2003年7月のお便り   HOMEに戻る

7/31 静岡の藤田さんから「はじめまして」

今年ひょんなことから友人の無農薬米作りを手伝うこと
になり、以来私も田んぼにハマッてしまいました。
(もっとも田んぼは不耕起ですが)
(素人には)次々と予測しない事態が起こり、おかげで
毎晩このHPを見ないと寝られなくなっています。
うーん、こんなに夢中になるものにこの歳で出会うと
は。結婚前主人を追いかけ回していたとき以来、、、な
んちゃって。
さて、ひとつ教えて頂きたいのですが、ニカメイチュウ
はいったん発生したら農薬を使うしかないのでしょう
か。
実は、友人からもらった黒米のモミを育てて、姑が作っ
ている小さな田んぼの隅に植えてみたところ、最近15
ミリくらいの虫ががいっぱい見つかったのです。
それまですごく順調で、安心していたのがいけませんで
した。友人とやっている田んぼは生育不良で、草取りも
大変だったので、そちらばかり気をとられていました。
今年は実験のつもりなのであまり農薬は使いたくないの
です。
ならば虫のついた株を抜いて被害を最小限に抑えるのが
いいのか。でもそれでほかのは大丈夫なのでしょうか。
本やインターネットで調べてもいまいち対処がわからな
いので、メールすることにしました。
アドバイスをいただければありがたいです。


*やまちゃんから

姫路市水族館の市川さんが、伊勢小学校の子供らと作っているビオトープ田(タガメビオトープ)の

黒米も、枯れススキか思ったくらいの被害でした。(3年ほど前)

ニカメイチュウの被害のすごさに、その時はぞっとしました。

黒米は、茎が太いので、ニカメイチュウが産卵しやすいのでしょうね。

市川さんは、島根大学の方から、冬の間水をため、水攻めにするのが効果大と聞かれて、

やられていましたが、どんな具合ですか?

いや、藤田さんは、今年の対策を聞かれているのですね。

ぼくの田んぼにも、ニカメイチュウはいて、何株かは枯れ上がっています。
一反の田んぼで、10株くらいでしょうか?

ぼくは、それくらいですので、ほったらかしていますが、、、

7/31 静岡の高村さんから「あなたの失敗は、私の肥やしとはいうものの」
こんにちは
「来年につながる失敗をしよう」
「あなたの失敗は、私の肥やし」
と、私も思っていますが、なかなか失敗だらけです。
5年目の無農薬、無化学肥料の水田は、悲鳴を上げています。
18aの田に、穂肥しない一発型にチャレンジしようと、500kgEMぼかし肥を元肥に入れ、除草ように60kgのこぬかと、木酢液5リットル入り、土はトロトロすぎるほどトロトロなのですが、コナギと、オモダカと、クログワイ、ひえは依然と凄い勢いで、生育しています。
手取りしても、水面が濁って取り切れず、その残ったコナギ等が、株ついて土が見えないほどです。抜いても、ひえ位の土が付いてきて、とても田の外に出す気にならないので、取るのを止めました。
来年は、この田2年休ませて他の田に作付けしようと考えています。
 
今年の土は、おたまじゃくしが住みずらい土になってしまい、株付も思うようになっていません。根の張りにも影響を与えたのかもしれません。
冷夏、雀、カメムシとこの先も、頭が痛いです。
今「あきたこまち」が出穂し始めていますが、太陽がほしく、暑い日ざしを待っているところです。
 
この間「有機物を使いこなす」の本を手に入れ、観ているのですが、自然農法の1年2年は、収量が上がるのですが、3年目から6俵の壁が、破れないと頭を抱えた人の実例が掲載されていました。
私もその口だなと思いました。
その人は、株と株の間に6月下旬頃ヨシを引き詰めて、刈敷の分解で穂肥の時期にしっかり利いて、草除け・気象の変動によるかんばつの被害を軽くさせ・水持ちがよくなり、寒い時には土が温かく保たれるので、全天候型のイネつくりになっているといえようと申しています。
もう1つの方法に、温水堆肥で効果があると載っていて、水口に側溝を作り(幅1m深さスコップ1丁分ほど)、そこに、ヨシ・カヤ・雑草・イナワラ・ムギワラ等を投げ込んで水を入れビニールをかぶせ、水温を上げ、追肥したい時にあぜ数箇所から、このにごり水を田んぼに流せばよい。と書いてありました。生息する微生物と、にごり水が良いらしいです。
試してみる効果有りかと思い主人に申したら、草をどうにかしろと叱られました。
 
                                          静岡の高村でした。
 
7/31 村山さんから・北海道のお話と粢パン作りのご案内」
皆様      お米の勉強会の村山 日南子です。
ご無沙汰しています。次のような企画をしましたので、どうぞご参加下さいませ。

  北海道のお話と粢パン作りのご案内
 今月も2回、北海道の酪農・畜産・農業の実情と新しい試みを聞く会と、蘇食料理教
室は本格的な粢パン作り実習です。粢パンは私たちも加わって進化していくもので
す。初めて庶民が新しい食文化の創造に加わる機会ともなります。どちらもぜひご参
加下さいませ。
第1回
 狂牛病発生以来、北海道の農業は以前にまして元気がなくなったと聞きます。北海
道そのものが破産しているとの声も聞きます。北海道は気候以外は農業にとって恵ま
れた環境と素人には思われます。なぜ元気がないのでしょうか。また、狂牛病の原因
は同じ代用乳と分かっていながら、なぜ農協の責任は問われなく、酪農農家だけが破
産に追い込まれるのでしょう。そんな、北海道をどのように健康な農産物大地として
蘇らせる手立てが進んでいるのでしょう。元、北海道のお役人と、健康な牛飼いを進
めておられる酪農家からじっくりお話をお聞きし、消費者の選択法についても話し合
います。
(この講座は、生活復興県民ネットの地域活動推進講座助成金を受けて開催します)

日 時 03年8月9(土)13:00〜17:00

テ ー マ 北海道の牛はのんびり草を食んでいますか?
−北海道の農業の現状と新しい方向

講  師 (独)農業技術研究機構客員研究員、酪農学園大学客員教授 三野耕治氏
北海道別海町の酪農家 相和 宏 氏
場  所 西宮市消費生活センター第1学習室(アクタ西宮西館5F)
(西宮市北口町1-1、TEL0798-69-3157、阪急西宮北口下車、北改札を出て右、左と道
なりに進み、最初の入り口がアクタ西宮西館)
参 加 費 会員 500円、非会員 1000円 問合せ申込は村山まで

第2回
 7月20日の米粉食品のお話の時に、粢パン作りの初体験をしました。粢粉も粉屋
さんが販売してくださり、皆さん買って帰り早速試されましたが、ドライイーストで
はうまく膨らまなかったとの相談を受けました。早速、当日教えてくださったグリコ
食品の滝尾さんに電話しましたところ、いつもパン業者さん向けの講習なので、生
イーストを使っていて、ドライイーストはまだ試していないとのこと。
 そうなんです。粢パン作りはまだ発展途上なのです。
 そこで、今回は家庭で焼けるように、ドライイーストで教えていただきます。コッ
ペパンと菓子パンをパウンド型で作りましょうと近久先生はおっしゃっています。そ
して、コッペをマスターしたら、そう、食パン作りに挑戦しましょうね。一緒に試行
錯誤しながら、おいしい粢パンを私たちで広めていきましょう。楽しみですね。
 パン作りは楽しく文字通り力をあわせてする仕事、どうぞ男性も奮ってご参加下さ
い。パン屋さんもコックさんも大抵男性です。奥様と和気あいあいでできますね。
(この講座は、生活復興県民ネットの地域活動推進講座助成金を受けて開催します)
日 時 03年8月21(木)13:00〜17:00

テ ー マ 蘇食料理教室、粢パンを作って我が家の食卓に!
−米粉食品を創りだして農業を応援する講座第1回

講  師 サカモトキッチンスタジオ 近久 洋子 さん
場  所 プレラ西宮6F調理室(西宮市中央公民館)
(西宮市高松町4-8、TEL0798-67-1567、阪急西宮北口下車、南改札を出て右の階段を
降り、バスロータリーの先の信号を渡った南東角)
参 加 費 会員 1500円、非会員 2000円 申込は8/17迄に村山へ

☆☆★☆☆
☆★☆ お米の勉強会   村山 日南子
★☆〒663-8187西宮市花園町11−2             ☆
☆ TEL/FAX 0798-48-0365                     ☆
☆ E-mail:hina2mura(アットマ)ybb.ne.jp         ☆★
    http://yama3bin.hp.infoseek.co.jp/     ☆★☆
                         ☆☆★☆☆
 

7/31 岡山の林さんから「RE:赤木さんの菜の花総括」
赤木様、
電位の測定、お疲れ様でした。大変有用な測定結果を公表していただきまして有難うご
ざいます。
表についてですがですが、「菜の花無し」のところが通常の私達の一般田と考えていいと思
います。「菜の花+米糠」が米糠除草を行っている田圃の酸化還元電位に近いと思いま
す。一般的に言って土中は全て還元状態になると言えるようですね。これは菜の花或い
は藁の鋤き込みだけの場合に関わらずそのようになるようですね。
他方、水中の様子はかなり違っていて菜の花+米糠の電位が一番低く菜の花無しのとこ
ろは逆にプラスの電位となっています。米糠のように微生物に利用され易い有機物が水中
にあると一気に還元状態が達成され無酸素状態が続くようですね。鰓呼吸するような生
物は窒息死するくらいでしょう。一時的には−400mV程度まで低下しています。電位
は、水面近くと水底ではかなり違うと思うのですが、如何ですか?「菜の花だけ」のところは
マイナスの電位とは言え、かなりマイルド。水底は無理でも水中に生き物は住める状態で
しょうか?
土中は全て還元状態とはいえ、菜の花が鋤込まれているとその数値はより低いようです
が・・・。
電位の測定だけからでは、赤木さんも指摘されているように抑草のメカニズムを説明するの
は無理でしょうが、赤木さんの田圃には草が殆ど無いという厳然とした事実があります。
かなり多くの田圃で適用できる抑草対策ではないでしょうか。
 
林 正弘
岡山県御津町
 
7/30 岡山の赤木さんから「菜の花総括」

 赤木@菜の花です。

 ありもしない脳みそを絞りきって、農業技術大系の菜の花緑肥イナ作の原稿書きも出口が見えたので、楽しいメール発信をいたします。

 

 福井の塚本さんからこの夏を振り返っての総括が出ていましたので、少し早いけど小生も菜の花に関する総括をいたします。以下の内容はあくまで今日時点の考え方で、明日になれば変わるかもしれません。

題して菜の花抑草についての心なのだ!熊本の岡さんも草が無いと言われていたなたしか。

 

 先ずは去年のこと。菜の花だけで抑草に成功した田んぼには、カラシナ1.9m、ナタネは1.5mに成長していた。いわば優等生の菜の花だった。この60aにヒエが30本だったかな?

 これ以外の田んぼは米糠を田植え後1週間もたってから振ったが、効果満点。通常はこんなに遅れては米糠効果は望めないはず。菜の花というベースがあったとしか思えない。独断と偏見で断定。

一部草が生えたが、浅水になったからという原因がはっきりしていた。

 

 今年は春先の雨が例年になく多かったので、湿害大発生。播きなおしてみたがやっぱり雨にやられた。しょうがないから屑ダイズや米糠をせっせと散布した。ただしナタネ40aは米糠なし。このナタネは長いので50cm、短いのは10cm。全体としては短いのが圧倒していた。幼稚園児たちが走り回ってくれた田んぼだ。3ヘクタール全体で2握りほどのヒエがとれた。上述の米糠なしの40aは2本のヒエがあっただけ。

 

 さて、以上の事実をどう解釈するべきか。こんなにも楽な有機イナ作があっていいのだろうか。水の管理とあぜの草を刈るだけの夏仕事。四つん這い農法をするでなし、除草機を押して草と格闘するわけでなし。周囲の除草剤を振った田んぼにむしろ草は生えとる。

もう一度草の点検はするともりだが、とりあえず今までの経過の中での考察です。

 内容は農業技術大系用に書いたものを基本に、このメール仲間用に直しています。

 

    そこで今日の心 菜の花の抑草効果を考える

  

  効果の原因はなんと言っても大量の有機物から発生する有機酸だろうと思う。茎の表皮は固くて腐りにくい。綿を圧縮したような芯が分解して発生する有機酸は、切り口から時間をかけてしみ出るのではないのかと思う・・・・これはあくまで推測です。だから効果が長続きするし、レンゲみたいに一度に腐熟して有機酸が爆発的に発生しないから、なんの配慮をしなくても、田植え後のイネが障害を受けることもない。刈取の時にも茎が土にブスブス刺さっているが、養分を全て出し切った後のカスです。これが今度は土つくりに役立ちます。        

 カラシナが1平方メートルに98本で平均1.4mの長さだと反当2500kgの生草量でした。

 

 未熟有機物をすき込んで代掻きすると、菌類が分解活動を始め泥の表面も中も極度の還元状態になり、酸素が全く無くなる。それどころか周囲のあらゆる物から酸素を奪おうとする。赤い鉄分が還元されて青く(黒く)なるのはこのせいだ。雑草も発芽時には酸素を必要とする。効果のなかにはこの強還元状態も含まれているだろう。

コナギは発芽時点では無酸素が条件なんだが、蓄積デンプンを使い切ると光合成を始める。こうなると空気や太陽光が必要になる。この時点でもまだ強還元・深水・光不足だと夭折してしまう。

文末に簡単なデータを載せます。

 

 緑肥をすきこむと泥の中は微生物が爆発的に増える。プランクトン、ミジンコ、カブトエビと食物連鎖が起き、カブトエビは除草にも一役かってくれる。またエラミミズの扇動運動は、土の大きい粒子や草の種子を土中に埋める作用があるし、発芽直後の雑草を浮かせてしまう。このミミズは頭を泥の中に突っ込んで泥ごと食べて有機物を摂取する。そして尻からは消化できなかった土の微粒子を水中に吐き出す。つまりトロトロ層が発達する。エラミミズは緑肥をすき込むとすごく増えるらしいから、これも抑草効果に大きく寄与していると考える。

 

 化学肥料を使わない田んぼや有機物の多い田んぼは水がよく濁っている。そして長続きする。田んぼによっては田植えから1ヵ月半してもまだまっ茶色です。

雑草種子に届く光を弱くする光遮断効果もある。濁り水がどのくらい光を遮断するのか調べてみれば面白そうです。光合成に最も大切な波長付近のが知りたい。誰かやってみてお願い分光光度計で。

カブトエビの働きもあるんだろうが、土コロイドが水中にいつまでも浮遊するのは、カブトエビよりもっと小さい微生物のように思うんだがなぁ。

そこでみんなにお尋ねです。どうしてでしょう?教えてください。

 

私の思いつくことを書きます。参考になるといいです。

 微粒子コロイドはマイナスの電荷を帯びているはずです。お互いに反発しあっていつまでも浮遊しているんだと思います。もし水の中にプラスに帯電した物質が生成したり投入されると、この物質をはさんでコロイドが凝集して沈降し、結果として水が澄んでくるはずです。たとえば食塩を入れてもナトリウムのプラスイオンによって多少は澄んできます。もっとプラスの強い(多価)のアルミとか鉄が混ざると凝集力は一気に百倍千倍になると記憶しています。てーことは泥の表面や水中のプラスイオンを何かが独り占めして離さんわけだ。それでは一体何がそうしているのでしょうか?ミジンコのおしっこでしょうか。

それとも土中のアルミや鉄を何かが包み込んで不活性にしているのだろうか。

きちっと説明・証明でけたら卒論か学位論文にでもならないだろうか・・・・。

 

 更なる抑草効果をあげるには、緑肥以外の抑草技術を組み合わすのがよいでしょう。少し前に笹村さんに発信した内容とダブりますが、雑草はスキをねらっているから、複数のスクラムを組むことで対処したい。例えば、これに米糠を散布すると、泥の表面はもちろん、底付近の水も強還元状態になり、有機酸も緑肥だけより強くなる。併せて深水管理もすれば3重のスクラムになる。抑草技術はたくさんあるから、自分が無理なくできて田に合った方法を考えることが成功の秘訣でしょう。つまり自分流のひと工夫を考え出す農家であって欲しいと思います。

私と同じ事をしても必ずしも草を抑えるかどうかわかりません。もう一工夫をこらさないと、その田んぼに合わないかもしれません。

 

 ま、こんなところが私の脳みそで考えた内容です。毎晩の冷酒で不可逆的進行性破壊を受けているからこれ以上はもう出ません。

去年、やまちゃんから菜の花の抑草原因を尋ねられていたんだが、こんなところです。

それと酸化還元電位が下がるとなんで草を抑えるんだろう、との問いにも少しは答えになったかしら?

最後に酸化還元電位のデータを載せます。

 

 

          酸化還元電位測定結果(抜粋)

・水準は 1.菜の花だけ 2.菜の花と米糠散布 3.菜の花無し(前年の稲わらだけ)の3水準です。

・測定値は各水準を2箇所で測った平均値です。

    代掻き当日をゼロとして翌日を1日目としています。(1日経過ということ)

    数値はプラスが酸化状態、ゼロが無酸素、マイナスが大きいと強還元状態を意味します。

 

 1菜の花だけ

2菜の花+米糠

3菜の花無し

土 中

水 中

土 中

水 中

土 中

水 中

1日目

340

30

160

20

330

130

2 

370

80

300

120

330

90

3

370

120

240

20

380

90

4

380

70

米糠散布

測定なし

測定なし

 

 

5

測定なし

 

350

410

370

110

 

6

440

140

320

400

370

160

 

7

420

120

380

370

320

400

 

8

400

30

390

410

300

400

 

9

430

60

390

290

260

290

 

10

410

60

390

220

320

240

 

 

 水準1 菜の花だけはナタネです。それも青みをもって生きているようなのを代掻き。  

     5日目あたりから強還元です。水はそこそこの還元状態だが、2週間するとプラ  

     スになった。

 水準2 枯れた状態のカラシナを代掻き。米糠散布の翌日から水中が一気に強還元にな 

     るがすぐに弱還元になり、20日でプラスに転じる。

 水準3 菜の花無しといってもスズメノテッポウがそこそこに生えていたようだった。

     水中はプラスのままだ。除草剤使用。去年のイナわらあり。

菜の花は4・5日で還元のピークを迎えるようだ。レンゲだと一気にすごい数値になるんだろうな。

 

 あくまで酸化還元電位の変化で、有機酸の発生はまた違う動きでしょう。

測定は中干しまでおよそ40日間続けました。この先のデータ発表はもうかんにんね。疲れるし、しんどい。 字が大きかったり小さかったりしました。なんでかなー?

 最後までお読みいただきましてお疲れさんでした。

こんなに長いのはもうこりごりです。あー疲れた! どひゃー 午前1時半だ。

早く暑い夏が来ますように。冷酒が切れとる、どうしよう!

 

 自然を愛し環境を考える岡山の百姓    赤木歳通

 

7/30 福井の富田さんから「カドミ関連について」
福井県池田町の冨田でございます。
 
しばらくご無沙汰を致しておりました。
早速ですが、カドミウムに関する話題です。
 
お米の勉強会の村山様に教えて頂いたのですが、
7月25日発売の週刊金曜日No.469号に「カドミ汚染国 日本のお米は大丈夫か!?」
題する記事が掲載されています。
 
内容は、
玄米中のカドミウム濃度が0.2ppm以上検出された地点のある市町村のマップ
(1997年〜1998年の食糧庁調査データを環境総合研究所がまとめ、地図化してある。)
 0.2ppmの基準値が採択された場合、対策が必要と考えられるのは594ヶ所
(少なくとも)にものぼるとのこと。
 
再燃するカドミウム汚染問題と題する畑明郎先生(大阪市立大)の記事
 全国の市町村別のカドミ濃度の順位表(0.4ppm以上の地点を有する市町村名)
 世界一ゆるい日本の基準値について
 対策を怠ってきたこと、カドミを減らすには、という記事です。
 
・国民の健康はだれがどう守る
 リスク管理について(流通米の監視検査体制のお粗末さ)
 
・販売されているお米のカドミ濃度の測定
・福岡、富山、秋田各県のカドミ対策に関するアンケート
 
以上の記事が掲載されていました。
 
+++
 我々生産者はカドミ汚染米に関しては本来被害者であると思います。
圃場の上流に何らかの加害者(汚染原因)がいるはずなのです。
しかし、一端これらの問題があることがわかった以上、お米を生産し、
それを販売するならば、その生産物に対する責任を持つのは当然と
思います。
 
 とはいえ、カドミ検査には1検体あたり8千円前後の出費がかかります。
私の検査したデータでは同じ水系でかつ隣接する圃場間でカドミ濃度が数倍
異なっているデータもあります。つまり、管理する圃場数十枚に検査をする
ならば相当の出費が必要となります。しかも数年もしくは定期的にです。
 これらの費用を生産者が負担するのか、それとも消費者に求めるのか、
また、公害として公的負担を働きかけるのか、汚染者が特定されれば汚染者に
負担を求めるのか・・・、早急な課題と思われます。
 
 そして、我々生産者が加害者とならないためにも、今後積極的にカドミ問題に取り組み、
政府や消費者、汚染元に対して働きかけてゆく必要があると思います。
 また、生産者として、カドミを吸収させない水管理や施肥等の栽培努力やカドミを
吸収しにくい品種への転換などの努力も必要だと考えます。
 農水任せの基準値をどこにするかという発想だけでは必ず狂牛病の二の舞に
なると思います。
 
++++
 ちなみに私が知っている範囲での、カドミ汚染等に関する詳しい文献は、
・浅見輝男 データで示す日本土壌の有害金属汚染 アグネ技術センター
・畑明郎 土壌・地下水汚染 有斐閣   です。
 
以上です。
 
福井県今立郡池田町 冨田善嗣 

7/29 市川 憲平@水族館です「アメンボ」

林さんの観察力には敬服します。
無駄と思われる時間の中にこそ、人生の楽しみがあることを学ばせていただいています。
さて、アメンボの交尾は水面で行います。水中にもぐるのは産卵のためです。卵は水面下
の植物(この場合稲)の茎に産み付けられます。オスが水中での産卵にまでつきあうのは、
他のオスに雌を横取りされないようにするためです。せっかく交尾しても、その後で他の
オスが交尾をすると、卵はそのオスの精子で受精されます。オスの潜水は、自分自身の子
孫を残すためのオスの懸命な努力の現れと考えてください。

7/29 岡山の林さんから「ツバメの育児」
皆さん如何お過ごしですか?
今年の梅雨はほぼ開けたようですが、通常の夏と違って急速には暑くならないようです。
過ごしやすいのですが。例年の梅雨ですと、前線が太平洋高気圧に押し上げられて消え
ていくようですが、今年は南に下がってしまった。しかし、前線も途切れ途切れになってしま
っている。28日からニンジンの畝を立てる予定だったが、土壌の水分が少し高い。理想的
な畝が立たないので、少し延期する事にした。それで出てきました。
今日は、田んぼの見まわりをした。早朝、池の近くにある田んぼでツバメがホバリングをして
いる。よく見ると、フタオビコヤガが一斉に羽化している。ツバメはこれを狙っているようだ。ツ
バメは通常ホバリングのような飛び方はあまりしないものだ。フタオビコヤガが警戒してあまり
飛びあがろうとしないから葉に止まっている成虫を捕っている。それからどうするかと見ている
と、私の頭の上に飛び上がるとそこに山側から田んぼの畦の上にまで倒れて突き出してい
る枯れた一本の竹の上の2匹の幼鳥に餌をやっているのだ。親鳥が若鳥をここまで誘導し
てきたようだ。これは便利だ。田んぼで捕獲した餌をそのままその竹まで飛びあがり給餌す
ればよいからだ。親ツバメは勤勉だ。決して休もうとしない。そのうちに、もう1匹のツバメが
池のほうから現れると私の田んぼの上を飛び回った。そして、その親ツバメから空中で口移
しで給餌を受けたのだ。最初は、雌の親ツバメだと思ったのだ。オスのメスに対する愛情表
現かとも思ったのだが、そのツバメは何回か空中で餌を貰うと、若鳥がとまっている竹の横
に並んで下りたのだ。親ツバメは都合3匹の若鳥に給餌を続けたのだった。これは、教育
なのだ。若鳥は親の行動を見ている。もうすぐ、自分で餌を捕らなければならない。最後
に現れた若鳥は空中で餌を貰う時一度だけ、親鳥が餌を空中に放り投げたものを落下
点に急ぎ、それを捕獲した。これは、まさに空中を飛行する虫を「自分で」捕らえるのと同
じだ。なるほど、ツバメはこのように若鳥を教育していくのかと感心した。ツバメ達は、お互
い個体識別が出来ている。何匹かのツバメが飛び交っているにもかかわらず親子、兄弟
間違えることはない。
田圃の水中を見ると、アメンボのカップルが何組か水中を潜水していた。光線の加減で横
腹が銀色にピカリと光る。気門の部分の空気が光るのだ。時々このカップルが水面に出て
は尻を水面に出し空気の交換をする。アメンボは、交尾中は水中を泳ぐ種があるようだ。
 
林 正弘
岡山県御津町

7/29 福井の塚本さんから「アブラナ科の種子」
アブラナ科の植物は元は水辺で生活していたそうです。種子が水に浸かっても腐らないように、油分を含んでいるそうです。条件が良くなったら発芽するそうです。カイテアルコトノウケウリハ ラクチンダトオモウ フクイノ ツカモト デシタ。

7/29 茨城の小長谷さんから・Re・モロコシの原産地から」
興味深く拝見させていただきました。

自分がセネガル(西アフリカ)にいた頃(1995-1997)は、バオバブの実がなるのが楽しみで、子供たちと口の周りを真っ白にしながらむさぼるように食べたものでした。ちょうど子供の頃食べたラムネのように甘酸っぱい味がしたのを思い出しました。

小長谷裕宝

7/28 福井の塚本さんから(今年のまとめ・その1)
『有機質肥料は元肥で』、その結果報告です。
 
 今年は菜種の油粕と、脱脂大豆を元肥散布しました。
 
@ 荒起し前の田んぼに筋状に1.2から1.5メートル間隔にまいたところ、筋状にイモチがつきました。
  やはり動噴で全体に散布したほう安全のようです。大量の肥料を散布することになるので作業性の改善は?
 
