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11/23 やまちゃんから「連日の登場です」
この2ヶ月程めちゃテンションが高い。
書くのにアドレナリンが出ていると言うより、テンションが高いせいだと思います。
先日も法事に呼ばれて、酒飲んでべらべらべらべらしゃべりまくっていました。
まあ、もうしばらくおつきあいください。
一月近く前、畑で中耕除草をしていたら、
「山下さんは、ネギ泥棒にあっていませんか?」と、おばさんに話しかけられました。
「5月に岩津ネギの苗を、畳2〜3枚分程取られたけど、それからは盗まれていないように思います。
もしかして、あの時腹が立って、立て看板を作って張りだしたのが効いてくれているのかもしれません」
どうやら、ネギ泥棒が横行していて、この畑も、あの畑も、そしてあっちの畑も盗まれているらしい。
みんな家庭菜園的(自給的)に作っている畑で、
盗まれる量も、自分ちだけで使うにしては多すぎる量だそうです。
大きい足跡と小さい足跡が残っているそうです。
おばさんは「見つけたら、とっちめて2〜3万円請求してやろうと思っている」と話していました。
野菜どろぼーは、今に始まったことではないのです。
ここ近年、ジャガイモを取られた、タマネギを取られた、、、その話でもちきりです。
自治会にも相談があったのですが、対策言うてもなあと言うことで、おしまいになっていました。
もちろん警察にも被害届が出ていて、お巡りさんもしょっちゅう見回りをしてくれているみたい。
ぼくの親しいおばさんが言います。
「網を張ったんやで、そしたらその網を切って野菜を取っていくんや。
もう野菜を作るのをやめようかと思うんやけど、やめたら直に竹林になってしまうしなあ。
この間も、お巡りさんが見回りに来てくれていて、うちの父ちゃんが職務尋問におうたんや。
わしはこの畑の主やというても信用してくれんでな、携帯で私が呼び出されて、
あほ、この人は私の父ちゃんやないかと怒ったんや」
その話を聞いて、ぼくら夫婦はげらげら笑いが止まりませんでした。
そのおばちゃん曰く、
「この間もな、○○さんが椎茸のほだ場で泥棒を見つけて追いかけたんや。
山の方に逃げたから、きっとこっちにおりてくるに違いないと待ち伏せしとったんや。
案の定、鉢合わせになってな、村中に聞こえるような大声で怒鳴りあってたんや。
私もなあ、何とかとっちめてやりたいと日に3回4回と畑に行ってみるんやけどなあ」
「おばちゃん、それ止めとき、へたに居直られたら怖いで」
ということで、知恵を絞ったのが添付の写真の看板です。
今年から自治会の役員になっています。
「もう年やし観念せなあかんかな」と思って引き受けました。
「ただし、つきあい悪いで、カラオケもゴルフもいかへんで」と引き受けました。
ただ飲み会にはまあまあの出席率で参加していて、
先日の飲み会の時に、看板の話をしてみました。
自治会長も農区長も、
「それおもしろそうや、プリントしてみんなに配るようにしてもええなあ」と、乗り気でした。
「いや、ほんまはねえ、プリントするより、一人ひとりが自分のことばで書いて、張り出す方がおもしろいんやけどねえ」
「まさのりちゃん(笑)、あんたは文章書けるかもしれへんけど、苦手な人も多いんや」
「そら、そうです」
そこまで話が進んで、今日はここらで話を止めておく方がいいと思って、自分の席に戻りました。
そしたら、とんちんかんな奴がおって、声をかけてきました。
そしてぼくと問答になりました。
その問答の中味を紹介すると、ぼくの品格が落ちるので(笑)止めときますが、
それは、ちょうど飲み会が始まって2時間たった頃でした。
「さあ、今日はここまでにしょうか」と声がかかり、お開きになりました。
次の自治会の役員会の時、本来ならその看板のことがテーマになってもおかしくなかったのですが、
(見本を書いて見せていましたから)
配慮があったのでしょう、話題に上りませんでした。
ぼくも強いて、求めません。
そこで、テンションが高くなって(笑)
「そうや、いっぱい書きまくって、欲しい人がいたら1枚実費200円で売ったろう」
ということに相成ったわけです。
わが奥方はいさめます。
「父ちゃんなあ、あんた一人が走って後振り向いたら誰もおらへんかったと言うこと良くあるやろ、
もうちょっと待っとき、ゆっくりやった方がええ」
「うんにゃ、今回は確信がある。鉄は熱いうちに打った方がええんや。
高見の見物でいてくれ、人に言われたら、
うちの父ちゃん、看板屋になってしもうたんや、往生しまっせ、と言うといたらええんや」
まだ書いたのは7枚ですが、1枚1枚文章を少しずつ変えて、
犬の散歩中に、看板の見学ツワーが楽しめるようなしかけになっています(笑)
村の人が危害にあったら困る?野菜ドロボーがいなくなってくれたらうれしい?
