみだね」
栃木の上野様,夢前町の衣笠様,下田の鈴木様
JAによると朝日米の籾だねは、3月になってから配達させてくれとのことでした。もうちょっと待ってください。配達され次第お送りいたします。
菜の花予定地に鶏糞およそ6トンを散布・混和しました。あとは播種直前にまっ平らに耕し、手回し散粒器で播種後ローラーで鎮圧したら終わりです。これらの工程は一気にやります。後日排水用の明渠をつけます。
このところ、菜の花に関して電話がよくあります。菜の花農法の広がりを感じています。
さて、福井の冨田さんへ
1つ気になることがあるので。
イセヒカリの特徴として、病害虫に強く、多収で、倒伏に強いというので有機無農薬栽培に適しているのではないのかとのことでしたが、倒伏に強く多収という言葉に迷わないように。 一般の農家がこれを読むと、どうしても肥料を増やして多収にもって行こうとします。てきめんに虫がついて農薬のお世話になります。無農薬栽培では窒素肥効が常に穏やかなことが望まれます。むしろ倒伏に弱い品種の方が向いているのです。
理由・・・・・倒伏に強いということは、多肥でないと収量が上がりにくいことを意味しています。
一方、倒伏に弱いということは、少肥でもそれなりの収量があるということではない
でしょうか。
これはあくまで私の考え方で、別の考えもあると思いますが、無農薬栽培には倒伏に弱い品種が案外成功するのではと考えます。私の栽培している稲は、倒伏に弱い代表の品種で朝日といいます。ほんの少し肥が過ぎると挫折倒伏(稈が地際でポキッと折れる)が待っています。コシ以上に作りにくいと思います。こんなのが無農薬にはいいんです。虫も寄り付かないような淡い葉色でも、そこそこに収量があるということです。ご存知のことでしたらお許しあれ。
自然を愛し環境を考える岡山の百姓 赤木歳通
h.rice(アットマ)themis.ocn.ne.jp
2月9日 福井の冨田さんから「イセヒカリの情報にお礼」
一灯園の松下様、イセヒカリに関する情報有り難うございました。
精米機を2回も通せるなんて、よっぽど凄いお米ですね。
ますます、イセヒカリへの興味が出て参りました。
福井県池田町 冨田善嗣
2月8日 一灯園の松下さんから「イセヒカリについて」
(一灯園は、イセヒカリの発売元です。また「のうけん」とは、一灯園の機関誌です。注byやまちゃん)
「のうけん」に届いた情報によると、イセヒカリは精米度合を上げると、普通の
おコメのように炊飯できておいしいとのこと。コイン精米機だと2回通しがいい
らしいです。
--
松下平蔵 <
heizo(アットマ)livetown.org>
2月8日 福井の冨田さんから「アドバイス、ありがとうございました」
イセヒカリについて、アドバイス有り難うございました。
コシヒカリに比べ出穂が1週間遅いこと、軟質米と硬質米
との違いがあること等々、混植は慎重に考えた方がよさそう
ですね。(お聞きして良かった!でも研究用としては
面白そうですね)
多収で病害虫に強くて、倒伏しにくいなんて正に無農薬
有機栽培向きですね。是非今年栽培してみたいと思います。
私の所は、田舎だからでしょうか、未だ現代農業が
届いておりませんが、届きましたら早速、岐阜の服部様に
お願いしてみようと思います。
有り難うございました!今後ともよろしくお願い致します。
と、ここまで書きましたら、中野様からのメールが届きました。
(山奥に居ながら、しかも新米が経験豊かな皆様にお聞き
できるなんて本当に幸せです。今頃IT革命を実感してます。)
中野様の所のコシヒカリと私の所のコシヒカリもステージが
ほぼ同じでしたので、きっとイセヒカリも同様のステージが
想定できると思いました。本当に参考になります。有り難う
ございます。
出穂が遅いと、台風の心配がありますがカメムシの心配
はほとんどないと思われますので、嬉しいです。しかし、
稲刈りは相当寒くなりそうですね。
晩生のおいしく且つ野生的な品種を探しておりましたので、
これだと心に決めました。凄く嬉しいです。
標高750mで栽培されていらっしゃるとのこと、私も俄然勇気
がでて参りました。今後ともよろしくお願い致します。
有り難うございました。
それでは、失礼いたします。
福井県池田町 冨田善嗣
サラリーマンが農地を取得する方、買うか買わないか、小作料等々は、自分がサラリーマンだけに興味深かった。農村というか、農地の将来、本当に大変だな(前々からいわれてきたことだが)と改めて感じさせられた。
2月7日 福岡県、二丈赤米産直センターの吉住さんから「農地の取得・新規就農」
ご無沙汰致しております。
宇根さんの近所の百姓です。
ほとんどいつもオーディエンスですが、農地取得の話が出ているようですので少し。
農家以外の人が「農家」になるには、基準の面積の要件は場所によって違う場合もありますが(普通は5反以上です)基本的には所有権ではなく、取得後の「経営面積」が基準以上であれば、「農家」つまり、農地の所有権や利用権など、農地に関する権利を取得できる立場になれる筈です。ただ、取得した農地は本人や家族が耕作する、というのが原則ですが。
