2007年7月のお便り HOMEに戻る

7/31 福井の塚本さんから「川尻さんへ返事・コナギと水管理」
塚本から川尻さんへ取り急ぎお返事です。

 コナギで田んぼが覆われたら、すぐに田を干すとコナギはおとなしくなります。
 しっかり干して後は間断潅水です。
 コナギは死にませんが、深水の湛水を続けたときのように稲とコナギの草丈がそろうようなことはありません。
 稲刈りのときは高刈りをすればコンバインで何とかいけると思います。それでも、ゆっくり、ときにはコナギの葉っぱをコンバインの刃の上から掻き出す必要があるでしょう。収量は保証できません。こんな状況のとき、私は2〜3俵でした。

 確実なのは、除草剤を使うことです。これはまじめに書いています。

 一番心配なのは、手取りで草取りを続けて体を壊すこと。
 元気でいれば来年、いや今年の秋から再挑戦できます。

 9年間田んぼをコナギだらけにした塚本からでした。

7/31 福井の塚本さんから「いろいろと感想」
 今までのお便りで感じたことをいろいろと書きます。
○代かきは浅くしたほうがトロトロ層ができやすいと私も感じています。しかし、回数を重ねるごとにだんだんと代かきが深くなっていしまいます。来年は、植え代かきをごく浅くして、草の生え方を見てみたいです。トラクターはゆっくり走らせないと、タイヤのあとが残るだろうな。

○五年間休耕してススキとセイタカアワダチソウ、くずなど、草だらけの田んぼを、作業受託で復田しました。その後水を張りっぱなしで草を腐らせていますが、高いところはヒエ、低いところはコナギと、草が見事に分かれて繁茂しました。山ちゃんの言っていたのはこれかと納得。体験してみないと、このメールを読んでいるだけでは理解できません。

○稲の葉色について

 秋に硫安40キロ、菜種のたね3キロを蒔いて、春にすき込み田植え。ちょっと肥料がきつめでひやひやしていますが、菜種を鋤きこんだヒノヒカリは明るい緑のまま生育しています。春に何にも肥料は入れていません。元は硫安なのに、緑肥すき込みの田んぼは稲の葉色の変化が穏やかです。これも自分でやって確かめるのが一番。
 ついでに、冬に元肥に菜種の油粕30キロ、春に春菊の残渣をたくさん入れた田んぼも、色ごいけどイモチはつきにくいみたい。稲の葉が明るく輝いているんですよね。緑肥のすき込みは稲がきれいで確かにいいと思います。
 赤木さんの緑肥すき込みの稲つくりはいいところがいくつもあります。これもやってみるとわかる。ところで赤木さん、田んぼの見学は半日までで3万円〜5万円と有料にしたらどうですか?見学の出迎えとか公民館の予約とか、かなり時間と金がかかります。野菜なんか一日の遅れが致命傷になるときがあります。

○いもちと肥料
 今年もしっかりいもちの田んぼが1ヘクタールできました。が、昨年ほどではないので殺菌剤は使わずです。ひどい目に会うと目安ができていいですね?
 元肥に菜種油粕20キロでは少ないと思い、追肥で硫安10キロ入れたら真っ黒でイモチがつきました。いや今広がっています。普通栽培の田んぼではこれでも肥料は少な目のはずです。有機質肥料を毎年入れるとかなり肥料が溜まるようです。
 元肥に鶏糞60キロ、菜種の油粕30キロ入れましたが、これも稲が黒くイモチがつきました。

 元肥控えめで行こうとは思うのですが、草に負けやしないかと、ついつい肥料が多めになってしまいます。逆に言うと、10年近く草に負け続けて散々な目に会ってきたということでしょう。

7/31 山口の川尻さんから「コナギと水管理」 
 暑い毎日ですが、お元気ですか?草刈りの後のビールが最高の時期ですね。
 山下さんからのメールで、赤木さんの田んぼの状況がありました。
 まさに、赤木さんのところに2年前お伺いした時の稲の写真がありました。「恐れ
入りました!」の感じです。

 こちらの状況は、恐れていたとおりの状況です。
 からし菜の生育が悪かったのと、途中でカラ梅雨を心配して浅水にしたおかげで、
コナギが・・・・・。
 親父とお袋がせっせと、そして私がたまに田んぼに入って取っています(涙目)

 親父に「カラ梅雨で水喧嘩になるまで深水管理をする!」と言いましたが、運悪く
親父がため池の世話頭のため、泣く泣く浅水に・・・。
 それでも、雨が降ってからは深水にしたためヒエはほとんどないです。あるのは、
コナギだけ・・・・・。

 赤木さんの写真を拝見させていただくと、中干し状態ですが、どうしても、アイガ
モ農法の思いがあるもので、8月中旬までは水を入れています。まあ、コンバインの
心配はありますが、今まで、それで埋まったことはありません。

 さて、米のことを考えると、水管理は、どのようにすればいいのでしょうか?

 稲は、成苗植えですから順調に開帳です。ただ、コナギ問題さえなければ、皆、幸
せだったんですが・・・。一番キツイ思いをさせているのはお袋です。「来年は絶対
に楽させてあげるね」と心で思っています。

 写真を添付すればいいのでしょうが、お見せできるようなもんじゃあありません。
ご勘弁を!

 以上、状況報告です。

7/30 岡山の赤木さんから「葉色」
毎度の赤木@菜の花です。
村山様 こんばんは。

井原さんがご存命なら喜んでお答えくださるような質問ですね。
あくまでわたくし赤木流の葉色観になりますが、何かの参考になれば。

 お見せした画像はこの春、アンジェリアという紫色の花に蜜蜂が群がっていた田ん
ぼでの1枚です。写真写りは実物より少し淡く写っているようにも感じられます。で
も決して
濃い色ではありません。やまちゃん画像を軽くするの忘れてたようで。
緑肥稲作をすると、気が付いたらいつの間にか色が出て、分けつも増えている。こん
な生育をしてくれます。だから虫や病気が付きにくいのだと思っています。
 
 方や焼酎を飲んで肥桶下げて、握りこぶしを振り回すドカン肥方式の田んぼも1枚
あります。こちらは今が真っ黒クロスケです。どうにも手が付けられないようない葉
色になっています。ドカンと振る前は淡い透き通るような葉色でした。
 ドカンと尿素をやったのが1週間前。分解されて効いてきて丁度今が真っ黒です。
この田んぼは今が黒くなければ茎数が取りにくく、結果的に減収になるでしょう。そ
の代りツトムシ(葉巻き虫)とコブノメイガはどうしてもやって来ます。被害が出る
ほどではないので放っておきます。

色濃くなる頃を考えてみると、
 慣行農法では初期に茎数を確保するため、田植え後1ヶ月ぐらいは真っ黒で淡くさ
めてきた頃が穂肥の入れ時で、また黒くなります。
 井原流への字では田植え後しばらくは淡く、出穂の40日前頃が真っ黒になります。
有機肥料でも肥効が一気に来易い厩肥とか鶏糞は、田植え後2週間もすると真っ黒に
なってきます。品種によってはへの字生育になりにくいので、こうした有機肥料は田
植え直前に、極力遅く入れよと井原さんは言い残しています。
 米ぬかボカシや完熟した堆肥、私の緑肥などは、土用のカンカン照りの頃がそれま
でより黒くなる程度で、大きな変化がありません。これらは即効性の窒素成分が少な
く、菌体蛋白や植物組織そのものなので、微生物の分解をうけないと稲の根が吸収で
きる形になりません。分解する端から吸収していくので急激な変化がないのでしょ
う。真夏の高温で一気に分解してやっと黒くなってくる、とまぁこんな感じです。
色の変化が少ないということは虫が寄りにくいということです。
こんな説明でおわかりいただけたかしら。

 話しがそれますが、田植え直後から色の出る栽培方法ではどうしても虫が寄って、
無農薬を貫くことは出来ません。初期茎数確保方式は農薬に裏打ちされた技術と言っ
ても差し支えないと思います。
 無農薬や有機栽培を志す時には、稲の生育パターンを変えなければなりません。
生育中期に元気の出るへの字生育(ドカン肥方式のことではない)の勉強をしないと
農薬とは手が切れません。

 こうした基本的なことを全く知らないで、我が家にやってきて緑肥稲作の話しや有
機栽培の話しを聞いてもさっぱり理解できない。こんな人にはこちらがまいっちゃい
ます。
 基礎を勉強して質問のひとつでも持って来いってんだよ。時間の無駄というもんで
す。
「時間があるから話を聞きに来ました」    「・・・・・、こちらの時間が無い
のっ!」
 最後はちょっとグチっちゃった。

 自然を愛し環境を考える百姓    赤木 歳通

 家から少し離れたところで、川にはまって丘に上がれないツバメを保護してやりま
した。クモの巣のネバネバが羽の先にくっ付いて動きがさまたげられていたようで
す。数分手に持って片手運転で帰ってきました。恐れる風もなく私の指を突っついた
りしていました。
 やがて元気になって飛び立ち家の上を数回回って方角がわかったのでしょうか、そ
のうち居なくなりました。旋回している間、手を振ってやりました。そのうち恩返し
に来るかしら・・・・
 ふと手を見たら大変、小さなダニがモゾモゾとたくさん這っているではないか。ワ
イシャツの上にもいる。そういえば娘の家にツバメが巣を作って、そこからダニが
這って家の中に入って来ると言っていた。
 「ギエェェェ〜〜」潰して潰して、洗って洗って、、、、思い出しても痒くなる。
自然の中の動物は大変なんだなぁ〜〜
 
●やまちゃんから
赤木さんから送られてきたイネの写真を見ると、
株元に赤いジャンボタニシの卵がブローチのようにくっついているのが見えました。
これは赤木さんの愛嬌か、はたまた心意気かと思われ、
サイズを縮小したら見えなくなったので、原寸のまま転送しました。
 
ところで、話変わりますが先日の「プロフェッショナル・仕事の流儀」のテレビ、
アイガモの古野さんはとても興味深いドキュメンタリーでした。
古野さんがアイガモは省力、規模拡大にも対応できるんだと言うことを実証するため、
乾田直播にチャレンジしています。5年目とか。
ところがヒエが出てきて、ヒエはアイガモ君が食べてくれません。
しかしさすが古野さん、そう簡単にはあきらめません。
それを古野さんのプロフェッショナルとして番組では掘り下げていくという趣向になっていました。
 
おそらくディレクターも消化不良を自覚しつつ放映したのでしょうが、
古野さんのジレンマは消費者にはまったく伝わらなかったと思いました。
乾田直播の1〜2年目はヒエは困るほど出てこなかったのでないでしょうか。
それが年を重ねるごとにヒエに悩まされてきました。
ヒエが生えて困っているのは直播の4枚のうち1枚だけということでしたが、
ほかの3枚は、比較的新しく直播に取り組んだ田んぼだろうなと思いながらテレビを見ていました。
(テレビは一般向けですので、プロの興味津々には触れてくれません)
だけど、古野さんは転んでもただでは起きない人、
もしかしたら「あっとおどろく為五郎」が出てくるか、楽しみです。