A 元肥使用では、元肥ゼロより稲の生育量が大きいので、コナギに対して優位に立てる。コナギがあっても背が高くならないような気がする。
  稲とコナギが出穂前に背揃いしたときは、地力乏しく元肥もゼロ、硫安の中期施肥、深水の維持でした。
 
B トロトロの土を作るには元肥で、は正解。
 
C 散布量は窒素成分で10キロから12キロでした。
  これで施肥が終わり、追肥のなかった田んぼは地力があったことになります。 
  中間に窒素で4キロの油粕の追肥をした田んぼもありました。地力のない田んぼと思います。
  元肥と追肥に別れた田んぼは、イモチはなしでした。やっぱ有機質肥料でもへの字は病気に強いみたいです。
 
D 元肥一発のところはイモチ病がついてヒヤッとしましたが、梅雨も明けたことだし農薬散布なしで行きます。
   中間に少し追肥するぐらいのほうが、人間と田んぼにはきついが稲には優しいと感じています。
 
E  油粕の追肥をしたら水中の生き物が苦しそうにしていたような気がするのですが・・・。
   中間追肥はどうしても草に吸われてしまうような気がするのですが・・・。
   地力をつけて、元肥一発で最後まで持っていけるようにしたいと思っています。
 
7/28 塚本さんから(その2)
平成15年(2003年)の除草剤を使わない稲つくりまとめ
 
@ 有機質肥料は元肥中心で、は正解でした。やりすぎはいもち病を呼びました。
   元肥中心では、アオミドロは発生してすぐ消えました。アオミドロは使えません。
 
A 元肥プラス初期の深水で今年もヒエは抑えました。
 
B 地力プラス元肥でトロトロ層が良く発達。コナギを抑えた田んぼがあった。
 
C 田んぼは深く起さないほうがコナギは少ない。
 
D クログワイ、オモダカの対策は何もしなかった(名案なし)が、カルガモがいもを食べてしまったようだ。
 
E 除草機の効果を高めるのは、トロトロ層。
   
今年はできなかったが来年はしたいこと。
 
@ 早期の秋起しで、草を抑えること。
A 緑肥の栽培。
B 緑肥のすきこみと元肥量を試せませんでした。
  今までの経験では、マメ科植物の後以外では肥料を減らす必要はないと想像しています。
 
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
 
 除草剤を使わない稲つくりに挑戦してから、多分9年目になったと思います。コナギの中に稲が生えている状態がつづき、いろんなうわさを試しても全部失敗するし、やっぱり不可能かもと思っていたのですが、昨年から、稲がスーッと大きくなりコナギがいつの間にかなくなっているような状態になりました。もうかつてのようにクラ〜イ気持ちになることはなくなりました。
 しかし、これからいくつもハードルを越えなくてはなりません。先端を開発するとはそういうことのようです。
 まず、今年成功した方法が来年も通用するか疑問。全面積を除草剤なしで栽培したい。収量も追及しないといけない。田んぼの生き物との関係はどうするのか。今年は、思いもかけずカルガモと出会いましたが、来年も来てくれる保証はない。
 ただ、もう後戻りすることはないところまで来たと確信を持っています。
 
福井の塚本でした。
 
7/28 塚本さんから(その3)

やまちゃんへ、

わたしは、昨年の12月から働きずめで、体力も気持ちも切れてしまいました。

やっとの思いで、今年の報告を書きましたが、もう何もしたくありません。僕は、

他の人と比べたらもっと働かないといけないとは思うのですが、続かないほうのようです。

これでもう登場しなくなるかもしれませんが、稲つくりをやめたわけではないのでご安心ください。

直接僕の技術に役に立ったことはないのですが、参考にはなったし、励みにもなったし、

気持ちよくて楽しいメール仲間でした。

これから休んで、運動して藤原紀香みたいに体を鍛えて気分転換したいと思います。

福井の塚本から、しばらくお別れの挨拶でした。

これは私信でも公開でもどっちでもいいよ。

7/28 福井の塚本さんから「アフリカと福井の塚本」
何で民博のメールが飛び込んでくるの?
近森さんはラオスにいますが、同じことで福井の塚本は15年ほど前に東アフリカの
タンザニアにいました。
スワヒリ語をはなして(日常会話程度)暮らしておりましたが、とてもその国を理解
する程度までは行きませんでした。
だから、民族や外国の研究をする人たちはどうやっているのか不思議なんですよね。
外国にいて、その国の文化が理解できないままだと、消化不良みたいですごく気持ち
が悪いのです。
民博に行けば少しは解消されるのでしょうか?
 
*やまちゃんから
国立民俗博物館の江口先生が、縁あって、1年以上前から「HPの宅配便」の仲間なんです。
農文協の甲斐さんの紹介だったかな?
7/28 国立民族学博物館の江口さんから「モロコシの原産地から」
こちら国立民族学博物館の「西アフリカ おはなし村」です。こちらは、モロコシ、ヒョウタン、シコクビエ、スイカ、ゴマ、オクラなどの原産地です。さまざまな展示がしてあるので、ホームページをみてぜひ、みなさんに来てほしいのです。
よろしく。村長 江口一久
http://ohanashimura.minpaku.ac.jp

7/28 岡山の柴田さんから「RE:赤木御大からの問い」
しば@おかやま普及セ、赤木御大近所遅レスすいません、です。

> 熊本の岡さん茎数が少ないとの話しに対して・・・
> 菜の花にはどれくらいの元肥をやってあったのでしょうか。
> 私は跡作の稲に対して十分な適量入れます。
おんたいの場合、鶏糞200kg強だからチッソ換算10kg近く、ホントもう充分な量はいっとりますよね。もちろん化成肥料の10kgとは全然ハナシが違うわけですが。

> 茎や葉はまだ青いですか。それとも枯れてきていますか。
おんたいの場合は青草すき込み、ですよね。枯れモノより分解が早いですよね。

> 種子が反180kgあっても腐らなければ肥料になりません。休眠中は
> たとえ水分があっても発芽しないと思います。どのくらいで休眠から
> 覚醒するのか分からんが、近所の柴田さんわかる?
正直わかりません。休眠にもいろいろあって、種皮の休眠物質なるものが洗い流されれば動くモノもあります。イネの籾を播種前4日ほど水漬けするのも、吸水させるという意味合いと、この休眠物質を流す、という意味もあるようです。この場合、水中にある、ってえことで動くから、腐り始める=分解する、ということになるかも。
一方、ハードな休眠の代表例はご存じレンゲやヒエで、結実翌年から数年以上にわたってバラバラ生えてくる、そういう性質になっています。硬実、と呼ばれ読んで字のごとし、種皮、殻が硬く水を通しません。殻の強度にばらつきがあるためバラバラ、だらだら生える、ようです。こりゃなかなか腐敗には至りませんな。カラシナ系は前者のように思いますが・・・

> ムギのふすまの窒素成分が手元で分かりません。せいぜいあっても米糠並みで2%か
> な。200kgで4kgの窒素量。有機肥料ではこれくらいでは分からない程度だと思いま
手許の資料にはふすまが見あたりません。いろいろ当たってみます。

********************************************
   岡山農業改良普及センター  柴田雅人
 〒700-8604 岡山市弓之町6-1 (086)233-9850
    masato_shibata(アットマ)pref.okayama.jp
********************************************

7/25  岡山の林さんから・出穂45日前となりました
やっと出穂45日前となった。私は有機農業を始めて以来、イネに限らず全ての栽培管
理記録をハードディスクに蓄積してある。だから過去の記録を取り出すのは瞬時にできる。
過去の記録を参照すれば、今どの生育状態か分る。今年の気象特性を加味すればもう
すこし正確に推定できる。今日は稲株の間引きを行った。田植機が植えた苗が重複して
いる部分があるからだ。これは取り除いてやるとよい。株が接近していると小米が多く、穂も
小さくなる。補植する人は多いが、稲株を抜く人は殆どいない。不要な株はどんどん抜こ
う。私は、抜いた稲株は泥を洗い落とし、観察に使用する。まず、稲株を解体する。2粒
の籾から株が出来ていれば2つに、3粒の籾からなら3つに分離する。これらはつながってい
るわけではなく、もともと別々だったわけだから簡単だ。根が絡み合っているだけだからコツを
覚えればすぐ分離できる。水の中だと根の絡み合いがほぐれる。こうして本来の独立した1
株を観察すると稲の分けつは扇型に広がっていくのだということがわかる。これは稲の葉序
の関係だ。次に下半身を充分観察する。稲をひっくり返し、もじゃもじゃの根を指で押し広
げると大抵はまだ籾殻が(一つだけ)付いている。この部分が主稈の真下だ。もじゃもじゃの
根も手触りを確かめると、籾の周辺は何かごわごわした感じだ。外側の太く長い根は柔ら
かくいかにも若い根という感じがする。中心部の根は硬く短いが、これは長期の深水で硫
酸還元菌の活動で出来た硫化水素による障害ではなく、単純に古くなった根だ。もうそろ
そろ役割を終えてもいい根だ。主稈葉数に注目すると稲は一生涯でコシヒカリなら15枚、
在来の朝日のような晩生の稲なら16枚の葉を出すらしい。「らしい」というのは、私は自分
で数えた事がないからだ。出穂45日前というと(穂が出た後から逆に数えて)第5葉が抽
出する。分けつはこの後、日照が順調で肥切れしなければ5日後のそれから葉の抽出と
同期して8日間隔で続く筈だ。私はこの時の茎数を数えて?(=3.14)をかける。計算
機に?があるからだ。この計算結果が稲の品種に関わらず、将来分けつが完了した時のそ
の株の茎数になる。ポットの中に3粒の籾が落ちた苗株はやはり茎数の立ち過ぎだ。退化
する分けつが出るか、無効分けつが出るだろう。やはり成苗一本を植えるのがよいのかもし
れない。これからの分けつと草体の成長は凄いから、この時から本格的にMg,Ca,Kなどの
栄養塩類やリン酸、窒素が要るのは当たり前の話だ。「への字」は理に適っている。葉が
抽出した節の下の節から根が出る。これから出てくる根は登熟に重要な役割を果たすか
ら、切ってしまっては話にならない。この日を最後に田圃には入らないことにした。だから、
機械除草をするにしても、また雑草手取りをやるとしてもこの日までに完了しておかなけれ
ばならない。第5節間の形成も始まる。この頃までにはトロトロ層の発達に関わる濁りも収
まり水が澄んでくる。微生物の分泌物がコロイド粒子の凝集作用をするのではないか。光
が株元にも当るようになるのがよい。成長阻害作用のある紫外線が第5節間の伸びすぎ
を抑えるだろう。水は紫外線を吸収しない。400nmから200nm辺りまでの紫外線領域で
吸収帯は一つも無いからだ。第5節間の太さとその穂の籾数は正比例しているから太く短
くが理想だ。穂肥もやらないつもりだ。穂につく籾数は穂肥をやっても増えない。穂肥は籾
の充実に関係するだけだからだ。近所の田んぼはそろそろ田んぼを干し始めた。私は、今
年は出来る限り水を落とさないでこのままで行く。これが追肥の代わりになる。葉色を見て
おく。若い葉の色だ。ヒトは、色を覚えるのは苦手だ。ここは相対的な評価で良い。近辺
の田圃の色と比較するとわかる。近辺は慣行農法だから初期の色は常に濃い目に推移
する。私の田圃は、田植をした時は周辺では一番薄い色だった。一ヶ月そのままだった。
それが急速に濃くなってきた。次に、葉鞘が綺麗かどうか確認する。赤茶色の斑点があれ
ばウンカの疑いがある。卵を産みつけられているかもしれないから、ルーペでこの斑点を見
る。斑点の中に穴があれば、この葉鞘をよく切れるカッターで縦に切り裂き広げてみるとウン
カの卵が確認できる。斑点が褐色ならもうおさらばしてしまった後だ。深水にしておけばウン
カも加害しにくい。クモ、アメンボ、糸トンボ、カエルなどはウンカの天敵だ。新たな株を用意
して、今度は分けつを外側から取っていき最後に一本にする。もう一度ひっくり返し根を観
てまだ籾殻が付いていれば間違いなく主稈を残した事になる。草丈を測り、主稈の葉の
数を数える。次に、タケノコの皮を剥く様に葉鞘を2枚外す。そして節にぐるりと一周してい
る根を取る。一番太い部分の直径をノギスで測る。一番太いところは、まだ第五節ではな
いが、参考に出来る。ノギスはJIS規格ではなく百円ショップで売っているプラスチック製の
物がある。スライダーのバーニヤ目盛りには1/20の目盛りがあるがこんな安物でそこまで測
れない。1/10ミリまで測れればそれで充分。不安なら太さ七ミリぐらいの金属棒を正規のノ
ギスと、この安物のノギスで測り、校正値を知っておけばそれでよい。水に濡れても錆びな
いから百姓には最適だ。葉の健康状態も見ておく。低温長雨日照不足の今年なら、葉
イモチが出ているかもしれない。小さな楕円形の内部は褐色、外部の楕円は黄色だ。こ
れは病気に罹ったイネが細胞に自殺指令を出したからだ。私のイネはイモチに罹っていな
い。まだスケスケになっていて風がよく通るからだろう。近所の慣行田のイネはイモチがきて
いるから、観察させてもらった。3−4日前にイモチの注意報が回ってきた。JAで扱っている
農薬名の一覧がついていた。回覧はどこかの家に滞留していたのかも知れないが、もうイ
モチは終わりだ。これから防除しても意味がない。梅雨もあける。気温も高くなる。でも農
薬を買う人もいるかもしれない。JAとしては売上が上がればそれでよいのだろう。これでは、
農薬削減の効果はいつまでも上がらない。最近はJAも環境保全型農業と言い出し始め
たようだ。これは本来先輩の有機農業者が別の言葉で語り且つ実践してきた事だ。付け
焼刃的では、このような事になる。時代に迎合する単なるポーズであったことがこれで分る。
これはあくまで稲作3年目の駆出し百姓のやり方です。稲作を体系的に勉強した事はな
いからおかしいところがあるかもしれない。そのつもりで読んでください。私は、イネをもう少し
理解したいと思って今年からやってみました。稲株の解体をすると畦を歩くだけで稲株の構
成が分るようになる。遠くからでは見過ごすような、小さなウンカによる斑点も何故か目につ
くようになるから不思議だ。私の年間計画では7月28日から主力であるニンジンの播種を
始める。これが始まれば、施肥、播種、散水、手取り除草の繰り返しが炎天下で延々と
続く。もうイネには関わっていられない。イネの観察もこれで終わりだ。
 
林 正弘
岡山県御津町

7/25 神戸の浜田さんから・百姓は上の医!
神戸の浜田です。先日は分かり易い案内有難うございました。
過去ログはなかなか内容が濃すぎて進みません。お忙しい毎日
だと思いますが少しお耳汚しを…

「上農は草を見ずに取り、中農は草を見て取る、下農は草を見
て取らず」という古い中国の諺があります。「病気を治すのは
並の医者で、名医は病気に罹らせない」というのもあります。
きちんと先を見通して的確な手を打つという意味で共通するも
のを感じてます。まあ草は土の保湿に役立ちますし、取れば取
ったで青肥になるんで見えないうちに取ってまうんはどうかと
思いますが。

現代医学はバイ菌さえいなくなれば病気はなくなるという「微
生物皆殺し医学」が主流です。新薬が開発され、暫くするとそ
の薬が効かない菌が出てくるというイタチごっこを繰り返して
ます。「院内感染」なんてひどいもんで普通は身体が弱るから
病院行くのにその病院に行かないと罹らない。しかも弱った人
が真っ先に罹ってまう。ガンにしたって切り取ったって抗ガン
剤や放射線使ったってまず間違いなく転移します。

汚染された肉や魚、農薬や化学肥料漬けの野菜を取り続けてて
、健康を維持出来るはずがないのですね。平均寿命は延びたか
も知れませんが、元気であることが条件にならなければ意味な
いです。毎日ガン細胞は身体の中で出来ていますがちゃんと自
己免疫力が対応してくれているのです。それが抑えられなくな
った時にガンが発症するのです。「病気は早期発見、早期治療
だ」から、いかに病気にならないかという「予防医学」に主点
が移りつつあります。病気にならない体をどうやって作るかは
「栄養のあるものをしっかり食う!」これに尽きます。なんだ
そんなことかと言っちゃあいけません。「ちゃんと飯食ってり
ゃ病気にならないくらいなら世話ぁねえ!」とおっしゃる向き
もあるでしょう。でも今の医者はほとんど栄養学というのを学
んでないんです。病気になっても仕方ない生活しておいて病気
になったらその原因を血眼になって探して抹殺する。これは「
片目の医学だ」と20年も前にアメリカでレポートされ、農業畜
産で農薬や抗生物質をやめるべきだと言われました。その頃に
、味噌や醤油、納豆などの発酵食品がいいのだと言われたので
すが、誤って日本食がいいのだということになってスシが大流
行しました。この春大騒ぎをしたSARSでも花粉症にもやはりヨ
ーグルトとかの発酵食品がいいとかって話になりましたね。い
わゆる乳酸菌やビフィズス菌の世界で、腸内細菌の働きが順調
なら病気にならんのです。

化学肥料や農薬を繰り返した結果、虫が寄る、殺虫する、土も
ボロボロになる…こりゃあいかんと我慢してボカシやヌカとい
った自然のものを利用して気張って続けりゃ土がフカフカにな
りいい栄養になる…これはさっきの話と共通してます。土と身
体は同じなんです。種も自家採取をし身土不二を追及すれば益
虫をよび作物が全滅ということもない。これは理想論ですが全
くの空論ではありません。

自然の力を利用して出来た農作物はアレルギーだなんだも関係
なくて、食べれば食べるほど健康になるのです。環境ホルモン
ってなにが問題なのか?元々身体が持つ機能に似た「マガイモ
ノ」が混じることで本来の働きをしてくれなくてオカシクなる
のと、本来自分で生成せなならんもんを外から入れることで「
ナマケモノ」になって弊害が起きることの二つからきてます。

田んぼのガス(おなら)でも、発酵して育ちのいいものと、臭
くて育ちは最悪ってのになるものがあるはずです。息が臭い屁
が臭いってのは健康ではないんです。整腸させたらなあかんの
です。そして栄養を入れる!百姓は素晴らしい医者であるべき
なのです。ホットな話題になっている除草剤を使わないことで
反収が減るのは仕方ないとか、経済性を無視してでもというこ
とは今のやり方を続けていけば必ず解決すると思います。健康
であることは何よりの財産です。初めてこのホームページを見
つけた時には皆の真剣さに感動すら覚え、学識と遊び心でキラ
リと光る赤木さんには心から尊敬の念を持ちました。なんとか
みなさんに信念を曲げずくじけず自信をもって頂きたい。シロ
ウトがエラそうに申し上げてすいません。

浜田

7/24 岡山の林さんから「イネツトムシの件で訂正」
山下様、皆様、
以前私が報告したイネツトムシの件で、私の報告に誤りがありましたので訂正させていただ
きます。イネツトムシと思っていたのは、実はフタオビコヤガでした。水面に浮いていたツトを
家に持ち返り羽化させたところ、イチモンジセセリではなく、フタオビコヤガが羽化してきまし
た。フタオビコヤガに特徴的な前翅に褐色の2本の斜めの帯がありました。同じくツトを作る
コブノメイガですと、イネの葉を縦に巻いてツトを作るそうですが、このフタオビコヤガ’はイネ
ツトムシと同じく葉を折り曲げて作るので間違えました。ツトを開けてイネツトムシにしてはち
ょっと小さい蛹だなという疑問は持っていました。蛹を持ちかえり確認したのが正解だったよ
うです。これからも確認はしないといけないと思います。それでも放散は方舟によってやるの
ではないかと私は考えています。このMLは研究者のMLではないからまあいいかって感じで
すね。笑って許してください。
 
林 正弘
岡山県御津町
 
*やまちゃんから
ご参考までに、イネツトムシとコブノメイガ
http://www.afr.pref.osaka.jp/zukan/198.htm

7/25 福岡の吉住さんから「口下手ですみません」
小圷さんへのお返事です。
毎度舌足らずでお騒がせしてすみません。
 
○「作物が全滅するとそれに拠っていた人口も全滅します。それでも〜」について
>内容が突飛過ぎます。
>前提条件と設問そのものが対で成立しない構造にあります。
表現が突飛過ぎました。
一応「それに拠っていた」という部分で限定していたつもりなのですが。
例えば3畝の稲が全滅すると、3畝に対応する食ベ物が無くなります。現実的には1町の中の3畝だったりする訳で、全人口の全滅という事にはならないのでしょうが、3畝に対応する食糧は確かに減る筈です。一足飛びに一般化してしまうと、100%の人数の食べ物が3%づつ減るか、97%の人数の食べ物を100%確保すれば3%の人数の食べ物がなくなります。3%の面積に拠っていた人数は、食べ物がなくなる訳です。
という程の意です。(何故一般化する必要があるのか!?という反論が来そうですが)
てんけいさんのお便りは、「頑張ってあるんだなぁ、こういう方が増えてくれるといいなぁ」という思いでした。「全滅〜」の一部だけが気になってしまいましたので、皆さんのご意見を聞いてみたかったところです。
無農薬、除草剤を使わない、という方向を実践しよう、一歩でも広めよう、という立場の考え方として、「97%の食糧生産しか出来なくなるかもしれないが、今のうちに無農薬での栽培技術を磨きたい。でも3%についても最大限全滅はさせないようにする」という事でないと、なかなか回りの評価は厳しいものがあると思います。(若干、身にしみてます)てんけいさんの後半部「純度」にあるように、「生業として成り立つ」事の証明が求められます。
私の、もしかすると、妬み、嫉みかもしれません。百姓だけで食ってきた家の後継者として百姓を始めると、「生業として成り立つ」事は、最低条件の大前提です。部落の中で、1000万円の所得のある先輩農家に、300万円の所得しかない若僧が「理屈」を言っても、誰も(とまでは言いませんが)ついては来てくれません。お金で書くと下世話になりますが、反収10俵と3俵でも同じです。食糧供給の実績、実力とでも言いますか、なかなか、です。
そんなこんなで冒頭の表現になっている訳ですが、「生業として成り立たせた上で、先行投資、技術研究としてやるんだからいいじゃん」という確認をしたかったところです。
 
○「反収が少ない→間引き〜」について
>理論的な必然性はないので…
私はあると思って書きました。上記にもつながりますが、反収が少ないと当然一定面積での食べ物の供給は少ないです。面積が養える人数は少なくなります。もちろん今現在は減反の時代ですから、そのまま当てはまるとは言いませんが、原則は同じではないでしょうか。
現在的な現象としては、反収が減る→所得が減る→隣の乗用田植え機を横目で見ながら歩行田植え機でガマンする、ティラガモ欲しいけど手持ちの3条歩行式エンジン雁爪でガマンする、くらいの事はあるのではないでしょうか。
極論に過ぎるのはお詫びしますが、二千数百年に及ぶ稲作の歴史の中で、米を腹いっぱい食べれるようになったのは、わずかここ四半世紀の事です。その前は米どころかヒエ、粟、芋などを含めてもお腹いっぱいになる事が少なかったでしょうから、腹いっぱい、子供をたくさん、というような基本的な欲望の充足は、食べ物を増やす、反収を増やすという事にやはり繋がるのではないかと思います。だからこそ死人を出してまで水争いが起こってきたのでしょうから。
私は、そう思いますので、収量が減ってでも無農薬でやってみようという時には、口減らしの為に泣く泣くお腹の子供を始末したであろうご先祖様に「でもネ、今のうちに軌道修正しておかないと、腹が減る以上にヒドイ事になりそうだから」などと言い訳をしながらやってます。
「学校に行きたい我が子の〜非経済原理的〜」は、教育の話ではなく、前述の田植え機の話と同じ意味での喩え話です。「学校にやりたい親の〜」に変えても全く構いません。
試してみたい農法はいろいろあっても、現実の金銭の必要性の前にかなりいい加減な妥協をしている私自身の、やはり僻みかもしれませんが。
(僻み、皮肉にとられるとマズイのですが)「成り立つ事を証明したい、実践の結果を出したい」と言える立場のてんけいさんが羨ましく思えます。
 
以上、質問の答えになったかどうか、??ですが、…。
いろいろと気付かせて頂いた事に感謝致します。
 
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二丈赤米産直センター  吉住 公洋
〒819-1641
福岡県糸島郡二丈町吉井1364-1
TEL 092-326-5075
FAX 092-326-5437
EMAIL: akamai(アットマ)d1.dion.ne.jp
HP: http://www.d1.dion.ne.jp/~akamai
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7/24 神奈川の笹村さんから「Re: 気まぐれの2乗」
あしがら農の会の笹村です。
吉住さんは随分と直球勝負の方で。
多分,大多数の方がこんな風に思っているのが現状なん
だなぁーと。 こうした物言いは、別段特別なことでも
ないと思います。
農薬をあえて使わないということは極めて特殊であっ
て,
使われている方に対して,行動で強烈に批判しているこ
とに成っているわけで,その点弁解も出来ません。
何で使っちゃいけないんだ,と言いたいけどなんか色々
ありそうでいえば,理屈で負けそうだし。
「薬使わないと高く売れるんだよ。」て言うあたりが、
無難な模範解答かな。まずいとは思うけど。
つい言いたくなりますが,私は我慢して言いません。
言っていいことは、今のところありません。そのうち変
わるとは思うけど。
言わなくたって見れば解ることですし,見てわかんない
ような人には,言った所でさらに解りません。
特に近所では言いません。今の時代農業をやっているこ
と自体が,心底すばらしいことで。別段農薬うんぬんは
関係ありません。
貴重な仲間を敵に回すようなことは出来ません。

今日も丸一日明るいうちは草取りをしました。その勢い
で書いてます。腰痛いけど,清々していい気分です。で
も草取りをやりだしてから,除草剤使う人、当然だと思
うようになりました。
だから,除草剤のように使える,米糠抑草法を見つけ出
して,みんなができるようにしたい。という夢をみま
す。

7/24 福岡の吉住さんに、質問です。
「元気・・・HP」の管理人をさせていただいている、小圷です。 

やまちゃんHPに参集されている皆さんは、除草剤を使わない稲つくり
という共通の課題をそれぞれに受け止めて、真摯に追求していることが
魅力です。
 私は 農業には素人ですが、皆さんの経験的な事実の組み立てや過去 
 データが、志を同じくしている方々の検索しやすくなるよう、或いは、 
 更なる広がりを期待してお手伝いさせていただいています。
 
そこで、福岡の吉住さんに、単刀直入の質問です。
 
>○作物が全滅するとそれに拠っていた人口も全滅します。
> それでも土が「ふかふか」になった方が良いのですか?
 
