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3/30 神奈川の今井さんから「日本土壌協会の資料」
3/30 岡山の林さんから「今年の米作り」
皆さん今晩は、
最近、マスコミで日本の人口が今後急速に減少するという予測が伝えられた。2050年には日本の人口は3269万人減少し、
1億人をかなり下回ることが予想されている。人口が減少すれば、エネルギー需要は押し下げられる。当然の事だ。
産業も、エネルギーを大量消費する工業社会から情報や知識、サービスというようにエネルギーを多消費しない産業構造
に変化していく。また、自動車や電気製品を取ってみてもこれからますます省エネが進むだろう。したがって、これからの
日本のエネルギー消費は、長期的には大幅な減少が予想されている。このような将来予測もある中で、原発建設が再び
政策課題に上がりそうだ。 原発で発電した後の核廃棄物をどうするのか。核廃棄物の処理と保管、処分にいくらかかる
のか、誰も知らない。原発は、発電しているときは安い電力だと思われた。しかし核廃棄物の処理と保管、処分、管理には、
発電で得た金額をはるかに超えるお金が必要になるかも知れない。10万年管理するというが、文明そのものさえ1万年の
歴史しかない。ホモサピエンスがアフリカを出発したのはわずか7万年前だ。誰が一体、この気の遠くなるような長期間
管理するというのだろうか?僅か数百年も経ないうちに、核廃棄物の最終処分場が何処にあったのかさえ分からなくなって
しまうかもしれないのだ。
今年の米作りをどうするか、思案をしています。
雨で耕起できなかったので、田んぼは冬の間ずーっと嫌気状態のままで、鉄イオンは2価のままだっただろう。今年は
硫化水素の発生を遅らせる事が出来ないかも知れない。中干しまで何とか持って欲しい。根に障害が出なければ
良いが・・・。
林 正弘
岡山市
3/13 やまちゃんから「青木恒男さんと話さなかったことなど」
青木さんの本やHPを眺めていて、
この方の技術の神髄はハウス栽培の技術だなあと思いました。
こういえば、青木さんは
「そうじゃない、経営のメインはハウスだけど、露地も作っていて、
やり方、考え方はハウスでも露地でも同じことだ」と、反論されそうな気がします。
事実、青木さんは、私の農業の原点として、「おばあさんの畑の、ほとんど不耕起の作り方」を紹介されています。
不耕起の良さや魅力は時々実感します。
たとえば、この春先のトウモロコシの溝底播種は、春菊あとの不耕起のウネで始めました。
水分状態など土壌構造がいいので、耕起した時より生育の良さが期待できます。
おそらく雑草に悩まされることも、耕起よりもずっと少ないことでしょう。
トウモロコシは鶏糞の追肥ができますので、不耕起するのにためらいはありません。
しかし、しかしです。
不耕起にした場合、菜っ葉類など有機質肥料のやりかたをどうするかなあ、
これが、一つの悩みです。
(青木さんは、「なんで有機質肥料にこだわるの。有機も無機も根に吸われるときは同じでしょ」
と、たぶん反論されるでしょうが、、、)
(青木さんが「有機であればいいと思っているのは怠慢だ」と指摘されるのは、ぼくも同感です。
かくいう僕も、きわめて怠慢な百姓です。)
家庭菜園レベルでは、不耕起でも回っていくだろうけど、
今のように5~6反の畑になると、どう回していくか、イメージしづらいなあ。
管理機の助けを借りながら、でも鍬一本でどう回していけばいいんだろう。
トラクターのおかげで、楽できてるなあというのが正直な実感。
作物や雑草の根が土を耕してくれるというのは、わかります。
わかるんだけど、でもそれは土づくりができた膨軟な土の場合のことだなあと思ってしまうんです。
それとね、露地の場合、ハウスと違って雨にたたかれて、けっこう土が締まってくるということもあるように思うんですよ。
作物が土壌をカバーしているときはそうでもないけど、
裸地だと、季節によっては締まって固くなってしまう。
雑草を生やしてたら、そうでもないけど、雑草を生やしっぱなしにしておくわけにもいかないしね。
これらの問題をクリアするとすれば、「炭素循環農法」?
これも体力いるなあ(笑)ぼくには、もうその体力がない(大笑い)
そのうち、「青木流露地栽培」を、じっくり読んでみたい。
日本古来からの、農事に関する気象の長期予報の手法の一つ
「寒だめし」 一月の寒の入りから 節分までの気象から 向こう
一年間を予測する技術が 江戸時代には確立されたと言われています。
観測技術が発達した今日でも、気象庁の長期予報は3ヶ月、農業には
信頼性に欠けることから、「やませ」など 冷害による自然環境の厳しい
東北地方では、共済組合・自治体なども 利用しているそうです。
ここ数年 この研究に傾注されてきた 先達先生による勉強会を開きました。
予測では 五月下旬と 二百十日・十月上旬に 年末年始は 一荒れ来るか
ゲリラさんか 異常気象が? 信じるか どう詠むかは 自分の責任
(島根県 浜田気象観測所のデータより 島根美郷 清水 溥万)
3/7 やまちゃんから「春ニンジンの抑草(補足)」
試行錯誤は、最初播種床を黒マルチで、1か月あまり被覆しておく方式で始めました。
黒マルチで地温を上げて、雑草の出芽をうながし、光不足でモヤシ化させようという作戦でした。
結果は、雑草量が減ったような減らなかったような、何とも微妙でした。
結論が出なかったので(あきらめきれず)、翌年もう一度同じ方式を試みました。
結果は、やっぱり、心もち減ったかなあという程度でした。
40メートルのウネ一本で、まる二日くらい除草作業にかかりました。
黒マルチでは、どうも地温の上がり方が足りないようだ?