7/28 岡山の赤木さんから「雑草繁茂」
赤木@菜の花です。

 今春は菜種を咲かした田んぼを、今年に限り稲を止めて黒大豆を蒔きました。
 何年も稲の中には草一本も生えなかった田んぼですが、今は豆が埋没するほど草山
です。ヒエは当然のこと、かやつり草、あぜがや、メヒシバ、それこそびっしりと生
えています。
 もう草の種子が無くなったから稲の中に草が生えないのかと思ったりしていました
が、雑草の種子はたくさんあるようです。畑状態だからコナギは生えてきません。

 温暖化対策として米の登熟時期を遅らそうと、作業全てを遅らせた甲斐あって分け
つも例年より遅くなっています。ただいま中干しの最中ですが、茎数は確実に増えて
きています。今の姿はまだあっさりとしていますが、もう数日で目標の茎数になるで
しょう。
 測定株を決めて毎日茎数を数えていますが、このところのカンカン照りで窒素が出
てきたと感じています。多いときには1株が1日で4本ほど増えてゆきます。
今、出穂42日ほど前でこれからへの字稲の本領を発揮するでしょう。

 周囲の稲はいつ穂がでても不思議でないくらい繁って成長しています。それに引き
かえ私の稲は画像のように平均20本そこそこ。比べると見るもみすぼらしい姿です。
心配してくれる人も居るくらいです。
 出穂前の日数とイネの姿が、井原さんの「写真集 への字型イネつくり」に出てく
るような感じになってきました。への字稲作を始めて20年近くになりますが、周囲の
作業時期にあわすものだから、どうしても成長が早すぎたのです。
 イネの姿が出来上がったら速やかに穂作りに移行できればいいのですが、日数が
余って日にちをもて遊びだすと上に競りあがってきます。ラグ期というやつね。倒伏
し易くなるし、藁に比べて穂が小さいイネになってしまいます。おまけに登熟時期の
夜温が高いから米は太りづらい。
 今年の稲はどんな姿になるか楽しみです。

 多くの方が草でご苦労されているようですが、小生の田んぼには今のところコナギ
もヒエも見つけることはまず困難です。画像で見えるように土の表面はまさに土だけ
です。
緑肥や代掻き前のドカン有機物は、理論や理屈はどうであれ確かに草を抑える、とい
う事実を画像から感じてください。
自然を愛し環境を考える百姓    赤木 歳通

7/29 お米の勉強会の村山さんから「出穂前のイネの姿と色」
皆様、赤木様   村山です
 赤木さん、ご無沙汰しております。本当に見事な、惚れ惚れする稲の姿ですね。逞しく、爽やかで、今年一番の感動的な稲の姿を拝見できました。有難うございます。
近くでしたら、すっ飛んで行きたい思いがします。
そんなことで、了解も得ないまま、私のパソコンのデスクトップの画面に即拝借してしまいました。気持ちよくて、気分が晴れ晴れします。本当に楽しみですね。
 
 さてそこで、お忙しい赤木さんに質問です。何時までたっても私には稲の成長と色の関係が分りません。
 先日、7月初めに民間稲作から中道さん(中主町)や高島町の田んぼを見学しましたが、どこも赤木さんの稲のように爽やかな薄緑色(黄緑色?)の稲でした。
 ところが、帰りに奥村さん(草津市)の所へお邪魔した時に、奥村さんが今の時期、葉色が濃い緑じゃなくっちゃ、とおっしゃいました。去年、綾部の中津隈さんも同じように、まっ黒な稲は家の、と自慢げにおっしゃっていました。この時の井上さんや四方さんはもっと薄い緑でした。
 私は、以前見た無施肥無農薬の爽やかな緑の稲が美味しいお米になるのかと思っていましたが、それは時期によるのでしょうね。
 今の赤木さんの出穂42日ほど前の時期はこのくらい爽やかな葉色がいいのでしょうか?濃い葉色が必要なのは何時の時期なのでしょうか。
 
7/29 お米の勉強会の村山さんから「Re樟脳油について」
皆様、林様   村山です
 林さんのメールでいろいろ教えられました。有難うございます。
草が食べられていないのは虫に強いのですね。その葉は防虫効果があるのかもしれませんね。
 家の庭は1ヶ月前まで庭中背の高いドクダミが繁茂して、手のつけようがないほどでした。友人が見かねて、3日がかりで抜き取り、2人で手分けして乾燥し、ドクダミ茶を作りました。この折不思議なことに気付きました。 ドクダミに埋もれて友人がドクダミを取っている間は、沢山回りに蚊がいましたのに、それほど刺されませんでしたのに、すっかりきれいになって、やれやれと二人で話していましたら、あっという間にそこら中かに刺されていました。草が繁茂しているから蚊がいて、刺されるんだと言って頑張って取ってくれた友人が驚いていました。ドクダミの汁の臭いに蚊は弱いのでしょうか。ドクダミの生葉を潰して汁を置けば、蚊取り線香の代わりになるのかしら?
 
 樟脳油のこと、分りました。防虫として撒いてみたいですので、買っておいて下さいね。
 
 除虫菊の蚊取り線香は、蚊が逃げる効果、またはよってこない効果はあるかと思いますが、殺虫はしないように思います。私は人口の蚊取り線香や農薬に負けてしまいますので、除虫菊のを使ったり、ナメクジ避けに「ねこ、なめくじにげ〜る」という木酢液を固めたようなものを庭に撒いていますが、その名のとおり「逃げるのであり、殺す力はありません」ね。

7/28 岡山の林さんから「樟脳油について」
村山さん、皆さん今晩は、
私が見つけた樟脳油は、白油とよばれるものです。溶媒として使われるものです。樟
脳ではありません。楠を水蒸気蒸留して得られた精油には小さな樟脳の結晶が浮いて
いますから、これから樟脳を取り出すと後に黄褐色の液体が残ります。普通はこの液
体が樟脳油と呼ばれるのですが、この樟脳油を更に分留した低沸点溜分のものです。
樟脳油には非環式テルペンのピネン、リモネンとシネオールを含みます。リモネンを
含みますから柑橘類の匂いがほのかにするのです。また発泡スチロールを溶かすほど
の溶解力があります。防虫効果もあります。テルペンの系列を辿るとテトラテルペン
がありますが、ニンジンに含まれるカロチンがこれにあたります。β‐カロチン分子
はこれを半分に分割してビタミンAが出来ます。ヒトはこのβ-カロチンを切る酵素を
持っていてこの終端を酸化してアルデヒドとしたものがレチネンとよばれ、眼のオプ
シンというたんぱく質のアミノ基と結合して網膜上の視紅に存在します。。
樟脳(Japan camphor)は古くから日本人が利用してきたもので、日本の特産の一つと
いって良いと思います。光源氏はフレーバーの扱いに慣れていた事が源氏物語に書か
れているそうです。日本人が好む匂いの原型ではないかとも思っています。合成樟脳
は松脂から作られます。合成樟脳を最初に作ったのはドイツ人です(Diels-Alder)。
パラベンといわれるような化学合成防虫剤は、臭いが服に染みついて私はあまり好み
ません。電車に乗ると化学合成防虫剤の臭いをぷんぷんさせている人がいますね。樟
脳油は幾ら蒸散させても匂いが服に染み付かない特徴があります。
Camphor (カンフル)は色々な用途に使われていましたが、私が注目しているのは防
虫性です。植物が作る防虫効果のある物質を調べてみたのですが、これにはニーム、
アトロピン、アミグダリン、アブラナ科のカラシ油配糖体シニグリン、除虫菊の花に
含まれるピレトリン、ウマノスズクサに含まれるアリストロキア酸などがあります。
アリストロキア酸は分子内にニトロ基を含み生体内分子としては変わったもので、微
生物に対する抵抗性もあるようです。これらの植物を集めてくれば独自の防虫液を作
れるのではないかと考えられます。アリストロキア酸はスズメに対する効果は絶大で
す。これをごく微量紙に染み込ませ、近くに置くだけでスズメが寄り付かなくなりま
す。スズメが嫌う物質なのですね。ヨモギにも虫を寄り付かせない成分があるようで
す。このような植物を見つけるには虫に葉が食べられていない事を見付けると良いの
ですが、ウマノスズクサにはジャコウアゲハが卵を生み、幼虫が葉を食べます。他の
虫には食べられません。ジャコウアゲハはこの物質を溜め込んで、鳥に襲われたとき
に臭角を出し、鳥に食べられるのを防ぎます。楠もただ一種の昆虫アオスジアゲハが
食べることが出来ます。ヨモギですが、私が小さい頃は遊んでいて手を切ったりした
時に、葉を揉んで傷に塗りつけると止血効果がありよく使ったものです。葉はヨモギ
餅として食べられますが、実はヨモギには高濃度の硝酸イオンが含まれているのです
ね。ドクダミも興味ある植物です。

林 正弘
岡山市

7/28 岡山の林さんから「(続)機械除草の結果」
皆さん今晩は、
早速ですが訂正です。
縦・横がけした田圃に入ってみると、実際は前回のメールで報告した以上のコナギが
繁茂していました。畦から観察したのとは大きな違いです。除草は行いたいのです
が、もう機械除草を行うには遅すぎます。手で取るには腰が痛いし、カボチャの出荷
とニンジンの播種の準備があり、とても出来ないと判断して、コナギの上を踏みつけ
る埋没作戦に出ました。4条分を80メートルほど踏みつけたところで諦めました。
この田圃はもう放っておこうと思います。コナギは吸肥力が強く、稲の成長を抑制す
る可能性があるのですが・・・。アミミドロの繁茂で機械除草の諦めた所は雑草が生
えず、縦と横の機械除草を行ったところは手が付けられなくなるとは皮肉です。
今年の梅雨の日照不足で稲株の成長が遅くなったようです。根もあまりはっていない
ようです。稲のような沼沢植物は通気組織が発達しています。これは葉から酸素を根
に送る機構ですが、この酸素は空気からのものではなく、光合成によって水を分解し
た際に出来る酸素を根に送るものです。空気だと酸素が消費された時、通気組織に窒
素が残り、それ以上酸素が送れなくなるからです。この根に送られた酸素は、2価の
鉄イオンを酸化して、鉄過剰症を防ぐために必要なものです。今年の梅雨は、当地で
は日照不足となり、根の発達が遅れているような気がします。梅雨があけ、光合成が
活発になりこれからは十分な酸素を根に送ることができるようになります。稲がもっ
と成長して株間と条間が塞がれ、雑草が成長できなくなればもう安心です。

林 正弘
岡山市

7/27 お米の勉強会の村山さんから
(その1)
皆様、林様   村山です
林さん、アミミドロが一面に発生すればしめたものだと稲葉先生がおっしゃっていました。
除草機については、中道さんがご自分で工夫された、大型のふりふり除草機がよさそうですよ。きっと林さんにもできると思います。
 
自然の樟脳油が今でも売っているのでしょうか。
もしそうでしたら、次にお邪魔する時までに買っておいて下さいませんか、お願いします。
また、蚊取りボトルとありましたが、蚊を取るいい方法があるのでしょうか。
家の回りは本当にかが多くて困っています。温かいので越冬するような気がします。
また、最近の蚊はきわめて小さく、そのくせ、とてもきつい痒みで、ずっと悩まされ続けています。
 