前提となる、「人口も全滅します。」という内容が突飛過ぎます。
「作物が全滅すると」という仮説は、全世界的な規模を想定してのこと
ですか? それなら、天変地異によるでしょうから、全滅し「ふかふか」
云々の設問は、意味を成しません。
局地的な作物の不作なら、「全滅」はしませんので、前提が成立しません。
よって、前提条件と設問そのものが対で成立しない構造にあります。
それを仮定する意味は、あるのでしょうか?
 
>○「反収が少ない」という事は、「お腹の子を間引きせざるを得ない」
>という事につながると思いますが、(そういう状況が生まれたとして)
>あなたは学校に行きたいという我が子の望みを切り捨ててまでも、
>非経済原理的農業にこだわりますか?
 
これに至っては、荒唐無稽すぎます。
「反収が少ない」ことと「お腹の子を間引きすること」の論理的な必然性は、
ありませんので、先ずはそれが分かるような展開を要すると思います。
また、その前提条件が、「あなたは学校・・・」という質問に関連するとは
思えませんが、いかがなものでしょう? 
 
一般的には、この種の展開を詭弁或いは支離滅裂、と云います。
可能性を求めて、みんなで追求し、何らかの気付きを得ていくことで前進
していくことの意義を認め期待しますが、吉住さんの意図するところを
お聞きしたいです。
 
前回の「ちょっと反論にちょっと賛同 2003.07.07」という投稿は、 
 少し辛口ながら、成る程! とうならせる輝きがありましたが、今回は、
自嘲的とも受け取れますが、嫌味が勝っているとしか感じないのは、私だけ?
(*そのように感ずるのも、私自身に同じ匂いがあるからかも? 汗;)
 
●質問ばかりでは、何ですので、私の回答をひとつ述べます。
 
親は、家庭においては、子供を王様扱いで、躾といえることもせず、
公共の場での子供の振る舞いに、他人がその是非の口を挟むことを拒絶して、
学校の先生にあらゆる責任を押し付けて、教育が成立するのでしょうか?
 
子供は、ガキ集団の中で遊ぶことで、人間関係耐力を身につけて行きます。
そして、年齢に応じた広がりをもって、社会に飛び出していく存在です。
その意味では、次代の子供を教育するのは、社会全体の責務だと思います。
 
そのようなことを考えたとき、学校のみがその受け皿では無いと思います。
農業生産場面で、それに勝る環境をつくれるなら、「学校」である必然は
ないといえます。現に「農業小学校」なるものもあると聞きます。
 
よって、教育問題は、経済的基盤のみで判断するにあらず、と思います。
つまり、「非経済原理的農業にこだわりますか?」という設問は、前段の
『学校に行きたいという我が子の望みを切り捨ててまで』と、あたかも
子供の主体的判断に依存するかのごとき言説で、実は社会人としての判断
を逃げているのでは無いでしょうか? 私には、そう思えてなりません。
 
今や、経済破綻・環境破壊・青少年の精神破壊など前代未問の難問題を
抱えて、社会全体があえいでいます。なかなか出口が見えませんが、皆、
「どうにかならないか? 何とかしよう」と突破口を求めて探索しています。
様々な場面で知恵を出し合い、気付きを得て前進しようとしています。
 
「やまちゃんML」もそのようなひとつの「場」であると思っております。

7/23 神戸の浜田さんから「はじめまして。宜しくお願いします!」
突然のメール失礼致します。
神戸市に住む浜田と申す38才になる会社員です。
インターネットでホームページを見つけ臨場感ある
表現に時には唸り時には笑いながら色々勉強させて
頂いてます。さきほどメーリングリストの登録も
させてもらいました。

農業にはほとんど縁のない生活をしておりましたが
嫁さんと子供三人を抱え農作物の不安から少しでも
開放されたいという願いと楽しみながら農業の真似
ごとが出来ればいいなということから家庭菜園を
始めたところです。

今は勝手気ままな都合のいい消費者の一人ですが
知識と経験を積み将来的には自立した百姓をという
のが現在の夢です。

浜田 利治

7/24 岡山の赤木さんから「菜の花跡」
 赤木@菜の花です。
 熊本の岡さんへ。茎数が少ないとの話しに対して、 時間が無いので思い付くことだけを。
 菜の花にはどれくらいの元肥をやってあったのでしょうか。跡作の稲に対して十分なのか少ないのか。私は十分な量(適量と言う意味)を入れます。
結実する頃には、茎や葉はまだ青いですか。それとも枯れてきていますか。これがポイントだと思います。枯れてきているようだと私はそれまでにはすき込むので分かりません。
 種子が反当180kgぐらいあっても、腐らなければ肥料になりません。たとえ水分があっても休眠中は発芽しないと思います。どのくらいで休眠から覚醒するのか分かりません。
屑大豆なんかも水中で発芽しかけたのが夭折して腐って肥料となる。流れはこうだろうと思います。
 私のご近所の柴田さん、なにかわかりますでしょうか。
ムギのふすまの窒素成分が手元で分かりません。せいぜいあっても米糠並みで2%かな。200kgで4kgの窒素量。有機肥料ではこれくらいでは分からない程度だと思います。
 米糠100kgで2kg。田植え後に振っても効いたのかどうかわかりません。振らない田んぼも出来具合は変わりませんから。
 
 ただ今原稿作成中。ウンウン言いながら知恵熱が出ています。
菜の花除草の原因追求も私を悩ませます。悩むところに道が開けます。いずれゆっくりと報告予定。
 菜の花稲がゴリラのガッツポーズになり始めました。
 
 自然を愛し環境を考える岡山の百姓    赤木歳通
 
*やまちゃんから
岡さんによると
>分けつ数15から20本昨年より5本くらい少ないです。
とのことですが、
これは、少なくて困ってるという意味じゃなく、
過剰分けつにならず、ぐあいがいい、そんな風にぼくは写真を見て思ったのですが、
違いますか?
ヒノヒカリだと、きっと出穂30〜32日前、まだ増えるように思うのですが、いかがですか?

7/22 岡さんから「熊本から」
こんばんは、熊本の岡です。
久日ぶりに来ました。
今日、い草の収穫と田植えが無事終了です。
熊本では大雨のため大変な被害が出ました。
い草刈りの最中、雨と風で大変でした。
近所の方々も始まって以来事といってました。晴天がなく毎日5メートルから10メートルの風が吹いてました・
日照も50%以下です。そのせいか、稲の分結も少ないです。梅雨前線のため葉巻(コブノメイガ)も異常発生です。
ところで、今年は、草が全然発生していません。
何故なのかわかりませんが。親戚の田んぼも草がなえてないそうです。
これまでの管理状況
5月22日
菜の花が咲き種が落ちるまで、そのあとそのままとロータリーで鋤きこみ。
深耕3cmくらいでPTO3早く菜の花が撒きつかないように
5月28日
ふすま(麦のぬか)200k散布
5月29日
ロータリー3cmPTO3(2回目)
6月3日
ロータリー3cmPTO2(3回目)
6月13日
代掻き(つめワイドロータリー240cm幅)
PTO3
6月20日
代掻き(2回目)
6月22日
田植え
みのる田植え機8条植え(い草植え付け兼用)
植え付け幅 24cm×26cm(坪49株)
その後30日間7cmから10cm冠水状態
いまだ、草の発生なしです。
分結数15から20本昨年より5本くらい少ないです。
 
疑問
すき込んだなたねの殻やもそうですが、種のキロ数もかなりあると思います。昨年収穫した種のキロ数から換算すると
8反で1200k1反あたり150kですから落ちた種もあるから、1反当り180k〜200kは種だけでもあると思います。
このすき込んだ種は、油粕の散布した量と同等になるのかな?
一緒に散布したふすまも効果ありなのだろうか?
なぜ草が無いのでしょうか?親戚も不思議がっていました。
 
手前左が赤米、右が紫米
先が普通のヒノヒカリです。

7/22 長野の関谷さんから「もう少しいい加減に考えて欲しい」
こんにちは、長雨の中、小麦の収穫がなかなか進みません。
>*福岡の吉住さんから「Re: 気まぐれの2乗」
>「てんけい」さんの転載について、敢えてこのBBSの方々の中で質問します。
に、地域的にも経営的にもてんけいさんに似ている私も
同じような質問を良く受けるので、てんけいさんとダブルと思いますが
私なりに答えて見ようと思います。

○なぜ、人口維持に最も縁の深い「米」がないのでしょうか?

単純に高冷地で田んぼがないからです。もちろんできる範囲でお米は生産していま
す。
ただ、高冷地の山間の大きくても1枚が5畝くらいの田です。経営的には
無理して作ることもないのですが。おっしゃるように人口維持の象徴ですし、
どちらかと言うと精神的象徴の意味で作ってるような気がします。
もちろんジャガイモや小麦など高原野菜地帯では「金にならんから馬鹿馬鹿しい」
とされる重要な作物も多く作っています。もちろんこのように食糧自給にはほとんど
足しにもならないけど金になるレタス等の高原野菜を作らずにあえて人口維持に重要

作物を作ることこそ非経済原理的農業と呼ばれるにふさわしいかもしれません。

○作物が全滅するとそれに拠っていた人口も全滅します。
 それでも土が「ふかふか」になった方が良いのですか?

人口が全滅するような状況で、必要であるなら迷わずに私は農薬を使用するでしょ
う。
そういうときのための人類科学の最終兵器として農薬は存在すべきでしょう。
もちろん、人口が全滅するような自体を想定する時には、
虫が1匹2匹ついていたくらいの見た目の問題のための農薬や
農家が楽したいとか、未熟だとかと言うことが原因の農薬は必要ないでしょう。
あくまで人口を維持するためなら現在使われている農薬のほとんどがいらないのでは
ないでしょうか?
もちろんこれは農家の技術レベルの向上が前提となります。
しかし農薬がないと人口が絶対に維持できないというのであればそれもまずいですよ
ね。
そもそも質問自体がおかしいですよ。
「農薬供給体制が崩壊するとそれに拠っていた人口も全滅します。
それでも野菜が「ぴかぴか」になった方が良いのですか?」
あまりに極端で一方的な質問ですよね。

○風邪ひいた時、薬は飲みませんか?注射はしませんか?
 自分の時はともかく、わが子であればどうですか?

もちろんします。
対人用に作られた薬を摂取するでしょう。死んだら困りますからね。
しかし作物には薬はやりません。我が子は作りなおせませんが、作物は作りなおせま
す。
農作物に対して愛情が無いようですが、
我が子は売り飛ばさないけど、農作物は売るでしょう。
また薬を飲んだ我が子は人様の口には入りませんが、作物は違います。

○「反収が少ない」という事は、「お腹の子を間引きせざるを得ない」という事に
つながると思いますが、(そういう状況が生まれたとして)
あなたは学校に行きたいという我が子の望みを切り捨ててまでも、非経済原理的農業
にこだわりますか?

私たちはこの質問者と同じようにお腹の子供を間引きするようなことはしません。
そうゆう話は聞いた事がないです。もちろん反収が少ないことを善ともしません。
しかし残念ながら、私もてんけいさんもまだまだ新規就農でまだ未熟です。
お父さんから土地や財産を受け継いだ農家を大企業とするなら、
私たちはそんな大企業の息子さんたちが、所狭しと縄張りを張ってる中で
まだ身1つで行商を開始したレベルです。長い目で見ていただければともいます。
経済性ももちろん追求しています。子供の夢も叶えたいですね。
ただ、ルールとして子孫の世代になるべく負担をかけないようにしているだけです。
自分の子供さえ大学にいければいいと言うものでもないでしょう。

もちろん私たちは肥料屋さんや農機具屋さん、青果小売店と同じように
ちゃんと採算性を考えて作物には自分で値段をつけています。
他人任せの商売や博打みたいな事はしません。
冒頭の文と矛盾するかもしれませんが、そういう意味では非経済原理的農業とは違う
ような気がします。

無農薬や有機というととかく極端な思想に思われがちですが、
人口が全滅したり子供を間引きするような事を考えている変な宗教集団ではありませ
ん。
どちらかと言うと、質問のほうが全体的に極端です。もう少しいい加減に考えてもら
えると嬉しいです。


あさひや農場 関谷航太 千晴
〒384-0703 
長野県南佐久郡八千穂村
大字千代里5084-54 
/fax0267-88-2869
あさひや農場新ホームページ
http://www.d4.dion.ne.jp/~asahiya/
メールマガジンも毎週発行中
あさひや農場ホームページより読者登録できます
 
 
*やまちゃんから
関谷さんのHPは、いろいろおもしろいのですが、
「就農して6年、なんたらかんたら」
http://www.d4.dion.ne.jp/~asahiya/nitiyuuken.htm
も、おもしろかったです。(なんたらかんたら、というのは、原題ではありません)

7/22 福岡の吉住さんから「Re: 気まぐれの2乗」
「てんけい」さんの転載について、敢えてこのBBSの方々の中で質問します。
○なぜ、人口維持に最も縁の深い「米」がないのでしょうか?
○作物が全滅するとそれに拠っていた人口も全滅します。
 それでも土が「ふかふか」になった方が良いのですか?
○風邪ひいた時、薬は飲みませんか?注射はしませんか?
 自分の時はともかく、わが子であればどうですか?
○「反収が少ない」という事は、「お腹の子を間引きせざるを得ない」という事につながると思いますが、(そういう状況が生まれたとして)あなたは学校に行きたいという我が子の望みを切り捨ててまでも、非経済原理的農業にこだわりますか?
 
私はおそらく、薬を飲ませます。
イヤではあっても死なすよりはマシでしょう。
 
などと言いながらも、笹村さんの言葉には嬉しいものがあります。
現実との折り合いのつけ方に時代の変化があるのでしょうか。
でも、「農家」「農業」はイケてません。
やっぱ、「百姓」でしょう。
 
∝∝∝∝∝∝∝∝∝∝∝∝∝∝∝∝∝
二丈赤米産直センター  吉住 公洋
〒819-1641
福岡県糸島郡二丈町吉井1364-1
TEL 092-326-5075
FAX 092-326-5437
EMAIL:
akamai(アットマ)d1.dion.ne.jp
HP: http://www.d1.dion.ne.jp/~akamai
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7/22 福井の塚本さんから「コナギとヒエ」
私の経験では、コナギとヒエはいつも一緒に生えていました。
私の知人は、コナギが生えるとヒエは生えないといっていました。
 
私の聞いた範囲でも、米ぬか除草に成功している例があります。
私は一回も成功していません。
 
福井の塚本でした。
 
 
7/22 広島の西村さんから「雑感」
 
 まだ終わってないけど今年の梅雨は良く降った。雨量は水の必要な稲にとってはさておいて日照が少ない。慣行稲作だとさぞや徒長してイモチなんぞも大発生かと思いきや意外や時速70kmでぶっ飛ばす道中の水田に赤茶けた田んぼは見当たらない。山下さんからupされたような特にひどい田みたいなのがあったら気が付きそうなものだがカラースケール3か、4かという葉色の違いが目に付く程度でいたってどの田も順調そうに見えて『日本の百姓の稲作技術はみんなすごいのか?』、『農協の施肥設計が優秀で曇天続きでもちゃんと育つのか?』なあーんて考えてしまいます。
窒素過多、アミノ態窒素のダブつき、日照不足−−>葉イモチ大発生
おかしい、予想とちゃうぞ。どの田も順調そうじゃん。
昨年ひどいイモチに見回れた我がA田は後4時間でイモチにかかったホタルイを一掃できる所までたどり着いた。稲は健全で分けつはいまいちなれど今年は開帳している。順調だ。(たぶん)
貧相な水田が1ヶ所あって車を止めてみたらコナギ田だった。結果としてコナギが生えているというだけでコナギに負けて養分を取られたと言うわけではないとは思うがこの田はダメだね。こうして写真に撮るとたいしたことなさそうだが草丈は短く葉色は淡い。生育の良い部分の半分くらいにしか育っていないのだ。
「蓼食う虫も好き好き」と言うからタデを食う虫もいるとは思うが防除せずにはおれないのが百姓であろうか。



7/22 山梨の中野さんから「ユスリ蚊の抑草作用」
山梨の中野です。

>ところが、あとで「どうやら、ユスリカの幼虫のようだ」と、思い直し、
>少し、しょんぼりしたことがあります。

わが家でのユスリ蚊の活躍に報いるために少し釈明をさせてください。
「農がつくる景色」の6月12、19日にユスリ蚊幼虫(アカムシ)の抑草作用にふ
れましたが、
http://www91.sakura.ne.jp/~yama-bin/yamanasi-nakano04.htm#農がつくる景色31
あの田んぼの現在の様子です。
 
 

田植え以降、まったく田んぼに入っていません。
アカムシの”揺さぶり”運動に耐えて生き残った草はこの程度です。
今年はイネミズも大発生で稲もお粗末なのはお笑いください。

10枚作付けしてある田んぼのうち、こうなるのは今のところ1枚だけですし、
何故大発生するのかも判らず、従って来年上手くいく補償もないのですが、
今年で3年目になります。
昨年はアカムシの巣を勘定してみたのですが、
尺角マスに1000匹分くらいの巣があるとまず草は生えられないように思います。
アカムシ発生は田植え直後(6月初旬植え)から始まり、1ヶ月近くいるようです。
蚊柱は6月中旬からはひっきりなしに見るので、個体ごとに時期をずらして産卵して
いるのでしょうか?
来年は”コードラート”でも使って、定期的に生息数を計測すれば…とも思いますが
その手間暇はないなぁ。

大発生する田んぼの特徴は、水持ちが悪い、陽当たりが悪い(午後は2時頃まで)
とあまり条件の良い田んぼとはいえません。
また水口部分の方が密度が濃い気がします。
耕種的なことは”日陰田んぼ”故に肥料を2割くらい減らすこと位で、
他の田んぼとあまり違いはありません。
ユスリ蚊は下水の溜め桝などによく発生するので、水が淀むようなところが生息適地
のように思っていましたが、虫に詳しい人の話では田んぼのユスリ蚊と溜め桝のそれ
とは別種だろうとのことです。

どなたか似たような体験をされた方がいらしたら、情報交換できたらいいなと思って
います。

コナギの発生条件についてもチョッと書きたいことはありますが
またいずれ。
ただ、僕の田んぼではヒエが消えて、コナギが優勢になりました。
そして現在クログワイの天下で、そのせいかコナギが抑制される田んぼが出始めてい
ます。
不思議だなぁ。

7/21 姫路市水族館の市川さんから「イトミミズ」
赤木様、山下様

イトミミズが冬季に乾燥した田の土の中でどうやって越冬しているのか、恥ずかしながら
知りません。何処かに湿った場所があれば、そこで何とかすると思うのですが?
ゴメンナサイ!
山下様
イトミミズとユスリカはまるで違うものですから、見ればすぐに分かると思います。
長さはオオユスリカで何とか2センチにやっと届く程度です。他の種類はもっと小さいで
しょう。逆に太さは、イトミミズ類は、ユスリカ類の1割くらいの太さしかないと思いま
す。また、ユスリカ類の多くは棲管に入っていて、かき回さない限り棲管から出てくるこ
とはありません。
ユスリカは昆虫ですから、ほぼ同時期に羽化していなくなります。年間を見ると、多い月
とほとんどいない月があるはずです。一方、イトミミズはミミズの仲間ですから、そのよ
うな急激な変化はありません。ただし、盛夏に水温が上がりすぎると、一時的にいなくな
るようなことがあるかも知れません。

市川 憲平

7/21 神奈川の笹村さんから「Re/農薬散布の季節」
「あしがら農の会」の笹村です。
九州地域大変な水害で,被災されていないといいのです
が。
あしがら地域でも,不順な天候が続きます。
ともかく、5月以来日照が少ないようです。
先日山下さんからお教えいただいた。
気象庁観測地点の記録を調べてもそのとおりでした。

ツトムシは昨夜「イチモンジセセリが5匹舞っている
ぞ。」
緊急情報が入り,慌ててモクサクを播きました。
一昨年は7月28日が大発生のピークで,葉っぱ一枚残ら
ず食べ尽くしました。
丁度,宇根豊さんがこちらに見えていたので,見てもら
うと,「2割減収だな。」の一言。さすが大人驚かず。
しかし,言葉どおり葉のない稲に小さな穂がつき。5俵
取れました。
当然近所の皆さんも迷惑するか心配だったと思います。
私達は,農業普及センターの方に見てもらうようにして
います。常日頃,何かと機会を作り,協力できることは
して,又色々お願いもして来ました。田んぼ指導会もお
願いしています。
その関係つくりのかいあってか。普及センターの方が,
近隣に迷惑をかけることはない。と説明してくれまし
た。普及センターにはわかる方もいます。宇根さんだっ
て普及センターにいたそうです。

新参の,シロトの、よそ者が,借地だけで,無農薬で、
「何を抜かすか。農業をなめんるんじゃない。」
正直言って,ひくひく、小さくなってやっているわけで
す。
子供が田んぼ作業に来るのが不気味だ,変な宗教に違い
ない。地主さんに「あれはオームの食料基地だから貸し
ちゃならねぇー。」
全て、御無理御尤もの海の中を漂っています。
大成功もまずいし,失敗も出来ません。
木まで生い茂った元田んぼをやっと復田,翌年は返せ,
やるならまだしもそのまま放棄したまま。理由すらいっ
てもらえません。

しかし、田んぼをやってみたいという人は加速度的に増
えています。私達の地域では痛切に感じます。そうした
人たちの意識は当然無農薬でやりたいということです。
ともかく、ここはしぶとくやろうと「ポイントは技術力
と熱意。」徐々に田んぼも増え,参加者も増える。この
流れはけして変わらないと感じます。
「てんけい」さんのメールマガジンに刺激を受けて。

7/21 奄美大島の畑さんから「Re・農薬散布の季節になりました。」
長雨が続き、いもち病などの発生が多く見られるようですね。こちらでは、5,6月に降雨が多くて、ニンニクには赤サビ病、きゅうりにはたんそ病べト病、が多発しました。
 しかし、有機無農薬栽培の圃場では 2,3週間後に自然と回復していくのが目だちました。稲のいもち病も、そのようなことがあるのでしょうか?
 