そう考えて、去年から方法を変えました。
12月中旬くらいから透明マルチで被覆して、冬や春の雑草を生やせるだけ生やそうという作戦です。
ただ、夏場の太陽熱処理では、高熱のため生えた雑草がとろけて死滅しますが、
冬場ですので、透明マルチの下で元気いっぱいです。
そこで、1月に入ったら防草シートで被覆して、光線不足にして弱らせようと思いました。
結果は、防草シートの下でもいくらか光が届くようで、モヤシにはなっていませんでした。
でも、勢いは弱っていて、弱々しくなっていました。
そこで、表層をけずっ太郎で削って、それでも雑草の根離れが不十分なようで、枯れ死してくれそうになかったので、
熊手で撹拌して、根離れを促進して、ごろ土や雑草の残渣を谷に落としました。
結果は、雑草量がずいぶん少なくなったように思われました。
そこで、今年こそはと思い、透明マルチでの被覆を12月初めに前進させて、
防草シートでの被覆期間も長くするようにしました。
今年は、冬の寒さがことのほか厳しくて、どうなるか案じられたのですが、
結果は、先日お知らせしたしたように満足いくものでした。
けずっ太郎を持ち出さなくても、熊手で撹拌するだけで、雑草を再起不能にすることができたように思いました。
ただ、今年の中耕除草で40メートルのウネ一本が2時間あまりで済んだのは、
今年から「けずっ太郎シャープ」という鍬を使えるようになったことも大きいと思います。
けずっ太郎は、通常平刃を地面に平行に滑らすように使うのですが、
ニンジンの株元の雑草に対して、鋸刃のほうを使いました。
鋸刃を立てて、ニンジンと雑草の間に鋸刃を入れて、手前に引っ掻くように使うことができます。
香西さんの道具のように、雑草をスパッと切ることはできませんでしたが、
この時期の雑草はまだ小さいので、鋸刃で引きずるようにして、雑草を抜く(ちぎる)ことができました。
またシャープのエッジ部分を使って、雑草をこそげ取ることもできました。
道具の力も大きかったように思いましたので、書き添えました。
さて、しかしです。
本命は田んぼの抑草です。
本音を言うとね、別に除草剤を使ったっていいじゃないの、
目くじら立てるほどのことはないと思うよ、ですが、
ここまで来たらもう意地ですね、
なんとかわがものにしたい、それまではやめられんなあと思っています(笑)
3/6 やまちゃんから「青木さんとの対話」
3月2日に神戸で、「現代農業読者の集い」がありました。
青木恒男さんを囲む集まりでしたが、ぼくも脇役のゲストで招待されました。
青木さんとの対話が面白かったので、少し紹介させてください。
(僕の記憶に頼っていますので、正確ではありません。雰囲気をお読みください。)
山下・「去年の春に、うちの研修生が見学に行かせてもらいありがとうございました。
その子の農地が、粘土質で苦労しているので、
青木さんの圃場もきっと粘土質のはずだぞ、勉強になるから行ってみないかと勧めたんです。
そしたら、その時の青木さんの言葉が、
『排水対策の一番は、ビニール1枚張ること』、
うわー、なるほど、すごいこと言うなあと感心しました」
青木さん・「それは一面だけの話でね、ほんとはね、耕さないこと、それが一番なのです。
耕耘するから、雨が降ればぐちゅぐちゅ、乾けばかちんこちんになるんですよ」
「おっしゃることは、よくわかります。不耕起のよさは、ぼくも実感します。
だけど、不耕起だと面積がこなせないんですよ。
だから、ロータリーをかけて、ご和算で願いましてはという状態を作り出しています」
「露地で、不耕起でも十分やっていけます。深く耕耘するから、雑草が生えてくるんですよ。
2年我慢するんです。2~3年我慢すれば、雑草は生えてこなくなります」
ここまでが、開演前のあいさつ代わりの対話。
青木さんの講演が終わった後の休憩時間に、煙草を吸いながら、また二言三言。
「青木さんの話を聞いてて思ったんですよ。
ぼくの親父は、ぼくが小学3年生のころ、体こわして百姓専業をやめたんですが、
トマトやスイカ、キウリなどなんでも上手に作って出荷してたんですよ。
ぼくよりはるかに上手だったと思います。
うちの田んぼは、どの田圃も粘土がきつくてね、
あのねばいところで、よくあんなに上手に作ってたものだなあと感心するんです。
肥料は、姫路駅に下肥をもらいに行く利権を持っていてね、それぐらいのものだったと思うんです。
おそらく、農薬もほとんどなかった時代です。
生きていたら、聞いてみたいところなんですが、、、」
「そうでしょう。牛に鋤かせていたのでしょうが、せいぜい5センチくらいの深さだったでしょうね。
江戸時代の百姓も立派な野菜を作っていたみたいですよね。
昔は、雑草はこんなに生えていなかったと思いますよ」
居酒屋で懇親会。
(青木さんに、小祝さんの土壌診断をどう思うか聞いてみたかったので)
「青木さんは、毎年土壌分析をやっておられるのですか?」
「土壌分析なんかやっていません」
「えっ、シンプル栽培の本に土壌分析の結果を書いておられる、、、?」