(その2)たねとりくらぶの集いと藤本さんの田んぼ見学のご案内
皆様、村山です。
ご存知と思いますが、8月4〜5日と福井県池田町でたねとりくらぶの集いがあります。宿泊は締め切っていますが、2日とも参加は今からでもできるようですので、よろしかったら玉井さん(TEL0776-54-8100)へお問合せ下さい。
4日は1時から池田町の能楽の里文化会館(TEL0778-44-7000)でたねとりの技術研修と種苗交換会があります。
5日は8時30分から福井市の河内かぶら生産地での焼畑の火入れと、中手町の萌叡塾の見学があります。
そして、12時にJR福井まで送ってもらいますが、このあと私共は藤本肇さんの田んぼ見学にお邪魔します。福井駅まで藤本さんが迎えに来てくださるそうです。
無施肥.無農薬の田んぼを見学しませんか。よろしかったら村山までご連絡下さいませ(TEL0798-48-0365)。

7/26 岡山の林さんから「機械除草の結果」
皆さん今晩は、
私達の地方もやっと梅雨があけました。
空が鮮明な青色で久し振りの良い天気でした。梅雨の期間中は日照が足りず、稲株も
分けつが遅れ気味でした。梅雨があけると稲の葉色も急速に濃くなり、遅れを取り戻
すかのように開帳を始めました。今年は去年より田植が2週間ほど遅くなったので中
干しは10日ほど遅らせる予定です。まだ予定茎数には達していないので遅らせなけ
ればなりません。
今年の機械除草の結果がはっきりしてきました。縦、横がけした田圃(1枚)にはコ
ナギがかなり取り残されているのが分かりました。とはいえ機械除草しなければコナ
ギがびっしりという状態になっていたと思います。機械除草の効果はあったのです。
しかし除草機がけが少し遅かったこと、トロトロ層があまり出来ず除草機はかけやす
かったのですが、土を動かす効果のほうはあまりなかったのではないかと思います。
他方、アミミドロが大量発生して除草機による除草を途中で諦めた2枚の田圃があっ
たのですが、ここにはあまり雑草が生えていないのですね。それ以外の多くの田圃
は、除草機による除草効果があったのか殆ど雑草が見当たりません。今回の結果か
ら、除草機による除草では、トロトロ層と早期除草の重要性がはっきりしてきたよう
に思います。

梅雨の間に部屋の中がかび臭くなっていたので、湿度の低い外部の空気を工業扇で室
内に送り込みました。柱や壁に吸収された水分を除去するためです。
楠の葉や枝、幹、根を水蒸気蒸留して採取、分留した樟脳油を買ってきて、空になっ
た蚊取ボトルに詰め、樟脳油を蒸散させました。服に穴を開けられるのを防ぐためで
す。樟脳油は古くから防虫剤などとして使われていたもので香気があり、私は匂いが
とても気に入りました。樟脳油を分留する時に取れる藍油は殺虫剤、シロアリ予防剤
の原料として古くから使われていました。やはり天然成分は室内で安心して使えま
す。化学合成されて作られたものでない樟脳油は、イネミズゾウムシ対策としててん
ぷら油とミックスして使える気がします。

林 正弘
岡山市
7/23 やまちゃんから「Re齋藤さんのテラガモと楽しく付き合うために」
最近やたらと前言撤回とか訂正が多いやまちゃんですが、もう一つ訂正です。
「イネミズくんに実害はなかった」、これ前言撤回です。
夢つくしの田んぼ、雨や曇りの日ばかりでなかなか葉色が上がってこないなあ、
分けつももう一つ馬力が出てこず寂しいなあ、
などと思っていたのですが、よくよく見てみればけっこうイネミズくんの幼虫に根をかじられているみたいです。
去年よりまし、かろうじて許容範囲かな??

さて、齋藤さんから「ティラガモに詳細な取り扱い説明書は不要」との挑発的な提言。

むむっと思いながら読んでいくと、提言内容は非常に共感できる物でした。
>テラガモは非常に哲学的なツールです。
この命題は、ティラガモに限らず、除草剤を使わず田んぼの草と向き合うときに、つくづく感じますね。
長いことスランプ感に取り付かれていましたが、
今年はティラガモを少し使いこなせるようになってきたこともあって、
田んぼの雑草にいろいろ変化が出てきました。
(1)ヒエがほとんど姿を消した。深水の効用もあるが、草でない田んぼでも姿を消している。
 
(2)ヒエが姿を消して、変わりにコナギが芝生のように生えた田んぼがある。
 
(3)3回代かき、6月中旬の田植えでコナギがでないはずの田んぼでコナギがびっしり出た。
それもティラガモを2回通した田んぼで。これにはびっくり。
 
(4)去年数年ぶりにコナギが出てびっくりした田んぼで、今年はコナギが姿を消した。
 
(5)ホタルイのしぶとさに音を上げていたのに、トロトロ層が比較的発達していた田んぼでは、
1回のティラガモで株間のおとなしいホタルイで治まってくれそう。
特にティラガモをかけた後に浮き草が繁茂した田んぼでは、久しぶりにきれいな田んぼになってくれています。
 
(6)荒代をかいてから2週間おいてオモダカを出芽させて、
それからガブガブの深水で植え代を書いて、
葉っぱを出したオモダカの浮力を利用して浮かび上がらせる作戦の田んぼでうんざりするほどのオモダカ。
反対にひたひたに近い水で植え代書いた田んぼでオモダカが少ない。
これはいったいどうなってるんだ??
芽を動かしはじめたオモダカの、代かき後の動向に興味津々です。
 
(7)ギャオス顔が出てくる前の幼年期のオモダカは、「けずっ太郎」(穴あきホー)で処理しても、
湛水状態では、再生して元の木阿弥になってしまうことが多いですが、
大人になりかけたオモダカを、ひたひた水で削って泥に練り込むと、多分大丈夫そうです。
 
(8)抑草にトロトロ層は必要不可欠だなあ。
だけど、6枚中1枚の田んぼではトロトロができなかった。
また年によって出来たり出来なかったりする。なんで???
 
などなど。
解らないことだらけだけど、いろいろ動きがあると言うことは、いろいろ考えられされますね。
だけど仲間もおらず一人でしんねりむっつりやっていても、下手な考え休むに似たりです。
 
さてさて、そこで再び齋藤さんへ。
ティラガモは抑草に似て、自分の田んぼにあわせて創意工夫しながら哲学的に(?)使う機械のようです。
だからこそ、一般的な取扱説明書ではなく、
ティラガモと対話するための(無駄な経験と工夫をしないための)「取扱説明書」は、
やっぱり欲しいなあと思います。
 
これは、ティラガモに限らず、塚本さんの言われるように、ほかの除草機についても言えることで、
除草機を使いこなすための「対話の手引き」は、ほとんどありません。
6,7,8,9,10はとても参考になりました。
 
ただ、深水については、今年の経験から僕は別なことを思っています。
田植え後すぐ深水にするより、2〜3日は2〜3センチくらいの水でイネの活着を促し、
それから徐々に深水にしていきました。
ヒエについてはそれで十分じゃないかと思っています。
それとも、深水については齋藤さんにもう一歩踏み込んだねらいがありますか?

7/21 宮城の齋藤さんから「テラガモと楽しく付き合うために」
こんにちは 宮城県栗原市一迫の斎藤です。

遅れ気味の除草もようやく終了しましたので 日本で一番テラガモに感謝(?)している者の
一人として テラガモ(4輪乗用ミッドマウント)に関する雑感を少々・・・・・。  (笑)

1 多くを望まないこと
テラガモは非常に哲学的なツールです。田んぼの仕組みの考察や哲学的思考(笑)の
時間を充分に与えてくれます。

2 詳細な取り扱い説明書は不要
よしんばあったとしても なかなかその田んぼにあった作業方法は見つかりにくく
役に立たない。
ゴムのラグを削り落としたり 羽根車を正逆にしたり ソリと羽根車とカゴローターの

絶妙なバランスを調整したりすること等は 経験と工夫が必要。

3 耕起は耕深5cmを目安とする。
耕深5cmを目安としても10cmになってしまいがち。深耕は百害あって一利なし。

浅耕はトロトロ層つくりには有効。

4 代掻きは丁寧に
均平とゴミに留意し 代掻き後の水は落水しないまま田植えをする。田植え後も除草まで
深水にし 水の便が悪いときは深水のままでも除草をする。 

5 田植え機の車輪跡
後輪4輪のタンデム6条田植え機の車輪跡は 乗用4輪テラガモの前輪とは
同じ轍(わだち)にならないため 前輪による泥上げが少ない。
除草2回目も同じコースをたどりますが 浅耕のため泥上げが少ない。

6 ソリの役目
除草にはあまり効果がない。テラガモの水平安定性だけか(?)
前輪の条のソリは 泥上げの泥がソリの上にのりやすいため 外しています。
ソリは土との接地状態を見るのには有効。

7 油圧調整レバー
田植え機と兼用だと 油圧調整レバーには数本のワイヤーがあり 操作はかなり重いので 
直接テラガモの上下に関係している1本だけにして ほかは外すこと。

8 洗浄はこまめに
除草作業を終日するときは 午後の初めと終了時に 最低2回水洗いをすること。
エンジンポンプを常に携行し 羽根車は特に念入りに行う。

9 シーズン終了後は羽根車を取り外す
取り外した羽根車はCRCやスプレーグリス等で充分ベアリングを保護し
乾燥している場所に保管すること。 

10 隣接条が合わない時
テラガモの両端条が隣接条と狭くて合わなかったり 斜めになっている時
乗ったまま 除草作業が継続できるよう 滑車とロープで端の除草部を
簡単に上げられるようにしています。写真参照

これは飽くまで除草を楽しくするためであり そのことにより収量が増加するかどうかは
別問題であることをお断りいたします。 念のため (爆笑)

齋藤 政憲

7/19 やまちゃんから「オモダカについて修正」
穴があったら入りたいほど恥ずかしいとは思っていませんが、
ギャオス(オモダカ)について、いささか修正です。
まず種(芋)の寿命が1年というのは勘違いです。
ホタルイやコナギの種子のように長くはありませんが、オモダカの芋も休眠するようです。
ただその寿命はさほど長くはないようです。
そのあたりのことについては、(独)東北農業研究センターの伊藤一幸さんが地道に研究されているようなので、
http://www.tohoku.affrc.go.jp/reigai/team/itoh.html
また機会があればほかの疑問点もあわせて聞いてみたいと思っています。
 
オモダカについて、今年の誤算。
ガブガブの深水で植代かきをして、浮いたところをすくい取ろうという作戦。
数年前にその作戦でオモダカの密度が問題にならない程度に低くなったことがあったのですが、
今年は駄目でした。
予想以上に生き延びたオモダカがあっただけではなく、
田植え後除草機を入れた後に二次発生したオモダカが、
田んぼの枕地や畦際を中心にうんざりするほど生えてきています。
伊藤さんらの研究によると、
(「図解」水田多年生雑草の生態・デュポンジャパン刊)
「塊茎は形成条件にもよるが、大きさにきわめて大きな変異があり、耕土表層で小さく、耕盤付近で大きい。
こらが代かきにより、その位置が移動し、個々の休眠覚醒条件が微妙に異なるので、
第3図に示すように発生消長はきわめて長い。
土壌表面に露出した塊茎は光が存在するために出芽が早いが、、、(以下略)」
 