畑 琢三。
 
*長野のてんけいさんのメールマガジンから
(畑さんからのお便りの続いて、ちょうど、てんけいさんから届きました。
世話人のきまぐれ転載です byやまちゃん)
 
2003年7月22日号NO,215 
   てんけい農園:長野県北佐久郡望月町布施藤巻4690  
  TEL/FAX:0267−52−2460  発行者:小宮山 天経・奈穂  
  メール:
tenkei.nouen(アットマ)nifty.com
 ホームページ:http://homepage1.nifty.com/tenkeinouen
 てんけい農園:長野県北佐久郡望月町布施藤巻4690  

 雨

 雨ばかりが続きます。野菜の病気が気になります。多少、レタス・
キャベツ・ブロッコリーの病気や腐れが出てきました。農薬を使わな
い無農薬・有機栽培は、野菜の本来持つ抵抗力・根の力がどれだ
け発揮できるかが、鍵を握ると思っています。最大限の力を出すた
めにの土づくり、病害虫に負けない健苗、元肥の量、追肥のタイミ
ング、草にしないこと、土寄せの加減、土のしめり具合、機械の起
こし方、そして大きく影響する自然環境、気象など、どれをとっても
大事なもので、何かが欠ければ、たちまち収穫皆無なんてこともあ
ります。ただ、毎年、有機でつくっている畑と慣行畑を借りてつくる
場合とでは、あきらかに無農薬・有機栽培でのつくりやすさが違い
ます。全滅しようが、無農薬を一貫してきた畑は、土が確実に変わ
るのが分かります。ふかふかしてくるし、雨が降ったあとでも水は
けがよくなったり、病気がでにくくなったり、害虫が生息するものの、
天敵も同時に増えて、害はあるものの、収穫はできるようになっ
たりしてきました。篤農家の言葉で地力は一朝にしてならずと聞
かされたことがあります。短い言葉に深いなあ・・・新しいことをす
るとき、人と違うことをするとき、勇気がいります。続けていくには、
さまざまな困難や壁にぶちあたります。明日の電気代、たばこ銭、
ガソリン代すらない時期もありました。でも、今思えばあきらめず
に続けて良かったと思っています。今だって経営的に安定してい
るとはいえませんが、何とか飯は食っていける。時には助けてもら
ったり支えてもらいながら。これからが自分たちにとって、本当に
挑戦していく時だと思います。

 純度

 僕らはたとえ野菜が病害虫にやられて全滅しても自ら化学合成
農薬と化学肥料を使うことはしませんでした。人からみれば、要領
の悪い、世渡りのへたくそな狂気に見えたことだと思います。周辺
の農家から風で飛んでくる農薬はどうなんだとか、川の水だって汚
染されているし、完全ではないのではとの指摘も受けます。確か
にその通りだと思います。では、山の中を開墾して、完全に隔離
した場所で純度のより高い無農薬野菜をつくっていてそれでいい
のだろうか。農村地域のなかで、干渉地帯のなかで続けていき、
無農薬・有機栽培でもそれなりの収量が確保できること、それを
売って生業として成り立つことを僕は証明したい。理屈の有機農
業運動やイデオロギーに固執するだけじゃなくて、実践の結果を
出したい。限られた環境で限られた人たちと有機農業の生産者
と消費者の顔の見える関係も大切だけれど、国の宝である日本
の農業全体が存亡の危機にある今、金もうけのプロフェッショナ
ル集団の企業や商社のように、自分たちだけが勝ち残ればいい
のだろうか。村のなかで手段は違うけれど、助けられたりしてき
た自分はそう思う。農業も株式会社参入がはじまったり、WTO
会議のなかでも完全にアメリカのいいなりになっている日本は、
完全な弱肉強食の強いものだけが生き残る時代に突入した。
鎖国が許されない今日、開国のなかで日本の農業が国策に左
右されずに、百姓自らの行動が問われている。
 そうはいっても、俺も体力も能力もしれている。若い百姓仲間も
足踏みしながら、迷い、悩みながら、明日を信じて今日も土を耕す。
  なんかつかれたなあ。山のぼりでもしたり、温泉につかったり
しながら、ぼーっとしてみるかな。    
・・・・・・・・・・・・・・・・・ 今週のお野菜 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
・レギュラーパック
キャベツ・レタス・カブ・ブロッコリー・ズッキーニ・大根・きゅうり・じゃがいも・パセリ・つるむらさき<BR>

・シングルパック
キャベツ・レタス・カブ・ブロッコリー・ズッキーニ・大根・きゅうり・じゃがいも
気象条件や畑の都合により、予告なく変更することもありますのでご了承ください。
>        ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
>        このメールマガジンは野菜のお客様へ発行しているてんけい通信を転写
>         したものと てんけい農園ホームページのきまぐれ日記から転写したもの
>        をお送りしています。
>       ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
>          このメールマガジンは下記の二つのルートで配信しています。
>           ・インターネットの本屋さん「まぐまぐ」(マガジンID:56070)
>         
http://www.mag2.com/
>          ・メールマガジン立ち読みスタンド「マッキー」(マガジンID:tenkei)
>         
http://macky.nifty.com/
>          
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>         ・まぐまぐの方:
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>     
7/21 福井の塚本さんから「山ちゃんのコナギを見て感想」
山ちゃんへ、 コナギの写真をありがとうございます。
 
稲の大きさに比べ、コナギがものすごく小さいです。
私の場合、あのくらいの稲の大きさなら半分の高さくらいまでコナギが伸びています。
どうしてあんなにコナギが小さいのか不思議です。
稲の力強さは、ポット苗のせいか、品種のせいかわかりませんが、
わたしの貧弱なマット苗とはまったく違います。
天気がよければ写真を送ります。
福井の塚本でした。
 
*やまちゃんから
去年も、あれ+アルファくらいの大きさ(高さ15〜20センチ)になったまま、
それ以上はのさばりませんでした。
塚本さんの観察と照合する部分は、
地力がない田んぼとコナギの関係?です。
この田んぼは、6枚の中で際だって地力がありません。
地力がつけば、コナギの生育もまた変わってくるのだろうか?
 
また、赤木さんの指摘と照合する部分といえば、
この田んぼは、コナギがのさばっていますが、不思議にヒエが生えていません。
それは、一般的に言えることなんだろうか?
 
別な角度から見たコナギ、除草機を押したとのコナギなど、
「山下農園」の写真館に載せています。
http://www.geocities.co.jp/NatureLand/6355/shasinnkan/2003ikenosita.htm
 
 
7/21 岡山の赤木さんから「トロトロ層」
 赤木@菜の花です。
岡山でも農薬散布はみんな意気込んでやっているから、塚本さんの隣のおやじも同じなんだろう。
 かって、「予防はすることに決まっているんだぞ」とのたまったばかくれおやじがいた。ついでの勢いで、「うちの田んぼにおまえんとこの虫が飛んできて被害が出たら弁償してもらうぞ」とも言った。あるときは我家の玄関までやって来て、代掻きしたらなんかわからん虫が一杯おる。どうしてくれる!
見なくとも見当はすぐつく。アホー!ってんだ。小さなとび虫が水に浮かんで風に吹かれて寄っているだけだ。玄関に塩撒きたかった。
 弁償の件でもあっという間に畳み込んでしまう自信はあるが、ほっとくに限る。 いよいよになったら口を開いてやるわい。 自分で言った以上責任はあるはず。実名で発表されても文句はないはずだ。今度何か言ったら実名入りで発表だ。
 ここだけの話しだが、菜の花農法が気に入らないお人達もいる。菜の花なんかなくてもイネは作れる。   そりゃぁそうだ、イネはできる。
 菜の花の種が道に落ちて3・4本生えた。近々舗装するからいいようなもんだが困ったものだ。   草の中にナタネが数本。なにが困っただバッキャローメ。
 俗に言ういいこと嫌いだな。他人がうまくいっているとおもろくない連中だ。
 
 やまちゃんのコナギを見るとおととしの夏を思い出すなぁ。
イネの日陰になってのさばらないことをお祈りいたします。イネがそんなに茂っていないのがちょびっと気になるんだが。
 私も今年は3f。写真のようになったらどうしようかと、田植えの頃は身震いするほど怖かった。何とかその後も肛腸のようでして?元え、腔腸、口腸、後腸、、、なんだこの辞書機能は。 好調だよ好調。中干しでも済んで土が硬くなったら確認しに入ってみよう。
 
 畦から侵入しているよばい草(キシュウスズメノヒエ)、アゼガヤ、芝などを鎌で切り取っています。背を低くするから観察もよく出来ます。
今日気が付いたことを1つ。とろとろ層がしっかり出来ている所には、イトミミズの一種エラミミズがめっちゃいます。みんなエラ(ほんとはおしり)を泥から出して扇動運動みたいなことやっています。大きな土や草の種が次第に沈んでこまかーい泥の粒子やミミズのウンチが上に積もると、98年10月号の現代農業に載っている。このミミズは緑肥や堆肥でいっきに増殖するとも書いてある。てーことは、小生の菜の花も正真正銘の緑肥だ。草が生えんのは菜の花の有機酸ばかりではないわいな。ミミズが増えることによる効果も捨てきれんぞ。
 米糠も有機物でミミズを増やすだろうが、せいぜい多くて反当200kgまでだな。菜の花はそこそこの出来で1トン、よく出来たら3トンだ。エサとなる起爆剤の量は10倍だ。
 小麦わらを打ち込んだ田んぼにもこのミミズが多い。だからとろとろがしっかり発達するんだな。 うんうん。 だんだんなぞが解けてゆきそうだ。
で、このミミズは冬の間はどうしているんだろう?姫路の市川先生、なにか分からないかしら?
 メール打つのは気楽でいいね。ちっとも気を使わないから楽しい。気分転換にいい。
 
 自然を愛し環境を考える岡山の百姓    赤木歳通
 
*やまちゃんから
うちの田んぼのことだけど、
ごっついイトミミズが繁殖したと、大喜びしたことがあります。
ところが、あとで「どうやら、ユスリカの幼虫のようだ」と、思い直し、
少し、しょんぼりしたことがあります。
なんでかつーと、ミミズが繁殖したのなら、土が肥えた証拠というか、
後々ねずみ算式に期待がふくらんだからです。
ところで、イトミミズとユスリカの幼虫の違いを見分ける方法は、なんかありますかね?
下記は、イトミミズで検索して出てきたものです。
http://www.toku-mlit.go.jp/river/manabu/ikimono/zukan/teisei/teisei.html

7/20 福井の塚本さんから「農薬散布の季節になりました。」
きょうは、村のお祭り前の奉仕作業でした。
後の飲み会に呼びつけられ、近所のおっさんたちに農薬散布のことで
言いがかりをつけられました。
有機認証、県の特別栽培制度、改正農薬取締法の存在を知らず、
その区別なんか当然つかず、わいの田んぼの隣のおっさんらが、
農薬散布が自由にできないことが不満で腹立たしいといったことのようでした。
私は当たり前のことしかしてないので、どうしてやることもできません。
お米の配達があり、時間の無駄でもあるのでさっさと勝手に帰ってきました。
おっさんらが理解したころはもうおっさんらには手遅れとなっているでしょう。
後で勝手に思い知れ!

福井の塚本でした。
 
*やまちゃんから
今までにないイモチの光景を見ています。
こんな田んぼが、あちこちにあります。キヌヒカリです。
ラジコンヘリ防除の地区です。
こんな状態になっても、防除の日程が決まっているので、動きがとれません。
ぼくの田んぼはといえば、コシヒカリの方は、きれいなものですが、
ヒノヒカリは、さすがに、イモチにかかっています。
来週後半には、きっと梅雨が明けてくれるだろう、きっと乗り切ってくれるはずと思っているのですが、、、

7/20 やまちゃんから「Re: 塚本さんの・コナギでいっぱいになるとどうなるか。」
6枚の田んぼのうち、1枚(池の下・ヒノヒカリ)でコナギがのさばりはじめました。
ほかの田んぼは、生えていてもちらほらで済んでいるのですが、
この田んぼだけは、約3分の1くらいの面積に、びっしり生えてきています。
写真を撮れていないので、そのうち、撮ります。
芝生のように、といった言い方をすればいいかな。
植代のときにびっしり発芽していたので、やばいという予感がしていたのですが、
去年よりかなり広がってきています。
生育中期の笹葉の形がちらほら。これは、代かきで叩かれても生き残ったもののようです。
数は少ないので、ひたひた水の植代でほとんど叩くことができたようです。
生育後期のハート形の葉っぱはまだ見あたらず、初期の線形葉がほとんどです。
 
これは放置しておくと稲を圧倒しかねないと思い、
水を落として、除草機を7月16日に押しました。
株間のコナギは、放置しています。
 
塚本さんによると、田んぼを干せばコナギの勢いが鈍るということですが、
干すということは、大きなひびが入るくらい乾かすのでしょうか?
この田んぼ、今日粘土質で、乾きが悪い田んぼです。
ひびが入ってしまって、水もちが悪くなるくらいの方がいいかと思い、
出穂40日くらい前ですが、思い切って水を落としたのですが、、、、
もっとも、この梅雨空、まいにちのように、バラバラと雨が落ちてくるので、
ほどよい湿りが保たれています。
 

7/20 福井の塚本さんから「コナギがいっぱいになりかけたら」
コナギでいっぱいになりかけたらの返事です。
 
私は、除草機を押して、それでもコナギのハート型の葉っぱがたくさんになったら、
ひび割れるほど干して、間断かん水しました。
稲の茎数は取れにくいです。収量はせいぜい5表まででした。
初期の線形の葉っぱのうちは干さなくてもいいとは思いますけど。
 
コシヒカリでしたが、晩生だったらもっと収量は上がるかもしれません。
なにぶん過去数回の経験しかないので、こんなことぐらいしかけません。
 
福井の塚本でした。
 
*やまちゃんから
写真とってきました。
こんな感じです。
ヒノヒカリ(晩生)は、株張りがいいので、コナギを日陰にして、そこそこに抑制してくれることを期待しています。
 

7/19 塚本農園日誌(4と5番の田んぼ 面積10アール 除草剤を使いません)
         
###脱脂大豆と除草機の効果は?###

平成15年4月23日

  脱脂大豆120キロ反当り散布
  ロータリーで耕す。

平成15年5月 2日 荒代

平成15年5月 4日 荒代

平成15年5月13日 植え代

平成15年5月18日 坪50株マット苗

平成15年5月27日 除草機を押す

平成15年6月11日 除草機を押す

平成15年6月20日 5番の田んぼのみ除草剤散布

平成15年6月26日 菜種油粕80キロ(10アール当たり)追肥で散布

4番の田んぼは除草剤なし。5番は除草剤散布と分かれました。

4番の田んぼは3年前に、堆肥たっぷりのハウスの土と入れ替えました。土はとろと
ろになりました。
5番の田んぼはとろとろの土になりませんでした。除草機を2回押しても、株間のコ
ナギがすごかった。

やっぱり、とろとろの土の原因は堆肥や有機質肥料なんだと思います。とろとろの土
なしの除草機は厳しいと感じます。

あんまり日誌の効果がなくて残念な福井の塚本でした。

7/18 京都の那波さんから「抑草について」
木津高の那波です。
本校も、今年、米ぬか除草に挑戦しました。結果は、深水が維持できたところは、驚
くほどうまく抑草できていましたが浅くなる部分や、干上がりやすい部分は、効果は
ありませんでした。この結果は、この月の農業クラブ京都大会にて生徒が発表する予
定です。
合鴨を飼ったり、農薬をまかなかったり、菜種やレンゲを栽培したりしていると、近
くの農家の方々からいろんな反応がでてきます。今回は、この栽培方法を余りよく思
わない方から校長宛に苦情の電話がありました。
その方の水田では、畦までしっかり除草剤で処理をし、畦がただの泥の壁になってい
ます。ほんの少しでも水かさが増えると畦が崩れます。深水にした本校の水田の水が
漏れて自分の田の畦を崩したと苦情です。
困ったものです。文句は学校へ!・・・・来年は、けして漏れないようなスーパー堤
防並みの畦にしてやると意気込んでいます。


7/17 兵庫の市川さんから「ゲンゴロウの調査に秋田に行って来ました」

市川@姫路市立水族館です

ゲンゴロウの調査に秋田に行って来ました。八郎潟にも行きました。
大潟村の水田は、想像以上に広大なものでした。全国的に激減しているアキアカネ(乾田
化された慣行農法の水田では発生しません)がたくさん羽化していました。県立大の付属
農場では、大型のゲンゴロウが繁殖していました。
ここの専業農家も生き残りのために必死です。有機農業と販路の自主開拓に生き残りをか
けるようです。下記のホームページを開いてみてください。
http://www.ogata.or.jp/kankyo21/


7/17 岡山の香西さんから「ティラガモ使用レポート」

化学的、あるいは生物学的「除草法」大流行の、このご時世にあえて「機械的、無理矢理的」除草法に「意地」だけでこだわっている「米にうらみたらたら」の農家です。「稲作り明日にも止めたい農家」の除草機レポートです。

 

テイラガモ使用結果報告書

 

★みのるRX4に搭載のための改造点

 作業機固定用のボルトの追加

 センターのソリの取り外し

 接地圧調整用のコイルバネの取り付け(左右2本 1本当たりの張力18kg

  接地圧調整用のウエイトの取り付け(左右各4個 1個当たりの重量3kg

  両端のカゴ車を小型(幅15cm)のものに変更

 

★使用例@ 田植後10日目(ひたひた水)1回通り

雑草の様子(全体的には少ないが、10cm前後のタデが目立つ)

10日後の様子 タデが株間には多少残っているが、条間にはない。

★使用例A 田植後14日目(水深2cm程度の水)連続2回

雑草の様子(全体的には少ないが、細かい雑草が密集している場所有り)

10日後の様子 株間にも、ほとんど残っていない、条間にはない。

★使用例B 田植後12日目(ひたひた水)2回通り

雑草の様子(高いところに、密生している、土はかなりかたくなっている)

10日後の様子 密度はひくくなっているが、株間には相当のこっている。

 

★今年度の使用結果からわかったこと

   1.稲の生育状況が許す限りなるべく早期の入る

   2.比較的、深水の方が効果的

   3.雑草の密度が高い場合、雑草が大きい場合、連続掛けが効果的

   4.「抑草」の基本はあくまで、可能な限りの「深水」

   5.最悪の場合、目標を「手取り6時間/10a」に置くべき

   6.除草機は、ひとつとばかしでターンしていきますから、何らかのマークを付けておく 

       以上が、今年度のとりあえずの結論です。

吉備路オーガニックワーク
香西達夫
090-8249-0938
kouzai(アットマ)ruby.ocn.ne.jp
http://www7.ocn.ne.jp/~kibijiow/

7/17 広島の西村さんから「ありがとう Re: 「農作物共済〔水稲〕」」

 塚本様・平井様、共済に関するご意見ありがとうございます。

あの保険は掛け金の半分は国庫負担ということで超安いのですが(2aで117円
だったかな)メリットが全く見えません。少々の減収では全く保証されることはなく
並みの天災では未来永劫掛け金払いっぱなしに思えて以前から支払を拒否しようとし
ていました。昨年もやっぱり徴収されていて3月に提出する転作計画書?の複写の中
に共済行きの複写が有ると聞き今年は加入しない旨を記していたのですが稲作をしよ
うとする人からは徴収したいようです。

事例 吉和の10町小作人。洪水で稲が泥水をかぶり収穫(コンバイン)を断念。
損害評価で鎌による手刈りを行ない保証されず。
先日現在共済に加入しているのか確認したところ「次回は必ず支払う』と言われて加
入は続けているそうです。

共済には不透明なところが有る。高陽・白木地区では損害といえばもっぱらイノシシ
・鹿ですがやられるところは大体あの地区というようなもので無策の地区・農家に金
が回っているようなものです。
大人気の獣害防止策の費用補助は翌年度分を受け付ける有り様ですが本来は土地の所
有者が負担すべきものでしょう。作物が金にならんと無理だが農業資材として経費に
計上して所得から差し引けるわけですから。

最もおかしいと思っているのは加入していない「とも保証」で水稲を作付けていると
掛け金の支払が必要で作付け無しで転作奨励作物を作ると申し込みするだけでお金が
貰える。JAさんはこのメリットのある人には個別に訪問して申し込みをとるとまで
言う。転作がらみの変な制度だと思う。
転作の担当は市の農林課で共済が絡んで食糧事務所(改名したんでしたかね)・・・ 
 よー分からん。借地を含めてわしの土地に何をどう作ろうが個人の自由のはずなの
だが何かと米を巡る話はややこしい。

昨年台風の強風で白穂になったという熊本の岡さんの地区では全損で保証されたので
しょうか? 
受粉期をやられたら全損になるのかなあと気になりましてお聞きしたい。
−−−−−−−−−−
本日3条20mを1時間半の草取りをしてきました。水田まで1kmに迫ったところ
で左折してもみのき森林公園で
1時間半のきのこ狩りを済ませてからです。梅雨明け宣言はまだですがここんとこの
日射は「夏」でして雨で腐っていない上物を狙ったのだが発生はいまいちで草取りす
る時間が取れました。
A田の水が全く濁っていないのでカモ全滅かと思ったら隣の田んぼに入り込んでまし
た。「おめーら、柵が無いからって隣に行くなよな。」。来た時しかやれんけど餌
やっとるやろが。
軽く干したくて水を減らしていたのが原因のようです。
それとイモチですが稲を覆うホタルイ・コナギはイモチに掛かっていますが稲には発
病していません。
今年は順調だ・・・・・? 赤木さんの開帳を思い浮かべつつ分けつが少ないのは水
温が低いんやろなあとこれからの挽回(そんな機会は有るのか?)を願うのでした。
品種はコシの系譜だから穂が出てきちゃいそう。

7/15 岡山の林さんから「 中野さんのイネツトムシ」
いやあ、素晴らしい写真だなぁ。中野さんの写真のように皆さんに見ていただくと説得力が
ありますね。それに、中野さんの写真はセンスがある。私も、デジタルカメラが欲しいんだけ
れど・・・、出来れば300万画素以上の物を。今度大阪の日本橋に出かけた時に中古で
もいいから探してみよう。私の農業収入では新品は無理かも。以前このHPでどなたかが
収入が1/10になったとか書かれていたな。私なんか最初は1/30になってしまったから。で
も、米を自分で作ると生活できるんですよね。玄米食だから肉や魚も、卵や乳製品も、
もう何年間も買ったことがない。スーパーで最後に食料品を買ったのはいつだったか、忘
てしまった。作業着は近所の人のお古だ。でも心配はいらない。天然塩で作った無農薬
梅干は10年分くらい漬けこんである。 ・・・脱線してしまった!
 