そんな正義感や親切心でやっているのではありません。
「野菜ドロボー」と言わず「無断で農作業」と言い換えたぼくの発想が気にいっているのです。
ドロボーつかまえても、開き直られたらおしまいです。
警察がつかまえても、1000円2000円では立件できません。注意しておしまいです。
外部には出てきません。
自分の着想が、楽しくて、楽しくて、遊んでいるのです。
直売所で、万引に出くわしても、「あんた、万引きしたやろ」なんて、とても言えません。
「いくら買ってくださったのですか?」と声をかけます。
名前と電話番号を聞いて、
「まことに恐れ入りますが、今後うちの店をご利用することご遠慮願えませんか」と言います。
それで、被害額はぐんと減ります。
この看板の波及効果で、万引が減ってくれないかと、心ひそかに期待しています。(笑)
11/22 やまちゃんから「春菊の霜対策」
急に寒くなりました。今朝の最低気温が姫路で3度。
奈良は2,8度で、初霜、初氷が張ったそうです。
昨日、もしかしてやばいかもと大きくなった春菊にトンネルしてベルツーキをかけておきました。
ベルツーキとは、PVA(ポリビニールアルコール?)の厚手のタフベルみたいなやつで、
10数年前に夏野菜の育苗用に購入したものです。
今では、製造中止になっています。
少し前に「不織布+防虫ネットのトンネルはどうだろう」と書いたのは、
「霜が降りる」というから、霜とはどんな大きさをしてるのかな、
防虫ネットの網目より大きかったら、防げへんやろかと思ったからでした。
でもネットで調べてみたら、wikipediaによると、
「空気と接触している物体の表面の温度が霜点(温度が0℃以下のときの露点のこと)よりも低くなると、空気中の水蒸気が昇華し、物体の表面から針状の氷の結晶として伸びる。この結晶のこと、あるいはこの現象自体を霜と言う。温度が上昇し融点よりも高くなると氷が融解して水滴となる。」
らしい。
なんじゃこれは、思惑とまったく違うではないか、
こりゃ、防虫ネットではあかんわ、と作戦を練りなおした次第です。
防霜対策の資材の選び方は、放射冷却や通気性、資材の長波放射透過率など、
なかなか奥が深そう。詳しくは下記のページを見てみてください。
タフベルの値段を調べてみたら、もう製造中止で、ベタロンという商品名で生まれ変わったようですが、
めちゃくちゃ高くなっています。ベルツーキの当時の値段より高くなっています。
手が出る値段じゃない。おまけに耐久性がない。
10数年前に買ったベルツーキが健在なのに、その後に買ったタフベルはボロボロ。
敬愛する普及員の大西さんに聞いたら、
露地の春菊は、ベルツーキのトンネルでも無理だと思うよといわれるので、
しようがない、その下に不織布をベタがけしても徒長しない寒さになってきたら、
不織布の毛布を敷いてやることにしよう。
ベルツーキがいよいよボロボロになったら、その時は、
「ひだまり」という不織布(240センチ×200メートル)を3年前に奮発して購入しているので、
いちばん安物の長繊維不織布のベタがけ+ひだまりのトンネルでいくことにしようと思っています。
11/18 広島の菅野さんから「RE豆類の育苗用土について」
ご無沙汰してます。広島の菅野です。
今年は「現代農業」に載っていた岩澤信夫氏の大豆の超多収栽培に挑戦しましたが、育苗段階で見事に失敗してしまいました。土中緑化→摘心→断根→さし木までは順調。しめしめと思っていたところ、さし木した苗がどんどん枯れてというか、腐って行くではありませんか。結局100本あまりの苗が全滅してしまいました。岩澤氏の本を借りて読んでもみましたがその原因がわかりませんでした。ただ、なんとなく育苗用土に問題があるのかなとは思っていました。豆類の育苗用土に肥料分があってはいけないというのは勉強不足でまったく知りませんでした。使った土は市販の稲の育苗土でした。鹿沼土あたりがよいのでしょうか。来年はリベンジです。なお、この方法を試みられておられる方がいらっしゃれば、お知恵を拝借したいと存じます。
11/17 福島の東山さんから「豆類の育苗用土について」
豆類の育苗用土にコヤシっ気のある土が良くないというのは、私の場合は経験的に
知ったものですが、それほど前でない(といいながら、何年前だか忘れてしまいまし
たが‥‥‥)「現代農業」にその理由が解説されていました。確か、「豆は発芽の際
大量に給水するので、肥料分の多く溶け込んだ水では浸透圧の関係で、正常に細胞が
発芽に向けた活動ができない」といったものだったと記憶しています。まあ、青菜に
塩の理屈でしょう。ただ、この説明には若干の疑問もあります。私の育苗用土で、や
はり米ヌカを発酵させて作るときがありますが(一度使った用土の再生の場合と、稲
用の育苗培土=草を1本も生やしたくない場合)、前に一度EC(EC=Electric
Conductivity=電気伝導度〜電解質の量に比例)メーターで測ったところ、ほとんど
電気伝導度が0でした。ということは、浸透圧の原因になるイオンがほとんど溶けて
いない状態(これまた不思議ですが、ほとんど微生物のエサになっているのかな?)