既に5反以上の経営面積を持っている人は農地を買う事が出来ますし、5反以上の農地を持たない人であれば、「営農計画」や「資金計画」などの計画書とその裏付けとなる書類を揃えて(地域の普及センター、営農支援センターが世話してくれます)書類審査、面接などをクリアーすれば、「新規就農者」という扱いで、5反以上の経営をするという前提で、ちゃんと農地法3条の許可申請が出せますし、申請が許可になればちゃんと「農家」になれます(筈です)。
所有権でなく経営面積ですから、例えば2反の田んぼを買い、3反の畑を小作する、という事でも構いませんし、小作だけでも良い筈です。また施設栽培などのように集約的な農業をやるのだという計画であれば、必ずしも面積だけには拘らない筈です。そこそこの農業委員会に基準があると思います。
要は、「土地ころがしではなく、不在地主でもなく、本気で自分で百姓する気があり、農地を荒らさずに百姓を継続する事が出来るのだろうか?」というところを「農地法」が心配している訳ですから、熱意があれば大丈夫だと思いますが。
まあ、確かに農業委員会も大したモノじゃないかもしれませんが、(上述の支援センターは、ほとんどの場合、農業委員会がやってます)中にはマトモな委員もいますので、当って見て下さい。なお、<農業委員会の法律に引っかかるそうです。>とありましたが、委員会の法律ではありません。「農地法」です。こいつの基本は「権利を有する者=耕す者」です。先行取得は難しいでしょう。土地ころがしや不耕作地主との区別がつきません。
農業がらみでは「農地法」「農業振興地域の整備に関する法律(農振法)」「農業経営基盤強化促進法」などが主な法律です。一度読み下しておくのも無駄ではないと思います。
因みにワタクシ、農業委員であります。
新規就農者のお世話も何度かやっております。
実際のところ一番心配するのは、百姓の現状を本当に分かってくれた上での決意なのか、また、本人の見込みが甘く「やっぱ、やめた」というような事になって耕作放棄地になったらどうしよう、という事です。土着の百姓は先祖の田畑と墓を背負いながら、タダで(相続で)もらった土地であっても、バタバタと倒産しているのが現状ですから。
軽いノリで世話をして痛い目にあった事も、正直言ってあります。
ここには書けないような裏技などは、下記アドレスまで。
まあいろいろありますが、頑張って下さい。
2月7日 山梨の中野さんから「イセヒカリについて」
冨田様
はじめまして、山梨は高根町の中野です。
当地は八ヶ岳南麓の標高750mの準高冷地です。但し日照時間は全国で一番長いらしい。
県の奨励品種は”ひとめぼれ”だけど売れないから周りの作付けはほとんど”コシヒカリ”です。
当地では”ひとめ”も”コシ”も主幹葉数は14枚で同じ。出穂も2日くらい”コシ”が遅れるだけ。
”イセヒカリ”は昨年初めて作付けしました。
生育ステージについて”コシ”との比較で話すと、4月14日播種、5月27日田植え(5.5葉苗、36株植え)、8月24日出穂、10月20日刈取。
一方”コシ”は4月20日播種、5月30日田植え(5.5葉苗、40株植え)、8月10日出穂、10月5日刈取です。
昨年は葉齢調査をサボったので正確にはわからないけど、”イセヒカリ”の主幹葉数は16枚位かも。分けつは”コシ”より1割ほど多い。1株35本。
着粒数は似たりよったり。”イセ”の気に入ったところは枝梗が長持ち、止め葉も寝ない。茎も太くて熟色きれい。”コシ”より野生味を感じます。そう言えばノゲも長いしね。登熟期の稲姿がしっかりしているから、田んぼに長く置いとけるから去年くらいの出穂時期だったら当地でも可と言うところです。チョット気になったのは、品種固定がしっかりしているのかなというところ。これは今年作って様子を見てみます。
以上です。また気づいたことがあったら書きます。
中野陽一
nakano.youichi(アットマ)nifty.com
2月7日 兵庫県・加西市の中村さんから「農業の原点、海南島の田んぼ事情」
2月4-5日中国最南端海南島に行きました。
少数リー民族のある農家を訪ねました。
まさに農業の原点を見ましたよ。
稲は3期作です。
勿論除草は皆手取りだが草は無い。
たとえば
水牛が草を食べ食べ放牧*牛諦で牛耕だ。
池の上で黒豚を食べ残りの芋類で飼いその下にアヒルが
水面を泳ぎ水の中には雑魚が。
池の水は手でかえて田。畑に潅水で肥料なしだ。
今3分の一ぐらい田植えしていたかな
田の畦も小さい1区画2aから3aが多い。機械は無い。
聞かなかったが、モミで売るのか機械類は見なかった。
6寸角の正条植えです。
2月6日 伊豆下田の鈴木さんから「「RE:サラリーマンが農地を取得するには」
ご無沙汰しております、伊豆の鈴木です。
はじめまして。 岐阜の山田さんのお便り拝見いたしました。
脱サラ就農3年目の初心者ですが 当地の借地事情について
こちらも山田さんのメールの内容と同様な状況です。
日本の中山間地はみな同じなのでしょうか?