ガブガブの水で代かきした田んぼのほうが、ひたひた水の代かきの田んぼより、オモダカが多いのです。
前者では、2次発生した、まだ小さいオモダカがびっしり生えてきたようです。
もしかしたらガブガブの水で代かきすることにより、オモダカの塊茎を土壌表面に集めてしまったかもしれないのです。
写真でお見せすれば一目瞭然ですが、
それほどまでの親切心は持ち合わせていませんので、想像をたくましくして下さい。
いずれにしても、大いなる誤算でした。やれやれです。
 
さて、笹村さん、
>自然農法センターの石綿さんの言われたことで、気づかされたことは、
>「水田雑草は稲と共に、日本に来たもので、
>稲の持つ何かが、あるいは稲独特の耕作法が、草の発芽を誘発している。
>同じような沼地でも、稲がなければ、コナギもヒエもはびこらない。
>だから、稲藁や、米糠は入れ方次第で、雑草を誘発する可能性がある。」
とのことですが、
 
僕はもっと単純に、
「除草剤を使わない稲作り」に取り組み始めてからコナギが主要雑草になったのは、
代かきをていねいにするようになった、
また米ぬかを振るようになって、米ぬかが分解する過程で泥の表面の溶存酸素を吸収してしまう、
それらがコナギを誘発したのではないかと思うのですが、、、、
上手くタイミングがあったときは、米ぬかの有機酸でコナギの発芽を阻害したりするのでしょうが、、、
山梨の中野さんが、「古老達の話を聞くと、ヒエにはさんざん頭を悩ませているが、
コナギに困ったというようなことはなさそうだ」と言っていましたが、
僕には、その話の方がヒントが詰まっているように思われるのです。

7/18 福井の塚本さんから「やまちゃんへ、肥料について問い合わせです。」
山ちゃんへ質問。
 コナギが少ないありがたい様子ですが、肥料はどういう具合か参考にしたいので教えてください。
 元肥に何をどのくらいで、追肥はいつごろ何をどれくらいなのでしょうか?

●やまちゃんから
お恥ずかしい話です。
去年コナギが生えた田んぼとは違う、別な田んぼ(中の上・夢つくし)で、
ホタルイにしては針のような抽出茎がなかなか出てこないなあと思っていたのですが、
今日よくよく見てみたら、コナギ特有のハート形の葉っぱが出ているではありませんか。
ホタルイの針葉と競合するするように、かなりびっしり生えています。
ティラガモを2回通した田んぼです。
ティラガモを入れる前に泥を確認したら、その時はホタルイだけでした。
たぶんです。(ぼくの観察力は上記の程度ですから、、)
たぶん、ティラガモをかけた後にコナギが発芽してきたものと思います。
 
ほかの5枚の田んぼは田植え後トロトロ層が発達してきたのですが、
この田んぼは、ほとんどトロトロ層が出来ず、雑草がいちばん多い田んぼです。
 
肥料については、ご参考までに言うと、
米ぬかの量は、(ほかの田んぼもほとんど同じですが、)
この田んぼは、秋に一回耕起、
冬の間に反あたり200キロの米ぬかを散布、
4月中旬に耕起、5月中旬に2回目の耕起、
6月2日に田んぼに水が入ったので即代かき。
翌日もう一回水持ちをよくするために代かき。
6月7日に植代かきをして、6月10日に田植え。
6月15日に枕地部分だけ、エンジン付き2条の歩行型でかけておいて、
6月17日にティラガモ1回目。
6月25日頃ティラガモ2回目、でした。
なぜこの田んぼだけトロトロ層が発達しなかったのか、よくわかりません。
以前にはフワーッとしたトロトロ層が出来たこともありました。
 
7/18 神奈川の笹村さんから「抑草と自然農法センター」
あしがら農の会の笹村です。ブログ等恥ずかしい限りです。読み飛ばしてください。
 
自然農法センターでの研究は正直、事例が少ないし、長野県というある意味特殊環境のこと。
そう言う事もあるか、と言う範囲で考えたほうがいいと、私は思っています。
 
ただ、ヒントになるのは、自然農法でも、有機農法でも、熟達した人の何十年もやった田んぼでは、草はあまり出ていないことです。
それは、草が恐れいり、参りましたと出ないわけではなく、
たぶん総合的な集積結果なのだとは思うのです。
それはなにか?
年月と共に、田んぼが良くなる。耕作者の方向に従う。土壌がある方向に進んでいるんだろうなぁーと。土壌分析はどれだけ意味があるか、とも思うのですが。
やってみると、バランスが良くなる。腐食分が多くなる。と言うような結果がでるのが普通のようです。
 
自然農法センターの石綿さんの言われたことで、気づかされたことは、「水田雑草は稲と共に、日本に来たもので、稲の持つ何かが、あるいは稲独特の耕作法が、草の発芽を誘発している。同じような沼地でも、稲がなければ、コナギもヒエもはびこらない。だから、稲藁や、米糠は入れ方次第で、雑草を誘発する可能性がある。」

7/18 神奈川の今井さんから「テレビ番組のご案内です」
7月24日火曜日 22:00〜22:50   NHK 「プロフェッショナル・仕事の流儀」 
合鴨農法の古野さん出演の番組が放送されるそうです。
 
7/17 やまちゃんから「昨日の補足です」
 田んぼの雑草の生え方は、まだまだ解らないことだらけなんです。
たとえば、去年ひとつの田んぼ(上の田)に突然コナギが出現、芝生のように生えました。
6月中旬に2回3回代かきしたら、うちのような西南暖地ではコナギはおとなしい物と高をくくっていました。
それが突然あらわれたのでびっくりしました。
今年は、どの田んぼにもコナギは姿を見せていません。
(自宅の裏の紫黒米の田んぼは、コナギだらけですが、、、
紫黒米以外は、車で20分走った姫路市の北部のいとこの田んぼを借りて作っています)
 
去年は田植え後比較的低温気味だったのでコナギが生えやすい気温だったのかなと想像していますが、
それも???つきの推測です。
解らないことだらけで、自然農法国際研究センターの方々の断定を聞いても、
うちの田んぼに照らし合わせたら腑に落ちないことがいっぱいなので、違和感を持ってしまうのでしょう。
 
イネミズゾウムシは、田植え後直後は「やばい、去年の二の舞か」と懸念されたのですが、
その後なぜかめっきり数が減って、ほとんど実害がない程度です。
なぜ数が減ったのか、これもよくわかりません。
今年の春先の暖冬の時、この暖かさで虫の世界にも異変が起こっているようだという話を聞きました。
畑の野菜を見る限り、例年より害虫の密度が低いように思われます。
(ぼくの見立てはあまり信用できるほどのものではありませんが、、、)
これとイネミズゾウムシと関係は、あるのかないのか、それもよくわかりません。
 
神奈川の今井さんが、生ワラ好き込みの田んぼにはイネミズくんが出やすいのだろうかと書いていましたが、
当てにならない我が輩の見立てでは、
生ワラすきこみの田んぼにイネミズくんが好んで集まるのではなく、
生ワラをすき込むと、ガスがわいて根腐れを起こしやすい。
イネミズくんの幼虫が根をかじると、根腐れを起こした田んぼではいっそう根が貧弱になってしまう。
そいう相関関係ではないでしょうか?
去年のうちの田んぼでは、意識的に秋耕をして生ワラを腐熟させた田んぼでイネミズくんの被害がひどく、
春になって生ワラをすき込んだ田んぼなのに、イネミズくんの被害がほとんどなかったと言う例もありました。
 
さて、話変わって、ギャオス(オモダカ)のことですが、
ガブガブの水で植え代を書いて浮かび上がらせ、
風に吹かれて畦際に吹き寄せられたのをガンジキですくい取る作戦、
作戦実行中はしめしめと思っていました。
ごまんという、葉っぱをちょろっと出して浮かび上がったギャオスをすくって捨てました。
ところがあに図らんや、田植え後一月ほど経ってみると、
田んぼの中にはごまんというのはオーバーだけど、まだまだうんざりするほどギャオスがいます。
やれやれ、ちらほらという段階で田んぼの中を歩いて拾っておくんだったなと今になってほぞをかんでいます。
ギャオスことオモダカのかわゆいところは、芋の寿命は一年限りと言うことです。
芋が少なくなれば、ギャオスも少なくなります。
そこで愛用の穴あきホーを持ち出して、ギャオス退治をはじめました。
http://www91.sakura.ne.jp/~yama-bin/tahata-no-zassou.htm#田んぼの草と畑の草・きれぎれの雑想(5))
穴あきホーを如意棒のごとくのばしてギャオスを削って回りました。
ところがところが、深水でギャオスを浮かび上がらせただけでは、
きゃつらはそのうち水が浅くなったときに復活しよるんです。
削ったギャオスを拾って腰カゴに集めて外に持ち出すなどと言うめんどくさいことは、
我が輩の性分に合いません。
性分に合わないことは長続きしません。
そこで今日は、ひたひた水にして、掻き取ったギャオスを泥まみれにして回りました。
(気持ちでは泥の中に埋め込んで回りました)
さてさてこの作戦でギャオスの息の根を止めることが出来ればいいのだけど、、、
 
前に東北農試の伊藤さんが、オモダカは上部を刈り取るだけでも効果があると言っておられたけど、
この生育ステージになったオモダカなら、削り取れば再生が難しいよとか、
オモダカ退治の作戦をお持ちの方があれば、教えて下さい。

7/16 やまちゃんから「笹村さんのブログ」
 中越の地震の被災地の方にお見舞い申し上げます。
また九州の集中豪雨にもお見舞い申し上げます。
1週間降り続いた雨にため息を漏らしていたら、
2日続きで60ミリの雨が降り続いて、キウリ、トウガラシ、トマトがへなへなと舞い上がりはじめた。
今日かーっと日差しが照りつけていたら、完全にアウトになるところでした。
微妙なところをさまよっています。
そんな足腰のやわな百姓です。
 
台風の来る前の前の日、朝から雨なのでぼーっとパソコンを眺めていました。
普段はあまり他人のブログなど見ないのですが、
笹村さんの抑草の項などを見ていたら、いろいろおもしろかった。
その中に、自然農法国際研究開発センターの石綿さんを講師に呼んで、
「抑草」について質問した話が出ていました。
それを読みながら、ひとつ腑に落ちたことがありました。
 
笹村さんはああでもないこうでもないと自問自答をくりかえしながら、
そのなかで「このことだけは確かなこととして言っても良さそうだ」と、
カメの歩みのごとく階段を上られていくのですが、
石綿さんは、と言うか現代農業6月号の岩石さん(自然農法国際研究開発センター)は、断定されるのです。
(「雑草のヤル気が出ない田んぼがみえてきた」参照)
ぼくがもやもやと感じていた違和感は、そこにあったのかと腑に落ちた次第です。
岩石さんの提言は貴重な提言なのだけど、ぼくのハートに届きにくかったのは、
きっとこの断定てきな「おしゃべり」のせいだったんだろうな、
もっとも。石綿さんの断定も、岩石さんの断定も、それぞれ笹村さん、現代農業編集部という、
「編集」を通しての文章なので、直接聞けばまた違った推論に聞こえるかも知れませんが、、、
 