ということで、豆には問題ないはずですが、やはり豆類には不向きでした。ホントに
不思議です。だれかこの謎解きしてくれる方はいないでしょうか?
じぷしい農園 東山広幸
ついでに、私の定植ホウレンソウ(収穫期)と、仮植玉ねぎ苗の写真をつけておきます。
11/16 やまちゃんから「東山さん、ゴメン」
現代農業4月号の東山さんの育苗の記事はちゃんと読んでいました。
そしてそのことも憶えていながら、
(でも、中味はすっかり忘れていて、、、、年です、ほんと物忘れが早い(笑))
東山さんなら、ぶつければ何か返ってくるはずだと、厚かましくも、質問を書いてしまいました。
でも、やっぱり書いてよかった。
エンドウ類に、肥えけがしっかりある、他の野菜と同じ培土を使っていました。
なるほどねえ、目から鱗でした。
さて、ちなみに僕の育苗培土は、3〜5年ほど野積みして腐熟させたもみ殻が主体です。
それに畑の土と、圧縮ピートモス70リットル、まじない程度に卵殻、
それと米ぬかを混ぜ合わせて発酵させたものを使っています。
先日仕込んで、発酵が終わったばかりですが、たぶん体積は500リットル位はあると思います。
チッソ成分はいつも、いい加減ですが、エンドウ類以外ははずれがないようです。
ピートモスは、友人の大村さんが、
「ピートモスをたくさん使うと、夏場の育苗でも、朝一回の水やりですみますよ」
と、教えてくれたので、使っています。
大村さんの話を聞くと、もっとピートモスを使った方がいいようですが、
けちなので、70リットル一袋しか使っていません。
この8月〜10月は、播種前に特別にピートモスを混ぜ合わせて(増量して)秋冬野菜の種まきをしました。
貼付の写真は、作り終わった育苗培土の山です。
手前のタンクなどに、保管して3年程使います。
タンクの上に小さく映っているのは、定植の時の七つ道具のひとつ、食卓用フォークです。
昨日書き忘れたので、今日写真に撮り直したのですが、
ものによっては、このフォークをトレイの苗に突き刺して、苗を抜き、定植穴に落とし入れます。
根鉢の形成が悪い時などにも使います。
写りが悪いので、フォークだけの写真も貼付しておきます。
11/16 福島の東山さんから「Re野菜苗の定植法について」
東山です。
予想に反して220穴のペーパーポット(ミニポット)です。プラグトレイは試してみたことはありませんが、知人が苗を押し出すのに時間がかかって、とてもやっていられないということで、またペーパーポットに戻ったということがあります。また、根鉢がしっかりした野菜の苗は植えやすそうですが、根張りの悪い苗は崩れて植えにくそうなので、私としては、ペーパーポット代はかかっても、土が余計に必要でも(土が余計に要るということは、苗にとって悪いとは言えないと思います)作業性の関係でペーパーポットを利用しています(セルトレイの達人はセルトレイのほうが全体経済的に有利だと思います)。詳しくは「現代農業」の4月号に書いたのですが、発売直後に東日本大震災があって、あまり読まれていないかもしれません。原発事故関係以外では一番気張って書いた文章なのに残念です。
「莫大な苗」と書かれていますが、配達による販売が中心なので、せいぜい1万本前後ぐらいしか植えないので、あまり参考にならないと思いますが、穴あきマルチに、折れたスコップの木柄の先を尖らせたもので穴を開け定植します(ネギ類の場合は仮植)。だいたい1箱220穴で25分ぐらいかかります。育苗用土は冬のうちに肥料袋に150袋ぐらい作り置きしておきます(黒土+モミガラ堆肥+クンタン+グアノなど)。植えずにあまった苗などは土だけ回収して、米ぬかを混ぜて発酵させ、再利用しています。
ちなみに春菊などは根鉢がしっかりしないので、箱に筋蒔きして、1本ずつ穴に定植しています。チンゲンサイも同じようにすることがあります。1本ずつ植えるものはこの方法が1番簡単かもしれません。栽植密度はマルチの種類を変えることで調整しています。
エンドウの育苗は古タネを蒔いて失敗することはありますが(エンドウは寿命が長いので、3年ぐらい使うこともある)、過湿で失敗した経験はありません。私の場合、エンドウもペーパーポット(72穴)に川砂とクンタンを混ぜただけの育苗用土を使って蒔いていますが、タネが悪くない限りたいてい出ます。以前はコヤシっ気のある土に蒔いて失敗したことはあります。豆に肥えた土は絶対だめなので、豆専用の培土を用意してあります。
