1/31 やまちゃんから「経過報告(続)」
幸い姫路はあまり雪が降らないところです。
でも、寒気の通り道にあたっているようで、朝晩は京都や奈良と同じくらいにまで冷え込みます。
今年の最低気温はマイナス3,5度です。
春菊は、不織布+「ひだまりのトンネル」だけでは心配になって、
前回の「経過報告」のあと、収穫を終えてお役ご免になったベルツーキが出てきたので、
それを、トンネルの上に重ねがけしました。
この時期になっても霜の被害がなく収穫できているのは、初めての経験です。
里芋は、いよいよ寒くなる前に収穫して納屋に取り込んでいたのですが、
今年は、めんどくさいのと時間がなかったので、防草シートで被覆しました。
これだけで、凍てて腐ることがないようです。
これは、嬉しい発見です。
ニンジンの冬季太陽熱処理の件ですが、
透明マルチの下ではびこっていたホトケノザなど雑草を
けずっ太郎で薄くスライスしたことは、前回話しました。
それがうまく枯れてくれるかどうか心配だったのですが、
4〜5日たってから、スチール製のガンジキで表面を攪拌したら、全部枯れてくれました。
一昨日念のためもう一度ガンジキで均しながら、表面のごろ土を谷に落としていったら、
ちょうどいいニンジンの播き床が出来上がりました。
ニンジンの種まきをごんべえでして、トンネルの弓を張り終え、
今日スミサンスイでたっぷり湿らせたところです。
さて、135センチ幅の畝に、230センチの透明マルチ(0.03)をどうやって張ろうか思案していました。
明石の大村さんに電話をして、ヒントをもらい、一人でなんとか張れそうな予感がしているところです。
さあ、これで雑草がどれくらい減ってくれるか、乞うご期待です。
もう一つ、おまけ。
今日市川さんたちと、味噌用の麹の仕込みをやりました。8キロ。
友人からも餅つき器を借りてきて、それで蒸し上げました。
これ初めてですが、楽ですね。
それを布袋に入れて、段ボールに詰めて、ホームこたつの中に入れておきました。
外部温度計のセンサーを見ると、ホームこたつの中は28度くらいなのに、
段ボールの中は32.5度くらいで上下しています。
順調に発酵が進んでいるようです。
このやり方も初めてですが、うまくいけば、世話なしです。
1/30 島根の堀野さんから「稲作経営に関する学者たちのコスト論」
「稲作経営に関する学者たちのコスト論」
米の生産コストは小規模の稲作経営で高く、大規模稲作経営では安い・・・、
という学説・社説はこの世にあふれています。しかし調べてみると、
それは特殊な前提を置いた学説の一つにすぎないように思われます。
米の生産コストといえば、私達は10a当たりや60kg当たりの米生産に要したすべての費用は
いったいいくらなのか?・・と考えます。とりあえずこれを「総コスト」と呼ぶことにします。
しかし学者たちの言うコストはそうではありません。
学者たちは農林水産省の米生産費調査をもってコスト(生産費)と考えるのです。
なーんだ、それでは同じではないか・・・、と思われる方もあるかもしれません。
ですが、じつは両者には大きな開きがあり、ますます拡大しつつあるのです。
過去70年に及ぶ食糧管理法の由縁か、米生産費調査には一貫した原則があります。
それは「生産者が負担した費用のみをコストとみなす」という大原則です。
逆にいうと「生産者でない者が負担した費用」、すなわち国・都道府県・市町村の
行政側が負担した補助金はコストに算入しないのが大原則なのです。
それは機械・施設・土地に投じられた公的補助金の詳細は記帳せず、減価償却費にも計上するべからず
という日本独特の会計法の定めがあるからでもあります。
(注:この原則は日本の全産業の企業会計・税務申告に適用されます)
このため次のようなことがおこります。
たとえば、兼業稲作農家が自前で手に入れた中小の機械・建物費は全額費用に計上されるので
生産費は高くつきます。
しかし対照的に、大規模稲作経営では大型の機械・施設等に多くの補助金を受けていますが、
その補助金は減価償却費には計上されないので、生産費は格段に安くなります。
(注:ただし減価償却費が減るぶん課税対象額は増えるので、機械施設等の補助金は
実質的に高額課税される仕組みとなっています。
なおアメリカでは減価償却費として繰り延べ計上する方式が採用されています。
当該補助金に課税されるかどうかは承知していません。)
というわけで、すでに皆さまお察しかもしれませんが、
「公的補助金を含めた総コスト」による試算では、1.5haの兼業稲作農家と、その10倍の
15haの大型稲作経営の米生産費には、実は殆んど差がないという驚きの結果なのだそうです。
コストと聞けば、我々は「総コスト」を思い浮かべます。
しかし学者・マスコミたちは「公的補助金を除いた残余コスト」で多寡を論じているらしいのです。
その結果として日本農業は、公的補助金をつぎ込めばつぎ込むほど低コストに見える・
・・、
という摩訶不思議な姿に進化?しつつあるように思えてなりません。
いっそ補助金100%の国営農場なら、黒船まがいのTPPも恐るに足らず、
確実にコストゼロの稲作経営が実現できるかも・・・です!?