以上、禅問答のようなお話ですが、
今日もう一度笹村さんのブログを見てみようとしたのですが、
「石綿さんの項」がどうしても出てきません。
そのかわり、前に読んだときには出てこなかった「ソバカス抑草」や「舟原田んぼ」という新しい田んぼとのつきあいが、
何度も何度も丹念に書かれているのに出会いました。
今度雨が降って暇なときがあれば、一度拾い読みしてみることをおすすめします。
おもしろいです。
笹村さんの抑草にかんする自問自答は、ぼくらがあえぎながらたどりついている地平を浮かび上がらせてくれています。
http://blog.goo.ne.jp/sasamuraailand/c/37fba9534d95495344d4536aee6f6d50
 
消えたヒエの話の続きを書かねばと思っているのですが、
この時期睡眠の方を優先しますので、ついだらだらと後のばししています。
久しぶりに夜なべ仕事です。
ということで、中途半端なまま、続きはまた今度です。

7/14 岐阜の大坪さんから「ドロオイ虫其の後」
下呂市の大坪です
 胡桃の枝で払い落としたドロオイ虫の田んぼですが、其の後はほとんどドロオイを見ません。小さいのが少しいますがおそらく払い落とす時には気がつかなかったものと思われます。私はかなりの効果はあると思いました。背中に木作液やストチュウ等を背負って歩く事と思えばズーと楽ですから、来年もくるみの枝(葉っぱが枯れて軽くなったもの)を長めの竹竿にくくりつけて払い落とす事にします。中出さんがおっしゃる白いくっ付いた虫がドロオイの成虫だとは知りませんでした。ちなみこの方法は現代農業の1986年6月号 始頁:40 終頁:41
あっちの話こっちの話
取材対象者:大竹久雄
取材対象地域:福島県熱塩加納村 です。

7/13 岡山の林さんから「ツバメの雛が1羽生き残っていました」
皆さん今晩は、
村山さんにもご心配をかけました。
4羽とも猫に食べられてしまったと思っていたツバメの幼鳥が、1羽生き残っていたの
です。猫に襲われたとき1羽が物陰の隙間に入りこみ、難を逃れていたようです。こ
の幼鳥を見つけ出したのはツバメの親鳥です。昨日の災難の後、ツバメの親鳥が何度
も倉庫の中を探し回っているようでした。そして遂にツバメの親鳥の呼びかけに答え
て、雛が出てきました!
親鳥は私の靴を入れているコンテナーのところに雛を避難させ、そこで給餌を始めま
した。しかし、そこは位置が低く安全とは思えない場所でした。親鳥は何度も巣が
あった土台に飛んで行くように教えていました。一度は襲われたとはいえ私にもそこ
が倉庫の中で一番安全と思われるところでした。私は猫が入れないように、戸を閉め
低い場所の隙間を全て閉じて、用事のあった広島に出かけましたが、帰ってくると雛
はちゃんと巣のあった土台に戻っていました。雛は少しは飛べるようです。あともう
少しで飛べるようになりそうです。それまでツバメには頑張ってもらいたい。

林 正弘
岡山市

7/13 塚本さんから・菜の花の田んぼで思うこと。
 菜種すき込みの35アールの田んぼは、水を入れっぱなしです。周りは中干し中で、私の田んぼだけ水張り中です。ヒメゲンゴロウ、灰色ゲンゴロウ、黒ゲンゴロウが健在です。大きなゲンゴロウは素人にも模様がはっきりしていて図鑑で調べやすいです。漏水田なので、刈り取り2週間前まで水を張りっぱなしでいきたいですが、うちはヒノヒカリ、両隣はコシヒカリの5月連休植えで、苦情が来そうな気がします。裏作ができるような超乾田では、8月中も水を張っておけそうなので夏場のビオトープの役割も果たせるのではと思いついています。早春に花を楽しんでもらう以上の役割も果たせるのではないか。ただし、渇水の夏は水を入れっぱなしというわけにはいきません。赤木さんの菜の花農法の衝撃は、春だけでなく秋まで続くかも。
 この田んぼの草抑えの結論は今年だけでは出せません。来年再来年と、いろんな花を春に咲かせてみなさんに喜んでいただきながら、ぽちぽち出していきたいです。今の予想では、当地では緑肥すき込み+除草機はあったほうがいいなという感じです。

 そうだ、山際の別の田んぼには、縞ゲンゴロウ、小縞ゲンゴロウがいました。今年は、コガムシに出会いたいです。

7/13 神奈川の今井さんから「田植え後35日です」
 神奈川県の今井です。私の地域では7月と八月の2回も中干しがあります。一回目の中干しまであと3日となりました。コナギにやられている田んぼは、中干し後に草むしりとなります。冬の間から、コナギとの格闘のために肩の周りの筋トレをしていたのでこれから役立つと思います。
 田植えから35日が経過しました。池のように水が抜けない田んぼは、田植え後からたくさんの欠株が出ました。欠株は田植え30日くらいまで増えて続けて、つい先日に補植を終えました。最初の二枚の写真は結株の多い田んぼの稲です。草丈が60センチ、茎数は10、葉色がカラースケールで3.5です。 
 

 次の二枚の写真が、水管理の容易な田んぼの稲です。草丈60センチ、茎数は10、葉色は4.3くらいです。
 
 二つの稲で大きく違うのが根っ子の量です。欠株の多い田の稲は、根の張りが良くありません。近所の農家の方に根の周りを顕微鏡で見てみろと言われました。その農家の方いわく、根の周りにイネゾウムシの幼虫がびっしりいるはずだとの事です。イネゾウムシが稲の根を食べてしまっているようです。欠株が出るのはイネゾウムシが原因のようです。稲作研究所の稲葉先生いわく、イネゾウムシの被害に合うのは苗が悪いか、田んぼのわら処理に問題があるそうです。
 どちらの田んぼも4.5葉苗よりも立派な苗を田植えしましたが、田んぼによって生育に大きな違いが出た事は驚きです。
 7月24日にNHKで合鴨農法の古野さんがテレビに出るそうです。詳しい事は分りませんがスガシカオという人の番組だそうです。
 
7/12 お米の勉強会の村山さんから「笹村さんへ」
皆様、笹村様     村山です
 早速ご承諾いただき有難うございました。
もし皆さんがお読みになりたいようでしたら、そのうち添付で送りましょうか。
 
 「ソバカス抑草」なのですね。間違いは2つでした。最初題を見たとき、お顔の「そばかす」と思い込んでいました。二つ目は、何で完全除草が必要かと、かつて稲葉先生にたまりかねて言ったことがあり、必要以外は草は取らなくていいのじゃないかと思っていますのに、話していると「除草」って言ってしまいます。

7/12 お米の勉強会の村山さんから「Reツバメの雛が猫に襲われてしまった」
皆様、林様    村山です
林さん、胸が詰まりますね。何ヶ月か前、豊岡のコウノトリが続いて二羽亡くなりましたね。特に、ハチゴロウが亡くなった時は、私も一晩悲しくて眠れませんでした。一度も見ることもできなかったハチゴロウでしたが、豊岡にとっても、私にとっても特別な鳥でした。
今回の林さんのように、目の前でこんなひどいことにあったら私だったらどうしたでしょう。それにしても、野良猫の能力は高いですね。家も野良猫に乗っ取られそうですから用心しなくっちゃ。
 
林さんの悲しみを紛らわせるために、私の失敗談を。
実は、先日7月1〜2日と中道さんの田んぼと高島の有機田んぼを見に行った時に、田んぼに落っこちて、泥んこ美容をしてしまいました。
 
それが不思議なんです。林さんの、泥は落ちにくいとのメールを読んでいましたし、滋賀県日野町の仲上喜一郎さんの田んぼで、小学生と素足で泥んこの田んぼへ入っての田植をしてきまして、あまりの気持ちよさに、泥んこ美容って気持ちいいだろうなと思っていたり、泥が落ちないっていうことは奄美の泥染めもそうなんだ、このトロトロの細かい細かい泥が布に浸み込み、くっつき、厚くなっていくんだ、なんて思ったりしながら、何だか、田んぼに落ちそうな気がして、着替えを一式持って出かけました。
 
そうしたら、目的達成!念願の泥んこ美容ができました!
気持ちはよかったですが、後の始末が大変でした。本当に泥って、隅から隅まで入り込むのですね。重くって、洗っても洗っても泥、泥、泥でした。
でも丹念にすぐにシャワーで勢いよく流せば、文字通り洗い流せるのですね。染まるのではないのですね。
 
何時か報告しようと思っていましたが、まさかこんな機会にとは。
余計なお騒がせを待たしてしまいました。お許しを。

7/12 岡山の林さんから「ツバメの雛が猫に襲われてしまった」
皆さん今晩は、
悲しい出来事が起きてしまった。
4羽のツバメが生まれて、毎日元気な姿を見るのが楽しみだったのに、今日帰宅した
ら猫に巣を襲われてしまったのを発見した。ちょうど猫がツバメの幼鳥を食べている
ところだった。猫が外に逃げるのを追いかけた。ツバメが数羽猫の上を低空で飛びま
わった。高さ2メートル以上のところに巣があったのに猫は飛び上がってしまった。
高さが足りなかったのだろうか?
半分食べかけられた2羽の幼鳥の死骸が、壊れて落ちた巣と一緒に横たわっていた。
皆さんには写真などお見せするような気になれない。もう少しで巣立ちだったのに残
念でならない。親鳥があれだけ努力していた事を思うと胸が一杯だ。私はショックで
今日はもう何もやる気が起きない。
そこにオスが餌をくわえて帰ってきた。何度も巣があったところを飛びまわってい
た。そこにあった巣は猫に叩き落されて跡形も無かった。その土台にツバメが降り立
ち、雛や巣を探しているように見えた。ツバメは呆然としていた。いや、呆然として
ツバメを見上げていたのは私のほうだっただろう。ツバメは何度か鳴くと、雛の為に
とくわえていた餌を飲み込み飛び去った。雛がもういなくなった事を理解したのだろ
う。

林 正弘
岡山市

7/12 神奈川の笹村さんから「村山さんへ」
そばかす除草ではないのです。「ソバカス抑草」なのです。
ささやかな、こだわりです。
私の文章が役に立つなら、どこでも何でも使っていただいて、全く構いません。無断で構いません。
姫野さん(日本自然農業協会)とは先日中国へ、行かせてもらい、中国で作るコシヒカリなど見せてもらいました。色々勉強させてもらいました。
「プリ」はまだ見ていないので、分からないのですが。湧水と、草むら変えてもらえればありがたいです。

7/11 村山さんから「笹村さんへ」
皆様、笹村様     お米の勉強会の村山です
 ご無沙汰しております。
 笹村さんのそばかす除草、面白いですね。
米ぬかが虫を呼ぶ??ようなお話しがありましたね。
カメムシのときにも思いましたが、カメムシはイネ科の雑草が好きなので、畦にハーブを北海道や岩手の方は植えておられると伺いました。
そうだろうなと思います。そばかすはその点いいですね。
門外漢が余計なことを言いました。
 
 さて、今日は笹村さんにお願いがあってメールを致しました。
一昨日姫野さんのところより、「ぷり」が送られてきました。
その中に、笹村さんの自然養鶏が載っていました。
実践と観察の深さ、表現力の素晴らしさ、何よりも自立という筋の通った生き方に感動しました。
 鳥インフルエンザのときにもうかがいました免疫力のある鶏の育て方がおぼろげながら分かりました。
 そこで、もし可能でしたら、この文章をパソコンに取り込んで関心のある方に配ってもよろしいでしょうか。ただ、最後のページの「湧水の利用」と「草むら放牧」は題が逆のように思いますが。勿論、姫野さんの許可も得ます。