参考になったかどうか分かりませんが、後ほど関連の写真を送りたいと思います。
じぷしい農園 東山広幸
11/15 やまちゃんから「けずっ太郎でうれしい発見」
どうも書くと言う行為で、アドレナリンが出ることもあるらしい。(笑)
連日ですが、今日も含めてもう2〜3回おつきあいください。
少し前にホウレンソウの除草について悩みを書いたことがありますが、
3日前に、これ以上放置したらあとあと困るぞというタイミングでけずっ太郎を入れました。
葉数が4〜5枚?草丈が6〜7センチくらいかな?
今年は雨が多くて、発芽が揃ってしばらくしてけずっ太郎で中耕除草したのですが、
土に湿りがあるため、雑草はほとんど再生復活していました。
けずっ太郎の弱点は、1回だけ削っただけでは、雑草が復活してしまうことが多いことです。
削られた雑草の根のまわりに土が付着しているので、よほど畑が乾燥していないと、再生してしまうのです。
それに対する対策は、2〜3回こすって土をほぐすか、ギザギザ歯の方を使って根を引っこ抜くようにするか、
最近携帯のカウントダウンタイマーという機能を使うことをおぼえて、
例えば30分タイマーをかけて中耕をはじめたり、60分タイマーをかけて土寄せをしたりすることがあります。
今まで通り、1〜2センチの厚みで土を削るようにけずっ太郎を使っていましたら、
30分で約100メートル除草が出来ました。
(株元を削っていった長さです。だから条間の能率で言えば50メートルと言うことになります)
作業しながら、ちょっと待てよと、三角鍬で土を削らず、雑草を根際から刈り取る(削りとる)方法を思い出しました。
2〜3センチに伸びた雑草を、けずっ太郎を土の中に潜り込ませずに、土の表面を滑らすように使ってみたのです。
雑草は、見事に根際から削り取られていきます。
負荷がかからない分、作業がスイスイ進みました。
倍とは行かないまでも、数十%アップの効率の良さでした。
けずっ太郎で土をスライスすることで、ホウレンソウの根回りに空気を入れるという良さはなくなりますが、
この効率の良さは快感でした。それに雑草が復活する心配がありません。
けずっ太郎について、我田引水ですが、ちょっとだけ自慢話をさせてください。
4〜5年前に、社長と専務が「けずっ太郎スリム」と「中耕くわ もん太」の試作品を持ってわが農園を訪ねてきてくれました。
狭い刃の幅の鍬は「○○花子」という名前にしようと思っていると話されました。
ぼくは
「けずっ太郎というのが、よく売れているのだから、けずっ太郎スリムという名前の方がいいと思いますよ。
中耕鍬の方は、けずっ太郎ミニという名前にされたらいかがでしょう」
と言いました。
その提案は半分受け入れられて、「けずっ太郎スリム」で発売されました。
(中耕鍬の方は、岡山の香西さんのニンジン除草器もモデルに(ヒントにして)作られたものでした。)
最近「けずっ太郎ジャンボ」言うのが、新発売されたようです。
僕なら「けずっ太郎ワイド」という名前にしたかったなあ。(笑)
それはさておき、ホウレンソウの除草の時、「けずっ太郎スリム」を使いました。
アールの角度が「けずっ太郎」よりも直角に近いからで、より株際までねらうことが出来るからです。
そうだ、製造元「どうかん」に「けずっ太郎シャープ」というのを作ってくれないか、頼んでみよう。
イメージ的には「中耕くわ もん太」に長い柄が付いたやつです。
ホウレンソウの中耕除草でもう一つ気づきがありました。
種まきの時、密植せずに出来る限りうすまきすることです。
うす撒きすることによって、除草もしやすいし、ホウレンソウの生長も早いので雑草に負けることが少なくなります。
僕は播種器「ごんべえ」を使っていますが、
かつては6ミリのすじまきベルトを使って、1穴2〜3粒播きにしていました。
去年から、4,5ミリまたは5ミリの穴径のベルトを使って、出来るだけ1粒播きにするようにしています。
株間は4,5センチくらいの設定ですが、スリップするみたいで実際はもう少し株間が狭くなっているように思います。
(うんにゃ、スリップしたら株間は逆に広くなるのか)
まあ、それはともかく、僕の「ごんべえ」は4種類の株間設定が出来るようになっています。