「あれは、本の編集者が、数字がないと分かりにくいというものだから金を払ってやっただけです」
「そうなんですか、、ぼくは自分では土壌分析をするつもりは全くないのですが、
これからはの若い世代の人たちは、パソコンを使いこなすような感覚で、
土壌分析を自分の言葉にしていくんだろうなと思っています」
「そうかなあ、作物見てれば土壌分析なんかしなくてもわかりますよ。それが百姓ですよ」
「小祝さんの話を聞いていると、土壌分析の結果をパソコンに入力すれば、
その作物を作るには、何の肥料をどれくらい入れなさいと出てくるでしょ、
ぼくは、そこが気に食わないんです。百姓が主役の座を降りてしまうんですね。
そもそも。、土壌分析の意味は毎年分析することによって、数値の変化を見ることにあると思います」
「そうだと思います。私のように多品目を作りまわしていると、
そのたびごとにいちいち測っていられません」
3/5 やまちゃんから「トンネル人参の抑草・実況中継(その3?)」
1月24日に播種したニンジン、昨日の夕方しとしとと雨が降っていたので、
除草のためにトンネルを一気に開放しました。
今日から数日暖かい日が続きそうなので除草開始です。
1枚目の写真はその遠景です。
2枚目ご覧ください。
雑草がパラパラとしか生えていないでしょう。
冬の太陽熱作戦大成功です。
40メートルくらいのウネ(4条のにんじん)が、2時間余りで中耕除草が終わりました。
「けずっ太郎シャープ」の功績も大です。
条間は平刃で削って、ニンジンの株元などはとがったエッジ部分でこそげ取りました。
しみじみ「けずっ太郎シャープ」を眺めてみたら、岡山の香西さんが考案したニンジンの除草道具とうり二つでした。
違いは、柄が短かいか長いかだけですね。
今年の太陽熱作戦をおさらいしてみます。
12月2日に、人参の播種床を0.02の透明マルチ(古)で被覆。
12月25日に透明マルチの上から防草シート。
1月23日に被覆を外して、熊手で表層を撹拌、
翌日にもう一度、熊手で撹拌しながら整地、種まき機(ごんべえ)の104のベルトで播種。
1月27日にトンネル被覆。
たったそれだけです。
5月初旬から、間引きの若いニンジンを売り始めます。
4~5年試行錯誤して、苦労した甲斐がありました。
ちなみに、1枚目の写真の左に見えるのは、トウモロコシの溝底播種(1回目)です。
2月27日に播いたのですが、マルチをめくってみたら、白い芽が早くも出かけていました。
透明マルチの下に、不織布を置いたのが、保温に役立っているんだと思います。
数年前にも透明マルチの下に、不織布を敷いたことがあるのですが、
その時は、不織布と透明マルチが湿りでべったりくっついてしまって、はがすのに苦労したので、その後やめていました。
今年は硬質ポリポットを間に入れているので、くっつきません。
きっと強烈な霜が降っても、不織布のおかげでトウモロコシの痛みは少なくなってくれはずだと、期待しています。
ついでに、不織布の話をもう一つ。
不織布の二重がけは、保温力抜群ですね。
寒さに弱い春菊やサニーレタスが、今年の寒さで無事でした。
下に150センチ幅、寒さがきつくなってしてからその上に180センチ幅の不織布をかけました。
(180センチ幅のほうは、サイド部分に赤のスプレーをかけて区別しています)
安物を使っていますので、200メートル巻きで、8000円+9000円です。
タフベルなんかより、よっぽど安くて効果があるように思いました。
2月も末になるのに例年にない積雪です。降っている量は極端に多くないので
気温が低く溶けない物と思われます。今年はバックホーを手に入れたので
遅ればせながらプログを始めました。登録お願いします。
2/23 清水さんから「島根県「24年度 生物多様性を育む米づくり」実証圃の成果 」
島根県農業技術センターと、西部農林振興センター県央事務所のお世話をいただき、24年度の実証圃の結果を戴きました。
除草剤・農薬・化学合成肥料を使わず 三年目 実証の各種データ。 数を数えた方に先ず感謝と、ただ驚くばかり。
田面下 10cm 1u 当たりの数字です
(期間中8回調査の最大値)
※ イトミミズ 14,037匹 県内有機・無農薬実証圃 7箇所中 4番目(34,800〜900)
(実証圃埋土種子 調査時期3月・移植時点 圃場内5箇所2回調査の平均値)
※ コナギの種子 6,148個 実証圃 6箇所中最少 6番目(280,000〜56,000)
(実際に芽を出すのは表面下2〜3cm迄の種子のみ)
※ イヌホタルイの種子 120個 実証圃 6箇所中 5番目(20,000〜0)
※ ノビエの種子 0個 実証圃 6箇所中最少 6番目(8,000〜0)
(ノビエは、毎年穂が出たヒエを総て抜取り・刈り取り続けた成果です。10aで毎年出穂するのは20株以内)
25年度の対策は、
イトミミズの増殖と、雑草は表面下2〜3cmの コナギを生やして、竹ブラシと、新しく製作中のスプリングレーキで一網打尽に!