当地 伊豆下田稲梓地区では 中山間地補助制度の適用が昨年から始まり
地区ごとに組合を作って圃場の管理を行っています。
しかしながら 農協も行政も実務の手当はなく 農業法人もなく
70過ぎても現役で頑張っておられる先達が少々と
2〜3人の機動力のある人達が 時期ともなれば目を吊り上げて西へ東へ飛び回り
なんとか作業をこなしているという状態。
うち1人が こんなこと後何年も続けられる訳がない、でも俺が止めたら後を次ぐ者が誰も居ない、
そうなれば郷里の土地は荒れ放題だ と言いながら じっと私の目を見るのですが...
農事法人を立ち上げて 組織的に支えていくことを考えなければ
じき立ち行かなくなるのではと危惧しています。
こんな状況なので 就農当初から借地が向こうからやってくるという状態で、
2作目で約1ha集まり手に余る状態です。(自所は2反)
また、中山間地補助の対象圃場についてのみは借地の登記をしていますが 後はいわゆる闇小作です。
借地料の相場は反1万ですが、そこは気は心といったところ。
実際のところは小作料を支払うどころか管理料をもらわなければあわない仕事だと思います。
耕作をしないなら 地主が自分で または人に頼むなりして草刈をしないといけない。
これは金も労力も 時に事故のリスクもある話。夏場の草刈のしんどいこと、身にしみました。
土地管理に関する義務感の問題と 需給関係によるところなので 時代時代で 見解が異なるとは思いますが、
今の状況下 小作料をもらったうえに圃場管理までやってもらう というのは如何なものかと思います。
もっとも私の場合は手が回らずに草だらけにしているとこも多いので
それなりの小作料(現物込み)を払うことにしています。
稲作に限っては短期で片がつくので借地で十分と考えています。
ただ、栽培施設を設置するとか収穫まで複数年を要するものについては
購入もしくは借地権の設定を考えざるをえないと思います。
土地価格について言えば 山田さんのおっしゃる通りかと。
景気が回復する とか、 ちっと我慢してればまた土地が上がる とか言う方もいますが
バブル期の状態(これは本来あってはいけなかったもの)に戻るどころか
先々 今のレベルに回復するのもおぼつかない と個人的には思っています。
特にここ数年は急な下り坂になるのではないでしょうか?
雑談めいたお話ですいません。
農事法人立ち上げの際には 是非知恵をお貸し頂きたくお願いいたします。
2月6日 岡山の赤木さんから「イセヒカリについて」
福井の冨田様
イセヒカリに付いて私のわかる範囲で羅列してみます。参考にして下さい。
平成元年に伊勢神宮神田のコシヒカリが台風でべたこけした中に、2株だけ立っていたのが始まり。平成9年にイセヒカリと命名。 稈は太く短い。コシヒカリより1週間晩生。
品種登録なし。よって市場に出ることができないから、自家消費あるいは産直用だけ。
コシより多収。病害虫にも強い。遺伝子レベルで調べても親がわからない。ヒカリという文字はついているが、コシヒカリの変異株と思われている程度ではっきりしていない。代ごとに遺伝子の1部が移動して、性質の違うものになってゆく「トランスポゾン」と呼ばれるものらしい。
コシヒカリが軟質米なのに対して、イセヒカリは硬質米に属する。だから、洗って数時間以上水につけてから炊くとおいしくなる。軟質米は洗って直ぐ炊ける。
イセヒカリに関して分かることは以上です。混植はやったことないので、1週間の違いでもいいのかなあ? 1週間も刈り遅れると、よほど根がしっかりしてないと胴割れしそう。
それと軟質・硬質と違っても一緒に炊いて大丈夫かな? これらはやってみないと分からないね。
私はコシヒカリさえ作ったことがありません。(周囲は晩生ばっかりなので)
イセヒカリの栽培地域ですが、公認された米でないので実態は分からないんじゃないですか。誰か知ってる人があれば答えてあげて下さい。 山口県では「山口イセヒカリ会」というのもあるそうで、個人や神社の神田でも作ってるらしい。 こんなところでいいかしら。
日付が間もなく変わりそう。冷酒(ひやざけ)もう少し飲んでもう寝る。
**やまちゃんから
今日届いた「現代農業」の「何でも相談室」に、岐阜の服部さんが、「イセヒカリの種ゆずります」とありましたね。服部さんとこは、かなり標高が高かったように思いますよ。服部さんも脱サラ組です。
山梨の中野さんも、作ってるようです。高根沢町(?)で、ここも、めちゃ標高が高い。この人も、脱サラ。
それから、去年の夏に、石川の東さんらが企画した「イネの研修会」にいったときに、やっぱり脱サラ組の人が、「イセヒカリ」オンリーでやってましたね。その人も、かなり山の中のように思いました。名前、忘れました。
僕も作って、香りのいいお米のように思いました。確かに、晩しかけて、翌朝炊いた方が、粘りもあるようで、おいしいように思います。だけど、ついつい、食べる前に、ごそごそっと洗って炊いてしまうので、その時は、ちょっと固いかなあという印象で、そんなもので、お客さんに売るのに、少し、ためらいが出てしまいます。難しいところだなあ。
コシヒカリとの混播?おいおい、いいのかなあ?出穂が1週間も違うから、大丈夫かなあ。
2月6日 明石の大村さんから「やまちゃんへ、さといもの種」
やまちゃんご無沙汰してます。
新年会に行けなくて残念です。
さて、以前「サトイモの種いも分けてあげます」と書いておられましたが、まだ
ありますか?