すじ蒔きで3センチ、4,5センチ、6センチ、9センチくらいです、たしか。
(株間設定を変更できない「ごんべえ」もありますので、要注意です。)
3センチや4,5センチの設定にすると、ベルトの回転が目が回る程早くなって、
ゆっくりゆっくり播種器を押すようにしないと、
4,5センチの穴径のベルトでは、種を広い損ねる確率が高くなってしまいます。
ごんべえの他にも、各社いろんな播種器が出ていますが、
そして、ごんべえよりどうも性能が上のようだと思っているのですが、
僕がごんべえで気に入っているのは、種がベルトに乗って上に出てくるので、
どの程度の量の種が播種されていってるか、目に見えるところです。
他のタイプの播種器は、道具本体の下に播種穴(播種ドラム)があるので、
どれだけ種まきされているのか、見えません。
11/14 やまちゃんから「野菜苗の定植法について」
唐澤さん、ありがとう。
僕の施肥パターンは、おっしゃるように井原さんのへの字よりも、どちらかというと水平肥効です。
後半まで肥効が持続するよう、そんな気持ちを持っています。
ただ、チッソそのものはそんなに多くしないで、刈り取り時期には黄化するように心がけています。
今年も、葉っぱはきれいな熟れ色をしていました。
ただ、今年の施肥が、今年のお天気にきっと合っていなかったのだろうなと思っています。
でも、結果論になるけど、じゃあどうすればよかったのかなと言うことがちんぷんかんぷんなんです。
さて、少し前になりますが、「東山さんに異議あり」なんて、威勢のいいことを書いて、
肝腎の東山さんに聞いてみたいことを書き忘れてました。
聞いてみたいなと思っていたのは、莫大な苗をどんな風に定植しているんだろう、ということでした。
たぶんセル苗ですよね。
少し長くなりますが、僕の野菜の苗作りと、その定植方法の試行錯誤をふり返ってみます。
主に128のセルトレイで、キャベツ、ハクサイ、ブロッコリー、秋キウリなどは72穴のトレイを使っています。
キャベツなど、去年、おとどしと冷床育苗(直まき育苗)をやってみたのですが、
移植に手間がかかりすぎて、音を上げて、今年は途中までペーパーポットを復活して育苗しました。
だけど、ペーパーポットだと培土の量がばかにならないので、
途中からちょっと特殊なセルトレイを使うように変更しました。
この72穴のトレイは、気に入っていて10年程前から使っています。
20ヶ購入して、ボロボロになりかけていたので、新たに購入しようとしたら、
1箱(100枚)単位でないと送ってくれません。送料や送金手数料を入れて18000円。
去年うーんと悩んで購入を見送ったのですが、
今年やっぱりペーパーポットはやっとれんと、思い切って購入しました。
貼付の写真の赤い棒は、植え穴あけ器です。
角材を削ったもので、苗をポトンと入れるだけでほぼ密着してくれます。
その右の緑の道具は、128穴トレイ苗の植え穴あけ器です。
そしてその右は、テレビのケーブルを切ったものですが、セルトレイの底から苗を押し出す道具です。
今は、たいてい「ネギロケット」という道具を使っています。
22ミリの太さのロケットが、僕の128穴セルトレイにぴったりなのです。
ロータリーで耕起した直後が、雑草も退治されて、いちばん穴が崩れにくく、
だいたいは、そのタイミングで定植しています。
ポトンポトン落とし込んで、ジョロで上から強めに散水すると、まわりの土が崩れて、うまく密着してくれます。
ロケット(棒)の数は13本。13という数はおもしろい数字ですね。
ネギは穴全部に植え込みますが、春菊、チンゲンサイ、サラダ水菜などは1穴おき。
サニーレタス、水菜、菜の花などは2穴おき。
3穴おきも何かあったかな??いずれにしても、13という数はぴったしかんかんです。
この方式にたどりつくまで、10数年かかりました。
近くに同じスタイルでやっている人がまったくいないので、手探りでここまで来ました。
教えてもらったのは、セル苗はどぼんと水に漬けると滑りがよくなって抜けやすいよというような、
初歩中の初歩のことだけ。
覆土も、ある時ヤンマー製の培土を見る機会があって、バーミュキュライトを使っていて、
そりゃ簡単だと使い始めたような始末でした。
今思案していることは、もう一度貼付の写真を見てください。
バックに水稲の苗箱が映っているでしょう。