(島根 美郷町 清水 溥万)
今年は寒いような気がするけど、福井県でも私の所の積雪は少ない。
パイプの曲げ加工、山下さんうまいねぇ。
パイプベンダーは電気工事で使うのと似ているし、使い方のコツも会得されたみたいですね。
その分、廃棄になったパイプの数を想像できます。
今、バックホーを使って小さな田んぼを数枚まとめて一筆化する作業をしています。
客土をしたりして均平にもっていこうとしますが、所詮素人の作業ですので時間と手間がかかります。
当初の1週間位の間は肩こりがひどく大変でしたが、慣れてくると一気に楽になりました。
チェンソーを使って、田んぼの際の雑木の伐採も行っています。
チェンソーを使う事でこの作業の怖さと、機械に対する日頃の手入れの重要性をひしひしと感じました。
床土を搬入しました。
まだ雪がありますけど(稲作で)動き始めました。
*** 中出 ***
2/19 やまちゃんから「冷たい雨の日の工作」
姫路も、今年は雨が多く田んぼや畑が乾いてくれません。
じゅるい時に、焦って耕起すると、土を練ってしまうので、じっと我慢の時です。
できれば早く耕起して、ワラや雑草を腐熟させたいのですが、しようがありません。
降りやまぬ雨はないといいます。
去年の5月頃に「トマトの雨よけ栽培は朝飯前だ」と書いて、
そのあと、大風で無残にも吹っ飛ばされてしまったことを書いたのですが、覚えてくださってるでしょうか?
プラスティック製のアーチパイプジョイントを使っていて、それが大風でいとも簡単に折れてしまったのでした。
去年の秋にパイプベンダーを購入したのですが、
どう使えばいいのか、いまいち要領を得なかったのが、やっと使いこなせるようになりました。
22ミリの直管を曲げて、19ミリ直管のジョイントにしようとしたのですが、
鍵は、1枚目の写真の茶色い鉄の棒です。19ミリの直管と同じ太さです。
それに22ミリのパイプを差し込んで、ベンダーで曲げました。
一気に曲げようとすると折れてしまうので、
少しずつ少しずつベンダーをずらしながら、クイクイっと曲げたらうまくいきました。
20年前にこの技を知っていたら、こんなに試行錯誤をしなくても済んだのにな。
2/19 岡山の林さんから「雨が降り続きますね」
皆さん今晩は、
去年薪ストーブを導入して、暖房や炊事など我家のエネルギーにはガスや灯油を使わなくなりました。電気の自給も目指す
ために、宅地内に6m×15mの基礎のしっかりしたカーポートを作り、その屋根に太陽光パネルを置く事にしました。この中に
車だけでなく、トラクターや田植機など農業機械を収める予定です。パネルの発電能力は11.52kWです。設置場所の測量も
済みました。パネルが発電を始めれば基本的にはエネルギーは自給できる事になります。円安によるエネルギー代の高騰
に間に合いそうです。食料自給率が4割の国が大幅な円安になったら、食料は値上がり必至ですね。この宅配便の皆さんの
多くは百姓で、自分で食料を作っているからある程度耐えられるかもしれません。何でもかんでも円高のせいにしてきた時代
も終わりのように思えます。
齋藤さんのBiofach報告を興味深く読んでいます。でもスペインやイタリアのような国は別にして、北ヨーロッパでは米を食べる
料理文化が無いので、売り込みはかなり難しそうに見えます。ドイツではジャガイモの品種はおそらく300種あり、主食用や
サラダ用などきめ細かく使い分けています。日本ではそのような調理文化が無いので、ジャガイモの使い分けなど気に留め
ません。ドイツでは消費者はもち米との区別も出来ないのと同じ事です。昔、私が食べたただ一種の米を使った料理は、
Milchreis だけです。でも最近では日本食が世界に広まっているので、そのブームに乗るというのも良いかも知れませんね。
しかし、実際は使われている魚や米は日本のものはあまり使われていないのですよね。やはり価格が高ければ売れません。
価格競争力がないと、品質が良くても液晶テレビや半導体のような世界市場での日本製品の運命と同じことになりかね
ませんね。
こちらでは雨が降り続いて田んぼの耕運も出来ません。稲株は田んぼに残ったままです。今年は5月ごろ耕運しようかな。
林 正弘
岡山市
2/18 やまちゃんから「米粉の餃子の皮」
うらやましいなあ、稲作農家の冬は、、、
ドイツで、イベントのついでにサッカー見物ができるなんて、、、
なまじっか野菜栽培に手を染めて、自営の直売所を始めると年中貧乏暇なしです。
でも今日は朝から冷たい雨、
ぼやく首席秘書官に代わって、夕飯を作ることになって買い物に出かけました。
目に入ったのが「国産米粉100パーセント」の餃子の皮。
今年の寒玉キャベツでまだ餃子を作っていなかったので、即メニュー決定。