中野さんの書かれた通りなんですね。私も水面の方舟を集めてみると、最近は蛹になって
いるのが多くなったのですね。方舟の作り方は、(憶測で申し訳無いけれど)ツトを作った後
半身を乗り出して最後に残った稲の葉の葉脈を食いちぎれば水面に落下できますね。
イネツトムシの習性がどうしてこのようなのか分らないけれど。そのうち見えてくるかもしれな
いですね。昔からの在来害虫は、天敵も多いです。イネツトムシでさえ、いまだに人に知ら
れていない事が多いんでしょうね。蛹からの羽化は蛹をツトごと持ちかえり、透明な筒にで
も入れておけば見ることが出来ますね。私は、近所のお店で貰って来たお菓子か何かの透
明な筒に入れています。イネツトムシに限らず、蛹になってしまえば取り扱いやすいです。
餌をやる必要が無いからです。ただ単に、見えやすいところに放っておくだけです。なあん
だ、成虫はこんな虫だったか、という発見もあります。皆さん試してください。
 
林 正弘

7/15 山梨の中野さんから「Re・イネツトムシの方舟」
山梨の中野です。
 
林さんのメールを見て、今日田んぼから集めてき「ツト」を開いてみて不思議に思ったことがあったので少し…。
寒冷地に多いといわれるツトムシですが、僕の辺りでは第2世代の発生は稀で、止葉が被害でズタズタと
いう事はほとんどないので、「あぁ、今年も出とるな」くらいに気楽に構えています。
ところで問題の「ツト」の中ですが写真をご覧下さい。
この「ツト」は水面を漂っていたのを拾ってきたものです。
今の時期はもう第1世代の蛹期のようです。
じっと見ていたら、いろんな疑問が湧きました。
 
過去、「方舟」の中を見た時に青虫だったのは何回もあります。
だから林さんと同じ感想を持ちました。
そして立毛稲の「ツト」の中でそのまま蛹になり、羽化するのだとばかり思っていました。
でもどうやら違うようですね。
 
立毛稲の「ツト」の中は天敵に対して必ずしも安全とはいえないのかもしれない。
むしろ、水面を自由に動ける「ツト舟」の方が危険が少ない。
「方舟」化するのは虫の意志なんですかね?
そろそろ蛹になろうという時期に稲葉から離れる行動に移るという…。
 
というのは、2枚目の写真です。
こちらは、青虫から蛹への途中段階のようです。
触れたらまだモゾモゾと動いたから。
青虫のうちに「ツト方舟」を作って乗り込み、水面に漕ぎ出した後「ツト方舟」の中で蛹化していくんだろうか?
「方舟」の中には、貯水タンク?と思えるような中に水の入った「繭袋」も乗っていた。
これは青虫期間の飲み水かいな?と思いましたが…。
 
最後に、「ツト」からどういう状態で羽化するのか見てみたいものです。
漂流中に?あるいはどこかに漂着したら?
「ツト方舟」に隠れたまま成虫になり、飛び立つんだろうか?
 
稲作りとは無関係の話で申し訳ありませんでした。

7/16 福井の塚本さんから「広島の西村さんへお返事」
> *広島の西村さんから「農作物共済〔水稲〕掛けてますか?」
> 広島の西村です
>
> 農作物共済〔水稲〕の掛け金は無駄な出費と思い加入しないつもりだったのに勝手

> 口座引き落とし通知書を届けてきたので抗議したら20a以上は掛け金を払ってく

> とのこと。
> 共済と喧嘩して払っていない方は居ませんか?
>

福井の塚本です。
私は農業共済の掛け金を払っていません。預金口座からお金を引き出すには印鑑が必
要です。印鑑を押していないのに、勝手に引き出したのなら公文書偽造になるという
話を聞きました。私は、勝手に掛け金を引き落としたら公文書偽造になると農業共済
の職員に言ったらそれを認めて反論はありませんでした。
私だったら、ほかの書類と一緒にまとめて印鑑をうっかり押していないか(だまされ
ていないか)、まず確認し、押印の事実がないのに引き落とされ、なおかつ返しても
らえないなら警察に被害届けを出します。翌年から引き落としを受けないための対策
です。

私は、農業共済の方が掛け金を払ってくれと何度も来られましたが、喧嘩どころか楽
しくお話をして過ごしています。
農業共済は役人の天下り先のために必要なんでしょう。社会から必要とされない仕事
をするのはつらいですね。とにかくお給料もらえればそれでいいじゃないですか、と
いつも職員を慰めています。わたしは掛け金は支払わない、ただそれだけで、それ以
外に何の感情もありません。        

     おわり
 
7/16 福岡の平井さんから「農業共済について」
福岡の平井です。
 
私は共済は掛けていません。
 
稲作を初めて、10年になります。
父が存命の時は父の口座から自動引き落としされてましたが、    
2年前亡くなってから私の口座からとなった時、共済に出かけていき、
 
〔無農薬で、除草剤も使わず、化学肥料も使わずに稲作をします。
共済にかかっていたら、思った通りに出来なかった時、どれだけ補償してくれますか?〕
 
と質問したところ、〔そんな作り方をするのでは、こちらも受けられない。〕といわれ、そのまま共済からはずれました。
 
28.8アールの一枚田です。6000円弱だったと思います。
 
福岡の  元氣村の   平井 武樹です。
 
7/15 福井の塚本さんから「コナギでいっぱいになるとどうなるか?」
田んぼがコナギで覆われるとどうなるか。
@深水を維持すれば、コナギの背丈が伸びて刈り取りの邪魔になる。
  邪魔どころかコンバインの故障の原因になります。
 
A田面が乾きにくくなり、雨の多い秋は田んぼが乾かない。
 私はこのために、株を売った金でコンバインを買う破目になりました。
 コナギが枯れる晩秋まで収穫をあきらめるという手もあるかもしれません。
  倒伏すればもうアウトです。
 
B低収量で、お客様の注文に応じられない。経済の打撃は大きい。
 
C収穫作業の遅れと体力の消耗はほかの作業に波及し、翌年の稲作にも影響する。
 
Dばあ様のヒステリーが発症し家庭内が暗くなる。
 
だめだと思ったら除草剤を使おうと書くのは、今までがんばりとおして散々な目に合っているからです。
 
除草剤を最後まで使わずがんばりとおしてよかった事は、
@乾かせば、コナギの背丈は抑えられることがわかった。
 
A晩生で背の高い品種なら、一度広がったコナギを後で押さえ込んでしまうことを発見した。香米がそうでした。
 
B長年低収量だったので、持ち出しが少なく地力がついた。
 これが除草剤を使わない稲つくりの土台だと発見した。
 除草剤を使わない稲つくりを始める前に、除草剤を使いながらでもいいので地力をつけて、それから取り組もう、というのが今の私の考えで  
 す。
 
Cバカたれ〜〜〜!!!と、ばあ様に怒鳴られながら、連日、手取り除草をしているとき、糸トンボやギンヤンマ、ガ虫など、田んぼの生き物 
  だけが私の友達だった。いきものと身近になれた。
 
D有機質肥料を使うなら元肥でと、実感できた。
 
E除草剤を使わない稲つくりに取り組んでいる人たちと共感できる。
 
FNHKのプロジェクトXを俺もやっていると思えるようになり、人を感動させる番組を見なくなった。
 
G草の個性(生育や繁殖の特徴)が実感できるようになった。
 
Hお客様への信頼は命がけで守るという気概が湧き上がる。
 
I除草剤を使った稲作とがらりと考えを変えるためには、何度か地獄を見る必要があったのだと思う。
 
時間があればまだ出てきそうですが、仕事があるのでここまでです。
矛盾した記述があるようですが、読み流して気にしないでください。
 
福井の塚本でした。
 
7/15 奄美大島の畑さんから「Re・ご開帳漫談」
赤木さん、読みながら鼻血がでちゃいましたよ。
 
7/15 福岡の吉住さんから「ご開帳感動」
すごかぁ〜!!  です。
できれば大股開きの毛の生えたあたりも見たいです。

7/15 岡山の赤木さんから「ご開帳漫談」
赤木@菜の花です。
 さーさー皆さん、年に一度のご開張のおっぴろげをとくとご覧下さい。
朝日嬢はへそから上だけを見せておりやすが、その下にはさらに20cmほどのすらりと伸びた悩ましき足が隠れております。お見せしている上だけでおよそ25cm。その下をたすと45cmもの長身グラマーでございますよ。
 恥ずかしいところが見えないように浮き草の君をぱらりと従えております。
下半身のあたりは古典で言う女房・女官達のカブトエビ・豊年エビ・オジャマタクシたちが始終きれいに磨いておりやす。
 
 人間でいう太ももの付け根あたりでしょうか、茎から葉が分かれたあたりに毛がちょろちょろ生えているところがございますが、このあたりから次の子供が顔を出すんでありますよ。専門的には葉耳と呼んでおりますが、葉耳から幼児が生まれる、なんちゃって。  
 ま、なんですな、稲も人間も子供が生まれるあたりには毛が生えているんですな。ここが生物であるという共通点であるようで。
今年の夏はなにやら新鮮な発見をさせていただきましたようで。
 
 ご主人様が水をかけてたいそういたぶることに、殊のほかお慶びを感じられるようで、
この朝日嬢も、あなた好みの稲になりたやとせっせと身長を伸ばしたのでございます。
ごらんのように隣同士が離れて涼しいてなところは通り過ぎて、1本1本が十分な空間とお日様のご寵愛を受けてございますので、わきがなどの病も無く股のあたりにシラミがわくでなし。いとすこやかに成長あそばされております。
 
 この道一筋の朝日嬢が皆様の前でご開帳大サービスのお立ち台の下は、ついこの間までは菜の花達があでやかな姿を道行く人に見せておった夢の跡でございます。
 5月7日の宅配便の画像を今一度ご覧ください。同じ田んぼです。
 
 これで田植え後1ヶ月・出穂53日前ぐらいです。麦跡にはあと1週間ほどで硫安のドカン肥をくれてやります。菜の花の夢の跡は何も入れません。
 
 ホントはピンクな話が大好きな岡山の百姓   赤木歳通
7/15 佐賀の那須さんから「はらをくくりました」
時間が金になる勤め人をやめて1年が過ぎました。
その間、いろいろと悩みました。
働く時間が金にならない。時間給にして100円にもならない。
勤めていたときの1/10です。
金になる農業をするにはどうしたらいいか  !
最小の投資で最大の収益をあげられる農業はなにか   !
 考えれば考えるほど自分が卑屈になつていき、コンビニや
ディスカウントストアーにいりびたるようになりました。すべては、最小の
投資で最大の効果をあげようとしたためです。
しかし、それが徒労だということがわかりました。
たんぼのなかで、手押しの除草機を押しながら水面をみていたら、いろんなたくさんの命を発見しました。おたまじゃくしゃくもゃあめんぼうゃえび?もそして、地面が高い所に置いた目印の竹にとんぼがつがいでとまったままでした。
 「金で買えないものを使って、金に替えられないものをつくる」
そして、金がたりなければ、早朝の新聞配達であろうが深夜の交通整理員であろうが何でもして稼いでやろうじゃないか  !
 農の営みとは、金勘定だけで片付けられるちまちましたものでは、決してないのです。
   そげなふうに、はらばくくりましたのでよろしくおねがいします。
 
   2003.7/14  S,NASU
 
7/15 佐賀の那須さんから「Re・赤木さんのヒエ対策」
貴重な時間をありがとうござ゜いました。
来年のための課題として心しておきます。
実は、甘木の平井さんにお話を伺い5
畝だけ成苗で育苗して手植えしました。
そのぶんは、充分に深水ができうまくいっています。
来年は田面の均一化と手植えでやれるだけやったみようとは
考えています.田植え時に10cmでの機械植えは無理でしょうから。
 
7/15 *佐賀に石田さんから「来年は菜の花農法」
佐賀の石田です。雨ばっかりでイライラの毎日でしたが、やっと青空を拝むことが出
来ました。
早速コシヒカリの穂肥えと、ヒノヒカリの出穂45日前の肥料振りやってきました。
穂肥えは反当尿素4kg過石20kgそれと皆さんに影響されて米糠3袋分(これは食
味向上のため)?
初めて米糠つかったんですが生の米糠はホント振りにくいですね、ペレットだったら
動散使えるんですが。.....
45日前の肥料振りは井原先生の「硫安1発への字」やってます。まっ昼間ということ
もあって
焼酎飲んでするわけにも行かなかったので、硫安20kg。これが多いか少ないかは秋
になってのお楽しみ?
10俵ねらってコケて6表よりきれいな米7.5俵でいいです。

ところで代掻きの件ですが、私の住む伊万里では縦横掻きが普通です。
7年前の圃場整備の時広くなったはいいんですが高低差がひどくて往生しました。
縦.横.斜め.それこそ縦横無尽、トラクター走り回りました。それでもなかなか均平
になりません
そういうこともあって、5年前に2mのドライブハローを入れました。それでやっと
+−3cm位までに
納まるようになりました。PTO.1速、車速はゆっくり 水持ちを良くするねらいも
あって反当1時間ぐらい
かけます。赤木御大みたいに1反10分なんて正に神業です。考えられません。

ジャンタニ君にお任せした平野部の90アール以外の、除草剤を使った山間部の棚田50
アールを
来年は赤木御大の菜の花農法をやってみたいと思っています。
なたねの種はJAにあるとは思うんですが、カブトエビはどうすれば手に入れること
が出来るんですか?
サクラカブトエビで有名な益子の高橋さんも何年か前に導入されたらしいんですがそ
の方法を
どなたかご存知でしたら教えてください。伊万里はカブトエビはお目にかかりませ
ん。
カブトガニは産卵地で有名なんですけどね。岡山の笠岡も有名ですよね。
というわけで、赤木御大の菜の花農法の門下生になります。
赤木御大よろしくご指導ご教授お願いします。

 佐賀県伊万里市木須町3277
 石田伊佐男   isaoishida(アットマ)yahoo.co.jp
 S26.12.7生    TEL&FAX 0955−23−6170
 米を作りながら芋焼酎にハマッテル石田です
追伸 福岡の平井さん、鳥栖の那須さん、北部九州に住む同志としてお互いに連絡を
取りながら
頑張りましょう。特に那須さんとは同じ年みたいだし。 
7/15 広島の西村さんから「農作物共済〔水稲〕掛けてますか?」
広島の西村です

農作物共済〔水稲〕の掛け金は無駄な出費と思い加入しないつもりだったのに勝手に口座引き落とし通知書を届けてきたので抗議したら20a以上は掛け金を払ってくれとのこと。
共済と喧嘩して払っていない方は居ませんか?

海苔マルチはその夜の雨で砕かれ翌朝にはとろけてました。
梅雨明けまでには除草を終わらせようと最後のもがき、今日から2週間午後から出社なので早起きして草取りに行きました。
作業時間3時間、移動に3時間で睡眠時間が減っちまうので次回は水曜あたりか。ああ、やり始めると一応全面終わらせたくなるこの性格が恨めしい。
 
7/14 岡山の林さんから「イネツトムシの方舟」
山下さんが言われるように今年の梅雨は異常だ。暗い。日照不足だ。スイスの6月は250
年に一度くらいの高温だったそうだ。
今日、水田の雑草手取りをやった。機械除草機での取り残しを拾ったのだ。雑草手取り
なんて、衣笠さんのような大規模農家では出来ない事だろう。また、害虫の観察などもや
っている時間はないだろう。
さてイネツトムシだが、私の水田にもやってきて稲の葉を食べている。イネツトムシは、稲の
葉をくるりと巻き込んで筒を作るので、農薬を撒布してみたところで幼虫に直接かける事は
できないから効果は殆どない。
私の水田は、この辺りで一番遅く田植をしたから他の水田に比べて貧弱に見える。稲株
どうしが孤立しているのだ。そういった場合にイネツトムシが移動するにはどのような手を使
うのだろうか?今日の観察では、筒状の葉が舟になって移動できる事が分った。筒がポロリ
と落ちた後、風に吹かれて水面をすいすいと滑っていくのだ。新しい株に辿り着けばそこで
新生活の始まりだ。害虫にとっては移動と拡散は重要だ。水面を走るこの筒を一つ拾って
中を開けてみるとやはりいるいる、青虫が・・・。この筒は、鳥のような天敵から身を守ると同
時に、必要とあらば方舟のように移動の手段としても使えるのだな。自然は巧妙に出来て
いる。
 
林 正弘
岡山県御津町

*やまちゃんから
林さんも書かれているように、今年の梅雨は異常です。
ぼくの姫路では、明日朝の予想最低気温が18度。
今のところ、稲が幾分生育が遅れているかなあという程度ですんでいますが、
東北や北海道では、いかがでしょうか?
1993年の大冷害の年、
「どうも東北や北海道の稲がやばそうだ。だけど、新聞やテレビを見ても、少しもその情報が出てこない。
いったい、実情はどうなんだ?」
と、やきもきしていたことを、思い出します。   byやまちゃん

7/14 岡山の赤木さんから「ヒエ対策」
 赤木@菜の花です。
原稿書かなきゃならんのですが、鳥栖の那須さんのお便り読んだら来年への提言とはいえ、性格上黙っておれんので(いられないので)毎度の事ながらしゃしゃり出てきました。
 10日ほど前のやまちゃんからの質問に答える形でいろいろ状況が書いてありました。
元肥については分かりませんが、私のやってることと比較しながら思うところを書いてみます。
 
 植え付け時の苗の長さをもっと長く出来ないでしょうか?マット苗のようですが、水と肥料と日にちで10cmに出来ませんか。箱の中央が赤くなるようでしたらムリですが、薄播きで対応してなるべく伸ばしてください。
 4cmではヒエを押さえ込むほどの水深が確保できません。深いところを考慮すると、浅い部分は2cmになります。田植え直後でもせめて水深は5cmいや7cm以上は欲しいですね。田植えが終わると直ぐに深水にしてください。ヒエは待ってくれません。
 田植え9日後の6cmも短すぎます。この時点でヒエはひょろひょろですが10cmが近くなっているでしょう。もうどんなに水を入れても効きません。苗が伸びづらいようでしたら、元肥を少し入れておくか増やした方がいいです。低い部分に植えた稲には深水はダメージを与えます。ちょっとでも早く伸びれるように窒素をやったほうがいいです。
 7月12日、植付18日目で10cmも短いですね。深水にすると稲は葉鞘を伸ばしてどんどん丈が伸びるはずなんですが。ヒエを抑える為の深水とは最低7cm、理想は10cm以上欲しいです。このあたりにヒエが生えた事情がありそうです。
 
 私の場合ですが、田植え開始の頃で短いので15cm。終り頃で20cm以上の苗です。田植機が田んぼから出ると直ぐに水を入れて7〜10cmには水深を保ちます。今年は雨が多くて楽が出来ました。
 
 米糠は田植え後に散布されたものと思います。反当40kgでは私から見ると少ないように思います。私は菜の花という緑肥(出来が悪かったとはいえ)を入れた上に、米糠を60〜90kg撒いています。これについては意見の分かれるところでしょう。
 
 私の抑草は反当1〜3トンの緑肥、田んぼによってはさらに米糠、最初から10cm近い深水という2〜3のスクラムを組んでいます。1つは30点でも3つ寄れば90点です。パーフェクトは望まないでおきましょう。
 もう1つ大事なことは、深水管理のためには田んぼを均平にしておくことです。高低があってはヒエにやられます。田んぼのメモを取っておき冬の間に直しましょう。
 
 話し変わって私の稲ですが、これから本格的に色が出て分けつが始まります。深い水からはやけくそ開張した葉が見えています。深いところでは20cmほどあります。
今年は大柄な稲になっているようです。そのために将来徒長するということは一切ありません、ご心配なく。菜の花の出来が悪かった分、速効性の鶏糞窒素が残ったようで葉色が割と早くから出てきました。限りなく水平に近いへの字なんて事にはならなかったようです。岸田先生もやけくそ開張には驚いたようで、開口一番「すごい開張ですね」だとさ。
 いずれ画像でお見せいたします。
田んぼの上で黄とんぼが群れています。薄羽黄トンボだから赤とんぼではなく黄トンボ。
 
 やまちゃんへ。晩酌にはビールがコップ1杯あったらしあわせですが、困ったことにパソコンの前では冷酒が要るんですよ。今夜はブランデーXOの湯割です。
 余計なでしゃばりだったかな。発信の多い方が賑やかでいいだろう。
こんな話しにJAが相談に乗ってくれたら日本も変わるんだがなぁ。
 
 自然を愛し環境を考える岡山の百姓    赤木歳通
 
*やまちゃんから・補注
赤木さんとこには、どうやら、農文協の西森さんから、「農業技術体系・作物編」の原稿依頼が行ったみたいだ。
うれしいことです。
春先の長雨で、菜の花が瀕死のピンチという目にあっただけに、よけい楽しみです。
西森さんといえば、故井原豊さんに、単行本「ここまで知らなきゃ農家は損する」の執筆を頼まれた方です。当時井原さんは、経営コンサルタントの会社に勤務中の兼業で、「自分のようなものに、本一冊が書けるだろうか」と、かなり悩まれたとか。兼業をやっていてはできんと、勤めを辞めて取り組まれたか、聞いています。
「井原死すともへの字は死せず」の編集委員(相談役)にもなってもらい、
また、福井県鯖江市の藤本農園で、「除草剤を使わない稲作りは、おらが田んぼでもできそうか?」のシンポジウムをやったときに、司会をやってもらいました。
だから、その後光が差すようなお顔をご覧になった方もあると思われます。
 
涼しい!昼寝をしていたら寒いくらい。
1993年をつい思い出してしまいます。
草刈り日和なので、畦草刈りに出かけます。

7/13 佐賀の那須さんから「再・ひえとりしています」
やまちゃんへ ご返事ありがとうございます。
赤木様の助言で深水をつづけています。
 
 しろかきは2回
 米糠は40KG/反
 面積は45@
 
  苗は100G/箱で植えつけ時で4.0cm
 
6/24に6条の機械植え7/3に6.0cmでした。
 
その後深水を続行し7/6に3条除草機を押しました。2cm水落ちし,7/9に取り残しを2条手押し機で押して深水にもどしました.7/12現在苗は10cmぐらいで欠株はあります。草はほとんど水面下です。
 あと2回除草機を押したほうがいいといわれています。
なお、近くのよその田ではえびが大量に発生し水が濁り浅水でも草は見当たりません。うらやましいかぎりです。
 2003.7/13  佐賀県鳥栖市 那須 修一 より
 

7/13 岡山の赤木さんから「しろかき」
 赤木@菜の花です。
やまちゃんから代掻き条件設定のお尋ねに関して。
 
 ロータリーハローはお金が無くて買えません。と言うより置き場が無いので買いません。
 爪の位置決めはポジションコントロールです。押さえ板の後尾に専用の代掻き板をつけますが、尾輪は邪魔になるので取り外します。
 押さえる強度は、わずかに押さえ板の横から泥が出るぐらいです。
 深さは新しい土を起こさない範囲で極力深くします。
 走行速度は時速にして5km強。1.7m幅のロータリーでは理論上では1反7分。実際にはUターンしたり周回では方向転換があるので1反10分少々。4反で50分てなところだな。
麦わらが多い田ではもうちょい速度を落とします。
 PTOは3です。最速ではありません。理想は2なんだが足が速いので3です。
 晩飯食って午後9時からでも一町はかるいかるい。
 
 自然を愛し環境を考える岡山の百姓    赤木歳通
 
*やまちゃんから
ぼくのハローの幅が2メートル。だから、大して変わらんね。
PTOは、ハローの2速は、たしか800回転くらい?
ロータリーの3速と同じくらいかな?
赤木さんは、晩飯食うときには、酒は飲まんのか?