7/9 塚本さんから「7月2日の私の田んぼの見学の感想を送って下さい。」
 7月2日に、民間稲作研究所の現地見学会が終わった後のおまけに、稲葉代表他有志の方々が30名?近く見学にこられました。来る途中の谷底を曲がるヘアピンカーブと山を上って下る県境越えに驚かれたことでしょう。陸の孤島といわれる意味が理解できたのではと思います。
 さて、除草剤を使わずに四苦八苦してきた田んぼ7枚全部を、雨に降られる悪い状況の中で見ていただきましたが、このメール仲間の中にそのとき参加していた方がおられましたら、田んぼの感想や帰りのバスの中でどのような話をされていたのか教えていただけるとありがたいです。公開で私の誹謗中傷を書きにくいという方は、世話人の山ちゃん経由で私信をお届けくだされば大変ありがたいです。
 
 私の感想を書くと、私は5〜6年前に民間稲研を離れて自主開発に踏み切ったので、民間稲研の情報は全く届かず、民間稲研の提唱する方法とはかなり違うやり方をしているようです。
 まず驚きだったのは、私がボカシを使っていないことにバスの中で、え〜っ!、え〜っ!、え〜っ!、え〜っ!と、何度も驚きの声が上がったことで、そのことに私のほうも、え〜っ!でした。
 それから、代表やその他の方が、稲が根腐れしていないと関心を持っていたことです。どこを見ると分かるのか尋ねましたが教えてもらえずじまいで残念でした。民間稲研の方法では、田植え時にボカシを同時に落とすので根腐れが出ることがあるのかな???
 それから、田植え後14〜20日後の姿を見ていただいたとき、ポット苗かと言われてこれも驚きました。私は、作業が下手で、苗もたいしてよくなく、田植え機の操作も下手です。60グラム〜80グラムの薄まきは守っていますが、播種機と田植え機の精度がかなりいいのだと思います。毎年きっちり同じ箱数を使うので私が驚いています。これは思いもよらないうれしい驚きでした。
 それから、サヤミドロがかなり繁殖した田んぼを前にして、昨年はこの田んぼでサヤミドロでコナギが抑えられるか試したが結局コナギで覆われたと事実を説明したら、サヤミドロではだめでアミミドロでないとだめだということでした。私は???でした。今も???です。
 帰り際に、稲葉代表に、「何か参考になりましたでしょうか?」と尋ねたところ、笑って一言も発せずお帰りになりました。本来なら、見学料2万円頂くところを師匠から取るわけにもいかず無料にしたのですが、その上何の感想もなしでは得られる事がなく重ねて損をすることになるので、どなたかあの後どのような話しが出たのか教えていただけるとありがたいです。私が気づいていない痛い指摘こそ私のためになるので、お時間が取れる方は、まとまっていなくてもいいので送っていただけるとありがたいです。
 お願いでした。

7/9 福井の中出さんから「Re:ドロオイ虫」
「胡桃」は「くるみ」と呼ぶんですね。恥ずかしながら今回知りました。

ドロオイを落とすと言う考えで、同じ事をしています。
私は胡桃でなく、希釈した木酢液を動噴と鉄砲ノズルで落とし回りました。
まるで、子供のころの遊びの水鉄砲と同じ感覚です。
結果は、2日後に彼らはすました顔(?)で以前と同じように葉っぱにいました。
今は、葉っぱに白い繭玉を作って成虫になろうとしています。
思うに、私の環境では化学肥料(即効性)を控えた方がいいような気がします。

胡桃が有効でしたら教えてください。

7/8 埼玉の後藤さんから「25羽の小人?」
埼玉県羽生市の後藤です。

6月終わりに田植えをしました。予定より1週間半遅れでした。
今年も昨年にひきつづきレンゲの種を見た後ハンマーナイフで砕き
水を入れて2週間おき再度ハンマーナイフで出てきた草を砕いて
田植えをしました。半不耕起というものでしょうか。
田植え機は通常の2条植えのもので。部分的にささりにくく
1/10くらいはあとで植えなおしていく感じなので
手植えよりは楽、といった程度のレベルでまだまだ工夫
の余地がたくさんあります。

部落の他の田圃より1ヶ月遅れの田植えによって昨年の経験より
水入れが楽なのと鴨が夜、飛来し集う場になることを知りました。
今年も同様で、今朝4時ころ見回ってきたところ1反に25羽の
鴨が来ていました。夜の間に勝手に鴨が田圃をかき回してくれる
のでなかなかありがたいことです。

小さい田圃をあまり大道具を使わずにしかも手間もできるだけかけずに
やる方法をみつけていくことがここ2、3年の課題と考えています。
(トラクターを盗賊団に盗まれたのはこの課題に行き着くためだったのかな)
除草剤を使っちゃえば楽なんでしょうが鴨たちやツバメが自分の田圃だけ
わんさとやってきているのをみるにつけ、ここはなんとかふんばりどころ
なんだろうなと田圃を歩き回っています。

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 羽生   雨読晴耕村舎       後藤雅浩
 ホームページhttp://www.cam.hi-ho.ne.jp/masa-goto
  生産物情報http://udokuseikoufan.seesaa.net/
 応援ページhttp://www.saikazokuteki.com/saikazoku_pages/goto.html

*********************************************
 

7/8 神奈川の笹村さんから「ソバカス抑草」
抑草であって、除草ではないのです。
草はそこそこ抑えればいい、稲しかないのは不自然に感じで、どうも。
 
それで、ソバカス抑草が成功しそうな予感がして、初年度の状況を、前回報告しました。3年はやって見ないと分からないと思っていますが、このやり方に、米ぬかと違う可能性を感じたのです。
喜んでしまい、まだまだ不確定な方法を、成功した。と書いて誤解した人がいたら、申し訳ありませんでした。
 
アチコチで、新しい田んぼばかり、耕作してきました。それで、米ぬかも試行錯誤しました。しかし、ソバカスは何か違う感じがします。
山下さんに言われるように、新しい田んぼでは、何がなにやら不明なことばかりです。
 
赤木さんが書かれているように、入れる有機物は何でも方法論を間違えなければ、可能性はあると言う点は同感です。
但し、それぞれに技術化するには、そう簡単なことではない。見えている人には、簡単なことなのでしょうが。
 
ソバカスのよいのは、撒きやすい。無料で手に入る。他に使い道がない。撒きやすいから、何度でも撒ける。田植えが終わり次第。水を入れながら、撒いてしまえる。2反5畝で1時間あれば出来た。その後は必要な時、30分で撒ける。風で流される。欠点でもあるが、風上から、水面に静かに撒いてやれば、簡単に作業が出来る。
 
水面を覆うために草の発芽、生育が抑えられる。地温が上がりにくいから、稲の生育にも良くないのだろう。初期1ヶ月、トロトロ層ができるまでは、稲の生育より、草抑え。と考えて辛抱しています。
 
土の変化を見ながら、トロトロ層になるように(これは私には技術化されていないので、そう祈りながら)撒いてゆく。繰り返し総量反100キロぐらい撒いても、臭くなる事はない。分解は早い。すぐにミジンコが大発生する。おたまじゃくしもどんどん増える。米糠は撒きすぎるとよくない。ソバカスは期間を延ばしながら、200キロぐらい入れても大丈夫な感じがする。必要に応じて何度も手を入れられると言う所がいい。
 
山下さん指摘の「そもそもコナギが少ない田んぼ、ではないのか。」これは全くその通りです。コナギが芝のように生える田んぼで、草を抑えるのは、心底容易ではありません。しかし、何度かは成功しています。冬水田んぼ、不耕起たんぼ、では結構成功率が高いです。米ぬかでも何度か成功したことはあります。何度かであって、技術とはとてもいえません。
 
そこで、ソバカスに変更し、作戦を練っています。来年はと言うか、この冬から、コナギですごい田んぼで、挑戦するつもりです。

7/7 やまちゃんから「塚本さんに触発されて」
少し前のことになりますが、神奈川の笹村さんの「ソバカス除草」を読んで、おもしろいと思った。
http://blog.goo.ne.jp/sasamuraailand/d/20070622
おもしろいと思いながら、気になることがありました。
それは「せっかく新しい田んぼではじめるのだから、新しい発想でやってみよう」という部分。
ソバカスで草が抑えられたのでなく、新しい田んぼは無手勝流でも雑草がまったく生えてこない場合があるからです。
ぼくの3年前から新しく借りて作っている田んぼは、冬の間に米ぬか200キロ(反あたり)入れて、
2〜3回代かきするだけで、持ち主が除草剤を振っていたときよりも雑草が少ない。
笹村さんに水を差すようですが、そういうこともあると思ったことでした。
 
塚本さんが菜の花除草を試みたところ、「すごい濁り水でこれじゃ雑草は生えないだろう」と言ってきたとき、
「どんな田んぼだ?」と聞いてみた。
塚本さんからの返事は「8年ほど休耕して野菜を作っていた」
「四六時中水を当てていないと持たない漏水田(ざる田)」と言うことでした。
お節介にも
「除草剤を使い続けてきた田んぼを引き受けたときは、苦労せずにすむことが多いよ」
「漏水がひどく、水がいつも動いている田んぼではコナギは生えにくいかもしれんよ」
と言いました。
 
家の裏にある1畝半の小さな田んぼ、
中学生のトライヤルウィークで紫黒米を手植えしているのですが、
強粘土の田んぼなのに毎年水持ちが悪くて、困っていました。
奥方が畦塗りをしたいという。
「畦シートの方が手軽なのに、何を今更めんどくさいことを、、、」と思いつつ、
渋々少しだけ協力して畦塗りをしました。
小生1,中学生2,奥方7くらいの仕事で畦塗りを終えました。
その田んぼ「ウソ〜」と言うくらい、ていねいな1回代かきだけで、今年は水持ちが良くなってしまったのです。
奥方は鼻高々です。
 
さて、その田んぼ雑草のことですが、
普段の年はヒエやらコナギがまんべんなく生えていたのですが、
今年はヒエがまったく生えなくて、コナギが芝生のようにびっしり生えています。
びっくりしています。
「うーん、コナギとヒエは好きなところが違うようだなあ」
「このことは、山梨の中野さんが言うてたなあ」
http://www2.ocn.ne.jp/~josonet/2007nen/2007-01.html
 
笹村さんに戻ります。
笹村さんが「足柄農の会」の実践をふまえて、
「米ぬか除草が効くのは、減水深が大きい田んぼだけでした」と言うようなことを報告されています。
このとき笹村さんの念頭にある雑草はコナギではなかったでしょうか?
とすれば(推測に推測を重ねてしまいますが)
米ぬかが効いたのではなくて、コナギが生えにくい田んぼにすぎなかったと言うことになってしまいます。
もう一つ、ブログに
「コナギが出てきている部分は、田んぼの畦の修復の為、代かきが深くなったところ。
又土が不足して深みになった部分のようだ。」
と書いてあります。
ここは、水持ちが良くなってコナギが好きな環境じゃなかろうか?
 