もちろんこれは冗談です。
が、補助金不算入による見かけの低コスト学説はさておき、
肝心なのは、農作業の創意工夫による実質総コスト引き下げと、
栽培法の改善による産物価値の向上に尽きるかとおもわれるます。
残念ではありますが、確定申告もまじかに迫った気ぜわしさゆえ、
さらなる具体的論議はいずれまた・・・。 島根県飯南町 堀野俊郎
1/26 岡山の林さんから「自給エネルギー」
皆さんこんばんは、
今日はこちらでもかなり寒くなりました。早朝の気温は−5℃となっていました。地表はもっと下がっていたと思います。(私の家の気温センサーは2階外壁に付けていて、室内に表示できるようになっています。)気温は日中でも5℃ぐらいにしか上がらず、風も強く、ニンジンの畝も凍りつき、収穫の開始を遅らせていましたが、いつまでも融けるのを待っている訳にいかず、10時ぐらいには収穫を始めたのですが、ニンジンに土が引っ付いて大変でした。12時でもところどころ硬いところがありました。しかし、私のニンジンは糖度が高く、雑草に埋もれているので、今年は氷結しにくくなっています。そうは言っても、去年の台風で被害を受けたため、良品率は低く、出荷できないものが多いので、収穫に時間がかかって仕方がない。
B格品を捨てるのももったいないので、そのうち500kgほどを施設に寄付したらとても喜ばれました。
日中は太陽が出ていたので、外気温が低いにもかかわらず、ソーラーが良く効いて50℃以上に暖められた空気が床下を暖め、暖房を使用しなくても室温が18℃になりました。電気代はダクト内のファンを回すだけなので殆どかからず、とても得をした気分です。
書店で、別冊現代農業2012年1月号
「農家が教える
自給エネルギー」の表紙と口絵に赤木さんが倉庫の屋根に設置した太陽光パネルと共に写っているところが目にとまり、手にとってしまいました。年末に赤木さんにお会いした時、その事を話すと、「写真だけね。」と言われましたね。この別冊にはストーブの作り方や、太陽光発電で年利5%の「屋根裏貯金」という記事が面白かったのでつい買ってしまいました。
ドイツで太陽光発電が普及したのは、フィードイン・タリフという積極的な電力の買取制度が出来たからですね。ドイツの百姓も将来の年金の補完的な意味合いで設置した人が多かった。と言っても、日本と同じで、自分の所有する農地と言えども勝手に農地に設置することは出来ません。でも空き地が多いから田舎では設置できる場所も多い。
エネルギーの自給は私も常に考えているところです。太陽の出ない日もあるので、補助的な暖房のために薪ストーブを設置する予定で、壁には最初からメガネ石をはめています。電気も自給したいものです。太陽光パネルを倉庫の屋根に置くという方法で考えています。現在の太陽電池の変換効率は20%ぐらいでまだ悪いけれども、将来はもっと効率の良いものが出てくると思います。量子ドット太陽電池の変換効率は理論値が75%と言われる。こういうものが出てきたらどのような家にも設置可能になると思う。しかし、それまでは待てないから、日本が経済混乱の状態になる前には設置したいと思います。
林 正弘
岡山市
1/25 宮城の齋藤さんから「残留放射能」
こんにちは 宮城県栗原市一迫の斎藤です。
少しずつ日長が長くなってくるのを実感として感ぜられるようになってはきたものの
今期最大の寒波が押し寄せてきて 寒がりの私は薪ストーブの前から離れがたく
なっています。
連棟ハウスの雨どいが 融けた雪が凍ってしまって その上にどんどん雪が積もって
大変なことになっています。雨どいヒーターなるものがあることをつい最近知りましたが
業者さんに聞いてもよくわからないないようなのでちょっと困っています。
昨年の東日本大震災の支援に関しましては 山ちゃんのお仲間をはじめ全国から
個人・会社・団体を問わず60有余の方々から「あたたかいたからもの」を
いただきました。米つくりをしていていいものかと迷っていたときでしたので
たいへんありがたかった。へこみそうになった時はいつも思い出しておりました。
こころから感謝申し上げます。
私の住んでるところは早川マップ(http://gunma.zamurai.jp/pub/2011/0911gmap06.jpg)によると
ちょうど0.125マイクロシーベルトと0.25シーベルトの境目にあります。田圃は平場から
中山間地にまたがっており お米はすべて農協出荷で善良な模範組合員と自負しております。(笑)
中山間地の田圃の水は天水に近く20年以上も外部からの持ち込み資材は投入せず藁と屑米だけで
米つくりをしておりましたが 報道でも危惧されているように原発から遠いところ(山間地)が
残留放射線量の値が高くなっているようです。
私のお米の残留放射線量の測定は農協で山形県の登録検査機関で測定していただきました。
それぞれ複数測定したところ詳細な数値ではありませんが 平場で7ベクレル前後 中山間地で
15ベクレル前後であったと農協から報告を受けております。
「原発のない持続可能な社会」を意識してから40年以上もたちますが 少しも前進がないのには私自身にたいしても
苛立ちを感じております。50年も前に小学校の先生が「原水爆禁止運動」に参加してデモをしてきたと熱く語られて
いたことが 私のどっかに残っており それが今の私を支えているような気がしております。
PS
写真の「ダブル沈」は 昨年から初めて昨付けした田んぼで 耕起と
代掻きはフルクローラートラクターで 田植えは6輪の田植え機で行ったので特に問題はなかったのです。
除草を最初は3輪のキューホーで行ったところ最初に沈し 救出のため4輪の
テラガモを出動させたもののそれも沈し 最終的には6輪の田植え機で脱出した時の
様子です。今年も試行錯誤のマイペースでいきますのでよろしくお願い申し上げます。
斎藤
政憲
1/23 やまちゃんから「途中経過報告(二つ)」
春菊の霜対策の件ですが、
薄い長繊維不織布のベタがけをした上に、「ひだまり」のトンネルをしただけで大丈夫でした。
もっとも、今年の冬は寒いと言いながら、姫路では最低温度が−1,5度程度ですんでいます。
−3度、−4度くらいまでいった時にどうなるか、ちょっと不安はあります。
長繊維不織布を二重がけしておけばよかったと思っています。
なんで「ひだまり」を使っているか?
ベルツーキが生産中止になったし、タフベルがべらぼうに高くなってしまったから。
また、ひだまりが比較的安いし、
(240センチ幅の200メートル巻きで27000円?くらいだったかな?)
取り扱いがしやすいと思っています。
農ポリでトンネルをすると、風で飛ばされないように対策が必要ですが、
ひだまりだと、1,5メートル置きくらいにピン(黒丸くん)で止めるだけで大丈夫です。
冬まきニンジンの「太陽熱処理」について。途中経過報告です。
12月12日に透明マルチを張って、「太陽熱処理」を開始しました。
1月11日に防草シートを透明マルチの上に被覆しました。
その時、そうだと思って1メートル幅のゴムシートを敷いてから、防草シートをかぶせました。
どちらも、明らかにタイミングが遅すぎました。
もっと早く透明マルチを張って、もっと早くゴムシート+防草シートをすべきでした。
11月中下旬に開始すべきでした。
わかっていながら、なんやかやと忙しくて遅れてしまったというのが実情です。
今日すべての被覆物をはがしました。
ホトケノザやハコベなどがだいぶ生えてきていたところを、
けずっ太郎で、薄くスライスして、表面の雑草を削っていきました。
2月初めにニンジンを播種する予定ですが、
それまでに2〜3回けずっ太郎で表面の土を攪拌して、雑草を枯らすようにしたいと思っています。
もし枯れない場合は、トンボで表面の土をさらえながら均して、
(つまり、表面の雑草の生き残りを谷にかき落としてから)
種まきするしかないかなと思っているところです。