7/13 やまちゃんから「代かきについて、うだうだ」
まいにち雨、雨、雨、、、、
わが田んぼには、さいわいイモチの気はないが、たまにぞっとするような、赤茶けた田んぼを見るようになりました。
赤木さんが、代かきについてまとめてくれたので、ぼくなりに思うところを書いてみたい。
1年半ほど前に、「代かきサミット」と称して、飲み会をやりましたが、
その時の結論は、「とにかく代かきはむずかしい」と言うことでした。
衣笠さんが「従業員がふたりいるけれど、代かきだけは、ひとまかせにできない」と言うくらい。
よって、思いつくまま、馬の小便風になります。
 
(1)赤木さんの説明により、なぜ枕地部分を、先に代かきしておくか、よくわかりました。
どろどろにしておくことによって、前輪で泥を押すことがないようにと言うことですね。
 
(2)横方向の代かきについて。
ぼくの田んぼの基本形は、20アール(70メートル×30メートル)。
横方向の代かきは、ターンの回数が多いので、ぼくはやりませんが、北陸地方では、縦横が常識とか、
耕盤を平らにするため、田んぼの大きいところでは、かなりやっているようですね。
 
(3)ぼくの場合、代かきの目的は、雑草対策もあるけど、水もちをよくしたいと言うのが、あります。
田んぼまで車で20分、水入れはせめて3日に1回くらいにしないと大変。
1回の代かきに時間をかけるより、荒代から日にちをおいてもう一回代かきすることによって、
水もちは、ぐっとよくなります。
 
(4)赤木さんの田んぼは、岡山の干拓地帯。伝統的な米麦地帯ですね。
というか、乾田直播で有名なところです。
麦のある期間は、水門を開いて水はけをよくし、稲作期間は水門を閉じて地下水位を高くしています。
だから、1回の代かきで、いいあんばいなのでしょう。
菜の花抑草も、干拓地帯(乾田直播地帯)の地の利を、見事に生かしたやり方と思っています。
今年は、さすがに、長雨にだいぶ泣きを見たようですが、、、
しばらく立ち上がれんくらいボディーブローを食らったのではないかと、案じておったが、
おみそれしました。
 
(5)さて、赤木さんの代かきは、ドライブハローじゃなく、ロータリー使用。
最初に設定をしたら、最後までそれで通すとのこと。
設定は、きっと、2つ。爪の深さと均平板の押さえ圧。
爪の深さは、尾輪に頼るか、ポジションコントロール。
赤木さんの設定を、もう少し教えてもらいたい。
 
(6)さてさて、わが方は、ドライブハロー。
ドライブハローには、通常尾輪に相当するものがなくて、ポジションコントロールで微調整するしかないが、
わがポンコツトラクターは、それがあまりあてのできない。
それで、尾輪をダブルにつけて、耕盤に沿わせることを試みた。
http://www2.ocn.ne.jp/~josonet/2003nen/2003-2.htm
荒代かきのうちは、まだ耕盤が固いので、それなりに用をなしてくれます。
ところが、水が入って何日もすると、耕盤も水を吸って柔らかくなり、
どうしても、尾輪だよりだと、もぐって、深く深くなってしまいます。
 
(7)今年は、どの田んぼも、結局3回代かきをしました。
最初の荒代だけでは、減水深があまりにも大きく、植代まで何かきも水入れに通わなくてはならいので、
荒代の翌日(翌々日)に、もう一回。10日ほどあけて植代です。
いずれも、時速約2キロ(主変速ーM、副変速ー2)、PTOは2。
20アールの所要時間は、約1時間程度でした。
 
(8)水の深さは、最初の2回は、がぶがぶの深水。
雑草の残りが、ペンペン水面に顔を見せているし、それを頼りのコース取りでした。
深水の中で、ドロをかき回して、沈むのを待つ、均平はひたすら水任せとといった感じでした。
それで、最初に沈むのは重い土、次に腐食層や雑草の種が沈む。
そうすれば、植代までの間に雑草も発芽しやすいのでは、
そんな期待がありました。
 
(9)植代の深さは、去年までがぶがぶ水でやっていましたが、
どこを走っているのか、わからず、風が吹いてさざ波が立とうものなら、船酔い気分。
今年からひたひた水に切り替えました。
これが微妙なのだが、少なすぎてひっついた状態(ドロが露出して乾く)では、こねてしまうので、
コース取りがわかる程度の、浅からず深からずという、ひたひた水。
植代までに芽を切った雑草(ヒエ、コナギ)がかなりあったけれど、
せいぜい1,5葉までの小さな雑草だったので、
それが、田植え後復活するようなことはなかったようです。
 
(10)ポジションコントロールは、2回目の代かきから、尾輪も少し浮かせ気味、
爪が耕盤にかからぬよう、ひょめんのドロを水と一緒にかき回せばいいや、
そんな気持ちでやりました。
 
(11)表層の代かき処理で、雑草対策は?
6枚の田んぼのうち、5枚は安心して見ておれる状態です。
「池の下の田んぼ」のコナギ対策はできたか?
それは、今年は、ダメといわざるを得ません。
手前部分、7〜8メートル、去年もびっしり生えた部分に、
今年も、多いところは芝生のように生えています。
作り始めて4年。
最初の2年、コナギが生えたのは、ハローの爪がかからなかった畦際のみというのが、
今となっては信じられない光景です。
なんでー?という思いです。
 
(12)最後に、高低差均しについて。
代かきで、そんなもんできるわけあらへん、という気分でトラクターに乗っていました、はい。
ハローには土引き機能が付いているので、四隅の高くなったところ、畦際の高さが目立つところは、
それを使って、低そうな所へ持って行くようにしましたが。
冬の間にせにゃならんのやろけど、、、、

7/12 岡山の赤木さんから「固定観念と老農夫・婦」
 赤木@菜の花です。
 皆しゃーん、変わった農法や考えを通そうとすると周囲はうるさいもんだ。
とりわけ昔から頑固に守ってきたやり方と違うと、家族の攻撃は並大抵ではない。
 かの井原尊師も、への字の最大の敵は家族にありと達観されている。
小生も昭和の終り頃からへの字稲作と宇根式減農薬稲作を始めた。今でこそ笑って話せるが、家族の抵抗はそれはすごかった。田植え後10日目あたりから硫安のドカン肥を振るまでは、毎年気まずい思いをしていました。
「早よー肥振らんか。薬も撒かんかい。」
「そんなに言うのなら家を捨てて出て行くから、東京の兄貴に帰ってもらって百姓やってもらえばいいだろう!」最後にはこの言葉が出ていた。
 
 百姓にとって、隣の稲より負けていることは耐えられないらしいし、植えたらすぐ肥を効かせてやらんと米は採れないものと信じきっている。 いや元え、信じ込まされている。百姓は何も考えることなどあらへん。指導された通りに肥振って薬撒いておけば米は採れるんやと思い込み、それ以上のことは何も考えん。ちょっときつい表現だったかな。 おかげで考えん百姓になり下がってしもうた。
 10年はかかるね。おとなしくなるのに。息子は無農薬で米を作っとんや、と他人に向かって言ってくれるまでにはさらに数年が要りまっせ。
 産みの苦しみと言おうか、脱皮の苦しみと言おうか、きっと食卓の向こうでも考え悩んでるんや。
 土曜日に岡大のアヒル先生こと岸田先生が菜の花跡の田んぼにおいでになった。
あの先生ですら、「薬撒かずに米が採れるわけが無い」といわっしゃる実家の母親には勝てんそうな。だからアイガモやアヒルで稲を作る研究をしていることは未だに母御はご存知無いそうな。 世の中そんなもんだよべらんめー。
 
 というわけで、明日からはまた元気に行こう。あんたの出番がきっと来るさ。
 
 自然を愛し環境を考える冷酒大好きな百姓    赤木歳通
 
7/12 *****福井の塚本さんから報告(その1)*****

 塚本農園日誌(7番の田んぼ 面積65アール)

###テーマは、菜種油粕の元肥施用の効果は?###

平成15年4月18日  菜種油粕を反当り120キロ散布。
              
平成15年4月26,27日 耕起

平成15年5月 7日 荒代  

平成15年5月15日 植え代

平成15年5月19、20日 田植え、坪50株、マット苗

平成15年6月 2日 動力除草機(2条)をおす。約20アール。
             故障したので残りはやめた。

田んぼの真ん中は、草がなし。端の枕地に、コナギ、オモダカがある。
除草剤は使わずに行きます。
田植えのときから時間がたつにつれ、トロトロ層が厚くなったのが、コナギを抑えた
原因かもしれない。
肥料もこのくらいでいいと思う。追肥はなし。
 
7/12 ****福井の塚本さんから報告です。(その2)*****

塚本農園日誌(6番の田んぼ 面積40アール クログワイがいるので除草剤を使い
ます)

###テーマは、脱脂大豆の元肥施用の効果はいかに?###

平成15年4月15日

  脱脂大豆(昭和産業)を反当り120キロ手で散布。20キロ入りの紙袋の口を
開けて、肩または首の後ろに担ぐ。肥料を落としながら歩く。田んぼは耕起していな
いので歩きやすい。手で持ったら重くてたまりません。田植え後に散布する代わ
りに、作業が楽になることと元肥のつもりでやってみました。結果が楽しみです。

平成15年4月16日 ロータリーで耕起。
平成15年4月17日 水を入れる。
平成15年5月 6日 荒代
平成15年5月13日 植え代
平成15年5月21日 田植え 坪50株マット苗
平成15年6月 6日 カルガモの除草を発見

コナギとクログワイがだいぶ生えていますが、除草剤なしで通します。
カルガモがハプニングでした。カルガモがいなかったら草が優先したでしょう。
肥料の量はちょうど良いくらいで、追肥はしません。

7/11 広島の西村さんから「お遊び、海苔マルチ」
 
耕運は長手方向にします。熊本の後藤さんの記事だったかに「縦横鋤くのは鋤の時代のなごり」みたいなことが書いてあり、旋回が少なくて済む長手方向です。
耕運の漏れた所(鋤残し)を縦横走らせることで無くすはずが横方向の耕運むらにより縦方向で走らせる時にロータリが踊って耕運深度がかえってむらになっていることから鋤残しが出ないように作業しています。
 
今年の梅雨は良く降りますねえ。手の回らん私の稲作にとってはプラスの天気のように感じておりますがどうなりますやら。さて、おそらくml内でもっとも稲作で遊んでいると思われる西村からこんなことやってみたという画像をお送りします。
 
品種:サリークイーン
田植え後間もなく1ケ月で草がちらほら(昨年カモが入っているので草は少ないはず)
水入れて除草機を転がせば完璧、という感じですが夢前町から持ち帰った肥やしを貼り付けてみました。1箱では2a分くらいでちょっと足らん。あ、いやいやもうけっこう。昨日の18時から2時間半と今朝の4時過ぎから1時間半と計4時間要した。カモが良く見えるようにと田枠を使って手植えしてあるので苗の並びがきれいじゃろ。
肝心のカモはあっちの田、草取り中の田に援軍を送り込む為に連れていったのでおらん。カモに変わる海苔マルチでどうじゃ。観客は集まらんやろな。
 
抑草に役立つとは思っていませんが生産調整で焼却処分している海苔の利用法を考えろといわれてもこんな短冊、ボカシにするか水口に積んで溶かして流し込むしかないよね。で、最も均一に散布してみた。
これもねえ深水だと浮いて逃げよるのでヒタヒタの時に貼り付けんといかんわけよ。
7枚ほど食ってみたが生産調整で処分することを前提に作っとるんとちゃうか。あの寒獲りではない赤茶けた原料では売れるような製品は出来んと思うんだが。使い道より生産側の生産調整という機構の改革が必要なのでは。
 
動力除草機から助走を付けてきた除草作業は折り返し地点に達しています。カンカン照りでは体力の消耗が激しいので曇天が嬉しいのだが今週末も雨かよ。
7/11 兵庫の衣笠さんから「農薬を使わないこと!」
ご無沙汰しています。夢前町(兵庫県)の衣笠です。
今年は、久々の”梅雨”ですな!私の経験上なかった梅雨です。
近所のおじいさんに色々指導を仰ぎつつ、もがいております。
ところで、地域や家庭の”無農薬農業の立場”の話ですが、
私の場合、無農薬のきっかけは、子供が生まれた事と農薬中毒(
炎天下に裸で3種混合をまきました)でした。環境やお客様の事は
たまに口には出しますが、子供も大きくなり言うことも聞かなくなって
今、無農薬でがんばれるのは、”意地”です。やり始めた時にいじめられ
皮肉を言われ、笑われた事への”意地”です。
でも、言われた人々に感謝しながら”意地”張っています。みんな関心が
有るから言ってくれる訳で、私の場合は、悪口や小言のうわさを聞きつけると
出所に即駆けつけて自分の思いや相談を持ちかけました。
変わり者も15年がすぎますと”地域の宝”と言われるようになっているようです。
「磨いてガラスやったら、笑ってな。」て言っておきました。
5年、10年先を見据えながらこれからも”意地”を張って変わり者を続けようと
思っています。
それから、代掻きは、私も横掻きします。赤木さんに反論です。
効果は、高低差の分散と鍬残しの回避です。ただし、3反クラスの田んぼに
限ります。うちのハローは、3.8mですからロータリーの継ぎ目が3カ所あります。
この鍬残しが結構残るんです。
朝の早起き、どろどろの服、べたべたの汗は、地域の人々に納得を与えます。
最近は、みんなが私の身体を気遣ってくれます。「おまえが、倒れたら みんなが
困る」と。”意地”から”責任”に変わりつつあります。”責任”は、つらい仕事に
なるかもしれません。考えさせられます。

7/10 岡山の赤木さんから「代かきなど」
 赤木@菜の花です。
平井さんの冷酒をおいしくする為にも私も考えてみます。
ずっと以前にも代掻きを縦横行うことがこのHPでもでました。私には理解できませんでした。水持ちを特に良くする為ならともかく、普通の田んぼなら縦だけで十分と思いますが。よかったら横も掻くわけを教えてください。以下私のやり方です。
 
 入り口から田んぼに降りると走行速度のままで、あぜの下ギリギリにタイヤを寄せて走ります。あぜの下のケラの穴などがつぶれますし、速く走ればタイヤで飛ばされた泥が畦に乗っかって、気持ち程度ですがあぜの補強が出来ます。対岸の枕地の外側を代掻きします。反対側の長辺のあぜ下を同じように走って帰って来ます。最後に入り口側の枕地を代掻きします。これで準備が終わり、元の位置に立っているはずです。
 本番の時にトラクターがUターンする時に前輪が泥を前方に押します。このときに代掻きして泥が軟らかくなっていれば、押された泥は手前に流れて戻ります。やってないと枕地の最外側がとても高くなり、あとで手直しでえらい目にあいます。枕地の代掻きはこのために行います。
 本番はあぜからそのトラクターの2.5列分残して始めます。当然縦です。向こうでUターンすると0.7〜0.8列分残して帰ってきます。つまり1列おきに代かきするわけです。ターンした後丁度1列を残すと、今度そこを掻く時につぶれないままの土が逃げて汚い仕上がりになります。
 反対側も2.5列分残しておき、さっきの0.7列分の残りを掻きます。もし入り口より反対側で終わったら、代掻きしながら元の位置(入り口側)に帰ってきます。これで中が終わります。残された外を3回回って終わるのですが、最初に周囲を走ったり代かきした逆の方向に必ず作業してください。
周回は必ず内側から回ります。4隅で90度向きを変えた後は、いま掻き終わった上をもう一度ロータリーを走らせます。これにより掻き残しの部分がなくなります。終りの2回の周回は、スタート時点ではあぜギリギリにロータリーを寄せて(バックして)出発します。
最後の辺を掻いたら、入り口が正面に必ず見えるはずです。そのまま田んぼから代掻きしながら出ます。前輪が高くなるとロータリーを手動で持ち上げないと深く耕してしまいます。これでタイヤの跡すら残さないで出れます。ジョレンで4隅をちょいちょいと直せば終わります。
 最初に田んぼに降りた時に真っ直ぐ走るのは、最後を美しく田んぼから脱出する為です。
 押さえ板の調整が悪いと平らにならなかったり、隣に泥を押しすぎて仕上がりが1列おきに高くなります。調整は走行速度と関連があるので、足の速さを決めたら全田が終わるまで変えません。早い場合は強く押さえ、遅く走ると弱く押さえないと同じに仕上がらないです。
 田んぼの高低は冬の間に直しておくのが原則です。代を掻く前なら、ロータリーを回さずに降ろしてゆっくり走れば、高い部分の土が少しは動きます。お試しあれ。
 
 苗は地球苗なんですね。16m×1.4mなら冬の間に米糠を2袋ほど撒いておけば淡い色のいい苗ができそうです。足らなければ来年増やせばいい。
 苗といえども窒素が無いと丈夫になれません。地力窒素分がありますが、草が少し生える程度なら丈夫になりますが、苗がびっしりと生えると栄養失調でしょう。飯食わさずに大きくなれと言っているようなもんです。外周付近はその外側の栄養もあるし空間もあるから伸びやすいのは当然でしょう。中心部を必要なだけ伸ばしてやって、周囲のはカットしたらどうですか。
 長文になるのでこれで止めます。
 
 自然を愛し環境を考える岡山の百姓    赤木歳通

7/10 福岡の平井さんから「ジャンボタニシさんに遠慮してもらうことにしました」
今日はとうとうジャンボタニシさんに遠慮してもらうことにしました。
 
植え継ぎをしようと、田んぼにはいると、食害のひどいところに
ジャンボタニシが沢山、10p角に、10匹はいます。
 
〔少しぐらいは草取り賃たい。〕等と悠長なことは言ってられません。
 
3時間ぐらい掛けて、パンケース1箱のジャンボタニシさんに遠慮して
もらいました。
 
その後、植え継ぎをして今日の作業は終了。
明日から水をかけます。
 
さて、代掻きですが、自分でやり出したのは4年前
中古のタラクター〔15万円のイセキの22馬力 〕を購入してからで、  
 
私の代掻きは、
1,水加減は、初めいっぱいかけて土にいっぱい水を吸わせて
  次に思いっきり落として1/2〜2/3の土が表に出てから
  代掻きスタートです。
2,まず外周を3回回った後、横かきから始めます。
  5列間隔位あけて、それを繰り返します。
3,次に縦にかきます。3列間隔ぐらいあけて
  スピードは横;M-1〜2  縦;M-2〜3
4,最後に押さえをつけて縦だけ走ります。
 
私の欠点は、高いところを何とかしようとそこにばかり気をとられ、
低いところが出来るのに気がつかない。と思っています。
 
次に苗代です。
鶏舎の前に、16M×1.4Mの苗代を作ります。
種まきは5月3日、田植えは6月20日です。
 
そこに種を直接まくのですが、途中までは揃っているのですが、
後半になると外周ばかり成長して内部がなかなか大きくなって
くれません。  水は大きくなるようにとかけっぱなしです。
           どうもこれがいけなかったみたいです。
 
ちなみに肥料は何も使ってません。
 
赤木先輩、こんな所ですが、よろしくお願いします。
 
来年の方針が決まらないと、冷酒がおいしくありません。
 
  福岡の  元氣村の  平井です。

7/10 京都の土佐さんから「塚本さんへ、言っても仕方がない でも、、、」
やっぱりそうですか。
昨年までやはり私もご指南いただきました。
しかし、自分でいうのも変ですが赤木先輩じゃないけれどあちこちで吹いてまわりそれをプレッシャーに結果を出す!! 
「薬撒いても草で出来ん田んぼは出来ん」 
頼れるのは自分の信念のみ。撒きたけりゃ撒けばいい、それをとやかく言える立場には無い。
トレーサビリティとか何とかあるけれど、認可された安全な?薬さえ使えばどんな作りかたしても値段を問わなきゃ買ってくれるとこはある。ずーとそうだと楽チンなんだが・・・?
 
最近草刈しながら考えています。「薬撒きゃこの草できないのにな・・・ もっと収量上るかも・・・」
きっとそうなんでしょうね。しかし何のためにこんな苦労するのか。収入の為?環境保護のため?
どこかのHPで見たような気がします。「採算を考えている有機農業製品は良くないものが多い」
 
私は「将来の自分の為」という荒っぽい言葉で包括しようとしています。
 
きっと近い将来そんな時代が来る様な気がするからです。
 
「次代の常識は現代の非常識」しかしもっと前の時代では当たり前のことだった。
 
ラウンドアップに耐える草を作らないためにも・・・
 
うーん酒がまわってきた。まとまらんけれど、近所のおっさんにいえない言葉を吐いてしまいました。
失礼しました。
 
*******************************
土佐祐司(とさゆうじ)
y.tosa(アットマ)galaxy.ocn.ne.jp     Tel 0773−58−2265
京都府 天田(あまだ)郡 三和(みわ)町 岼(ゆり)595
*******************************

7/10 神奈川の笹村さんから「Re・除草ポリシー」
赤木さんの暖かいお答えに感動しました。
「誰でも共通して成功するやり方を模索すると苦しくな
りそうです。」「百姓の技術は個人個人のものであって
他人がまねをしても成功するとは限りません。」
肝に銘じておきます。
多分米ぬか抑草は。「効果」か、せいぜい「有効」ぐらいか
と思います。何とか「技あり」までもっていって、合わせ
技で「一本」を取りたいものです。来年に向けて、成功
した田んぼと、失敗した田んぼのデーターをできる限り
集めるつもりです。
ますます、このホームページが好きになりました。よろ
しくお願いします。

 
7/9 広島の西村さんから自然農法mlに流れていた情報です。

 手間(労働時間)をかけず、金(機械力)をかけず低コストの稲作を模索して自然農法のmlに参加しています。
山形の「佐藤秀雄」さんの稲作が放送されているというので録画して見ようとしてしくじりました。
HPでも概要は見れます。ムービーのほうは高速回線接続でないとつらいです。

http://cgi2.nhk.or.jp/okome/ja/ara.cgi?kai=18

ムービーのあるほう

http://www.nhk.or.jp/okome/

毎週(火)11:00〜11:15 (木)11:15〜11:30 NHK教育
「おこめ」
佐藤さん登場の回は7月8・10・15・17日の予定。

7/9 岡山の香西さんから「除草ポリシー」
「アイガモ」「コメヌカ」「ナノハナ」「。。タニシ」「。。マルチ」「。ゾラ」「ソノタモロモロ」大嫌いの香西です
赤木さんの提案
1、永続性のある、循環技術になっているか。
2、誰にでもできる簡単な技術に整理できているか。
3、経済的合理性があるか。
4、裏作ができる技術か。
「4」を除いて大賛成です
「永続性のある、循環技術になっているか」の永続性とは何の永続性なのでしょうか、という疑問は残りますが、「経済的合理性があるか」で、総論納得です。
私どもも将来的には「4」もクリアーしていきたいと思っておりますが目下はそこまで考えていません。
私どもは水田の除草に関しては「水管理」と「ティラガモ」以外は全く考えていません。これでだめなら「無農薬稲作」を、たぶん放棄してしまうことになると思います
田植えから約3〜4週間目、今日始めて、手取除草に入りました。結果は。3人×5時間=15時間で80aをクリアーしました。(当農場の40%)[tenuki]こそ美徳と考えている者からみても納得のいく結果と思っております。私は「ガソリンを飲むカモ」と「ビールを飲むカモ」だけを信じています。
 
7/9 岡山の赤木さんから「おじゃまむし」
赤木@菜の花です。
たびたび顔出してすまんこってす。
福岡の平井さんの話を聞くとじっとできない性分なんだな。
 代掻きがどううまく出来ないのかな?トラクターに照明をつけて見やすいとは言うものの、深夜の代掻きが私は多いです。翌朝見てもまーまーの仕上がりです。
 速度、爪の回転、ロータリーの押さえ板の具合とかは、最初に調整したら終わるまで変えません。だから暗闇で作業しても同じように仕上がります。
油圧ポジションの位置は枕地などでは調整することがあります。
 最も大事なことは田んぼでのコース取りです。そして枕地をあらかじめ代掻きして軟らかくしておくことです。この2つがきちんとできたらいい代が掻けるんだがなぁ。
終わった後もジョレンでそんなに泥を動かしませんよ。4隅でちょんちょんとするぐらいだな。こっから先は平井さんのやり方を公表してもらわないと話が進みません。
 
 苗を大きくするのはいたって簡単。1に水、2に栄養、3に日にちです。
水を潤沢に入れればよく伸びます。窒素も効いていないと伸びづらい。日にちは無くても伸びるが、あった方が太くて硬い苗に仕上がります。
 以下私のやり方。
 苗代では最初のうちはしっかり水を入れて伸ばしてやる。色が薄すぎたら、水を入れる時に、水口あるいはポンプの出口に硫安を適当にぱらぱら落としてやる。水に溶けながら流れて、旨い具合に全体に行き渡ります。ムラ出来になったことはありません。
最初の時はコワイけど大丈夫だ。生育の前半は早めに大きくして、後半はあまり水は入れません。ここで硬い苗になります。それと土も固く締まって歩きやすくなります。
これが菜の花男のやり方です。ただし、みのるのポット方式です。
 余計な話だったかな。
 
 自然を愛し環境を考える岡山の百姓  赤木歳通   冷酒飲みながら
 
7/8 福岡の平井さんから「こんなはずでは、、、、」
私の稲作は、かなり楽な方だと自負していたのですが、今年は大変な目にあっています。
 
集団転作の隣の田に、迷惑を掛けないようにと、
周囲の畦〔260m〕を念入りに畦塗りを行い、草が一本も無い状態に
 
これで畦草刈りが楽になると喜んでいましたら、
 
結果的に、ジャンボタニシの〔エサ〕が減ってしまったため、今までだったら食べなかった苗にまで集中攻撃を受けています。
 
対策として、 
1,手押しの溝切り機で、縦横に溝を切り、たまり水をなくす。
2,鶏用に切って置いた草をジャンボタニシに喰われたところにまく。
3,順調に育っている苗を分けて植え継ぎをする。
  この作業に二日間かかりきりです。まいりました。
 