と言うようなことをつらつら考えているのですが、
というのも、わが田んぼ6枚あるうち、1枚を除いて近年ヒエが姿を消しつつあるのです。
だいぶ長くなってきましたので、続きはまた今度。

7/7 塚本さんから・平成19年のまとめ
以下、私の独断偏見の私見を書きます。

 今年は基本的にトロトロ層つくり+手押し除草機でした。面積が大きくなれば動力の除草機が必要でしょう。

○トロトロまたはふわふわ層つくり
  元肥に、有機質の肥料を散布。目安として窒素成分3キロ反当りか???(元肥の量をいろいろ探している最中です。)耕起しておく。水張りはその直後か、遅くとも3月に入ったらすぐに。今年、4月16日に湛水をはじめたらトロトロ層ができませんでした。水はたっぷり張る。特に3月からは季節風も穏やかになり、畦が砕ける心配もないのでどっさり張る。湛水をはじめたら絶対土を出したり、浅水にしない。私は田んぼの中へボカシを全く入れません。入れたことはありますが、大して効果らしきものがなかったので手間がかかるし止めました。

○手押し除草機
 除草機は、田植え後8日から20日にかけて掛けました。トロトロ層がないときは、できるだけ早く田植え後7日くらいには掛けていないと危ないでしょう。トロトロ層ができると、田植え後14日、20日と、効果のある期間が延びます。トロトロ層があれば、除草機を条間だけ1回通せばいいと思います。トロトロ層がないと、株間も除草機をどうにか掛ける必要があると思いますが、私の場合、こうなったら除草剤です。
 除草機を通して数日後、稲がシャキッとした感じに見えますが、気のせいか?数日後、最初なかったトロトロ層が少しできている気がするが、気のせいか?除草機を通した直後に、鶏糞の残り物をいい加減に撒いておいたらそこだけコナギの発生が少ないように感じた。これも気のせいか???田植え後の除草機押しは、なにかいい効果があるような気がしています・・・。

○除草機の使い方(案)
 田植え後除草機を入れるのは何かと大変です。そこで植え代を掻いてから除草機を入れて、それから田植えをしたらどうだろうと思っています。ヤンマー農機なら「すこやかローター」、三菱農機なら「まくらっこ」なるものが田植え機についていますが、それで土を混ぜてならしながら田植えしたら除草機の効果が出ないだろうか?と思っています。乗用の除草機ならもっと確実かもしれません。

○菜種すき込みの田んぼ
 水を入れっぱなしの砂地の漏水田30アールで試しました。7年ほど休耕して、ヒエだらけでした。確かにコナギが少ない。生えるのも遅い。ヒエもあるけど、少ない。コナギが少ないのは、休耕のせいもあるかもしれない。濁り水のせいかもしれない。漏水田で水が入りっぱなしのせいもあると思う。私のとこのどの田んぼも、水口あたりはコナギがほとんどなく、生えても田植え後20日くらいからちらほらです。水口に草が少ないのは酸素の多い水が流れるせいか?漏水田でも除草剤を使わない稲つくりができるとなれば、私にとっては新発見になります。
 もしそうなら、米糠散布は漏水田で効くという話は、もともと漏水田ではコナギが少ないということかも???

○無理はやめようと思うようになりました。。
 田植え後14日や20日くらいで、草にやられるか稲が勝つか判断できると思う。だめだと思ったら早めに除草剤を使えばいいと思う。草は何とか抑えたが、有機肥料を大量に追肥するのはきつい、間に合わないと思ったら化学肥料を入れています。有機質肥料を元肥に入れていると、かなりの速さで肥料がたまっているような気がする。あせらなくてもいいと思う。除草剤を使わない稲つくり、有機栽培のハードルは、私にはやはり高いと感じます。自分の能力に合わせて、取り組む面積や、今年はここまでという段階を決めていけばいいと思う。今までのところ、これでいけるという確実な話は極めて少なく、これが効くという話に飛びついて高価な機械や資材を買うのは危険だと思う。余裕のない私はすごく慎重になります。

○最後に
  今年は、私にとっていろいろと新しい発見があってよい年でした。まだ肥料の量が決められず、イモチが出ないか今びくびくしています。
 ちょっと早いですが、今年の報告を終わります。さようなら。

7/7 岡山の赤木さんから「塚本さんの菜の花」
赤木@菜の花です。

 塚本さんのお便りを読んで怖かったことがひとつ。
 トラクターで踏み込んでから3日後に荒代を掻かれています。コナギの発芽開始は
代掻きがスタートと覚えています。菜の花が倒されてから日数があまりにも短すぎる
ように思われます。せめてもう10日前には倒したいです。欲を言えば2週間前。その
間にじっくりと腐熟の準備ができて、代掻きと同時に一気に腐熟すると、私はにらん
でいます。
 もしそんなに早くては十分育たないのなら、もっと早く播種するとか、それさえ無
理なら麦類みたいな腐りやすい緑肥・軟弱緑肥がお奨めです。
 あまり菜の花にこだわらないで下さい。菜の花の言い出しっぺの私でさえ、今年の
菜の花は全体の50%程度になっています。

 ヒナゲシのちょろ出来の部分でも反当に換算して2トン。十分すぎるぐらい抑草し
ます。
アンジェリア(はぜり草)は土に還してからの具合がよく、田植時の支障は全くな
し。
クリムソンクローバーはすき込みにも再耕耘にもてこずらしてくれたが、補植に歩い
て足の感じがとてもいい。大量の有機物は瞬時に土を変えるね。
春の雑草の悪いところは反当1.7トン。でも草は生えない。
 代掻きの時10cmほどのヒエがちらほら見えていた田んぼが1枚ありました。補植に
回った時に何本か起き上がっていたので埋め込んでやりました。4ヘクの緑肥田にそ
れ以外の草は、今のところただの1本も見ることは出来ません。

 標高が高いほど、気温が低いほど、田植えが早いほど、腐熟し易い軟弱緑肥をお奨
めします。緑肥パワーを多くの人に実感していただきたいです。それも無理なら腐り
やすい有機物を代掻き前にドカンと振り込んでみてください。目を疑いたくなるぐら
い、奇声を発したくなるほど草が見当らなくなると思いますから。
 むろんそれぞれの地域にあわせたひとひねりは必要です。
 田植え後の米糠散布は私も何年もやりましたが、振るタイミングを逃し易く失敗の
連続でした。4ヘクも5ヘクも植えるときに、植えた直後に米糠散布なんかとてもじゃ
ないができるものではなかったです。植え終わってから振ったのではもう間に合わな
かった。

 今年の実験結果から考えると、米糠100kgを代掻き直前に振っておけばかなりいい
線で草を抑えると思うのだが。。。こんなこと考えていたら、また来年の課題が出来
てしまいます。田植え後に振ったのでは、泥の表面すなわち水中だけで腐りますが、
混ぜ込んでおくと泥の層全体で大半は腐りますから、水に与える影響が少なくカブト
エビや小動物に与えるインパクトが少ないと思います。今年の田んぼを見る限り、虫
たちは元気に泳いでくれてます。

 話し変って今年の2月に山口市で講演させていただきました。
その時ご夫婦でおいでになっていた方が、空き地に咲く西洋カラシナの種子をたくさ
ん採取されたらしい。既に2回我が家まで突然にお越しになりましたが、私はいつも
不在。7月10日に再再度やって来られます。こんどはゆっくりと田んぼでも見ながら
お話できそうです。すでに70歳を過ぎているらしいのですが熱心な人です。意気込み
に頭が下がります。
 また昨年ご尊父様と一緒においでになり、山口での講演も聞いてくださったのが、
先日仲間になられた下関市の川尻さんです。つながりの輪が広がるのが嬉しいです
ね。

 おこがましくも私の発案で、みのる産業が製作した「苗床均平機・クイックレベ
ラー」。現代農業4月号にも載っています。
ポット田植機を使っている人で、折衷苗代をやっている人にはお奨めです。
とにかく苗床がきれいに仕上がる。楽に早く仕事が済む。そしてきれいに生え揃う。
宣伝したって1円にもならないんだが、楽ができること請け合いです。苗床を叩いて
ベチャベチャにする手間が要らないし、並べた後上から押さえる作業も要らない。近
所の人も我が家のを使ってみて感心してたし、私の身内も使ってみて、とにかくラク
に早く終ってしまったのには驚いていた。
 1台が15万円と安くないけど、15年使えば1年が1万円だ。

 自然を愛し環境を考える百姓    赤木 歳通
 
7/7 大坪さんから「ドロオイ虫 追伸」
下呂市の大坪です
ドロオイを払い落とすのに胡桃の枝でとありましたが、私が使用したのは採ったばかりの生でした。次の日に田んぼでしぶとく残っていたドロオイを乾燥していた胡桃の枝で(葉っぱ)なでると、簡単に落ちました。乾燥して軽いし、竹竿にくくりつけて長い柄にすれば、竹ほうきよりも楽チンでした。

7/6 岐阜の大坪さんから「ドロオイ虫」
 下呂市の大坪です
私も追肥をしてからあっという間にドロオイ虫がひろがっていました。
追肥を振る時には気がつかなかったのですが。
現代農業の記事に胡桃の枝を10本程束ねて払い落とすと良いとありましたので、早速今日山から取ってきてもらって、払い落としたつもりでしたが落としきれず、ホームセンターにあった95円の竹ほうき(柄の長い)で払ったら、見事に落ちました。昔はこの方法で駆除していたそうです。柄が長いので10列づつブーンブーン振り回して田の中を歩いたわけですが、1反程ですから、女のか弱い腕でも1時間もかかりませんでした。近所のおばさんが面白そうに眺めていました。でもなぜ胡桃なのでしょうかねー。

7/6 岡山の林さんから「機械除草を終えました」
皆さん今晩は、
6/27に田植をした田圃の機械除草を7/5に終えました。かなり綺麗に植えていたので
すが見る影もありません。稲株がかなり倒れていますが根が付いていれば稲株が起き
上がって来るはずです。この程度でも大丈夫でしょう。この田圃より隣の田圃の方が
もっとひどい状態ですが、あまり過激に機械除草したので写真に撮るのがはばかられ
ました。やはりちょっと度が過ぎたかなという気もします。水深が深いとやはりこの
ような結果になるようです。横がけは一ヶ所だけやりましたが、まだやっていないと
ころは2回代かきの必要は無いでしょう。2haの除草にかかった時間は、延べ2日で
した。機械除草は今回はこれが最後で、後は特別なことがない限りもう田圃に入りま
せん。ひたすら畦草刈に専念です。反省点は、あと2日早く除草に入りたかったこと
です。早期に除草に入れれば、横がけの必要は無いようです。機械除草の利点は、攪
拌の効果で泥と水に酸素を送り込み、稲の発根を促すことにあります。ですから見た
目以上に稲の生育が加速します。
堀野さんのメールにもあるように、除草効果は田植から出来るだけ日が経過しないほ
うが効果が高いようです。泥が柔らかいうちに動かしてやると、効果はとても高いと
実感しています。田植直後から数日は泥を動かすのは機械除草やアイガモでも良い
し、鯉、フナ、カブトエビ、何でも良いのかもしれません。そして、それぞれ効果に
強弱があるとしても、除草の原理は共通です。カエルやオタマジャクシでさえ一枚の
田圃に数万匹も生息していれば除草効果があるのかもしれません。

林 正弘
岡山市

●塚本さんから「菜種すき込み田の報告」

菜種の花は大好評でした。実がついてからすき込みました。

6月3日 水を入れてタイヤで踏み込む。
  9日  荒しろ
  16日 植えしろ
  17日 田植え、ヒノヒカリ、坪50株植え、80グラム播き4葉
 
6月23日(田植え後6日です。)
       田んぼの水は黒く濁ったまま。このままいくと水中の草は生育できないのでは?
       