セルトレイの置き台に使っているのですが、
今年エンドウ類の育苗に72穴のCSプラグトレイを使って、大失敗したのです。
フランス大莢エンドウはまずまずの発芽率だったのですが、スナップエンドウは五分の四、
グリーンピースに至っては、大半が発芽せず腐ってしまいました。
その原因は、底面灌水して、たっぷり飽和状態以上に吸水させたことだろうと思っています。
このやり方は、大豆のヘソ横播き方法を「現代農業」誌に書いた篠山産業高校の先生に教わったのですが、
大豆に比べて、エンドウ類は糖分が高いので腐りやすいのだろうと思います。
それと、その先生、トレイは排水をよくするため、金網の上に置くと言われていました。
そんなこんなで、気がついたのが、僕の使っている水稲育苗箱は、穴は開いているけど、小さい。
教科書には、根鉢の形成をよくするため、育苗箱の下に空間を作るようにしなさいと書いています。
僕もパイプなど置いて空間を作るようにしているのだけど、
育苗箱の穴が小さいので、排水性がよくないのでは?と思い始めました。
この冬の間に、ドリルで強度が損なわれない程度に穴を大きくしてやろうかなと思い始めてます。
以上です。
東山さん、長々と馬の小便のように書いてしまいましたが、
東山さんのやり方や感想など教えて頂けるとありがたいです。
11/14 長野の唐澤さんから「Re今年の稲作の?」
長野 唐澤です。
やまちゃんから「今年の稲作の?」のヒントなるかどうか分かりませんが
以前私が失敗した事例を書きます。
疎植を始めた頃、薄井勝利氏の提唱するドカン肥えを鶏糞でN=6.2kg
入れた田んぼが刈り取り時期になっても止め葉は青いまま、水を切っても
なかなか黄色くなってくれず、周りの田んぼは9月の末に稲刈が
終わっているのに10月初旬でも葉はまだ黄色くならない状態でしたが
刈り取りをすることにしました。
それを観た近くの爺さんに言われたことを書きます。
<イネは出穂から35日もすれば水があっても黄色くなって登熟してくるのが
本来だが肥料がありすぎると登熟せんでいつまでも青い状態が続く。
昔、レンゲを作って牛の餌にしていた頃も同じような田んぼがあったと
また、稲は日長を感知して登熟して来るからそれに合わせた肥効を
考えんとだめだ。>と言うものです。
この田んぼの籾摺りをした時も死稲に似た青米が非常に多かったことを
覚えています。
当時は井原さんの稲作や薄井さんの稲作など何でも取り入れてやってましたので
結構無鉄砲な作り方をしていて失敗もその分多かったです。
11/12 兵庫の藤田さんから「週末マイ田んぼ」
加古川で週末マイ田んぼを楽しんでいる藤田です。
実施面積は2枚で1反6畝やっています。
無肥料無農薬で手植え、機械(田車)&手取りの除草です。
まず6畝の田んぼの話をします。
今年は家族の協力もあり、除草が順調にでき分けつも30本前後ありました(トヨサト 36×36p間隔)
稲刈り、天日干しで、玄米収量が210kgありました。
反収で言うと350kgで6俵弱でしょうか。
なぁんだ少ないじゃないかと思われでしょうが、この田んぼでは11年目にして最高記録でして
今までの最高は150kgでした。(ただのヘタクソなのですが…)
それはそれで満足なのですが、問題は未熟米の量でして、30kg袋一杯ありました。
稲刈り前の台風で、2割ほどコケてしまい一部穂先が地面について芽を出していたので
予定よりも1?2週間早めの稲刈りでした。
倒れていなかったらもう少し収量があったかもしれないのですが、地元の八幡さんにお参りして始めた今年の稲作なので
欲張った気持ちを出さず、感謝して戴きます。
もう一枚の一反の田んぼは稲刈りは済んだものの、毎週末のあいにくの天気でまだ稲木にかかったままです。
今日人に頼んで水分を計ってもらったら18%とのこと、明日も天気はよいものの結局脱穀を来週まで伸ばすことにしました。
こちらの田んぼも全体平均で30?40本ほどの分けつがありましたし、稲木の数も一番多かった年より2?3本多く使いました。
おそらく生涯最高記録の収量だと思われますが、こちらも2割ほどこけましたし、先の未熟米の事を考えるとちょっと心配しています。
でもこれも嬉しい悲鳴なのですが。
ところでこの一反の田んぼ、昨年はクログワイが大発生し、泣きそうなくらいの収量でした。