雑草の量が3分の1になれば、労力はその倍くらい楽になるだろうと思ってやっています。
うちも9月の2回の大雨で、ニンジンは又根だらけです。ゴボウもアウトです。
9月10日に播いて、いけるんですねえ、
まあ、暖秋のおかげなんでしょうが、、、
1/23 岡山の香西さんから「自分に出来ること」
3.11以来、丸1年が、経過しようとしています
当方(岡山県総社市)にも、千葉県と栃木県から避難されている方が、おられます
私どもの農場でも、2名の方に「パート」として、来ていただいています
私どもも、昨年の12号台風で、全滅に近い被害を受け、2004年の悪夢の再来でしたが
12月からの出荷分については、例年以上の「出来具合」何とか、持ちこたえること
が、出来そうです
9/3の台風通過(時速6k)の「超スロー」により、大半の「ニンジン畑」が、水没
しましたが、その後の好天に恵まれ
9/10〜9/13にかけて、1.5haを「再播種」しました。結果は10〜11月の、高温のおか
げで、順調に生育し、12月からの出荷にこぎ着けました
「春ニンジン」が、好調でしたので、何とか「前年並みの出荷」に、こぎ着けることが出来そうです
「晴れの国岡山」に感謝です。
気象による「ダメージ」は、持ち越しませんが、「放射能」は、最低でも数十年とい
う「年月」が、掛かると言われています
CO2が「温暖化」=環境破壊の「リーダー」祭り上げられてきましたが、「温暖化防
止の切り札」のはずの「原発」が、環境破壊の「リーダー」になってしまったことに、
どんな対応が、展開するのか私どもには全く解りません
私どもは「私どもに出来ることをする」ことしか出来ません
給g備路オーガニックワーク
岡山県総社市清音上中島274ー1
香西達夫
1/22 やまちゃんから「IT道具の使いこなし」
関谷さんが、パソコンを使って「オンライン見学会」について書かれたので、、、
今から10数年前、40代の頃、
パソコンと携帯とゴルフはしないぞと、心決めていたことがありました。
はやりものに手を出さない、古くさい人間でいいんだと思っていました。
ところが、「除草剤を使わない稲作り」のHPを始めるために、禁を破って、パソコンに手を染め、
その後、連絡がつかないことが多くて困ると、奥方に携帯を持たされ、
やらないのは、ゴルフだけになってしまいました。
その携帯電話、「へー、こんな使い方が出来るんだ」と、気づき、手放せなくなってきています。
目覚まし時計の機能は、買った時から使っていたのですが、
そのうちタイマーを愛用するようになりました。
例えばガスでご飯を炊く時、初めちょろちょろが10分、中ぱっぱが10分、
また火を小さく絞って10分、蒸らし時間がやっぱり10分なので、
ガス台に釜を乗せてから、もう携帯のタイマー頼りです。
風呂のお湯を入れる時にも、携帯のタイマーセット、
時には、畑で中耕除草しながら、30分タイマーをセット、
ピッピッピと鳴りだしたら、そうか30分でこれくらい出来るのか、といった按配です。
最近目覚めたのが、カレンダーのスケジュール機能。
今日も夕方畑にいて、ピッピッピとなりだしたので、何かいなと携帯を開いてみたら、
7時から自治会の役員会があるぞというお知らせ。
「そやそや、はよ帰らなあかんぞ」といったあんばいです。
1日に何回もピッピッピと鳴ることがあります。
これを使うようになる前は、約束をすっぽかすことしょっちゅうでした。
年のせい以前に、もともと忘れ物が多い性分でした。
このキーを長押しすれば、この機能が一発で出てくるというような技もだいぶ会得できてきました。
関谷さんの「オンライン見学会」の試み、
ぼくなんかは、「性分的に合わんから、手を出さないだろうな」なんて、思ってるけど、
そんなこと言いながら、いつの間にかやり始めてしまっていたいう時代が来るかもね。
1/20 長野の関谷さんから「オンライン見学会のご提案」
ご無沙汰しております。もしくははじめまして! 長野県佐久穂町 あさひや農場関谷です。
いつも皆様からのMLを楽しく拝見させていただいています。
さて、
この度、オンライン圃場見学会を開催しました。
既に定員になり、皆様にご紹介しても今シーズンのお申込みはできないのですが、
特に本MLのような「除草剤を使わない稲つくり」のようなネットワークをすでにご活用されてる皆さんには最適のシステムがご提案できるのではないかとメールさせて頂きました。
最初にお断りしますが、このシステムはグーグルやスカイプといった既存の無料システムを組み合わせているだけで、
私が何かを売り込むわけではありません。
全部をここでご説明するのも長くなりますので、リンク先などもご参照になっていただければと思います。
提携型有機農家オンライン圃場見学会開催のお知らせ
≪ 小さな有機農家の有機農業情報ブログ
http://asahiyanoujou.jp/doblog/yuuki/2012/01/11/20111203/
ネット会議ツールのスカイプとグーグルドキュメント・アルバムの共有機能を利用した低負担高効率の見学会です。
全国の農場が家庭にいながら見学できます。
今回の圃場見学会開催農場は提携型有機農家でものらくら農場、里山農場、久松農園のような次世代型の気鋭の有機農家をはじめ、
中堅、小川町田下農場(現 風の丘ファーム)、日本有機農業の元祖とも言うべき東京世田谷の大平農園と少量多品目生産型有機農家ではドリームチームのような構成です。
これらの農場が昨夜から2月下旬までの毎週木曜夜に自宅にいながら見学できることになります。
また見学会に参加する側も、これからの小規模有機農業の中核となる中堅有機農家から、埼玉県小川町の金子美登さんと、
おそらく忙しすぎて日本有機農業研究会の大会では一同に会せないくらいの有機農場メンバーが一同に介しました。
一般の圃場見学会よりも近い距離(つまり広い圃場で説明しても後ろの方の人は聞こえないとかなくて、お互いのパソコンのマイクの距離で)参加者全員の白熱としたトークセッションが交わされるという前代未聞の見学会となっております。
2012オンライン勉強会参加農場一覧 ≪ 小さな有機農家の有機農業情報ブログ
http://asahiyanoujou.jp/doblog/yuuki/2012/01/18/20110118/
昨夜には第一回の見学会も無事終了しました。
オンライン圃場見学会第1回「のらくら農場編」のお知らせ
≪ 小さな有機農家の有機農業情報ブログ
http://asahiyanoujou.jp/doblog/yuuki/2012/01/10/111219/
冒頭で述べましたように、本メールは当見学会の告知と言うよりも
こういったオンラインのツールを使うことにより、誰でも簡単に無料で農家同士がつながるシステムを農家の中に普及させたいという思いで発信しました。
忙しい農家ほど、農場からも動けず、各種イベントにも出れないというのが現状です。
例えば今週末には長野有機農研の拡大運営委員会があります。
1泊2日で山の中の旅館に閉じこもって行う会議ですが、これには会の予算の5分の1以上が浪費されます。
参加する人も大変な負担をして会議に出るわけです。今日のように大雪が降った時、家族やハウスを置いて会議にはでれません。
結局会議には 会議に出れるような人しか出ません。そうなるとどうしても会議に出れるような人の視点の会議になり、そういった組織になります。
会議に出れないような人は組織からどんどん離れていきます。
そういった結果、中堅どころの、家族を養い沢山の消費者の食を維持していくような有機農家がどんどんいなくなっていくのです。
これは長野有機農研に限ったことではないと思います。
いろいろな組織で、総会やら会議やら会報やらの重く費用と負担の多い組織のシステムの維持そのものに精一杯で、
肝心のコンテンツ(中身)が生産者とは乖離して、一番いるべき熱心な生産者が参加できなくなっている組織はないでしょうか?