代掻きが上手に出来ればいいのですが、毎年失敗ばかりです。
10年やっているのですが少しも上達しません。
 
来年は、苗代を工夫して、もっと大きな苗を作ろう。
どなたか苗代の作り方のポイントを教えてください。
 
福岡の  元氣村の   平井です。
 
7/8 岡山の赤木さんから「除草ポリシー」
 あしがら会の笹村様、岡山の赤木@菜の花です。
ものの考え方をビールと冷酒にたとえての表現おみそれいたしました。逆鱗なんてありませ、、、、いや、あったかな。「おまえんちの田んぼから虫が飛んできて害が出たら弁償してもらうぞ!」こんな発言は逆鱗に触れたけどね。
比較的水持ちの悪い田んぼのヒエの件了解しました。
コナギの生え方はわかります。1枚の田んぼでもヒエの生えやすい高い部分にはわりとコナギが少ないもんです。低い所ほど無酸素状態になりやすいからこなぎも発芽しやすいのでしょう。
 私の周囲では乾田直播が多いのです。私も長年しました。代掻きを伴わないので、コナギはまず生えません。酸素がいつもあるからです。このあたりの事情と関連しているようです。
 抑草技術の前提として
1、永続性のある、循環技術になっているか。
2、誰にでもできる簡単な技術に整理できているか。
3、経済的合理性があるか。
4、裏作ができる技術か。
 この4点を私なりに解釈させて下さい。決して3枚におろしたりボロンチョには言いません。ご安心を。
 以下、菜の花男の個人の考えです。
 
 1の永続性と循環技術は除草のみならず稲作全体を通して、更には人間の生活も含めて考えるべき基本中の基本だと思います。すばらしい。人間は卵や肉を食べます。畜産からはウンチがでます。これを畑や田んぼでうまく使えば循環が成立します。一番やって欲しいのは人間のウンチ循環です。現在の処理方法では循環になりません。このあたりは以前書いたことがあります。
 
 2は少し異論ありだ。これは除草剤の思想に近い。田んぼは10枚10色。重い粘土質、軽い砂地、水条件、日当たり、平野か棚田か。私の耕している19枚の田んぼでもくせがあり、そんな中で画一的にはできません。極端な話し、百姓の技術は個人個人のものであって他人がまねをしても成功するとは限りません。そこにひとひねりの工夫や味付けが要ると思います。菜の花抑草を真似しても成功しない人もあるでしょう。それは田んぼの条件が違うからです。その田んぼに合った味付が工夫されなければなりません。
 と言う事で、誰でも共通して成功するやり方を模索すると苦しくなりそうです。
 
 3の経済的合理性は、販売も含めて考えればいいと思います。除草剤だと反当3000円までです。私の場合は肥料の鶏糞代が2000円。ナタネは種代だけで5000円近くかかります。米糠も使うとさらに200円プラスです。除草の為だけに5200円です。除草剤より高いですが全体の生産費は一般の人の5分の1以下です。菜の花は除草目的が主ですが、地力増進や景観提供、話題提供、遊び場提供などの効果も大きく評価できます。
 さらに付加価値が付いていますから、有利に販売すれば一般の人より反当純利益は3倍です。ただし売れればですがね。私も売上の伸びないのが悩みの種です。
 ということで、除草剤程度の費用にムリに抑えようとしない方が気が楽ですよ。
 
 4の裏作はまいったな。霞食っては生きてゆけんから、それなりのことをしないと収入にならないわけだ。私の地方は麦作が盛んです。麦には化学肥料や除草剤、殺菌剤など化学合成資材を使います。夏に有機稲作を行い、裏作で麦作ったのでは私のポリシーに合いません。転作対策として小麦作をやっていますが、有機栽培の田んぼとは区別しています。ま、これは私個人の事情です。
 稲に除草剤を使わない人は、その他の農薬はもっと以前から使っていないという場合が多いので、当然裏作でも俗に言う有機栽培になるのでしょうね。裏作の野菜でじゃんじゃん薬撒いて稲には除草剤すら使いませんではおかしいですから。
 残渣がしっかり残るような作物を作って緑肥として使えば、米糠との相乗効果が期待できそうです。、、、、、これは赤木流考え方です。
 米糠除草ならどんな裏作でも可能ですね。うんうん。
 
 今のところ気付いたのはこんなところですね。1つのポリシーをもって技術を探求し組み立ててゆくことは素晴らしいことです。でも例えば米糠にこだわりすぎると他の技術が見えにくくなります。ポリシーに叶うなら何でもありというのも面白いですよ。
 
 あしがら会で米糠を中心とした除草技術を研究し、やまちゃんはトロトロ層の工夫をし、私は緑肥を中心に据えた技術を研究するといったあんばいで、みんなが、大勢が、めいめいの条件に合う技術の探求をして持ち寄り、すり合わせれば百姓による百姓のためのHPとしていよいよ面白くなってゆきます。  なっ、やまちゃん。
 生意気なことばかり書きました。失礼します。
 
 自然を愛し環境を考える岡山の百姓    赤木歳通
 
7/8 福井の中出さんから「言っても仕方がない でも、、、」

福井の塚本様。同県芦原町の中出と申します。

年寄りとの軋轢はありますよね。そういうことに対して私は大体あなたと同じ考えです。

年寄りは今までやってきた経験からすべてを判断しますから、それ以外の状況はとんでもないことになる訳なのでしょう。だから、そこで自分の我を張ると家の中がギクシャクするかもしれません。

私は分っている事や、前に聞いたことでも質問するようにしています。同じ土俵で話をすることで相手も聞く耳を持ってくれる事が多いです。それと田んぼでの主導権を取る事です。その為に私は年寄りが朝起きる前に田んぼに出るようにしました。勤めの有る身ですので最初は辛かったのですが、今では自然に体が動くようになりました。これは大変アピールできたと思います。また、決してあせらないことも必要かと思います。私は、補稙(当地ではウセと言います)を止めるのに3年かかりました。

今年、うちのじいさんが私の知らない間に余分な肥やしを撒いたものだから「現代農業」の文を借りると「葉っぱがベロベロ」。それじゃ「現代農業」の手法を試して、酢でも撒いてみるかという気にさせてくれたことに感謝。

 

7/8 岡山の柴田さんから「塚本さんに激しく賛同」

しばた@おかやま、です。
 
> *第二信「言っても仕方がない」
> ばあ様が田んぼ点検に入り、真ん中つるつるだが、
> 端に草があり、除草剤を使わないとだめだという。
うちもです、激賛同。クサと、よりもヒトとの戦いに消耗著し。近所の
おやじ、ではなく飯を食う食卓の向こう側に座るヒト、ですな。

> もう長く生きてるわけでもないので何も言いません。
> 黙ってやらせてもらえる範囲で工夫をするのみです。
この点だけ意見が違う。悪いムコは罰があたって早よ死ぬかも、と思ふ。

このシーズンは家の中がクラーい、締め付けられるような雰囲気。毎年。
でも冷静に見れば、ばさまには災難だったねえ、O型のこんなヤツきて。

7/7 福井の塚本さんから「コナギは干してしまおう」
田植え後30日もして、コナギに覆われた田んぼは、干してしまいましょう。コナギ
はおとなしくなります。深水を維持すれば、稲とコナギが同じ草丈になり、稲刈りが
大変です。こうなる前に除草剤まいて、農協出荷するのが一番と今の私は思います。
私の経験でした。福井の塚本でした。

*第二信「言っても仕方がない」
うちのばあ様が除草剤を使わない田んぼの点検に入りました。田んぼの真ん中はつる
つるだったが、端っこのあそこにもここにも草があった。除草剤を使わないとだめだ
ということでした。あれなら大成功と思うのですが、少しでも欠点があると全部除草
剤を振れといいいます。もう長く生きているわけでもないので私は何も言いません。
黙ってやらせてもらえる範囲で工夫をするのみです。福井の塚本。

7/7 福岡の吉住さんから・ちょっと反論にちょっと賛同」
伝統的抑草技術は、確かに伝承されています。
しかも学術的、体系的に確立しようという試みが、既になされています。
せなぁいかん、と思います。
近代技術の発達は、伝承技術をほっといて安易にやれる方法を提供しました。
でもそれは、膨大なエネルギーロスの上にのみ成り立つ技術でした。(過去形!)
そして今、持続的で循環的な、伝承されてきた技術が見直される、いえ、
伝承されてきた技術に頼らざるを得ない時代に入っていると思います。
その時代認識こそが、百姓の生き残る途ではないかと、私も思います。
余計なお世話でした。
 
*第二信「ついでに」
米糠除草について、思うのです。
米糠は、昔からありました。
反収と精米技術は違うにしろ、2〜30キロは出ていたと思われます。
ではなぜ、抑草に利用しなかったか。
試さなかったとは思われません。
どうにかして草を抑えたかった筈ですから。
結局、うまくいかなかったのではないかと、思います。
新しい要素はあるのでしょうか?
かてて加えて、余計なお世話でした。
 
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二丈赤米産直センター  吉住 公洋
〒819-1641
福岡県糸島郡二丈町吉井1364-1
TEL 092-326-5075
FAX 092-326-5437
EMAIL:
akamai(アットマ)d1.dion.ne.jp
HP: http://www.d1.dion.ne.jp/~akamai
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7/6 岡山の林さんから「水中を潜水するバッタ」
赤木さんのメールに刺激されて私も発信します。
子供の頃よく見かけた水田の昆虫は、アメンボ、ミズスマシ、ゲンゴロウといった虫たちだが
どうも見かける事が少なくなったようだ。今日始めて見かけた虫は、水中を泳ぐバッタだ。
水田の見まわり、雑草の生え具合を点検していたのだが、どうも変わった虫が水中を泳い
でいるな、と気がついた。その虫が浮き草に辿り着くと短く白っぽい2本のアンテナを水面に
出したのだ。体長は約8ミリ、手で捕まえてよく見るとそれがバッタなのだ。色は枯葉の色で
あまり目立たない。手のひらの上で見ているとそれこそバッタのように私の手から飛び出し、
水中に飛びこむと後ろ足で上手に水を蹴って水中を潜って進んでいくではないか。もう一
度捕まえて何度見てもバッタにしか見えない。水田に戻してやったが、今日は面白いもの
を見た。水中を潜水するバッタなんて始めてだ。また、いつか遭えるだろう。
いつかこのメール宅配便で水田の濁りが話題になったが、この濁りは小さな虫たちだけが原
因ではないというのが私の観察だ。私は6月23日に田植をしたが、その直前に水を落とし
た。(エキスを流し去ったのは残念だ。)田植が終わるとすぐに水を入れた。その後3−4日
は水が澄んでいたが、やがて濁ってきて水中が見え難くなった。この濁りは泥の中から発生
する泡が原因の一つだ。あちらでボコボコ、こちらでボコボコとやっている。泡はまだ匂わな
い。二酸化炭素が主体の泡だからだ。この、ボコボコと発生する泡が下層から泥をまき上
げ濁りの原因の一つになると同時に、非常に細かい泥が表層に積み重なりトロトロ層が発
達していくというのがメカニズムだ。微生物の活動によって泡が発生する訳だから、微生物
がトロトロ層を作ると言っても間違いはないといえるが、直接的にそういう言い方をせずに
微生物の活動によって発生する泡が泥を攪拌し、トロトロ層が発達していくという言い方
をするほうがよいと思う。
また、赤木さんの田圃のように泡の発生が盛んなところは泡によって常に水田が機械的に
攪拌されている状態が続くので雑草の発芽が障害をうける。言葉を変えれば、常時水田
除草機が走り回っているのと同じ状態が続くと考えていいのではないかと思う。
有機酸による発根障害が抑草のメカニズムとして注目されている。また、水田土壌が還元
状態になる事による発芽抑制(酸素不足)などが注目されているが、私は泡による物理
的、機械的抑草の可能性に注目していいのではないかと思う。間違っているかもしれない
が、・・・。
皆さんも面白い発想を出してください。
 
林 正弘
岡山県御津町
 
 
7/6 佐賀の那須さんから「狸が背伸びしました」
 おひさしぶりです。懲りる事もなく、今年も「除草剤を使わない稲つくり」をはじめました。
昨年、地獄を見た「ヒエ」がぽつぽつとぼつぼつと生えてきました。「地獄の目次録」です。
三瀬村に住む普及所の方がガソリン駆動の手押し除草機を貸してくれたので、朝6時半に
ラジオ体操をしてから押し始めました。田んぼのなかで、草がらみの泥がへばりついて、
方向転換の時に抱えるのが重くてヘルニア腰痛の身には堪えます。
跳ね返りの泥でドロドロになって畦に座り込んでしまいました。
トラックで通りかかった隣人が、「薬ば撒かんね、環境にやさしい安全なのがあるけん、まきんしゃい。」
「しかし、..............せっかく」、「あんた、勤めばやめたとやろ、趣味や道楽でするならよかけど、そげんなふうなら、
きつかばつかしで、やっていかれんよ。まきんしやいて、そいがよか、そげんせんね。」
 隣人が去った後に、梅雨時の激しい風雨がまわりの竹林を激しく揺さぶります。
勤めやめて、もうすぐ1年になります。親しかったと思っていた友人も1人去り、二人去り...........してさびしくなりました。
やつと覚えたEメールも一方通行が多くなり「こんなものかなあ」といいつつも寂しいものがありました。
 「除草剤を使わない稲つくり」を始めて3年目になりました。
「無駄な事しているのかなあ」、「金にはならないよなあ」、「60 まで体がもつかなあ」なとどと思いつつ座り込んで
いました。
 雨がやみ、暗雲がきれて陽が差し込んできました。稲の葉に浮かぶ水玉が光に弾けました。
照り返しの熱い空気を押し流すように南風が強く吹きぬけました。
妄想竹がぎしぎしと泣き叫ぶようにきしみました。「寂しいな、つらいなあ」と思いつつ振り返りました。
ひときわ大きな孟宗竹の前に狸が立っていました。そして、目が会うと背伸びをしました。
昨夏、「ひえとり」に苦しんでいたときに出会った真っ黒なスリムな狸でした。
「また、ひえとりしてるんか」そんな風に言ったような気がしました。
懐かしくなって近づいて行ったら、竹やぶのなかへすうっと消えてしまいました。
「みててやるからな」と言い残したように聞こえました。
「体力の続く限り、やつてみるかあ」と思いつつ、泥田のなかにはいりました。
 
    2003.7/6 七夕前夜 メール便り最終便です。  那須修一

7/6 佐賀の那須さんから「赤木さんへ」
 >佐賀県の那須さんだが、、稲を元気付ける為に落水したら、稲以上に全ての草が元気を出すだろうな。       >落水はやっちゃぁいかんと思います。(by赤木)
ありがとうございました。深水を続けます。今後も御指導よろしくお願いします。    
             2003.7/6 佐賀県鳥栖市 那須修一
 
7/6 京都の土佐さんから「サファリパークから、現況報告」
悔しいけれど赤木先輩のご推察どおり、相変わらずコナギとイグサを育てている土佐です。
 
イネのほうは6月15日植付けの最終便がやっと分株を始めたようです。
5月植えの方は昨年と同じように扇形に茎を増やしています。
 
今年も近所の人に「水入れっぱなしやけど、干さんでええんか?」と心配していただき「何なら水切っといたろか、草が増えとるようやけど大丈夫か?」と親切な電話まで頂く始末です。
 
そんな時は、
「ここらへんは坪60株(株間18cm)が普通だけれど、坪40株で植えてあり株間が28cm開けてあるため、ドンドン分株してもらわにゃ困るんです。昔は角尺植えが普通、角尺やったら坪33株くらいでしょう。中干しもなしにドンドンで水入れてたと聞いてます。それをやってみたいんです。それに今、水切ったらイネが草に負けてしまいそうで・・・」
「そやなーおまえ薬使わへんしなー。稗は無い見たいやし、イモジ草(コナギのことだと思う)だけやったらそんなに影響無いやろ」
 
こんなやり取りが続いています。去年は「今やったらあの薬で一発やで!」というアドバイスも頂きましたが今年はありません。見捨てられたのか。はたまた「あの作り方で出来るんなら」と思われているのか定かではありません。
 
しかしコナギには困りました。水面がキラキラ光りきれいなのは救いですが、だんだん葉先が膨らんできよる。米糠撒いてもいつのまにか上に出てきている。
 
私の場合、圃場の周囲に多く生えている。真ん中辺にはあまり出現していない。
代掻きのときガブガブ水で掻き回すと、黒い3oくらいの種が浮かんでくる。これがキャツの正体なのだと思うが、風で吹き寄せられるのを待ってごみと一緒に掬い取りにかかるも、すべて除去するのは不可能、後は全開入水にして洗い流す(下流の人御免なさい)。
 
 
トロトロ層は確かに出来ているが、それだけではコナギは押さえられない。これが今年の結論です。
種が水より軽く、漂っているうちに発芽のため水分を取り込み、トロトロ層の上に鎮座し、すばらしい床土の上ですくすくと成長するのではないだろうか。10cmくらいの水なら苦も無く顔を出すようです。
また水口には余り生えていません。ひょっとすると冷水の掛け流しが効果あるのか、種が流されてしまったのか、浅水でもきれいなものです。かえって深水で水温の高いところの方が出ているようです。
 
コナギを押さえるには
T)種の段階で出来るだけ除去する。
U)種が着地しても発芽、成長させない
   A)水を濁らせ光を遮断する。
   B)浮草などで水面を覆ってしまう。
Aについてはアイガモ、鯉、カブトエビなどが有効なんだろうと思う。しかし当地はなにせサファリパークなもので天敵が多すぎます。最近ではゴイサギ(?)の空爆まで始まり泥鰌などが犠牲になっています。
Bに関しては黄緑色の浮草が一面に出来た圃場にはコナギが少ないような気がします。(目立たないだけかも・・・) 来年はアゾラも視野に入れておこう。
 
只、稗だけは完璧に押さえられたと思っています(後日訂正を入れるかもしれませんが・・・)生えかけた形跡は残っていますが、途中で真っ黒くなりとろけています。
 
一言救いは「深水で水面まで顔を出したコナギは手取り除草が楽チンだ。しかも除草後の景色が一変する」
負け惜しみかな・・・。
 
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土佐祐司(とさゆうじ)
y.tosa(アットマ)galaxy.ocn.ne.jp     Tel 0773−58−2265
京都府 天田(あまだ)郡 三和(みわ)町 岼(ゆり)595
*******************************

7/6 神奈川の笹村さんから「RE・赤木さんのちょっと質問と反論」
赤木さんのちょっとはどんなものでしょうか、逆鱗に触
れてしまうと怖いのですが、私はどうしても生ビールな
んです。冷酒の好いんですけど、米由来と麦由来で、違
いと言うのもあるということで。

以下の観点をあしがら農の会の田んぼ抑草技術の前提に
しています。
1、永続性のある、循環技術になっているか。
2、誰にでもできる簡単な技術に整理できているか。
3、経済的合理性があるか。
4、裏作ができる技術か。
折角確立された抑草技術が、地球的に見て環境破壊的
(例えばCO2の事などで)であり、永続性のないもので
あれば、除草剤と何ら変わらないと思います。私達も、
米ぬか抑草でおたまじゃくしが死んでしまう為、一時止
めたグループが出ました。しかし、それは使い方が間
違っていただけだったことが今は解りました。又、大変
すばらしい技術だが。熟練者だけにできる技術、特別の
体力の持ち主だけに可能な技術、時間的に余裕のあるも
のだけにできる技術。これも私達には選べません。経済
的に除草剤程度の費用でできるものでなければ、手が出
ません。これからの時代裏作は重要と考えています。
以上から、あしがら農の会では基本技術として、米ぬか
抑草を選んでおります。玄米で食べる方は別ですが、米
ぬかは1反50キロは出ます。これを田んぼに返すだけ
で、抑草ができればいいなぁーと。夢見るわけです。
外の方法もそれぞれの方にとって、当然の合理性がある
のかと思います。3町歩一人で耕作されるというような
場合には、計り知れないことがあろうかと思います。
スーパーマンのような方に違いありませんから、ちょっ
とでも反論していただけただけでも、ありがたいところ
です。私達はその3町歩を100人でやっております。そ
うした訳で、草が少々生えてしまっても、なんとでもな
ると言う体制でいますから。実験的にやってみるには、
都合の付く集団です。先日、このホームページでも「米
ぬかはもう効かないから止めた。」という福井の方から
宣言がありました。その後も何人かの方から、効果がな
い、というようなお便りがありました。私達も失敗を繰
り返しておりますので、その感じはよくよくわかりま
す。10年目にして11例中3件が、まだ失敗する状態で
す。今も1町歩近くが草だらけですから、一つの農家な
ら止めて当然でしょう。今日も散々草取りをして来まし
た。腰が痛いです。
民間稲作研究所発行の「除草剤を使わないイネつくり」
は良くよく読んでおります。このホームページもくまな
く読ませていただきました。しかし米ぬかについてはま
だ書いてあるようにやれば上手く行く、とまでは行きま
せん。米ぬかはだめだと理由つきの結論が出たわけでも
ありません。赤木さんのあわせ技一本も、みんなに配り
検討させてもらいました。
しかし、あしがら農の会でも出来ている所が4件あっ
て、草一本ないところもあります。これを何故上手く
いったかを考える以外、来年のやり方は見つかりませ
ん。正直な所私の推論も、会で検討中というところで、
異論がたくさんあります。だからこそ、いつかは再現で
きる技術になるのではないかと考えています。そうした
意味でぜひともおかしな点を指摘していただけるとあり
がたいのですが。
ヒエは成功した4ヵ所では全く出ていません。いくらか
出ていたのはセリです。水管理は苦労したと言っても、
地面を出してしまうようなことはありません。水は十分
あるので、日に4回は見に行かなければと言う意味で
す。
コナギの出たところは水回りが悪い所が目立ちました。
どちらかと言えばですが、水の深いところが多かったで
す。80ミリから90ミリぐらいの水深。といって浅い
ところでも出るところは出ています。これは撒き方に大
きな原因があったと考えています。成功した所の撒き方
は、実に丁寧な巻き方をしていたので、私のBランクの
田んぼは昨日の減水深24ミリです。転がしを木曜日にし
ました。

*岡山の赤木さんから「ちょっと反論」
 赤木@菜の花です。
57歳の半分よたよた百姓に期待なんぞしてもらうと困るなぁ。期待せんといて。
 酸化還元電位測定は、道具だけ普及センターから貸してもらって、わてが勝手にやってるさかい、どんな結果にまとまるかわかりまへん。
毎日の測定値から推測しながらお話をさせてもらっとります、はい。
 
 あしがら会の笹村さんにおたずねと少し反論させて。
初期の水管理に苦労した田んぼが米糠効果が高いということですが、ヒエは生えませんでしたか?それと拾い草で済む程度のコナギは、高い部分に生えましたか?それとも低い部分に生えましたか?
 自然農法は技術が蓄積・伝承されておらず、勘と経験の世界だとのことですが、今の私があるのは蓄積された技術を伝承し、また自分流に展開させたからこそだと思っています。民間稲作研究所発行の「除草剤を使わないイネつくり」には、昔から伝えられてきた抑草技術がたくさんあります。大学の研究室で進められているような最新技術も載っています。抑草技術は図書館ですぐに調べられるところまでは広まっていません。それは技術の需要がかっては無かった為だと思います。でも蓄積・伝承はされていたと思います。 以上ちょっと反論いたしました。
 
 さて、除草剤を使っていない3fを見て終わりました。欠株もあったので補植をしました。ありがたいことにコナギはとうとう見当たりませんでした。歩きながら拾ったヒエが2握りかな。去年はコナギの逆襲を少しは受けていたのですが、今年は静かにおねんねしています。もう大丈夫だと思います。その代わりによばい草(キシュウスズメノヒエ、当地ではよーべーずる)とアゼガヤが畦から侵入を始めています。一難去ってまた一難ってところかな。
 数年前の私にとっては、3fを除草剤無しで作るなんて想像だにできません。前述の本と菜の花(緑肥)のおかげです。最近このHPに参加された方はなんのこっちゃと思われるでしょう。「元気の出る・・・・」の緑肥の項目を参考にして下さい。
 
 なんや今夜は偉そうなことを申しました。ごめんなさい。すごくうれしいんです。
 京都の土佐さん、この夏もあぜの脇でガハハハと高笑いさせていただきます。
 それではせーの、ガハハハハハハ、、、、、。
 
 自然を愛し環境を考える岡山の百姓    赤木歳通
 
 
*やまちゃんから「ちょっとおわび」
赤木さんご指摘の「笹村発言」の部分は、ぼくが思い出しながら、当てずっぽうで書いたもので、
「やばー」と思い、原文を確かめてみました。
該当する部分は、
「有機農業技術の技術蓄積がないことを兼ねがね残念に考えていました。
ということでした。
勘と経験うんぬんは、ぼくが勝手にねつ造してしまっていました。
相済みません。
全文は、http://josonet.ojiji.net/2002nen/7gatu.htmの7月15日に掲載されています。
 
7/5 神奈川の笹村さんから「あしがら農の会からの報告」
先日速報を送りましたが、追伸いたします。
11箇所(1反から3反まで)ヌカを様々な形で撒いて
みましたが。
A、4箇所が草がない状態です。
B、4箇所が拾い草で済むな、位です。
C、3箇所が効果ほとんどなしでした。
8年連続的に成功した所を中心に調査しました。
減水深が168ミリでした。これは水入れから1ヶ月
たっての数値ですから、ヌカ撒き時はもっと大きいはず
です。25ミリがいい数値とあるので、ザル田といって
いい様です。緑肥はなしに等しい状態でした。水口にセ
リがありました。カルガモがきてかき回していました。
おたまじゃくしには影響がないです。土はねばりがあり
ネットリです。不耕起の田んぼと良く似た土でした。
入水温度は16、0度で安定しています。水は入れつづ
けています。入り口に保温の池があり、上水だけが入る
ようになっています。
そのほか成功した田んぼは何処も初期みずもちが悪く
て、水管理で苦労した所でした。
効果の見えなかった田んぼは、二度深い丁寧な代かきを
していて、みずもちが初期からよい田んぼでした。収量
もいい田んぼです。
バラの花卉農家で温室でヌカ抑草の方がおられるのも参
考になりました。
私の所はBランクでした。コナギがムラで一部出ている
のです。場所は水廻りの悪い所です。
来年は仮説に基づいて、挑戦しようと、楽しみです。
 
*やまちゃんから
なぬ?減水深が168ミリ、一瞬1ヶ月(30日)で割ってしまいました。
やっぱり、これは一日の水の減り方なんだと、思い直しましたが、
ざる田と言うより、底の抜けたバケツですね。
そこが、8年連続で、米ぬかの効果があるとは、
あしがら農の会の観察と仮説は、おもしろい。考えさせられます。
水の縦浸透が大きくて、米ぬか(のエキスが)、田んぼの泥の中に入り込んでいく?
米ぬかの効果は、泥の表面処理ではなく、泥の中にしみこむ込むことによって現れる?
赤木さんの菜の花鋤き込みによって、泥が「過還元状態になる」につながるものがある?
 