よかったら分けてもらえませんか。(150個ほど植えたいのですが)
去年は唐のイモ、ハスバイモ、エビイモ、タケノコイモ、セレベス、石川早生な
どたくさん試作したのに、乾燥させすぎて失敗してしまいました。サトイモはい
ろんな地方品種があって面白そうですね。
やまちゃんは何種類か作っているんですか。どんなイモが美味しいかな。
2002.2.5
明石市大久保町・大村 明
***やまちゃんから
了解です。
3月お彼岸すぎたら、5〜6株送りましょう。
うちとこのは、どうも、赤芽と青芽が交雑した品種みたいです。
一昨年作ったときは、ほとんど腋芽が出ず、
タキイの「園芸新知識」の記事によれば、
「形が丸くて、腋芽のあまりでない株を、選抜するようにするといい」
ということだったので、こりゃいいと思ったのですが、
去年、作ってみると、これでもか、これでもかというくらい、腋芽が出てきました。
「催芽して、植えたせいかもしれないですよ。
催芽すると、腋芽が出やすいですよ」
と、教えてくれた方が、ありました。
さて、その腋芽の処理、
腋芽を除去した方が、丸くて形のいい芋が出来ると聞いたので、
最初のうち、除去につとめたのですが、切っても切っても、出てきます。
「やめときなはれ、エネルギーの損出ですよ」とのアドバイスに、
それもそうだと、ほっとくと、豪快な体になりました。
最初の腋芽だけ欠くようにして、あとは放任というのがいいかなあと、思うようになりました。
ついでに、余談じゃあ。
親芋、ごりごりしているので、今まで捨てていたのですが、
今年、3個100円で売っています。
「親芋が好きでねえ」という人もけっこういて、完売です。
そのうち、「この親芋は、2センチくらいの厚さに切って、甘辛く煮てから、火であぶって食べるとおいしいよ。田舎で、そうしてた」と言う人やら、
「コロッケにするとおいしいよ」とか、
そうそう、サトイモの皮をむくとき、2〜3時間日向干しにしてから、乾いたまま、皮をむくと、かゆくならないし、うまみが逃げないから、いいそうですよ。
「伊藤家の食卓」の「裏技」でやってたらしい。
2月5日 福井の冨田さんから「品種のアドバイス、ありがとうございました」
赤木様、品種選びに関するアドバイス有り難うございました。
品種選びを間違うと即収入に響くとのこと、正直震え上がりました。
稲作の場合、一端済んだ作業の失敗をその年に取り戻すことは
ほとんど不可能ということで、冒険は少しずつしなければならない
という事ですね。
+++++
福井県でいいますと奨励品種はハナエチゼン、コシヒカリ、キヌヒカリ
日本晴といったところです。土地に昔からある品種にはどのような
品種があるのか調べてみたいと思います。(面白そうです。)
それから、現代農業の2月号の赤木様の記事読ませて頂きました。
今秋、是非赤木様のたんぼにお邪魔して、こっそり一穂握って帰って
みたいという気になりました。よろしくお願い致します。
++++++
個人的にイセヒカリに興味があるのですが、栽培特性はコシヒカリに
準じているのでしょうか?また、北陸以北の山間部で栽培されておられる
方はいらっしゃいますでしょうか?アドバイス頂ければ幸いです。
それから、イセヒカリとコシヒカリの混植というのは意味がないでしょうか?
よろしくお願い致します。
福井県池田町 クログワイに泣いている冨田善嗣
2月5日 岐阜の山ちゃんから「REサラリーマンが農地を取得するには」
僕は農地の取得はあまりお勧めしません。
山下さんの言う通り10年先まで待たなくても
手放す人はたくさんでてきます。
今日のこちらの読売新聞三面にも出てましたが
ここ数年でも農地の値段は極端に下がり続けてます。
うちみたいな山間地の場合よりその傾向は顕著です。
で、チョット特殊かもしれませんがうちのことを言いますと、
自作6haと受託が8ha程ですが
自作6haで組合(僕)が持つ田んぼはわずか7畝です。
僕としてはたった7畝これも売りたいくらいです。
そらから僕は一切小作料を払っていません。
数年前は影でブツブツ言う人もいましたが
一人倒れ二人倒れ、一人死に二人死に・・
今では貸し手側も「小作料なんて要らない、頼むから作ってくれ」
が合言葉です。
勿論貸している田を返してくれ、または小作料ををくれと言う人には
すぐにお返しするつもりでいますが
実際返してくれ、払ってくれと言う人は今まででも一件もありません。
時々土地を持っている人がひどく可哀想に感じる時があります。
山下惣一さんに言わせると百姓はわずかながらの自分の田んぼ
という土地に縛られてこそ「真の百姓」だ、
それに遠く京都のとあるお百姓に言わせると小作も払ってないのは
「乞食同然だ」ナンテ言われたことがありますが
僕は気にしません。僕は「真の百姓」のレッテルも要らないし
「乞食じゃない」ことはこの村の人がよく知ってますから。
で、今後も僕は土地は要らないし小作を払うつもりもありません。
それでも作ってくれと言われる人や土地が多すぎて
僕がいつか作るだろうことを待っている「キャンセル待ち」の村人も
実際に何人もいらっしゃいます。
ところで僕は世情に敏感な会計士さんをお願いしているのですが
彼いわく「土地、建物、不動産は必ず必ず値が下がり続けるから買うな!」
僕も全く同感です。ここしばらくのうちに田んぼを「農地として」
御買いになるのでしたら地域の10年後を予想して
よほど慎重に判断された方がいいかと思います。
ただし、ご自分の百姓のロマンの為に御買いになるのでしたら全く話は別です。
上記は当てはまりません、ご容赦ください。
新聞によるとちなみに日本の人口のピークは2008年。
2050年にはグット減って1億50万人になります。
人口だけでなく経済がよくなる材料も少ないと言うことは