今回、私が部会長をしています長野有機農研穀物野菜部会では
誰でも気軽に参加できる簡単なネットワークシステムをご提案します。
ぜひ下記ページなどもご参照の上、皆様のネットワークづくりにお役に立てていただければ幸いです。
オンライン見学会・勉強会・会議などの基本ステップ
≪ 小さな有機農家の有機農業情報ブログ
http://asahiyanoujou.jp/doblog/yuuki/2012/01/11/120111b/
遠く離れた日本各地の皆様とオンラインでお会いできることを、楽しみにしています。
といっても、ピンと来ない方はいるでしょうね。何のメリットがあるのかと。
これ全部、お酒飲みながらもできるんですけどね。。。
■あさひや農場 関谷航太 千晴
■〒384−0701 長野県南佐久郡佐久穂町大字畑1234−1 B-2B
■あさひや農場HP http://asahiyanoujou.jp/
■あさひや農場ブログ http://www.asahiyanoujou.jp/doblog/
■あさひや農場twitterID
(農場用)asahiyafarm
1/16 お米の勉強会の村山さんから「山田征さんのお話のご案内」
皆様
どうぞ今年もよろしくお願いいたします。お米の勉強会の村山です。
早速ですが、下記のように山田征さんのお話をお聞きします。脱原発の要として風車などの自然エネルギーが脚光をあびていますが、本当に環境によく、省エネになるのでしょうか?山田征さんの徹底したまっすぐな暮らしぶりから学ぶことは多いと思います。静かに話される征さんのお話を聞きに来て下さいますようご案内致します。
日 時 2012年1月21日(土)午後1時〜5時
テーマ 原発が嫌なら自然エネルギーで本当にいいのかな?−山田征さんに聞く、後悔しない暮らし方
講 師 菜の花の会 山田 征 さん
場 所 西宮市民交流センターB会議室(〒663-8204西宮市高松町20-20、阪急西宮北口東改札を出て、階段を降り、道を横切りまっすぐ進み、西宮ガーデンズ裏側、徒歩3分、TEL0798-65-2252、駐車場有、1日1000円)
※山田征さんの著書『ただの主婦にできること』や『山田さんのひとりNGO』など。ボランティアで広い意味での環境問題全般に積極的、徹底的に取り組まれているとてもステキな女性です。
阪神大震災の折にも長い
こと献身的に助けて下さいました。
1/9 千葉の高柳さんから・カミマルチ栽培の経験をお聞かせください。」
高柳@おかげさま農場です。
紙マルチでの除草栽培をしている方がありましたら、その経験をお聞かせください。
福島双葉町から当市に避難されている自然農の方が紙マルチ栽培用の田植機を持ち込みました。
やってみないか、といわれているのですが、未経験ですので情報が欲しいところです。
よろしくお願いいたします。
1/8 岡山の中務さんから「山口県の石田さんからも直接お便りをいただきました」
岡山県の中務です。
山口県の石田さんからも直接お便りをいただきました。
詳細な解説をいただいたのですが、私なりに要約させていただくと・・・
1.春までに草を生やして使う(抑草資材ではなく純粋に緑肥として活用)
(1)稲ワラの還元と、春先に膝丈くらいまで育った色々な草で稲を作る
(2)ガス湧きを抑えるため、草は生では鋤き込まない
(3)また、早期に刈り取り(又は刈り倒し)、十分に腐熟させてから鋤き込む
2.6月に入り、コナギが発芽する温度になったら入水し、移植までに4回代掻き
(1)5〜6日おきに、タイヤ跡が「消えるか消えないか」の耕深で掻く
(2)”4回で”草を全部浮かせるつもりで掻く
(3)4回も掻くので、少々適当でも、高速で済ませて良い
(4)4回目は代掻き後の水深が「直後に移植できる深さ」にする
3.苗はポットの成苗を使用して晩生種を植える
(1)地力があれば疎に、地力が低いほど密に植える
(2)6月下旬移植で十分に生育期間を設けるために晩生種を作る。
4.移植直後から深水
(1)移植直後から一気に10cm程度の深水管理
(2)そのままずっと深水管理でも可
(3)台風で株が根元から傾いてしまうような田は軽く中干し
5.多年草が蔓延したら
(1)1年ほど畑に転換する
6.雑草との折り合い
(1)最終的に稲が優先していれば可とする
・・・「要約」と言いながら長文になってしまいましたが、石田さんによると、
「ポイントは、『品種、ポット苗、田植え時期、代掻きのタイミング』だけ。」
とのことです。
私も排水不良圃場では3〜4回の代掻き(というか、入水耕耘)を実施して
いましたが、4月開始でしたのでコナギの発芽数を低減させる効果は不十分
だったようです。(多数回代掻きしても、着手時期が早過ぎては満足な結果が
得られないという実例です。)
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http://homepage2.nifty.com/wakesui/private/agriculture.html
中務 博文
1/6 岡山の中務さんから「本題に戻って・・・」
岡山の中務です。
>中務さんの今回のプレゼンテーションは、ぼくの想定外でした。(笑)
>どうぞご自分の田んぼで実践なさってください(大笑い)
>「とうちゃんに文句を言いたい人はいっぱい居るよ。
>ただ腹に持っていても言わないだけなのよ」
何とか「想定外」というコメントをいただき、ありがとうございます。
先ほど、プランの3と4を送信してからWebページを読みました。
そうそう、最終的には各自の田んぼで各自が色々やってみるしかないんです。
全くそのとおりだと思います。
・・・で、予定外の漫談で脱線しましたが、本題は緑肥抑草についてです。
有機栽培農家の中には、慣行栽培農家との差別化に重点を置く方と、環境負荷の低減に
重点を置いている方の両極があると思います。
環境負荷の低減を農薬使用量の低減によって果たそうとするならば、その技術の普及が
欠かせないと思うのです。
そういう意味もあって、今回、山下さんのWebページのような場で、色々な体験を披露して
いただけるよう、呼びかけをお願いした次第です。
私の推測ですが、恐らく、緑肥抑草の敷居は決して高くないのです。
ただ、成否を分けるポイントが整理されていないだけだと推察しています。
合い言葉は、「あなたの失敗は、わたしの肥やしです。」ですね。
私に肥やしをください。
原材料だけでも結構です。自前の堆肥化施設で熟成させてみます。
よろしくお願いいたします。
追伸:奥方様にも、よろしくお伝えください。
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:・'゜☆。.:*:・'゜★゜'・:*:.。.:*:・'゜
http://homepage2.nifty.com/wakesui/private/agriculture.html
qwh02165@nifty.com
中務 博文
1/6 岡山の中務さんから・更に「これならどうだ!?」
岡山の中務です。
なかなか及第点がもらえそうにないので、引き続き思索に耽っています。
プラン3〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