米粉の餃子の皮、おいしい!!期待以上です。
小麦粉の皮のように、団子っぽくなく、もちもちと柔らかくおいしいんです。
関西人ですので、粉もんにはうるさいんです。
たこ焼きなら「外はカリカリ、中はふわふわ」
餃子も、焼いた面はぱりぱり、他はもちもちふわふわの時に食べるとおいしい。
今日の餃子の皮は、今までで一番というくらいおいしかったです。
作っていたのは、広島市の井辻食産(株)でした。
袋に「food action noppon」(みんなで食料自給率アップ)て、書いていました。
ご愛嬌です。
2/18 宮城の斉藤さんから・BioFach 2013(続々)
こんにちは 宮城県栗原市一迫の斎藤です。
BioFach 2013も終わりニュルンベルグから車で1時間くらいの
有機農家を訪ねました。
http://www.oekohof-klischewski.de/index.htm
農地80ha 山林20haの家族経営。
農法はドイツの伝統的な三圃式
地勢は私と中鉢さんの中間くらいで いわゆる中山間地。
気候は寒いけど 年間を通じ強風が吹かなし吹雪もないという。
80haの農地は120区画にわかれ 3年周期で麦類・牧草・緑肥鋤き込みを
おこない地力を維持している。
乳牛(今はいなくなった地元の赤牛)20頭 ヤギ40頭 すべてチーズ用。
年間売上3500万円 パート1.5人(チーズつくり)の家族経営。
穀物の単位面積当たりの収量は慣行の半分。
トラクター120馬力・90馬力・45馬力の3台。
電気はソーラー。ガスは自家製のメタンガス。暖房は薪。
生活は大満足しているらしい。
今日は日本語の不自由しないくらい日本人の一番多いデュッセルドルフでの有機市場
視察。ドイツでは売上高の5%を有機が占めているというが日本は1%にも満たない。
どんな様子なのか期待したい。
PS
夜はブンデスリーグの清武・金崎のニュルンベルグと酒井のハノーファーの試合。
清武と酒井はフル出場。金崎は後半からでエキサイテングなおかつドラマチックでした。
1点目の同点ゴールは清武からのコーナーキック。2点目の同点ゴールはロスタイムに
金崎からの起点パスから。途中ハノーファーの監督退場もあり大満足な観戦でした。
斎藤 政憲
2/17 宮城の斉藤さんから「BioFach 2013(続)」
こんにちは 宮城県栗原市一迫の斎藤です。
BioFach 2013も本日で終了。
今日は1時間いただいてお米のPRをします。
お米しかないのに何をしたらいいんだろう。
主席秘書官がいるからなんとかしてくれるだろう。(笑)
英国在住の「娘」も来てくれ 勝手にBioFach 2013用のパンフレットを
作ってくれた。というかパンフレット類は国内用も含め元々ないのです。
唯一JA栗っこのポスターとNPO田んぼから借用してきたポスターだけ。
田んぼのポスターはかなり好評で インド人からBioFach 2013終了後に
譲ってくれとの申し入れがあった。このインド人は会話で普通に「田んぼ」を
使用していた。よほど日本の「田んぼ」を気に入っているのだろう。
娘はネットで私に関する映像を入手し 簡単な英文の説明文を付け足しただけで
私にはとてつもなく立派なパンフレットに見える。才能というより
ものの数10分でできるのはオーバー還暦にとってはまぶしく映る。
急遽出国間際に用意したグローバル対応の名刺も底をついたので パンフレットを
A4の1/4に縮小して間に合わせの名刺代わりに使用している。名刺も含めかなり
出回っているはずだが いまのところ商談の1通のメールも届いていない。(笑)
そして旦那も駆けつけてくれた。コンサルト学を学んでいるというだけあり
2言3言交わしただけで さも私が生産者といわんばかりの説明を訪問者に
説明している。訪問者のほとんどが出展者や国際的なバイヤーなのに
あの物怖じしない態度はいったい何なのだ呆れてしまう。
さすがに専門的な説明を求められたら困っているようだが・・・。
アシスタントの現地妻も甲斐甲斐しい。私はほとんどブースにいないで
あちこちのブースを見て回っている。試食用に1口大のご飯をおひつから
とりわけて勧めている。本人自身もドイツでおいしいごはんにありつけるのは
ほとんどないらしく相当感激しているので 自分のご飯のように熱が入っている。
小物類も不足してくると 地の利を生かしいつのまにか調達されている。
ありがたいことだ。
それからエイサックの検査員でもある貿易商も帯同しているのでこんなに
心強いことはない。日本ブースにはJASマークの物品がいっぱい陳列されているが
大半はEUマークがついていない。もし商談がまとまってもEUマークがつけられる
ものがどれだけあるだろうか?