まとめて土地を買う企業資本も弱くなり続け今以上に土地の値段が下がるのも頷けます。
お買いになる農地がいろんな意味で将来重い足枷にならなければいいのですが・・
うちの町の農業委員会はすでに有名無実です。
土地を探している新規就農者には
僕が「キャンセル待ち」の地元の方の農地を紹介して
ご両者で話し合ってもらってます。
正式でなくても両者が納得すれば勿論誰からも文句は出ません。
もし農業委員会からでも文句が出たらこっちのもの。
「委員のみなさんもうちょっと村の将来を考えて新規就農者が
来易いように真剣に考えて具体策を検討しましょう!」
と言えます。・・・と、これ全部うちの村の場合です。スイマセン。
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山田正隆 農事組合法人福地ハイランズ
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2月5日 奄美大島の畑さんから「土ごと発酵」
ホームページの宅配便、毎日ありがとうございます。先日の、新年会の賑やかだった様子をお聞きして、こちらも、参加した気になって喜んでいます。いつか、私も参加させていただきたいと思います。
さて、発酵肥料ですが、一昨年から、唐澤とまと園のご指導のもと、発酵肥料(地もとのこうじ菌、納豆菌、酵母菌使用)を倉庫の中で作っていたのですが、
思いついて、ハウスの中の床土ごと、発酵させてみたところ、とても、よい成績なので、ご報告いたします。とても、よかったのは、土が弾力のある粘り気をもった気持のよい床土に変わり、野菜の苗物の根の成長がよくなったことです。使いごこちがよくて、毎日、うきうきした気分で鉢上げの作業をしています。
発酵の作業内容は、魚粉と米ぬかとあらかじめ発酵させた肥料をまいて散水したあと、黒いカンレイシャを2週間ほどかぶせて、菌の繁殖を促しました。圃場を歩くと、大げさにいうとこんにゃくの上を歩いているようなかんじです。葉色が淡いのはいつものことなのであまり気にはしていませんが、ときどき、魚のあらを使って作った液肥に黒糖を混ぜて薄めて葉面散布して色を出しています。黒糖を入れると、ナスの苗物の場合、紫色がきれいに出てくるようです。
他にも良い方法をご存知の方は教えてくださいね。
鹿児島県奄美大島
2月4日 やまちゃんから川上さんへ
いとこが教えてくれたのですが、農地を取得するには、3反以上の農家である必要があるのですが、3反以上の農地を借りて、3年以上作っているという実績があればいいそうです。農業委員会に小作もしくは利用貸借の届け出を出しておくのが、一番の証明になるそうです。以上が、原則だそうです。
たとえば、その原則に則して、3年先の売買を前提に、利用貸借を結ぶとか、いろいろ考えられるのではないでしょうか。
いったん、川上さんが購入して、10年先に、サラリーマンの方に転売するのもひとつの方法ですが、売買のたびに取得税がかかるそうです。
以上、いとこから聞いたことです。
ただ、10年先というのは、だいぶ先の話ですねえ。
10年先になったとき、気が変わっているかもしれないから、
農業するなら、今からサラリーマンしながら兼業するか、
それが出来ないなら、10年先になって考えたらどうなのかなあ、と、僕は思います。
農地は、10年先の方が、手放す人が増えているように思うのですが、、、
2月3日 岐阜の山ちゃんから「バリ島の田んぼ見聞録」
詳しくは今度自分のHPに載せるつもりでいますが、
赤道を越え地球最後の楽園インドネシアのバリ島に行ってきました。
バリとは現地語で「お米」という意味です。
それほど稲作りの盛んな島です。
いまだにお米や農作業自体にも信仰心の厚い島と言うことで
楽しみにしていましたが、チョットした事件の発生で残念ながら
ほんの短い時間しか現地の田んぼを見て来れませんでした。
遠い南の島バリの田んぼの事情をお知らせします。
バリは常夏三毛作です。稲刈りの横で田植してます。
僕は年一回で十分だわ・・・・。
機械は見聞きした範囲では都市部で草刈機と耕運機、脱穀機ぐらいでした。
農村部ではいまだに全てが手作業です。
田植の技術は日本人が2〜30年前に教えたらしい。
それ以前は直播で収量も上がらなかったらしい。
有機肥料かと思ったらどうやら化学肥料オンリーらしい。
一作で2回ぐらい使うらしい。
農薬は都市部では殺菌剤を、農村部では殺虫剤を使う。
農村部では細長い型のカメムシを多くみた。
逆に都市部の殺虫剤を使っていないところのほうが
カメムシはいなかった。草は日本と同じようなヒエがあり
畦はススキが多かった。
畦塗りは見なかったがどこも太い畦を少しずつ細く切る(または崩す)ことで
水はもつみたいだ。そのため徐々に年々田んぼが上の方向に
移動しているように見える。
除草剤は都市部、農村部とも使っていない。全て手取り除草。
ところが1〜2度の手取り除草で本当に驚くほど草が生えてない完璧な除草。
都市部は耕運機、農村部は牛で耕しているが両方とも草が生えてない。
彼らは多分トロトロ層なんて気にしていないだろう。
稲の成長が早いからなのか?土目のせいなのか
除草技術はよくわからなかったがとにかく見事な除草だった。
都市は年々車が増え渋滞もあちらこちら、歩道を歩いているだけで
東京より騒音と排ガスが凄い。国民はほとんどが敬虔なヒンズー教だが
失業者も多く稲作王国のバリも衰退が目立った。
特に若い世代はきつい労働の稲作に辟易してより高所得の
都市へ流出し現地でも農民の高齢化は急速に進んでいる。
農村に残る若者もほとんど農作業をしなくなってきている。
こんな南の島でも近い将来の農業の衰退が容易に想像される。
そこは日本と全く同じだと言うことにビックリした。
精白米で10KG150円くらいだったかな?