まずは山下さんの過去記事「ドライブハローに尾輪」シリーズの応用です。
トラクタ本体が沈むことが原因なら、カゴ車輪の山と山の間(谷の隙間の部分)に
鉄板を溶接して、山形突起付鉄車輪にしてしまいましょう。
カゴの隙間を鉄板で塞ぐことで、接地圧を大幅に低減できる筈です。
過去記事からは、山下さんが努めて浅耕していることも読み取れましたが、
浅耕で出来た浅い耕盤はしかし、入水後にトラクタを繰り返し入れることに
耐えられるほどの硬度がないのです。
ですから「複数回代かき」実現のためには、トラクタの接地圧を下げるしかありません。
ドライブハローに尾輪を溶接するような剛の者ですから、カゴ車輪に鉄板を溶接する
くらい朝飯前です。(ダメだったら切断して外せば済むし。)
プラン4〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
居着くということは、時間と共に土壌粒子の隙間から余剰水が押し出されていく
性質が強いということですから、この特性を活かしましょう。
すなわち、2〜3日の湛水によってコナギの種子に芽を切らせたら、すぐに排水し、
1週間といわず、長めに干し上げます。これならヒエや野良イネも完全に芽を出します。
それで、乾いたら改めて入水し、浅く代かき。
これなら、トラクタは沈みません(たぶん)。
水がいつ頃から来て、移植までの日数がどのくらい稼げるのか分かりませんが、マット苗で
早めに植える人が間に合う程度の時期には水が来るでしょうから、ポット苗で遅くまで
育苗している間に、2回くらいは乾かしたり代を掻いたりできるでしょう。(たぶん)
実行するのは私ではなくて山下さんなのだと気づき、だんだん発想が乱暴になってきました(笑)
:*:・'゜☆。.:*:・'゜★゜'・:*:.。.:*:・'゜☆。.:*
:・'゜☆。.:*:・'゜★゜'・:*:.。.:*:・'゜
http://homepage2.nifty.com/wakesui/private/agriculture.html
中務 博文
1/5 やまちゃんから「ごちゃごちゃと、、、」
中務さんの今回のプレゼンテーションは、ぼくの想定外でした。(笑)
どうぞご自分の田んぼで実践なさってください(大笑い)
(こういう物言いをするから、奥方から「とうちゃんに文句を言いたい人はいっぱい居るよ。
ただ腹に持っていても言わないだけなのよ」なんてとっちめられるのでしょうね)
東山さんが言われるように、したたかな雑草とたち向かうには、
「複合除草」を念頭に置かねばむずかしいだろうと、ぼくは思っています。
ぼくの場合には、今のところ「二回代かき+ティラガモという乗用除草機」です。
ティラガモの場合、大敵は雑草の残渣と、アオミドロなどの藻です。
こいつらがティラガモの株羽輪にからみつくと、早苗をなぎ倒してしまいます。
正月に「裸のフクシマ」(たくみよしみつ著)を読み終わりました。
ため息をつきながら読んでいました。
この人は信頼するにたる人だなと思いながら読んでいました。
「懲りないよっさん」にも、読んで欲しいなと思いながら読み終えました。
昭和51年の春に農文協に就職し、最初に赴任した場所が福島県浜通りでした。
浪江町に一軒家を借り、5人で共同生活のようなことをしながら、
290円(当時)の「現代農業」誌の「普及活動」を半年間浜通りでやっていました。
一軒一軒農家をしらみつぶしに訪ねて歩いて、
雑誌の年間購読契約をとるというセールスをやっていました。
兼業農家が多くて、昼間はじっちゃん、ばっちゃんしかいない農家が多くなっていた時代です。
「百姓は、江戸の昔から、生かさず殺さず、、、、」という断り文句が、
耳にたこができるほど聞かされたことばでした。
(このことばは、その後中国四国支部に転勤になってからは、とんと聞かなくなったなあ)
ノルマとか歩合制のようなものはなかったけど、
1日20軒の農家を訪ねて、6件の契約を取るというのが目標でした。
連日苦戦をしていたなあという記憶しかありません。
特にいわき市の山間部にセールスに入った時は悲惨でした。
最初の2〜3軒で断れると、今日はゼロに終わるのではないかと、泣きたくなるような気がしました。
そんな中で「飯舘村」は、ぼくにとって至福の村でした。
どの家もどの家も(?)「よく来たね」と迎え入れてくれて、
雑誌の年間購読契約に応じてくれました。
農業を暮らしの基礎に据えて、しっかり生きている人たちだと思わされました。
民度が高い村だなあと思いました。
今からもう40年近く前の話です。
1/5 岡山の中務さんから「これならどうだ!?」
岡山の中務です。
ありゃ。及第できませんでしたか(-*)ゞ
しかし、次第に山下さんの田んぼのイメージが掴めて来ましたので、次のプランを
提出させていただきます。
乾土効果を得るために秋〜冬に荒起こしする行為は、今回のプラン1を阻害しますので、
既に耕起済みの場合は、プラン1をH25RY向け、プラン2を当面のH24RY向けとして
ご検討ください。
なお、ヒエ類は湛水しなくても発芽しますし、山下さんはポット苗なので、移植後すぐに
深水管理に移れることから、コナギ対策を中心に据えています。
プラン1〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
冬期に乾燥出来るようですから、耕起せず、カチカチに乾かして土壌を固めます。
その上で春耕せずに入水しましょう。
2〜3日湛水できれば、表層のコナギは芽を切りますから、それを待って浅く代掻き。
2〜3日後にもう一度代掻きすれば、芽を切った種子に対して2回の攪乱が実施できた
ことになりますから、田をあまり深くすることなく移植の準備が整います。
どうしても、春の草を始末したい場合は、春耕にもドライブハローを使用し、表面を引っ掻く
程度で根っこ〜株元を切断して枯らすに留め、決して耕起しないようにしましょう。
また、コンバインの轍で荒らしてしまっている場合、轍を潰す作業にもドライブハローを
使用するなどし、乾田時に耕起するとしても、ひたすら「浅耕」あるのみ。
プラン1は、耕盤の掘り下げを防ぎ、「浅い複数回の代掻き」の実現を目指しています。
プラン2〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
発想を転換し、少々深くなろうとも、居着いていてもトラクタの轍が消える程度の深さで
代を掻きます。
その代わり、水が来たらすぐに入水して、可能な限り代掻きの回数を増やしましょう。
浅く代を掻こうとするから「居着き現象」に悩まされるのであって、普通の深さで代を掻けば、
今どきのハローなら、居着いていてもきちんと一発で仕上がる筈です。
プラン2は、「浅く」に拘るのか、「複数回」に拘るのかという点で、「複数回」を選択。
「二兎を追う者一兎をも得ず」が設計思想です。
ただ、代掻きの回数を増やすとしても、耕盤深度が深くなりすぎて田植えに支障が出ない
範囲でということになり、田植機やトラクタが亀にならない程度に留める必要があります。
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
・・・ということで、今回のプレゼンはいかがでしょうか?