それが今年は、浅耕、水をためた土を練らない2回代かき、深水(10cm弱)でトロトロ層が成功しヒエ、コナギはほとんど姿を見せなかったのですが、
クログワイまでほとんど姿を見せませんでした。
中干ししてからはちらほら姿を見かけましたが、ハッキリ言って生えていないのと同じです(草に慣れてる人間からすればですが)
原因はわかりません。
6畝の田んぼはしっかりと生えましたから。
今年その田んぼの除草中に大きなクサガメを2匹見かけましたが、亀が芋っこを食べてくれたのでしょうか?
どなたか何かお気づきの方おられませんか?
藤田
昌裕
11/11 「木津高校農業のなばです」
山下様
ずいぶんとROM状態でした。
山下さんの今年の稲作を拝見しまったく同じ状況なので驚きました。
私の学校農場では 11年来除草剤をはじめとした化学農薬を使用していません。
品種は「みつひかり」2005です。
除草は、機械式で、農文協の現代農業で紹介されたハウススプリングを
使用した手作り除草機です。
定植後7日以内に引きづり回し、その後3〜5日おきに2回引きづります。
3回しっかり行うとほとんどヒエの被害はなくなりました。
例年、米選機から落ちる小米は5%前後だったのですが今年は10%程度と倍増しました。
ただ、食味は昨年よりおいしいようで売り切れました。
今年は、製品の玄米重で、10aあたりで言うと488kgでした。
無農薬などを標榜し取り組みはじめた10年前は内外とも冷たい目があ
りましたが今となればそれが当たり前のようになったのが信じられません。初めの生徒達には辛い思いをさせました。
今は、多くの生徒が希望してくれます。
感謝しなくてはいけませんね。
これからも多くの情報を発信して頂けますようにお願いします。
京都府立木津高校 農業科 那波
11/10 やまちゃんから「野菜で今思案していること(その1)」
立て続けに、今思案していることを書きます。
ヒントになるようなことがあれば、教えてください。
その前に余談ですが、ダイコンについて。
「村一番」という品種があって、近所の種屋さんが勧めてくれて、数年前から作っています。
超晩抽性というのが売りで、10月末か11月はじめに播種すれば、
市場でダイコンが品薄になる3月に収穫できます。
黒マルチをして20〜25センチおきに5〜6センチの穴をあけて、
1穴2粒まき、間引きせずに大きくなってきたのから、間引き的に収穫。
最初はミニサイズなので1本50円。飛ぶように売れていきました。
肉質が柔らかで、煮るととろけるようにやわらかいのです。
わが直売所では、お客さんがその味を覚えてくれて、「村一番」という名で通るようになってきています。
韓国系のダイコンだとお客さんに説明していましたが、どうも採種地が韓国というだけかもしれません。
11月2〜3日に播種したのが、今マルチの穴の中で双葉状態です。
雑草も負けじと芽を出してきています。
それをじーっと眺めていて、この雑草抜くよりも土寄せ的に砂を入れる方が簡単かもと思い始めました。
ニンニクや極早生タマネギのマルチ栽培でやっている例の方式です。
海砂は、近所の建材店に行けば、軽トラのタイヤが悲鳴を上げるくらい積んでくれて、1500円。
雑草処理とのかねあいがむずかしく、かけたりはずしたりの手間がめんどくさいので、
これまで不織布をはおらずにやってきていましたが、
砂入れで雑草が抑えられれば、安心して不織布をベタがけすることが出来ます。
うん、これはいいかも。
さて、本題です。
今思案しているのは、春菊の霜対策です。
春菊は128のセルトレイに3〜4粒ずつ播種して、育苗して定植しています。
ハウスがないので露地栽培ですが、毎年霜に悩まされています。
とにかく春菊は、霜に弱いのです。
霜に当たって、葉先が枯れると商品価値がなくなってしまいます。
長繊維不織布(パオパオなど)をかけている程度では、きつい霜が降りるとやられてしまいます。
2重がけにすると、まあまあ大丈夫(たしか?)。
だけど2重がけというのは、けっこう保温力が強くて、ぽかぽか陽気が続くとすぐ大きくなってしまうのです。
時期をずらして何回も種まきしているのですが、冬の間切らさず春菊を収穫したいのです。
手持ちの1ミリ目合いの防虫ネット(トンネル)+長繊維不織布というのはどうかなあ?