所得は平均日本人の15〜20分の一だった。
それでも農村部では田んぼ一枚一枚に神様が祭られ(都市部では少ない)
朝昼晩と日に最低3回はお祈りをする。
毎日の農作業のあとはみんな午後4〜5時には必ずそれぞれの溜まり場に
集まって酒を飲み歌をうたい踊る。
それが信じられなくて、「本当に毎日毎日作業の後に集まって飲んでるのか?」
と何度も聞いたが本当にホントに毎日宴会してるとのことだ。
雨の日以外は一年中毎日が山下さんの新年会のようらしい。
バリ人はあまり働かない。いつも道際のそれぞれ溜まり場に数人でたむろっている。
のんびりしている。喧嘩もない。多分お金もない。よくあれで三毛作こなせるもんだ。
が、が、信仰心は強い。田んぼだけでなく毎日家の前、
店の前、交差点、ありとあらゆるところに
神が祭られ都市部でも通りを歩くと5メーターごとにお供え物がしてある。
それに比べ日本人は可哀想なくらいよく働く。
のんびりしてない。多分お金はある。が、信仰心はきわめて薄い。
バリ人がのんびりしているのは神に守られているという安堵感からなのか、
日本人がいつも忙しくしているのは信仰や神が遠く、
自分が守られてるという実感がなく、お金という手段で自分を
守らなければいけないという不安感からなのか?ふと思った。
今年の僕の稲作のキーワードは目標?は「楽しむ」と「祈る・感じる」
バリの稲作、詳しくはまた下記のHPに10日ほどしたら載せる予定です。
よかったら見てください。
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2月3日 やまちゃんから「バリ島の田んぼはなぜ草が少ないのか?」
きっと、イネの三毛作をするからだよ。
3回も代かきして、田植えされるから、雑草が目を回して、だんだんなくなっていったのじゃないかしら?
前に、宇根さんがどこかで書いていたのを、思い出したのだけど、
鹿児島県では、早期栽培で、8月の下旬(?)に稲刈り後、耕起し田んぼは、除草剤なしで、いけてるという話を読んだことがあります。
よその国の田んぼ事情がお便りで届くって、いいねえ。
すっと、視界が開ける感じがします。
アメリカの田んぼ事情も、待ち遠しいなあ。
2月3日 岡山の赤木さんから「お米の品種考・ほか」
お米の勉強会の村山様へ
里芋のかゆいかゆい対策は、1度軽く茹でてから皮をむきます。味付けはその後にします。そうすればちっともかゆくありません。
我家では市販の里芋を買ったことがないので、里芋はかゆい物と思っていました。以前は土を洗い落とすのに素手でしておりましたが、それだけでもけっこうかゆくなっていました。今はゴム手袋を使用するのでそのようなことはありません。電話のときひとこと言っておけばよかったですね。ごめんなさいね。
その里芋なんですが、400株ほど植えて今やっと100株ほど掘りました。草が茂って消えた株を除いても残り250株はあるでしょう。直売所に出すのも面倒くさくて、さてさてどうしたものか。
さて、菜の花の宣伝を派手にやったもんだから、見に行ってもいいかと問い合わせがありました。 花の咲くのは5月ですよと案内したことです。今からワクワクします。ご都合がつけばいらっしゃってください。お待ちしております。
福井の冨田様
品種の選定を間違えると、即、収入に響きます。 それぞれの県では奨励品種というのがあって、農協に出荷するのなら1類に定めている品種を作っておけば大過ありません。産直にウエートを置くのでしたら、個性を訴えれるような品種もおもしろいです。その土地に昔からある品種なんかいいですね。
1にも2にもおいしいこと。どんなに無農薬でも、おいしくなければ客は離れます。これ現実。 ただおいしさも、コシに代表される粘り系と、私の作っている朝日米のようなあっさり系とがあるので、お客さんの好みに対応できればベストです。 私の場合、あっさりの朝日米と、粘りを望まれるお客には井原先生育成の旭晴・旭風等で対応しています。 その地域で作っている品種の生育と、極端に違う生育の品種はお奨めできません。水管理で悩み、スズメの学校でお手上げです。また、大型乾燥施設なんか利用するんだったら、品種が限られてきます。
赤米、黒米などは、相当腹をくくってかからないとひどい目にあってしまいますよ。混入対策と販売が確実でないと、遊びの範囲を超えてはいけません。もち米もあまり手を出さないほうが無難です。農協も買ってくれる保証はありませんし、作況によって価格が暴落したりします。
もち米で私も大損をしたことがあります。また、もち米とうるち米、どちらがどちらに混ざってももう大変。泣いても済まされないですよ。去年そんな事例がありました。