と、ここまで書いておきながら、山下さんがカゴタイプのハローを導入していたことを思い出し、
「はて、カゴタイプのハローは、普通の深さで掻けば轍が消せるというものなのだろうか?」と、
少々不安を抱いてもいます(笑)
今度も不採用だったらどうしよう。。。
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中務 博文
1/3 神奈川の今井さんから「居着くという事」
完璧に居着いていますね。
前にもこのビデオ見たことあります。
砂質田特有の症状だと思います。
取説にも、この土を動かす爪の移動(取り替え)は出ていたように思います。
たしか、ニプロの場合は色が違っていて、その爪だけやたら減りが早かったです。
「材質が違うんですか?」
と聞いたら
「同じです。働きが違います。タイヤの部分(固い部分)をかくためよくちびるんです」
と言うような説明を聞いた記憶があります。
去年だったか、今井さんが
「うちの田んぼはそんな症状は出ません」
と、答えてくれましたよね。
あの時、返事をくれたのは今井さんだけでした、たしか。
1/3 やまちゃんから・今年の代かきのいくつかの鍵」
>食いつき具合としては、こんな感じでいかがでしょうか?
残念ながら、ほとんど想定内の突っ込みですので、及第点を差し上げることは出来ません(笑)
表層をごく浅く2回代かきという技法は、「除草剤を使わない稲作り」の世界では、
定番技術のひとつになっており、疑念を抱きつつもその可能性を捨ててはおりません。
(この道一筋で突っ走ってきたのに、そう簡単に捨ててたまるか!デス)
鍵のひとつは、トロトロ層の形成如何です。
なぜ水を張った状態にしているのに、居着いてしまうのか?
もしかしたら、ぼくの代かきのやり方にどこか落とし穴があるのではないか?
他の人は、そこらをどうやって切り抜けているんやろ?
また、年によってうまくトロトロ層が出来る年もあれば、
また田んぼによってトロトロ層が出来る田んぼもあったりするのは、どうして?
まだまだ見えないことだらけです。
鍵の二つ目は、(まあそんなに並べ立てるほどの鍵ではありませんが)
雑草の密度です。
きゃつらに束になってかかってこられると、怖いけど、
ゲリラ戦程度でかかってこられても、さほど怖くはありません。
種はびっしり落ちていたはずなのに、
数年前まで、代をかき残した畦際だけびっしり生えて、中ほどはほとんど出なかった、
この現象はどう考えればいいのか?
また、年によってコナギにぎゃふんと言わされる事があっても、
この程度ですんでくれたか、と言う年もあります。
これもどう考えていいのか、盲目の手探りが続いています。
鍵の三つ目は、
今まではしゃかりきになって、雑草の密度をおさえることばかり考えて、代をかき続けていたけど、
もっとイネの根に優しい代かきを第一に考えてみたらどうだろう、
「ぼちぼち発想の転換せなあかんぞ、お前」といったところです。
土の中でイネと雑草の根っこ同士が主導権争いをしています。
イネの方が主導権を握ってくれれば、少々雑草が生えてこようが怖くない、
この話は前にしました。
だから、除草機を通した後に、株間に雑草が残っていても怖くないんです。
よっさんの提案が頭の片隅にあって、引っかかっていたのでしょう。
「丁寧に荒起こしをした田んぼに、水を入れて、
出来るだけ水を入れっぱなしにしておいて1週間から10日置いておけば、
もしかして生えるべき雑草の種子はかなり出芽してくれていはしまいか?
またたっぷり水を吸い込んでホトホトになった土は、
その後の植代かきで粉々に砕けて、泥と水とがフワーッと混じり合い、
最初に重い砂質部分が沈み、
次いで粒子の細かい粘土質部分がフワーッと上に降り積み、
もしかして、トロトロ層に近い状態になってくれるかもしれない。
もしかして、たっぷり水を吸い込んだ雑草の種の方が、
粘土質もしくは腐植質よりも先に沈んでくれるかもしれない。
なおかつ、あっさりした代かきなので、
コナギやホタルイが好む還元状態ではなく、
稲の苗やヒエが好む酸素のたっぷりある泥になってくれているかもしれない??」
そんな「来年の鬼が笑うような事」を年末に思った次第です。
奥方が早速突っ込みを入れてきました。
「その間にカブトエビなどが孵化するでしょう?どうなるの?」
「水族館の市川憲平さん流(?)に考えてるんや。
うちのトラクターのロータリーの爪は、畑用に内盛り耕(一山盛り)にセットしてある。
水が引いても、谷には水が残ってる。
運の強いカブトエビや豊年エビは、谷間の水があるところで、生き延びてくれるやろ?」
今年になっても鬼が笑うかどうか、「やってみてのお楽しみ」です。
余談になりますが、
前々回のメールで、冬季湛水について触れられていましたが、
うちは乾田地帯ですので、不可能です。
また、冬季湛水に取り組んで、トラクターだったか、田植機が亀さんになってしまって、
往生したいう話も時々聞きます。
要注意です。
1/3 岡山の中務さんから「Re荒代かき後の居着きについて」
岡山の中務です。
>
中務さんの食らいつきやよし、です。
いや、食らいつくつもりはなかったのですが(^^)ゞ
以前にも、山下さんがWebページに悩みを掲載していたのを読んでいたのですが、
悩みの根幹が十分に理解できないまま、読み飛ばしていました。
私も、複数回代掻きはやってみましたが、コナギの優先を許してからは、効果が
感じられなくなりました。(ヒエは減っても、コナギはダメ。)
恐らく、1株数千粒は生産されるというコナギの種子が、表土の表層から下層まで
幅広く行き渡ってしまうと、代を掻く度に新たな種子が表層に現れてくるために、
複数回代掻きの効果が現れてこないのでしょう。
コナギの出芽限界覆土深は2.0cm(
http://ci.nii.ac.jp/naid/110003930622)とのこと
ですから、3cmで浅耕できたとしても、2回代掻きでは相当多数の新たな種子が
表層に現れてくることになります。
「3cm」と思っていても、そんな精密な作業はできませんから、すぐに5〜6cmに
なってしまい、そうなると何度掻いても新たな種子が次々と表層に現れて。。。
そうなると、次は表層の種子の発芽を抑制し、新たな種子を表層に出さないという
工夫が必要になると考え、私は「ならば緑肥かぁ?」という思考に至った訳ですが、
複数回代掻きを実施した結果、次々と新しい種子を表層に掻きだしているとしたら、
それは「手間対効果」の低い作業になっていると言えます。
であるならば、均平作業+漏水対策としての代掻きは初回から2〜3日で終え、
居着くまで一週間も待たず、速やかに植えてしまうとか、コナギの芽を浮かせる
作業として、代掻きに代えてティラガモやチェーン除草機で移植前に表層攪乱を
行うとか、居着いた田を無理矢理に代掻きするよりも効果的な手順を考えることが
できるのではないでしょうか。
耕盤の緩い原因(乾湿の具合とか、土質とか)を探って対策を講じ、複数回代掻きを
安心して行えるような環境作りを行うという選択肢は、「金もかかるし面倒だ!」
ということであれば、検討対象に残りにくいと思います。
食いつき具合としては、こんな感じでいかがでしょうか?