昔々、マルクスというえらいおっさんが、
「問いをたてると言うことは、答えが半分見つかったみたいなものだ」
てなことを言うとった。
赤木さん、岡大の岸田先生が近々赤木さんの田んぼを見に来られるようだし、
岡山の普及センターも首つっこんでくれているのでしょう?
「かつての化学好き少年」どの、期待しておりますぞ。
 
そして、笹村さんからの、初めてのお便りを思い出しています。
たしか、
「自然農法の世界では、勘と経験がものを言っていて、
技術が、蓄積、伝承されていかないことを残念に思っていました。」
てなことを、書いてくれていて、そうだそうだと思ったことでした。

7/5 岡山の赤木さんから「寄生バチ」
赤木@菜の花です。
 稲の補植にせっせせっせと歩いています。止めときゃぁいいようなもんだが、草の生え具合や泥の状態を点検する為にも歩いています。10枚で3f中、2・3の田んぼのそれも特別高い部分にちらほらとヒエが見える程度です。それ以外に今のところ草は一切見当たりません。
まるでコナギの種など私の田んぼには無いかの如くに錯覚してしまいます。
いやいや、油断すればたちどころにコナギやタマガヤツリやチョウジタデの逆襲を受けます。
 おととしのコナギとの戦いを忘れてはいません。1.1fの草だらけ。炎天下に体が燃え尽きるかと思いました。ビールのおかげで冷却できたようなものです。
ご近所の皆さんも、毎日の草取り姿を見て最初感心、次第に同情、最後はアホとちゃうか。宅配便でも季節柄田んぼに草が生えたと言う話がよく聞かれます。
 
 みなさんの話から除草剤を使わない稲作りをする田んぼは、なんと言っても高低均しが出来ていることが第1条件のようですね。米糠振ろうが菜の花入れようが高い部分にはヒエがどうしても生えます。冬の間に直しておきましょう。
 前のメールでも書いたのですが、複数の抑草技術を組み合わせてみましょう。
 
 大量の麦わらを鋤き込んだ田んぼは、1歩足を入れるとぐわぐわと音を立てて沸騰しています。手で触ると表面の泥はまさにクリームみたいなトロトロです。私の記憶ではトロトロは次第に下に発展してゆき、ガスを含んでカステラみたいになるはずです。
やはり有機物→沸き→トロトロ土の関係は外れてはいないようですよ。
 
 さて、今日の話題はそんなこととちゃうで。
田んぼの中でよく見かけるのだが、稲の葉に1mm×2mmほどの小さい繭が20〜30個ほどきれいに並んでいるのがあります。何の虫か分からないままいたのですが、はっきりと見ました。
 白い繭の上で黒い点みたいなものがごそごそ動くのです。他の繭には穴が開いていてすでに飛び去った跡のようです。やがて出てきました。小さな小さな蟻みたいな蜂です。寄生蜂でしょう。神秘だったなぁ。
 そういえばこの繭は、葉が食いちぎられたような株で見かけていました。葉を食害する緑色のアオムシみたいな虫に、きっとお母さん蜂が卵を産みつけたのだろう。
 てーことは、この寄生蜂を守るにはアオムシみたいなのを潰してはいかんのだな。
葉を食っていてもじっと見ているということだな、んんん・・・・これはむつかしい。
 
 そんなことで今年もいろんな新しいことを発見しています。テントウムシの背中の星が浮き出てくる瞬間も感激したっけ。ヘビの衣替えも見てみたいもんだ。
 今年はニカメイチュウがたくさん発生しそうです。葉鞘が赤くなって垂れている株がやたら目に付きます。1株あるとその周囲には10株から10数株ほどあります。今年は当地は激発すると読んでいます。
 苗の時にアドマイヤーかプリンスをこっそりと撒いて置けばよかったかな。でもねー、それじゃぁ自分自身を裏切っちまうからね。それやるのなら除草剤も闇にまぎれて振っちまえば楽でいいさ。
1000枚の苗枠にネット掛けるわけにもいかんし。誰か何かいい方法を教えてよ。
 
 自然を愛し環境を考える岡山の百姓    赤木歳通

7/5 福井の塚本さんから「ウスバキトンボ飛来。」
七月三日の夜南風の強風でした。翌日4日の朝、田んぼの上をウスバキトンボが群れ
て飛んでいました。昨年も、強い南風の翌日にウスバキトンボがたくさん飛びまし
た。夜でも風に乗り飛んでくるということでしょうか?福井の塚本でした。

7/4 兵庫の伊藤さんから
HP宅急便を有難うございます。私は仲間数人とともに市民の農業体験棚田を
無農薬で米作りをやってみようとトライヤルしています。糠散布75kg/10aを行い、
その半分にはアイガモを入れています。また、並行して手のみで除草をする3a
ほどを作り除草抑草技術の必要性を知ろうと試みています。草は勢いよく出て
きています。プロの皆さんの情報は大変勉強になります。
とは言え、すでに来年はなどと思ったりしています。奮闘あるのみです。
 
*やまちゃんから
百姓の来年と言います。
このHPをはじめたとき、
「各地の実践を、持ち寄り、すりあわせ、磨きをかけよう」と言いながらも、
無惨な結果に終わったらどうしようという不安があり、
「来年につながる失敗をしよう」
と言う「合い言葉」を、つぶやいていました。
それが、今は
「あなたの失敗は、私の肥やし」
に変わりました。
ちっとばかし、余裕です。
 

7/4 兵庫の草谷さんから
 こんにちは。
毎日メーリングで情報いただきありがとうございます。
6反の兼業農家です。毎年百姓の仕事が片づけ仕事でいつも田んぼは草だらけ、
山下さんのHPを発見してから、ちょっと百姓も楽しくなりそうです。
 さて 井原さんの「井原死すとも-------」を送ってください。
ヨロシクお願いします。(2000円)

679-4314 揖保郡新宮町曽我井285
草谷悦三 0791-75-20650233

手延べそうめん揖保乃糸
クサタニ食品工業有限会社
  草谷 悦三
www.hm.h555.net/~ibonoito/
mail  kusatani-food(アットマ)hm.h555.net

*やまちゃんから
草谷さんの新宮町曾我井は、ぼくの田んぼ(林田町下伊勢)の西の山を越えたところになります。
最近、同じ兵庫県の方がたくさん「HPの宅配便」の仲間になってくれました。
やっぱり、うれしいです。
なお、「HPの宅配便」のメンバーが、現在189名になりました。
追悼集「井原死すともへの字は死せず」は、すでに採算がとれていますので、
1000円(送料込み)でお送りしています。大サービスです。
それでも、運営費が助かっています。
とてもいい本にできています。
まだの方は、ぜひ!!

7/3 長野の唐沢さんから「はじめまして」
「除草剤を使わない稲作り」に参加の皆様
はじめまして、長野@唐沢です。
この度、奄美の畑さんの勧めで「除草剤を使わない稲作り」に
参加させていただく事になりました、宜しくお願いします。

稲作は大した量をやってませんが50aのうち有機肥料での
稲作は20aの自家消費分を始めて5年目になります。
昨年までは除草剤を使ってました。
理由は、3つで
1.除草が困難である事
 うちの田んぼは水路の下の方にあり、上で代掻きした稗の
 種が混じった水や、土手の稗の種が水路に入り流れ込む事
2.コヌカが手ごろな価格で沢山手に入らない事。 
3.トマトハウスが忙しく除草剤をまいた方が手間要らずの為。
今年から無農薬でと取り組みましたが1枚(10a)は何とか除草が
出来ましたがもう1枚(10a)は水深の違いからか出来ているところと
稗ばかりの所とで結局除草剤を打ちました。
反省点:水深の深いところは水温が上がらず醗酵が遅れるのではないか
     と考えてます
     来年は米糠を乳酸発酵させてから撒いてみたいと考えてます。

**************************************
  長野県上伊那郡箕輪町中箕輪1989
     唐沢トマト工房
        唐澤 金実
       TEL:0265-79-5668
        FAX:0265-79-5668 
 mailto:tomato-c(アットマ)smile.ocn.ne.jp  
 http://www4.ocn.ne.jp/~tomato-c/
**************************************
7/3 佐賀の那須さんから「ひえとりしています」
 1年ぶりです。昨年ひえで地獄を見た那須です。
今年は、昨年の過ちを繰り返さないようにと6/23の機械植え田んぼにすぐ米糠をふり、深水管理しています。しかし、低地の部分は苗が水没しています。多少の欠株はやむを得ないものとして、深水にしています。それでも、高地の部分にはひえが生えてきますので、アルミの熊手で掻きとっています。苗の伸びが良くないので、一度水を落としてひたひたにして苗をのばしてから再度深水にするのがいいのかと迷っています。ご意見を聞かせてください。至急にお願いしたく、よろしくおねがいします。
       2003.7/3 佐賀県鳥栖市 那須修一
 
*やまちゃんから
至急と言うことで、困ったなあ。
水を落としてひたひたにしたら、今まで深水にしていたところから、雑草が芽吹くんやないやろか?
いや、芽吹くものなら、すでに芽を出しているかな?
泥を手ですくって、どの程度雑草予備軍がいるか、調べてみてはいかが?
佐賀さん、いやちがった、那須さんは、どれくらい作付けしておられるのですか?
もし20〜30アールくらいなら、ヒエだけに限って言えば、
除草機を押すとか、おかめ(八反づり)を使うなど、能率的なやり方をすれば、そんなに怖くないと思うな。
(つまり手でむしってあるくというような原始的方法に頼らざるを得ない段階になってから、
初めてヒエ対策に田んぼにはいるのでなければ、、、)
代かきは1回?2回?
米ぬかの量は?
苗は、一箱あたり何グラム?
苗の大きさは?
田んぼの大きさは?
 
 
7/3 兵庫の松田さんから「お礼と近況報告」
HPの宅急便、ありがとうございます。なかなかコンピューターと仲良くなれずにいます。というわけで毎日みてなくて夢前ミーティングを見逃してしまいました。ごめんなさい、とっても残念。リアルタイムに届けられる情報は、とても参考になります。私たちの近況報告をさせていただきます。除草剤を使わない無農薬の稲作りに挑戦しているたんぼは1haです。利用した緑肥はヘアリーベッチが80a、キカラシナが20aです。田植え10日前に緑肥をフレールモアで刈り取り、米糠10a当たり150キロをEMの液と混ぜて散布しました。その後代掻きを2回して田植えをしました。浅耕で表面は緑肥が土とちょっと混ざったような状態です。今、田植え後1ヶ月たちました。稲は元気です。土はトロトロです。草はヒエが少し、無農薬三年目の30aでコナギが生えています。コナギ、オモダカ、クログワイなど後期雑草に対抗する方法はないですか。
転作に大豆を作ります。雨が多くて思うように作業が進みません。8ha無農薬栽培です。これもほんとにたいへんです。
メールアドレスを新しくしました。変更よろしく御願い致します。
赤穂市  松田光司、靜

7/3 やまちゃんから
、笹村さんから、米ぬか除草の観察記録が届きました。
いくつか、興味深いことが報告されています。
特に、減水深が多い田んぼの方が米ぬか除草がうまくいっているようだとのこと。
米ぬかは、田んぼの土に浸透して、抑草効果を上げているのではないか、などなど。
心当たりのある方、また、自分の田んぼのでの米ぬか除草がうまく行く田んぼ、行かない田んぼなど、
お便りがいただけると、いいな。
ご参考までに、あしがら農の会の田んぼの写真(どうも、去年の写真のようですが)
http://homepage2.nifty.com/asigaranounokai/
  byやまちゃん
 
7/3 神奈川の笹村さんから「あしがら農の会ヌカ抑草研究会報告」
11人のヌカ抑草した田んぼ観察記録(省略)
以上の観察に基づき、米ぬかに抑草効果があることは間
違いないと考えられます。但し、その抑草レベルには大
きな開きがあり、その違いを検討してゆくことで、抑草
のメカニズム、方法も見えてくるものと思われます。気
付いた点を上げてみます。
1、 田んぼの生き物が死ぬような状態ではたいした抑
草はできていない。
2、 浸透性のいい田んぼで、上手く抑草できることが
多い。
3、 田んぼが水平に代かきされて、水廻りの良い田ほ
ど上手く抑草できている。
4、 水がよどんだ所では草が生えることが多くある。
5、 土が強いネットリした粘りになった田では抑草で
きている。
6、 土の発酵によって、抑草効果が出ていると推量で
きる。
7、 米ぬか散布後の水管理が重要である。
8、 水入れから、ぬか撒きまでの時間は短いほうが確
実のようだ。
9、 ヌカ抑草が効果をあげている田では、わずか出た
コナギの根は茶色である。
10、 コナギは発芽をしても生育が極めて悪い。腐る
ことも多いい。

以上の観察に基づき、私なりの抑草メカニズムを考えて
見ると。
米ぬかは田の土に浸透して効果を上げているらしい。浸
透性のいい石綿田んぼでは最初の8時間が重要だと言わ
れていたのは、ヌカから溶け出した白い液が田の土に浸
透してしまう時間のように思えます。普通の浸透の田で
は相当長時間がこれに当たると思われます。ヌカから出
た白い液が染み込んだ土が発酵すると考えたい。それ故
に浸透の悪い田では発酵層の厚みが薄くなると考えられ
る。石綿田んぼの成功は浸透を厚くできるところにある
と推察できる。さらに、このヌカ液の染み込んだ土は新
しい水を、多分酸素を必要とした発酵をするように考え
られる。その為に水が一定量、絶え間なく補給されるこ
とで、抑草効果を産む発酵が進んでいるように見える。
これも水のタテ浸透がないと難しいのではなかろうか。
 タテ浸透の小さい田でヌカ抑草を行うには、ヌカ液を
タテ浸透をさせる工夫が必要になるだろう。その後どの
ように地中に水の補給をしてゆくかも問題になるであろ
う。
改めて、土の状態を考えると不耕起田んぼ(4年間成功)
での浸透性の良さとヌカ抑草効果が発揮される仕組み
と、関連して考えられるだろう。石綿田んぼの土状態
が、不耕起の田んぼと似ていたことも思い当たる所であ
る。
ヌカ抑草を行う側面だけを考えるならば、田を浸透性を
良くする為に、緑肥にヘヤリーベッチを使い、初期のみ
ずもちを悪くするという考えはあるかもしれない。
 以上現在時点での、推察の一つです。

7/2 やまちゃんから・昨日の続きの写真(その1)
まず、浮いたヒエの写真です。
 
手のひらに載せて撮ってみました。
これは2〜3葉です。1〜2葉の小さなのが、ほとんどです。
 
田んぼのおなら、ブクブクッと泡を吹くガスは、泥を持ち上げ、トロトロ層を作っているように、ぼくは思っているのですが、
その時に、ヒエを浮かび上がらせたのではないか、どうもそんな気がします。
何らかの理由で、根ばりがあまりよくなく、ガスによって持ち上げられた泥と一緒に浮かび上がったのではないでしょうか?
いずれにしても、この田んぼでは、例年ヒエ拾いにあるいているのですが、
今年は、それなしですみそうです。
たまたまで、いつもいつも期待できることではないでしょうが、、、

7/2 やまちゃんから・昨日の写真の続き・その2
田植え後22日目の、コシヒカリの田んぼのコナギの写真です。
すくい上げて、写真に撮ったこのコナギは、平均より少し大きめです。
トロトロ土の中で、もう少しいじけていると思っていたのですが、
案外元気でぴんぴんしていました。
 
でも、たぶん、コシヒカリの分けつの勢いが出てきているので、
稲が負けることはないだろうと、ぼくは思っています。
枕地部分で、なかほどは、こんなに多くないはずと思っています。
広島の清水さんが言っていましたが、枕地部分は、トラクターが旋回するため、
どうしても土を深く掘り起こしてしまいます。
そのせいか、今年は、コナギの密度が高いようです。
畦から5列目くらいの稲ですので、これから定点観測(追跡調査)していきます。

7/2 広島の西村さんから「草取りしてきます」
倉敷の塩田農園の田んぼ・岡山の赤木さんと柴田さんの田んぼ・兵庫の衣笠さんと山
下さんの田んぼを見た目で自分の田んぼを見てみると良い線行っているような1ヶ月
近く早植えにしては遅れているような中々に心配は続きます。
衣笠さんちに集まった百姓はやっぱり何かと忙しい身につき午前の早い時間に解散と
なり私も自分の田んぼへ向かいました。
本岡さんの「2〜3時間草取りする。」の言葉に元気づけられて5時間ほど株間の手取
り除草を行いました。
吉和A田の25aは遊びの田ではない飯米主力水田でありながら代掻き1回の草が芽
吹いたところへの田植えで草に押されています。
本岡さん的には「あきらめる田」なれど有給を使ってでも2回代掻きをしなかったツ
ケの支払いということで本日は休みを取って除草をしてきます。
ボランティアの除草部隊は8時間労働を2日されたんでしたっけ。名生家3代の米つ
くり?の本に「手を鬼にして」との記述がありますが5時間は頑張れますが連日とな
ると無理ですー。はい、そんな訳で月・火と(会社で)お休みして水曜に入魂の手取
り第2回目、土曜に第3回目、余力があれば日曜に4回目の予定です。
月曜日は転作確認調査の生産区長会議で会社を休みますが草取りはパスやね。
本岡さんにヒエはスーパーの袋に詰めて貯まったら田の中に置いて次の袋を使い後で
回収すると教わりましたが両手を使う草取りゆえにヒエは埋め込みホタルイ・コナギ
は水に浮かせて放置しています。持ち出しなんて出来るような量ではないんですな。
米糠の保管に窮して来たこともあり梅雨明けからの水温の上昇に合わせての養分補給
に米糠の早期投入を目指しているのです。
今居るヤゴ君にはとんだ災難ですが死ぬほど糠が効いたらごめんね。

衣笠さん、ごちそうさまでした。
山下さん、軽トラの左のストップランプは切れてますよ。
赤木さん、自カラシナの茎は預かっていますが捨てても良いですか?
7/1 広島の清水さんから「コンナン作ってみました」
コンナン作ってみました。即席で作ったので改良するところは、ありますがまあ使えますが、除草は、いまいち上手く行きませんでしたが、トロトロの所などには少し効果ありでした。ガス湧きのところもやはり草が生えました、けっきょく、ほとんど女房が頑張って手取り除草をしてくれています。クログワイとコナギがビッシリ生えてきて苗も大きくなりもう手取り除草も限界に近ずきました、今年は、かなりヒンシュクでした、今思えば2番せんじとクズゴメの中に種があったのかも?しかもかなりの量。除草剤を1回入れた所の田で荒代の後あぜが抜けたので重機を入れたのですが、キャタピラー跡にコナギが生えました底にあった種を掘り起こした状態になったのかキャタピラーどうりにはえてしまい田の底には草の種の宝庫なのかと思い、来年試しにプラウなどしてクログワイをどうにかしようかと思ったけどどうしようか悩みます。
それと今日JAにマグホスを買いに行ったのですが1ヶ月くらい入る予定が無いと言われました、めったにでないものなのでしょうか
  
 


7/1 市川@姫路市立水族館です。
衣笠さんのところの飲み会をさぼって、九州の宇根さんの所へ行ってきました。
観察会でジャンボタニシ除草の田と、カブトエビ除草の田を見てきました。
カブトエビ除草の先駆者、藤瀬新策の田は、さすがに雑草が全くありませんでした。
ものすごい量のカブトエビがいるようですが、濁っていてほとんど何も見えませんでした。
この田んぼにはジャンボタニシもいるそうですが、深水なのに全く苗が食われていません。
藤瀬さんが言うには、タニシは触覚をのばして移動するのですが、カブトエビにひんぱん
に触覚をさわられてタニシが動けない状態になっているそうです。
とても勉強になりました。
 
7/1 やまちゃんから「藤瀬さんのカブトエビの田んぼ」
ぼくも、5〜6年前に見せてもらいました。
雑草ひとつない、きれいな田んぼにびっくりしました。
でも、つい、藤瀬さんに言ってしまいました。
「これだけの、すごいトロトロ層の発達した田んぼなら、カブトエビがいなくても、雑草は生えないような気がするなあ。
カブトエビには、ぼくも期待してるけど、それほど力持ってるかなあ」
すると、藤瀬さん、すました顔で、
「うちのカブトエビは、元気が違う。
それは、取材に来たテレビ局の人もたまげていた」
そこまで言われれば、カブトエビも、田んぼの主に似るものなのかなあと、脱帽するほかありません。
 
ただ、あの田んぼ、キャベツー水稲の輪作で、
毎年、前作のキャベツの外葉が鋤き込まれます。
それは、莫大な量のはずです。
だから、赤木さんの菜の花に通じるところがあるのかもしれません。
土壌そのものが、還元状態になっていて、雑草の発芽を迎え撃っているのかもしれませんね。
 
もっとも、藤瀬さんにとっては、そんなことは机上のお話で、
「自分の田んぼには、元気のいいカブトエビが住み着いていて、
おかげで、雑草には困っちょりません」
ということなのでしょう。
 
P.S ところで、土壌が過還元状態になると、どうして雑草は発芽しないのですか?
還元状態と言うことは、土壌中の酸素が吸われてないと言うことですね。
それが、どうして、雑草の発芽を抑制する、と言うことにつながっていくのでしょうか?
「有機酸による発芽障害」という説明には、何となくわかったような気分になっていたのですが、、、
稲の根は、酸欠で障害を受けることはないのでしょうか?
稲の根は、葉っぱから根に酸素が送られる仕組みがあるそうで、それで大丈夫なのでしょうか?

7/1 やまちゃんから
今までは、畦から眺めて、「どうやら雑草は少なそう」と、安心していましたが、
「深水は七難隠す」というので、今日は、雨の中、田んぼをあるいてみました。
雨のため、写真が撮れていませんが、
 
(1)田植え後、約20日目の田んぼで、小さなコナギが、かなりたくさん見られます。
稲に勢いがついているし、コナギに負けることはないはずと、思いこんでいるのですが、さて、どうなりますか?
写真を撮って、またその後の経過を見守りたいと思っています。
 
(2)「稲葉田んぼ」でのこと。
http://www.geocities.co.jp/NatureLand/6355/shasinnkan/2003inaba.htm
ウキクサとアオミドロが、半々くらい、両方あわせて、田んぼ全面を覆い始めています。
毎年、ヒエを生やしてしまうので、今年こそと思っているのですが、
なんと、ウキクサやアオミドロに包まれるように、1〜1,5葉の貧弱なヒエが、水に浮いています。
見た限り、泥に根を下ろしているのはありません。
植代のときに浮かせたヒエなら、黒ずんでいるはずなのに、わりと新鮮なヒエです。
水に浮かびながら、3ミリほど、白い新根を出しています。
台風のときの波風で浮いたのか?それとも、とろとろの泥に根をはりきれずに、浮いたのか?
以前稲葉さんが、「深水にすると、葉の浮力でヒエが浮いた」という報告をされたことがあります。
しかし、ぼくの田んぼでは、そこまでの深水はしていません。
これも、明日写真を撮るようにします。


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