あまりにも変わった品種を作ると、自分で品種保存をせねばならないはめになるので、これも腹くくりが入ります。(くわしくは現代農業2月号の私の記事を読んでください)
とまあ、品種に関しては今宵はこんなところかな。失敗話の出る幕がなかったです。
2月3日 千葉の川上さんから「お尋ねします」
久々の書き込みになります。
2月にはいって今年の仕事が本格的に始動はじめました。
育苗ハウスの準備、種籾の風選、田の耕耘などやってます。
例年ですと畦をつくっている時期なんですが、先週の嵐のような雨で田んぼは大水で
どうにもならないです。
みなさんにちょっと相談があるんですが。
実はわたしの友達でサラリーマンしてる方がいるんですが、今すぐ農家するのではな
く10年後にやりたいそうなんですが、いま私のところで基盤整備をやっているんで
すが、けっこう土地を売ってしまう方が多いのです。
そこで安い値段ででているのでそのサラリーマンが土地を購入しようとおもったんで
すが、サラリーマンが農地を購入することができないのだと言ってきたんです。
農業委員会の法律に引っかかるそうです。
そこでわたしの名義で買ってくれないかと言ってきたのですが。
どうしたらいいものだか。
みなさまの中でいきなりサラリーマンから農家をやっておられる方いるとおもうので
すが、どのように耕地を求めたのか教えていただけますか。
よろしくお願いいたします。
KAWAKAMI
satyan(アットマ)jasmine.ocn.ne.jp.
2月2日 福井の冨田さんから「失敗話のリクエストでございます」
「あなたの肥やしで僕は失敗」あっ違った、「あなたの失敗は僕の肥やし」ですね。
(↑わたくし、百姓1年生の実話です。)
赤木様、早速のお話有り難うございました。
>失敗話なら任せておけってんだ。
有り難いお言葉を頂き、嬉しゅうございます。
籾殻は、雨に当たったり水を張るような場所では、土台として使いたい所に混ぜると
簡単に崩壊してゆくという教訓ですね。なるほど有り難うございます!
そして、もっともっといっぱい(浜の真砂の宝石を)お聞きしたいです。
調子に乗ってリクエストさせて頂きます。
全行程でのお話を沢山お聞きしたく思うのですが、(個人的に、今春どうしようかと
迷っております、)作付け品種の選定でのお話がございましたら、お願い申し上げます。
稲との対話の失敗、水田作業、圃場・畦管理作業、機械作業、機械工作、経営、種子保存、
農作業に係る家族関係、作業分担(家族や雇用者との)、集落との関係、行政との関係、
お客さんや販売戦略の失敗、税申告、・・・・いっぱいお聞きしたく楽しみです。
(貴重なお話、授業料をお納めしなければなりませんね。)
よろしくお願い致します。
福井県池田町 冨田善嗣
2月2日 やまちゃんから「あれ?こんなはずじゃなかったのに」
「失敗話」と言うことでは、このホームページを始めた頃、「今年は、全部の田んぼで、除草剤やめました」と広言したはいいけれど、もし失敗したらどうしよう、「ごめんなさい、だめでした」と尻尾まくのも、みっともないしなと、それはそれは、心配でした。
だから、「来年につながる失敗が出来るといいな」と、ぶつぶつ、念仏のように言っていました。
その年、「2歩前進、1歩後退」といえる結果が出て、ほっとしたものです。
「あなたの失敗は、僕の肥やし」という合い言葉は、その翌年に出てきたものでした。
失敗を糧に出来ると、その人に、ふくらみが出てくるように思います。
山あり谷ありの人生の中で、リターンマッチ、敗者復活戦があるといいなと思うし、
また、敗者復活戦を受け入れることの出来る社会だといいなと思います。
もっとも、雪印は、もう倒産した方がいい。
社員は、別な場所で敗者復活戦にかければいい。
さて、おおものたれは、このへんにして、
今から12〜3年前のこと、家の近くの田んぼ1枚だけ作っていた頃の話。
田んぼに水を入れて、そうや、今のうちにぼかし肥をふっておいてやろうと思いたち、じゃぶじゃぶと田んぼの中を歩きながら、乾燥保存していたぼかしを振って歩きました。あらかた振り終わった頃に、文字通り、一転にわかに空かきくもり、びゅーっと風が吹き始め、ぼかし肥が、みんなみんな風下に吹き寄せられてしまったのです。
水面に落ちたらすぐ沈むだろうと思っていたのに、乾燥したぼかし肥は、見事に水に浮いてしまいます。特に、固まりは、中に空隙があるので、よけい浮いて、水をはじき、何日も浮いたままでした。
そういや、岐阜の山ちゃんが、クズ大豆を、田植え後散布したら、
虫食い大豆が、ぷかぷか浮いて、風下に吹き寄せられ、
そこばかりイネがよく出来過ぎて、往生したという話があったな。
今年は、どうするつもりなんだろう?