7月4日 (田植え後17日)
      漏水田で水は入れっぱなしで、田んぼの3分の1は透明な水で、水戸にかけて次第にチョコレート色の濁り。
      田植え後7日までは、田んぼ全体が黒く濁ったが、8日目以降から次第に水口から透明になっていった。
      
      コナギはちらほらあるが、大きくなるのが遅い気がする。ヒエはまあまああるので水を入れっぱなしで深水を維持。

      菜種のすき込みはコナギに有効。ヒエは出るが深水で大増殖は抑えられそう。少なくともこのざる田んぼでは、有効な手段。
      菜種の茎の中に稲が植わっている感じで大丈夫かいなと心配したが、こんなに草が少ないのかと驚いています。
      水が透明な水口の辺りも、水が動いているせいか草は少ないです。
      来年もまたやろうという気になる。
      

7/3 神奈川の細田さんから「コナギ対策報告」
NPO(アットマ)細田です。
 
今日コナギを拾って歩き最後の除草作業を終了したところです。
ほ場5a、田植え5月26日、55日畑苗3本手植え、米ぬか23日に15kg、27日に30kg撒布。
田植え10日後に手押し除草機一回押し、さらに2週間後に株間の手取り除草でコナギを水面に浮かせました。この時点でコナギはすでに5〜7葉に成長していたので、
根が田面に届き、再活着してしまいました。そこで、今日拾って歩いた次第です。
代掻きは昨年に続いて手作業で行ったため、クリーミーな仕上げにならず、数日に
わたって実施したため、初期発芽へのインパクトに欠けたようです。また、田植え後
のオーバーフローで米ぬかの流出もあり、効果も半減したものと思います。
赤木さんが成功された「非緑肥水田除草法」のノウハウ開示が今から楽しみです。
 
田植えからすでに5週間経過し葉令も10枚となり、幼穂形成期に差し掛かってます。
地元農家の奨めもあり硫酸カリ5kg、醗酵鶏糞30kg 施肥し幼穂の形成を促進し、
同時に倒伏対策もとったつもりです。
害虫の被害は、葉を袋状に囲い水面に浮かんでたり、葉が食害されてます。さらに
小型のバッタが部分的に発生したり、2〜5ミリの巻貝が水際の茎に張り付いてま
す。雑草はコナギの他にホタルイがわずか見られる程度で、田びえはありません。
品種「さとじまん」は出穂時期が8月15〜20日なので、分げつ25本確保とイモチ
病対策がこれからの課題です。
 
7/1 山口の川尻さんから「はじめまして」
  突然のメールで失礼します。
  岡山の赤木さんに紹介を受けメールさせていただきました山口県下関市の川尻と申します。
  技術も何もありませんが、是非、入会を希望します。よろしくお願いします。

  簡単に自己紹介をさせていただきます。

  氏      名  川尻正利(46歳)
  住   所  〒750-0311 山口県下関市菊川町上大野3-3
    家族構成  妻、子供2人(高2、中3の女の子)、両親 
 
  農業経営  水稲    約2ha
                 うち無農薬 40a
          繁殖牛   12頭
           
          以上の経営を両親とやっています。
 
●やまちゃんから
こちらこそ、どうぞよろしく。
新メンバーからのお便りと言うことで、川尻さんからの自己紹介を「HPの宅配便」と
してオープンにさせて貰ってよろしいでしょうか。
OKの時は、ご一報頂けるとありがたいです。
なお、ぼくに届くメールは原則「HPの宅配便」として転送されます。
非公開希望の時は、「私信」とか「オープン不可」などと書いて下さい。
ではよろしくね。

●川尻さんから
 早速の返信、ありがとうございます。
 掲載は結構ですが、正直、恥かしいですね。環境保全型農業は、少し取り組んでい
ますが、特に技術はなく、
 赤木先生にご教示いただいているのが現状です。その点をご理解いただいてのこと
であれば、よろしくお願いします。

7/1 広島の丸石さんから「その後の状況」
 赤木さんアドバイスありがとうございます。気にかけていただいて感謝です。
 
周囲の田んぼは干したり水を入れたりしていますが、私のところはどの田んぼも可能な限り
水深をとったままにしています。歩けば大量のガスがでるし、底はふわふわでこのまま台風で
も来れば穂も出ていない内に倒れるのではないかと心配するくらいです。
 
実は、苗は大きくなるし、レンゲは枯れないし、ということで1/3程度のレンゲは刈だしました。
田植え後はずっとにごっていたのですが、大雨でかなりの水が流出してからは濁りが少なく
なりました。今は底の土の面まで見える程度ですが浮き草で全面が覆われています。
畦の高さが低いので水深は8cm程度しかとれていません。ヒエは全く有りませんが、浮き草
をかき分けて見ると悲しいかなコナギ?
(小さいので私には良く分かりませんが、図鑑と比べたらよく似ています。10年以上水を入れて
いないのに水生雑草が生えるものですね)
がちらほら、悲しいかな、あります。ポット苗が足らなかったでレンゲの出来の少なかった
(半分くらい)隣の田んぼにはマット苗を植えています。この田んぼもポット苗を植えた田んぼと
同じく10年以上水を入れていないのに、水は全く濁りませんでした。
 
ところで、他にも10年以上水を入れていない田んぼ(雑草の量はレンゲと比べれば1/5もない)
で、植え代をかく直前に米糠を反当たり200kg程度入れた田んぼも大雨で水がかなりあふれ
出ましたが、今も底が見えないほど黒く濁っていて水口の近く以外は全く草は生えていません。
他の田んぼ(昨年まで稲を作っていた田んぼ)で米糠を入れた田んぼは、田植え直後は濁って
いましたが、今は濁りが無いか、かなり少なくなっています。
 
昨年は、全くこのような見方も作り方もしていないのでわけが分からないのですが、私の田んぼを
水をにごらせたり、藻を繁茂させたりできるような技術を何とか得たいと思います。
現在、手押しの除草機でまだ無農薬進行形ですが、問題はこれから先の山場をどう乗り越え
られるか、はたまた農薬に手を出して挫折するかワクワクです。
 
広島県廿日市市栗栖
丸石博文

7/1 やまちゃんから「本の紹介」
姫路市水族館の市川さんが解説を書いたりしている本(写真集)が出ました。
第1章は「タガメ」ですが、「タガメはなぜ卵をこわすのか?」など、写真付きで読むと迫力満点でした。
2520円は安いと思いました。
 
「今、絶滅の恐れがある水辺の生き物たち」
著者
:内山りゅう=写真、市川憲平ほか=解説
価格
:2,520円(本体 2,400円 +税) 
書籍コード
:62600
書籍サイズ
:AB変型判 168ページ
http://www.yamakei.co.jp/products/detail.php?id=62600
 

6/30 岡山の赤木さんから「抑草効果」
 毎度毎度の赤木@菜の花です。
発信が多いので少し遠慮気味に。
堀野先生もお元気そうで何よりです。
 
 さてと、今日の報告はノーベル賞もんだと自画自賛しているのだが、除草機で盛り
上がり稲の中耕効果なんぞ出ているところに誠に申し訳ない。
 
 菜の花、レンゲ、エンバク、ヒナゲシ等緑肥でコナギを抑える技術は、私の田んぼ
ではほぼ確立できた感があります。全国区にするにはまだまだ課題が多いようです。
 補植作業も終盤になってきましたが、今のところ草らしきものは一切見ておりませ
ん。

中でも特筆は緑肥が生育できない地域の抑草技術として、今年本格的に取り組んだの
が無緑肥抑草。合計17アールに、高温で殺した小麦と菜種油粕(ペレット状)でチャ
レンジしました。抑草に使った原理はひとえに有機酸による根や芽への障害です。そ
れと深水管理です。

小麦
 熱い湯にしっかり浸けて発芽能力を失ったものを、反当80kg散布。鳥に拾われない
ように、ロータリですぐ混ぜました。
 田植えの翌日菜種油粕ペレットを反当20kg振りました。これは予定外だったのです
が、コナギが生えたら怖いので意志に負けて振っちゃいました。
代掻きから8日後の29日現在、草は何も見当りません。

菜種油粕ペレット
 代掻き前に反当80kg散布。ペレットとは言うものの、水に触れたらあっという間に
溶けてしまいます。田植え翌日にこちらも菜種粕20kg振っちゃいました。代掻きから
数えて8日後の29日現在、まずもって草はなし。

 どちらの田んぼも春の雑草を生やさないために、何度も耕耘しておきました。
田植え後の菜種粕散布は必要だったのかどうかはわかりません。研究機関ならこんな
調査はわけないことですが、私の田んぼではコナギは困るので、安全な方に対処しま
す。
 くわしくは現代農業11月号に発表させてもらいます。

 菜の花緑肥からやがて湿害対策として小麦を導入し、エンバクを取り入れ、土手に
生えている西洋カラシナに手を出し、レンゲも傘下に治め、きれいどころのヒナゲ
シ、アンジェリア、クリムソンクローバー、食用野菜のナバナと幅広くやってきまし
た。7年かけてついに緑肥そのものさえ無い抑草技術まで進化してきました。

 ここまでくればもう十分だろう。今まで隠し立てした事は何も無いつもりです。皆
さん自由にどれでも使ってみて下さい。
 一時期除草機も押しました。米糠も振りました。籾酢液やクエン酸も撒きました。
泣き泣き家族総出で手取りもしてきました。
 心の中にはいつもありました。除草機を押さなくても、手で取らなくてもいいよう
な「除草剤を使わない稲つくり」があってもいいんじゃないかと。
 菜の花との出会いが全てを解決してくれました。今、その緑肥さえ使わない楽チン
抑草にたどり着いて感無量と言ったところです。

 来年につながる今年の緑肥総括は、抑草効果とは違った視点から切り込んでみた
い。
作業が一段落したらぼちぼちまとめてみます。
 その心は・・・・・・もっともっと楽チンがしたい。ただそれだけです。そこに進歩
がある。

 今回はちょっとええかっこうを書いちゃった。今夜の友は麦だ。麦もいいねぇ!
いや、原材料は糖蜜、トウモロコシが7割で、3割が麦や麦麹・米麹とパックの裏に書
いてある。
早い話がアメリカのトウモロコシを呑んでいるわけだ。。。。

 自然を愛し環境を考える百姓    赤木 歳通

●岡山の赤木さんから「たびたびどーもー」
赤木@菜の花です。
前回のメールにくっ付けるのを忘れていました。

 田植えが終って1週間後の様子を、虫の気持になって写してみました。
水ばっかり見えているのがすべて我が家の田んぼです。
このところ強い西風がよく吹いています。この風に乗ってやって来るウンカたちの目
にはこのように見えるのだと思います。
 どの田んぼの稲がおいしくて、クモやカエルの天敵から隠れ易いか。虫の気持にな
ればすぐわかることです。
 かくしてウンカどもは隣の田んぼに住民登録して定住してくれます。

麦が効いてきた百姓    赤木 歳通

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