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中務 博文
1/2 やまちゃんから「Re荒代かき後の居着きについて」
中務さんの食らいつきやよし、です。
ぼくと同じような悩みは、少なからずの人が持っているはずなのに、
(表だった)反応は全くなく、孤立無援で悶々としていましたから、、、(笑)
腰を据えて(なにせ正月だから暇です)お答えしましょう。
>まず、2回の代掻きで水持ちがある程度確保できるのなら、一週間後の植代はせず、
>その「居着いた」田んぼ、あるいは少し居着きかけた田んぼに、ごく浅く水を走らせて
>植えてしまえば良いのではないでしょうか?
>複数回代掻きによる雑草密度低下との手間対効果のバランスはどうでしょう?
最初の代かきの後、1週間ほど水を張った状態で放置しておれば、
西南暖地の6月の初旬の陽気でしたら、コナギやホタルイの幼芽が芝生に近い状態で生えてきています。
数年前には、コナギではなく、ヒエが芝生のように生えていた田んぼもありましたが、
ヒエの種が少なくなったのか、その田んぼもコナギもしくはホタルイが主流になってきています。
その表層をごく浅く再代かきすることによって、叩いてしまおう。
そして、その下層の泥の中に眠っている雑草の種は、おとなしくしておいてもらおうという発想です。
この発想は、熊本の後藤清人さんから習いました。
数年前までは、この方式でまずまずやれていました。
コナギは、ハローがかききれなかった畦際数センチにはびっしり、
しかし、田んぼの真ん中はほとんど無いという、そんな田んぼがありました。
また、ホタルイは、イネの条間にはチラチラ見えるけど、まあほっといても大丈夫というような程度でした。
ところが、ある時から手に負えなくなって来はじめました。
除草機押しなんてめんどくさいし、やったら足が吊ってしまって往生していたから、
雑草が生えるにまかせていたので、田んぼに雑草の種をびっしりため込んだせいでしょう。
スランプ状態(長期低空飛行状態)が長く続きました。
「クラウン」という、ぼくから見たら「超高級車」に乗っているおじさんから、
「今どき、はいずり回って草取りですか」と言われたのをきっかけに、
乗用のティラガモという除草機を購入しました。
ちょうど北海道の考案者から、モニター価格で使いませんかと声をかけていただき、
32万円くらいで購入しました。
(「除草剤を使わない稲作り」というHPの世話人をやっていた役得ですね)
>次に、カゴ車輪まで装着して「走れば走るほど深くなる」というのは、後輪(+カゴ車輪)
>よりも深い位置を作業機の爪が掻いているためですか?
>それとも、カゴ車輪や後輪そのものが耕盤を抉っているとして、それはマクラ地での
>ブレーキターンが原因ですか? それとも直進時を含む田んぼ全域で?
田んぼ全域で深くなってしまっています。
もちろん、枕地ではより深くなっています。
作業機の爪が深く入ってしまっている事はありません。
眠った子を起こさないよう、浅く浅くを心掛けています。
深くならないよう、今年の春作業からわざわざ「かご車輪型ドライブハロー」を導入しています。
(これも「世話人の役得」を利用して、少々安く手に入れました(笑))
タイヤやその横のかご車輪が土を深くえぐってしまっていると言うことはあると思います。
よくよく考えてみれば、幅2メートルのハローに対し、
「タイヤ+かご車輪」の幅は約4分の1くらいあります。
2回、3回と代かきに通る度に少しずつコースがずれていくでしょうから、
それがだんだん田んぼを深くえぐっていっているように思われます。
「眠った子を起こさないよう表層浅く2回代かき」というのは、
もしかして幻想かもと思ったりもしています。
代かきというのは、雑草処理や、田んぼの泥を柔らかくして苗を植えやすくすると言う役目と同時に、
泥と水を攪拌して、泥が沈殿していく過程で目詰まりをおこして、
水持ちをよくするという役目も持っていますよね。
ただ、代かき直後より田植えしてからと、
日にちを追うごとに水持ちが良くなっていくことを思うと、
耕盤にも水が染み渡り、またその耕盤の下にも水が染み渡って、
田んぼの底全体が湿っぽくなって行くことによって、
水持ちが良くなっていってるのでは無かろうか、
つまり、耕盤といえども柔らかくなっていく、そんな風に思っています。
だから、トラクターが入る回数が多くなればなるほど、深くなってしまうのはやむ無しかなと。
しかし、いちばんの原因は、
植え代の時に、さっと1回で切り上げることがでjきていれば、
そんなに苦労しなくてすんでいるだろうに、
居着くがために、もう一度走らねばならない、そこにあるように思っています。
ベントナイトの投入は思っても見ないとことでした。
ただ、金もかかるし、めんどくさがり屋ですのでね。
http://www.applenet.jp/~nouken/promote/H15/H15-002.htm
http://www.pref.shimane.lg.jp/nogyogijutsu/gijutsu/dojou-sisin/1-3c.html
http://www.agri.hro.or.jp/center/kenkyuseika/gaiyosho/s35gaiyo/1959021.html
ついでに、かご車輪の写真です。(他の方のものです。)
http://blogs.yahoo.co.jp/iseyaina/47668129.html
1/2 岡山の中務さんから「荒代かき後の居着きについて」
岡山の中務です。
>
その2回目のハローは、すいすいと走ることが出来ます。
>
これで、やっと水持ちがよくなり、2日に1回の足し水でひっつくことはなくなります。
> さて、問題はそれからです。
>
1週間田面が露出しないように注意深く見守っていたはずなのに、
>
植代かきをしようとすると、泥が粘ってしまうのです。
申し訳ありません。2点、文面からは伺い知れない点があります。
まず、2回の代掻きで水持ちがある程度確保できるのなら、一週間後の植代はせず、
その「居着いた」田んぼ、あるいは少し居着きかけた田んぼに、ごく浅く水を走らせて
植えてしまえば良いのではないでしょうか?
複数回代掻きによる雑草密度低下との手間対効果のバランスはどうでしょう?
次に、カゴ車輪まで装着して「走れば走るほど深くなる」というのは、後輪(+カゴ車輪)
よりも深い位置を作業機の爪が掻いているためですか?
それとも、カゴ車輪や後輪そのものが耕盤を抉っているとして、それはマクラ地での
ブレーキターンが原因ですか? それとも直進時を含む田んぼ全域で?