僕も、クズ大豆が手に入りそうで、今年は、大豆除草やりたいなと思っているんだけど。
そんな経験があったもので、
「現代農業」の記事で、「米ぬかの流し込み法」の記事を読んだとき、
どへーっと、ぶったまげ、水に浮いて広がってくれたら、こんなにいいことないやと、さっそく試してみました。
「ほんとだ、ほんとだ、米ぬかは油分があるので、浮いて流れて、広がってくれている」
と喜んだのは、目の錯覚で、
浮いて流れているのは、ほこりか、米ぬかのごく微粒子部分だけで、
大部分は、水口付近に沈んでしまったようです。
「風のある日に、米ぬかをまくと、風に吹き寄せられるから、注意しないとだめだ」という話、時々聞くんだけど、
僕は、それは誤解だと思っています。
試しに、バケツでテストしてみると、よく分かります。
バケツの水の上にまかれた米ぬかは、すぐ下に沈んでいきます。
(ぼかし肥とは、大違いです)
ところで、米ぬかを流し込んだ田んぼ、むらできになったかといえば、そうじゃなく、
水口も、水尻も、まあそんなに差がなく出来ていたように思います。
有機質肥料というのは、微生物が分解・運搬してくれるので、
化成肥料みたいにむら効きしないものなんだなと、不思議に思い、
今年は、調子に乗って、畦から米ぬか振るだけで済ませたところ、
(前年は、真ん中どころは、米ぬか団子にして放り投げたんだけど、肘を痛めてしまったもので)
なんのなんの、米ぬかが風に吹かれて、届いたところだけ、
イネが緑濃く、良くできて、あとであわてて追肥したものです。
2月1日 岡山の赤木さんから、「失敗話・その1」
福井の冨田様。
失敗話なら任せておけってんだ。 百姓始めて35年、全工程を任されてから25年。本百姓になってからはたったの1年だ。 古さならこのHPの仲間の中ではかなりのもんだと思う。 苗代つくりから籾摺りまで、全ての工程で失敗話は星の数ほどあるだろうよ。
脳みそが酒によって不可逆的進行性破壊を受けているから、なるべく早く聞いて聞いて。
聞かれる前に1つだけ話してみよう。
今は昔、苗代の土つくりと思って、3アールの苗代用地に籾殻1町分入れた。 スキーが十分できる厚さだ。 当然炭素率を考えて硫安をたっぷり打ち込んでやった。(籾殻は、窒素分が少なく炭素が多いので、腐熟するのに多量の窒素が要る。これを考慮しないと苗はまっ黄色になりほとんど成長しない。)
ポット方式なので、棚を作って水を入れ、棚の上に苗枠を並べる。土はあたかも砂を入れたようで、さくさくと軽く足の裏にも心地よかった。しかしよかったのは、そこまでだった。
谷の水がちょっぴり波打つだけでも、棚の土はとろけるように無くなってしまう。 すでに置いた苗枠の下の土も無くなってゆく。 棚を作って谷に水のある方式の苗代用地の土作りには、籾殻はいけねえよ。少しだけならと思って懲りずにその後もやったみたが、やっぱり同じだった。
こんな話しでいいのなら、いくらでもあるよ。
アホのやる 失敗ばなしを 数うれば
浜の真砂の 数もおよばじ 自慢にはならんな
*やまちゃんから
その1とあるからには、続編があるのだろう。こいつは、おもしろくなりそうだ。このホームページの「合い言葉」は、「あなたの失敗は僕の肥やし」です。皆さんの失敗も、いろいろ聞けると、ありがたいな。僕も、いろいろあるぞ。
2月1日 お米の勉強会の村山さんから「朝日晴とサトイモおいしかった」
赤木様 村山日南子より
先日はいろいろご丹精の物をお送り下さり有難うございました。
春になったら私もお邪魔したいです。夢のような景色ですね。
さて、いただいた井原さんのお米「朝日晴」とてもおいしかったです。朝日のしっかりしたところと、コシヒカリの軟らかさと粘りがうまくミックスしていますね。井原さんがお元気のうちにはいただいたことがありません。主人もとても気に入りました。
次にサトイモ。さすが御自慢だけあってとても美味しく、サトイモには普段あまり関心を示さない主人が美味しいといいました。
ところがです。そこまで行く間に大変な騒動がありました。
アー、思い出しても「かゆ〜い!」 たいていこの頃のサトイモは痒くありませんので、何気なしに洗って、皮をこそげました。そーしたら、だんだんだんだん痒くなってきて、あー、たまらない。小て真っ赤にはれてきて、かぶれたようになり、居たたまれない痒さ。石鹸でゴシゴシして、お湯でさんざん洗ってもダメ。仕方なく痒み止めムヒを塗っても効果なし。そこでまた熱いお湯をかけ続け、手がふやけるようになってやっと少しましになりました。
どうしてこう普通のと違うのでしょう。灰汁があるということでしょうか。そしてあくがあるから美味しいのでしょうか。
他のお野菜も大事にいただきます。有難うございました。