防虫ネットには防霜効果はないのかなあ?
その中で不織布のベタがけかなあ?
とてもマイナーな「思案」でした。
11/8 やまちゃんから・お断り・
OCNが迷惑メールの大量送付を受けて、それを流してしまい、他のサーバーから拒否されたり、
受信制限を受けたりしているようです。
ごちゃごちゃ要領の得ない対応をするので「上司を電話に出せ」とねじ込んだら、事情を教えてくれました。
ある友人対するメールが受信拒否されたり、
また140名程を一括送信すると、too menny(?多すぎる)というメッセージが出て、送信拒否されます。
40件以下に縮小して、送信すれば大丈夫らしいです。
よって、「HPの宅配便」にメンバーを40人以下ずつに分割して送信するようにしました。
もしかしたら、個別に受信拒否される場合があるかもしれません。
「ただ今対策を採り続けているところです」とのことですが、
先の見通しはわからないそうです。(笑)
原発をはじめとして、最近いろんなところで足元のもろさを感じます。
しきり直しをしないとあかんのやなあと思うのですが、、、、
ぼやいてばかりいないで、足元からしこしこ、粘らないとね。
娘たちの世代のことを考えると。孫はまだいないけど。
以上です)
11/8 やまちゃんから「今年の稲作の?」
今日やっと最後の籾すりを終わりました。
10月13日に刈り取ったヒノヒカリですので、約1月程乾燥機の中でほっといておいたやつです。
2反4畝で915キロですので、反あたり380キロでした。1,8ミリの網の下が合計70キロくらい。
乾燥機の中でごそっとかさが減ったので、ある程度予測できた数字でした。
その前に刈ったヒノヒカリは、籾のカサでは8俵いくかもなどと欲張った皮算用が見事に裏切られ、
籾すりしたら7俵弱でした。
コシヒカリの方は、きっちり7俵でしたので、コシの方がまだ豊作でした。
晩生のヒノヒカリ、刈り取った直後の籾の水分値がめちゃくちゃ高かった。27〜28%。
人によっては30%を越えていたという人もいます。
近隣の百姓仲間の話でも、みんな水分が高くて灯油を喰うと言っていました。
いざ籾すりをはじめてみると、米選機から青米が滝のように排出されてきます。
しみじみその青米をながめてみたら、
もっと田んぼに置いていたら成熟して正米になってくれるような生き青米ではなく、
正米になりそうもない「死に青米」です。
どうもこの傾向も、僕だけでなく、友人の話もそうでした。
以上は兵庫県の瀬戸内地方の話ですが、
聞くところによれば、栃木あたりもそういう傾向があるようで、
「米選機の小米排出口を全開にしておかないと、詰まってしまうぞ」
という話も出ているようでした。
今年の僕のヒノヒカリの施肥は、
5月21日(田植え前20日)にペレット鶏糞3袋(チッソ1,3キロ?)以下いずれも反あたりの数字です。
7月23日(出穂35日前)に油かすのペレット30キロ(チッソ1,5キロ)、
8月12日(出穂16日前)に、同じく油かすのペレット20〜25キロ(チッソ1キロ)
でした。
見かけ倒しの豊作でした。
今年のこの傾向、施肥と言うより、お天気によるものだろうなと言う気がします。
水分が高くて、青が多いという人が多いから。
どういう風に考えたらいいんでしょうかね?
どなたかヒントになるようなこと、教えていただけるとありがたいです。