ジェトロの担当官に問い合わせしたら そこまではわからなかったらしく顔色が
かわった。結局有機JASマークだけでのEU圏での流通は問題ないということになった。
真相はこうです。
EU圏で日本語の有機表示での流通はなんら問題ない。有機が英語表記になると
EUマークが必要。ただし有機マーケットでは流通できない。
逆に一般の農産物・加工食品の流通と同じだから メリットは何? ということです。
EU圏でのJAS有機マーク付きの流通は日本の法律の範囲外なので 農水から
不正規流通で公表されることもないという。
BioFach 2013の出展が決まった時 JAは名前を貸すだけと強く念押しをされ
もちろん海外見本市への出展や輸出のノウハウもないので何もできないと釘を
刺されてきたのでした。全農宮城の事業目標に海外輸出があるのですがね。
ということで当初首席秘書官と私の2人だけのはずが総勢6人になった。
私は何もしなくてもいい。楽ちん楽ちん。(笑)
画像説明
右側が「現地妻」中が「娘」奥が旦那 左はバイヤー。本命はこちら。(笑)
斎藤 政憲
2/15 宮城の斉藤さんから「BioFach 2013」
こんにちは 宮城県栗原市一迫の斎藤です。
ただ今ドイツのニュルンベルグのBioFach
2013にいます。
有機米の出展です。画像はお客様に説明しているのは「娘」。
真ん中の黒いご婦人は現地調達妻。なかよく試食用の小さな
おにぎりを作っているのがわが秘書官。
展示しているのは有機米とお酒と煎餅。出足好調なのが煎餅。
その次がお酒。有機米にはほとんど興味なし。試食用のお米
60sだけが減っていく。商談成立はほとんど見込み薄。
日本から60数社出展しているが 神棚をかざっているのは
ここだけ。お米と田んぼに神が宿ると説明しても笑って
聞き流すだけ。もちろん私は日本語オンリーなので女性陣が
笑顔で奮闘しています。
斎藤 政憲
2/7 島根の堀野さんから・稲の根を痛める硫黄(隠れ硫黄の表示)」
やまちゃん、いつもありがとうございます。皆さん毎度お騒がせしています。
2012年末から堀野の連載風のお便りをお届していましたのは、どうしてもお伝えしたい
ことがあったからです。
昔々、農業が花形産業だった頃、私は農業高校で鉄・硫黄・硫化水素のことを学びまし
た。当時はどの農家も一生懸命に対策を考えたものです。
最近は、進学コースから転じた人達も含め、新旧とりまぜて就農する時代になっている
ようです。しかし稲づくりはけっこう難問です。鉄・硫黄・硫化水素に至るまで過不足
の監視が必要だからです。
現在、化学肥料、有機入り肥料、鶏糞鶏羽、蹄角毛皮、畜舎堆肥等々には「隠れ硫黄」
の表示はありません。現場は、過不足の判断に迷って右往左往するばかりです。
肥料取締法や有機JAS法も、「隠れ硫黄」の表示に配慮してもらえると助かりますね。
また有機農業・エコ農業ブームで畜産堆肥の大量連用を勧める先生方もいないわけでは
ありません。
このような場合も、鉄/硫黄/硫化水素の過不足・弊害を考慮しつつ、慎重に拝聴する
必要があると思います。ともあれ当園の場合・・・、
A: モミガラをいれる B: 鉄を増やす C: 硫黄は減らす
の3対策を講じた上で「除草剤を使わない稲づくり」に再出発したいと思っています。
(島根県飯南町 堀野俊郎、おわり)
1/31 島根の堀野さんから「稲の根を痛める硫黄(隠れ硫黄)」
近年、多くの化学肥料は硫黄ゼロに移行しつつあります。そのため、連用すると硫黄不
足になり、田植え後に葉が黄化して伸びが止まるそうです。最近も、山陽〜近畿地方で
発生していると新聞に載っていました。
即ち、堆肥を田畑に入れると良いというのは、硫黄の補給という意味もあるのです。
植物のタンパク質は、通例約17%のチッソと約1.7%の硫黄を含んでいるので、堆肥には
、僅かですが硫黄が含まれるからです。
しかし最近の専ら穀物飼料で育てられた家畜に由来する堆肥や有機肥料は、むしろ硫黄
の多さのほうが懸念されます。
例えば畜舎堆肥1トンは、3〜5kgくらいの硫黄を含むかと推定されます。
稲の10a必要量より1ケタ多い数字です。しかも高硫黄の弊害を防ぐには、その10〜20倍
もの鉄が必要になるのだそうです。
御承知の通り、堆肥を腐熟させるとチッソは揮散し減少します。しかし融点/沸点の高
い硫黄はほぼそのまま残るため、畜舎堆肥は想像以上の高硫黄になると思われます。
(島根県飯南町 堀野俊郎)
1/25 やまちゃんから「トンネル人参の抑草対策(実況中継その2)」
1月になって、みるみる日が長くなってきているのを実感しています。
今日は小春日和みたいな1日でした。
「さすが1月下旬ともなると、陽射しが強いなあ、
気温は低くても、この陽射しが熱源になるんだなあ」
と、ジャンバーを脱いでも、汗をかいていました。
今年は、寒くて寒くて、例年なら端境期なしになんやかやと直売所に野菜が並んでいるんですが、
いよいよ菜っ葉ものが途切れてきました。
平均で2度違うってことは、鹿児島と姫路が入れ替わってしまうほどの違いだそうです。
さて、今日、まだまだ寒い日が続くのに、トンネル人参の種まきをやってしまいました。
(1月下旬播種で、5月中頃少し細めから順次収穫していく作型です)
例年より1週間ほど早くです。それには理由があります。
去年の11月中下旬に人参の播種床を作って透明マルチをしました。
冬季の太陽熱処理です。
雑草を生やせるだけ生やして、12月下旬に防草シートで被覆しました。
(と、ここまでは昨日書きました。今日は、また冷蔵庫の中のような1日でした。
さっき、堀野さんのお便りを読ませてもらいました。
おもしろいなあ、兵庫県はどうなんだろう。)
防草シートの下で、か細い雑草が弱弱しいながらも生き残っているので、
当初はけずっ太郎で薄く削り取るつもりでした。
ところが、急きょ方針変更しました。
スチール製の熊手でひっかけば、雑草を絶やすことができそうに思ったのです。
(けずっ太郎を使うより、表層を浅く処理できるように思いました)
正解でした。3~4回往復したのですが、熊手にいっぱい雑草の残渣が絡み付いてきました。
また、播種床の表面も細かく砕土された土できれいに仕上がりました。
(ごろ土は、時々谷に捨てました)
ここまでやっていってるうちに、この湿りなら今播種してしまったほうがいいんじゃないか、
これだけ熊手で撹拌すれば、再生する雑草はほとんどないはずだ、
そう思って、予定外の種まきになった次第です。
何もしない場合、トンネル栽培のニンジン、ぬくぬくと湿りたっぷりの環境で雑草天国になってしまいます。
うちの経営では、1,4メートルのウネ40メートルが限度です。
去年同じやり方で、雑草量が数分の一に減少しました。
雑草量が数分の一に減少してくれたので、除草の手間はその数倍楽になりました。
2ウネつくりましたが、それでも楽ちんでした。
さて、今年も柳の下にドジョウはいてくれるか?