ブレーキターンが原因なら、片ブレーキを踏まずに切り返して回頭すれば改善します
から、きっと鋤床そのものが軟弱なんでしょうね。
直進していても車輪が鋤床を踏み抜いているとしたら・・・
1.複数回代掻きが向かない、鋤床(耕盤)が軟弱に過ぎる田と諦める。
2.転圧や客土で鋤床を固め、湛水時のトラクタ走行に耐えられる耕盤を作る。
3.ベントナイトを入れて、荒代1回+植え代1回で十分に水が持つような田にする。
4.山下さんが書いていたような一週間どころではなく、冬期や早春から長期湛水して、
泥の表面が固くならないよう、虫の力を借りる。
・・・などの対策が考えられるのではないでしょうか。
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中務 博文
1/1 やまちゃんから「荒代かき後の居着きについて」
そうなんだよなあ、この苦労が伝わらないところが、悪戦苦闘の一因。
伝われば打開策のヒントももらえそうに思うのですが、、、、
>恐らく、春耕したゴロ土に水を入れて荒代を掻いた時は「トロトロフワフワ」だった筈が、
>翌週に2回目以降の代を掻こうとすると、妙に締まって重くなっている現象のことですね?
そういうことです。
代をかくと言うことは、ロータリーなりハローの爪が、土と水を攪拌して、
粒子の大きいもの(比重の大きいもの)から沈んでいき、
フワーッと泥と水が混じり合ったような感じになりますよね。
それが、そうならずに、ひどい時は爪が泥をこねたような感じになり、
タイヤの跡も均しきれずに残ってしまいます。
仕方がないので、もう一度すぐ走ると、やっと泥と水が混じり合ってくれます。
だけど、そこまで行くと、田んぼの土がトロトロじゃなく、ドロドロになっていて、
田植機のフロートが泥を押して、苗が流れ気味になったり、
いちばん浅植えにしないと、苗が泥の中にもぐり気味になってしまいます。
みのるのポット苗でですよ。
>私は週末ごとに作業を行いますので、移植予定日の前の週に荒代を掻き、土を曳いて、
>なるべく高低差を均します。
>高低差が少なければ、翌週の代掻き後に田植え水として適切な水深になるよう、
>水位を調整しておき、仕上げの代を掻いて植えます。
>田面に水さえあれば、2回目以降の代掻きで、爪痕がガタガタ残ったり、轍が消えなくて
>困るということは無いように思います。
この文章を読ませてもらう限りでは、
中務さんの田んぼでは、荒代をかいた後、たっぷり水を入れておけば、
翌週の植代かきの時に、高低差さえなければ、田面が露出することはなく、
田面に水さえあれば、居着くことはないと言うことのようです。
わが田んぼでは、水が入ったその日に、一回目の代かきをします。
ただそれだけでは、水持ちがよくなく、4〜5センチの深さに水を入れていても、
2〜3日でひっついてしまう(田面が露出すること)ので、
翌日もう一回ドライブハローで走ります。
出来るだけ浅く、気持ち的には3〜5センチの耕深かな?
その2回目のハローは、すいすいと走ることが出来ます。
これで、やっと水持ちがよくなり、2日に1回の足し水でひっつくことはなくなります。
さて、問題はそれからです。
1週間田面が露出しないように注意深く見守っていたはずなのに、
植代かきをしようとすると、泥が粘ってしまうのです。
あじゃぱーです。
植え代で2回も走る羽目に陥ると、浅耕を目指しているのに、
どんどんトラクターが深くなっていきます。
「走れば走るほど、深くなっていき、土がドロドロになってしまう、
すると苗はフロートに押されて流れてしまう、
そこへイネミズゾウムシが大発生したら、、、、悪循環ですよね」
と、栃木の上野さんが笑っていましたが、
まさにそういう症状なんです。
出来るだけ浅く、表層だけをと心掛けているので、
わざわざかご車輪というたいそうなものを、タイヤの横に付けていてそうなんです。
中務さんの田んぼとわが田んぼの違いはなんなんでしょう。
土質なのか?
我が田んぼは、砂質ではありません。
砂と粘土が混じり合ったような、たぶん砂壌土というやつです。
関東ローム層のクロボクならたぶん居着かないんだろうなと思っているのですが、、、
1/1 岡山の中務さんから「今年もよろしくお願いいたします」
岡山の中務です。
緑肥の田植え前作業について、次々と情報をいただき、ありがとうございます。
東山さんの言う「複合〜」について、緑肥なり米糠なりで入水と同時に発芽する
コナギ達の生育を阻害し、田植えが済んで落ち着いた頃に、チェーンとか除草機
とか、カモの働き等で田面を攪乱してやる。そうやって移植後2〜3週を乗り切れば、
少々コナギやなんかが生えたとしても、稲が優先する。そういう技術を手にしたいと、
私も思います。
私が突然「緑肥だ!」などと思い始めたのも、前年にコナギ(恐らくSU抵抗性)の
優先を許した田で、スズメノテッポウなどを大量に鋤き込んだところ、コナギが生えた
にも関わらず稲が優先し、秋耕・冬耕・春耕と何度も耕してあった状態で、田植え
直前に任された田では、同じ初期除草剤を使用しても、コナギが優先したからです。
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
ところで、「泥が居着いてしまって、植代かきで苦労する」について。
恐らく、春耕したゴロ土に水を入れて荒代を掻いた時は「トロトロフワフワ」だった筈が、
翌週に2回目以降の代を掻こうとすると、妙に締まって重くなっている現象のことですね?
私は週末ごとに作業を行いますので、移植予定日の前の週に荒代を掻き、土を曳いて、
なるべく高低差を均します。
高低差が少なければ、翌週の代掻き後に田植え水として適切な水深になるよう、
水位を調整しておき、仕上げの代を掻いて植えます。
田面に水さえあれば、2回目以降の代掻きで、爪痕がガタガタ残ったり、轍が消えなくて
困るということは無いように思います。
で、高低差が大きければ、もう一度土を曳いて掻き直すとか、水を足しながらトラクタで
あちこち歩いて轍を水路にして水を回すとか、余分な作業になります。
我が家の周辺では、春耕〜代掻き〜田植えという手順が一般的で、2回目以降の
代を掻く人はおらず、あまり均平に拘らない方が多いのですが、私は、露地無加温
育苗で10cmほどの背の低い苗を作ってしまうので、かなり高低差を少なくしておく
必要があるのです。(マット苗2.5〜3葉。スミチオンと加温はセットで止めました。)
*:・'゜☆。.:*:・'゜★゜'・:*:.。.:*:・'゜☆。.:*
:・'゜☆。.:*:・'゜★゜'・:*:.。.:*:・'゜
http://homepage2.nifty.com/wakesui/private/agriculture.html
中務 博文