去年よりもぐっと気温が低くて、どれくらい雑草が発芽してくれたか、いろいろ心配です。
今年の抑草事始めは、野菜の人参から始まりました。
さて、本家本命のイネはどうなってくれるかしらん。
雨が多くて、田んぼじゅるくて、未だに耕起できないのが気がかりです。
1/25 島根の堀野さんから「閑話休題・名産地のコシヒカリ食べ比べ」
「閑話休題・有名産地のコシヒカリ食べ比べ」
1956年にコシヒカリは品種登録されましたので、まもなく60周年を迎えます。その間、
コシヒカリ種子は各都道府県ごとに採種・維持されてきたとのことです。
そこでネット販売の有名産地コシヒカリ玄米を取り寄せ、当園秘伝の技で栽培し直して
みました。出穂期は約3日、草丈には10cm以上の差がありました。
さらに複数回、ご飯の食べ比べをしてみました。噛むほどに表面の粘りと甘味と旨味を
感じるのがコシヒカリの特徴です。結果はいろいろでした。
思わしくなかった県名は出しにくいので、素晴らしいと思ったものだけ触れてみたいと
思います。
さすが新潟系コシヒカリは貫録十分です。口にした直後から粘りと甘味と旨味を感じま
した。新たに採用された新潟系コシヒカリBLも同様です。
この優れた特徴が、数十年にわたって維持されてきたのは驚くべきことです。
さらに感銘をうけたのは、福島系コシヒカリでした。
株張り良く、穂数多く、収量も1〜2袋よけいに取れました。そのうえご飯は、新潟系コ
シヒカリより更に澄んだ甘味と旨味を備え、ご飯粒はしっかり、おかゆにしても味が引
き立ちます。お米屋さんの間で、価格・味ともに好ましい商品として高い評価を受けて
きたのも頷けます。
御承知の巨大事故で、大きな痛手を被っていらっしゃるわけですが、これだけの商品価
値はそうやすやす手にできるものではありません。1日/1年でも早い福島県の回復を願
うばかりです。
(島根県飯南町 堀野俊郎)
1/21 島根の堀野さんから「稲の根を痛める硫黄(恐怖の硫化水素)」
田植え後1〜2カ月で硫化水素が発生した場合は、イネの根を弱らせたり、腐らせたりします。
白い根が2〜3cm伸びた先で茶色になり途切れているので、イネミズゾウムシにかじられ
たとばかり思っていました。そのケースもあるとは思いますが、当園の場合、泥土も稲
株も硫黄臭いので、硫化水素による枯死と判断しました。
その結果は、下葉の赤枯れ・黄枯れ、分けつ不良につながります。
もちろん硫化水素は、水生動物にもよからぬ影響を与えます。イトミミズ・オタマジャ
クシ・トンボのヤゴなど、みんな迷惑していることでしょう。
硫化水素の発生が夏の高温期の場合は、稲株全体の根を腐らせて異臭を放ったり、イモ
チ病にかからせたり、登熟不良のクズ米をもたらしたりします。
籾すり後の玄米に白濁米(黄未熟米、死米)が混じるのが、根ぐされ発生の証明のようです。
収量も少なくなるので、ご承知のとおり「秋落ち」とも言います。
なお新潟や福島などのように、圧倒的に鉄が豊富な水田の場合は、硫化水素に変化する
直前の硫黄単体を鉄が取りこみ、硫化鉄(硫黄+鉄)に変えて無毒化できていると思います。
正義の鉄 vs 悪漢の硫黄。
暗黒の地中の争いが、秋の実りを左右しているのです。
(島根県飯南町 堀野俊郎)
1/15 島根の堀野さんから「稲の根を痛める硫黄 」
前述のように、稲の根を守るのは鉄でした。
しかし最近、とても気になっている物質が有ります。それは稲の根を痛める硫黄です。
水田に水を張ると有機物が腐敗・分解し、ガスが出ます。「湧く」ともいいます。
そのとき、有機物がたくさん酸素を取り込むので、土は酸欠になります。
そこで土は、とりあえず酸化鉄(鉄+酸素)から酸素を譲り受けて根を守ります。
さらに酸欠が進むと、今度は、有機物が酸化硫黄(酸素+硫黄)から酸素を分けてもら
いながら湧きます。
しかし酸素を放出した硫黄自身はたいへんな曲者であり、すぐさま水素と結合して「硫
化水素」に変わります。
御承知の通り硫化水素は、人間も家畜も小動物も植物も死に至らせる猛毒です。
有機質や硫黄の多すぎる田んぼでは、そんな危険なものが普通に発生しているのです。
(島根県飯南町 堀野俊郎)
1/13 島根の清水さんから「寒中お見舞い申し上げます。」
皆様 寒中お見舞い申し上げます。
さて、25年の稲作が、心の中では既に始まっていまり、新しい取組にわくわくしています。
25年の私なりの「除草剤を使わない稲づくり」の考え方・取組をシリーズで紹介しながら、
皆様のご意見・ご指導を頂きたくUPしますので、宜しくお願い致します。
※考え方「そのT」
u 浅起しによる、中層・深層部の雑草種子を発芽させない。
u 籾殻の多量投入により、籾殻の持つ発芽抑制成分の利用。
H24・9・25
超浅荒起し(ロータリィー内盛り耕・5cm)
H24・9・29
緑肥(レッドクローバ 1.5kg/10a)
H24・10・3〜16 籾殻投入(≒2t/10a)
H25・1・12現在の圃場状況
今後、随時状況をUPします。
(島根県美郷町 高畑環境ファーム 清水農園 清水 溥万)・
1/9 島根の堀野さんから「あの草けずりを見かけました」
やまちゃん、みなさん、今年もよろしくお願いいたします。
さて当地はトンデモ田舎なので、農業資材といえば農協です。
新年早々出かけてみました。
そこでなんと、やまちゃんご推薦の草けずり(どうかん)を発見しました。(どうやら
今まで気づかなかったようです。)
カドは丸型でしたが、けっこう売れてるとのことでした。斯く斯くしかじかなので、角
のとがったタイプを入れてくれるよう、お願いしてきました。
1ダース単位の発注だそうです。そのうち願いがかなうと思います。
(島根県飯南町 堀野俊郎)
1/1 やまちゃんから「謹賀新年」
新年おめでとうございます。
お屠蘇をいただいて、さあ年賀状でも書き始めることにしようかといったところです。
さて、どんな年賀状にしようかと思案しながら、皆さんへのご挨拶といったところです。
昨秋に稲を収穫してから、田んぼが乾く暇もないくらい周期的に雨が降り、それも量が半端じゃない。
秋のまだ早いうちにさっと鋤いておいて、冬にもう一度、、、という当てが外れています。
ひこばえが出て、穂が出て、でも実入りがすることなく茶色く枯れたまま立っています。
いっそのこと、このタイミングで鋤いて、冬季湛水田にでもしてやろうかななどと思うくらい降ったこともあります。
もちろん、当地は乾田地帯なので、冬季湛水なんてありえないのですが、、、
もう10年以上も前のことになりますが、
日本海のほうに、カニを食べに行って、水が溜まり雪が降り積もっている田圃を見て、
「こんなところこそ、抑草対策に冬季湛水がもってこいなんだろうに」と思ったことがあります。
ところが、その後冬季湛水の思わぬ困りごとを耳にするようになりました。
「水をためていると、田んぼに波が立って、それが打ち寄せ、畔を崩してしまう」
「耕盤が抜けて、トラクターが亀さんになってしまった」
この間市川さんが書いてくれた「オモダカやクログワイにとって絶好の環境」、
これもなるほどさもありなん、ですね。
そして、堀野さんからのご指摘
「夏に田が湧いて出来た還元鉄が、(冬季湛水していると)酸化鉄に戻るチャンスを失うことになります。
こうして元々少ない酸化鉄がますます少なくなり、ひどく根を傷めてイモチを誘発する
のではないかと思っています。」
田んぼの転作で畑にしていると、不耕起の場所(果樹)で思わぬ困ったことが出てきます。
ヤブカラシがどんどん侵食してきます。数年単位でみると、手が付けられない勢いです。
畔端のほうが水はけがよかろうと、アスパラガスを植え付けたところ、スギナが繁殖、
病気も増えて、先細る一方なので、断念してしまいました。
また、これもスギナの話ですが、不耕起じゃなかったけれど、
比較的サイクルの長いジャガイモやサトイモを植え付けていた畔端の畝に、
昨秋マルチをして、ニンニクを植え付けました。60メートル2ウネです。
マルチの穴から、にょきにょきスギナがいっぱい出てきました。
びっくり仰天、あわててしばらく途方に暮れていました。
想定外の出来事です。
(いや、待て待て、
僕はよく「農業は自然相手の仕事だから、想定外のことがよくおこる、
「想定外」の出来事にいかに対処するか、その引き出しをどれだけ持っているか、
それが力量ともいえる。てな言い方をよくしてきたけど、
それじゃ、3.11のフクシマの「想定外」という言い訳や尻拭いと同じになってしまう。
またわが身の取り返しのつかぬ過誤も「想定外」と言ってしまっては、あまりにも恥知らずです。)
「想定外」という言葉を使うのは、もうやめにしよう。
「思いもよらぬ」「当てが外れた」スギナの出現にしばし途方に暮れていたのですが、
伸びたスギナの茎葉をマルチの下に、折り曲げてマルチの下に隠す作業を続けていたら、
スギナはおとなしくなってくれました。
やれやれでした。
この文章を書いているうちに、年賀状のテーマが決まりました。
「後ずさりしながらでも、一歩でも前進したい(稲の雑草対策)」です(笑)
では、本年もどうぞよろしくお願いします。