2002年4月のお便り ホームへ戻る
4月30日 岡山の林さんから「RE・籾の除去」
籾の除去については、私も頭を悩ませています。
私自身、玄米菜食ですから。
私は、日本にも狂牛病が発生することを予想していましたので、
8年ほど前から徐々に肉食を止め、6年ほど前から完全に肉、
魚、卵及びハムやソーセージなどの加工食品、インスタント食品
を摂取することを止めました。また有機肥料として骨粉は使わな
いように心がけてきました。ドイツから定期購読しているある科学
雑誌でBSEの原因物質であるプリオン蛋白結晶の電子顕微鏡
写真を見た記憶があります。
玄米食は問題ないのですが、籾があると奥歯で「ガシャ」とした感
じがありどうも食べにくいのです。対策として、籾と玄米ではかなり
比重が違うので、炊飯のとき大目の水で電気釜の鍋をかき回す
と殆ど表面に出てきます。それを、指でつまんで除去します。
この方法の問題点は、面倒くさいと言う点があります。
林 正弘
岡山県御津町
4月30日 ピュアネットジャパンの関根さんから「アドバイス、ありがとうございました」
玄米に混入した籾の件で福岡の吉住さん、ハッピーファームの吉田さん、岡山の赤木
さん
いろいろとアドバイスありがとうございました。本当は色彩選別機などあれば
ベストなのでしょうけど、まだ当社の規模では過剰投資かなって思うので
それはいずれ考えて行くとして
とりあえずは、いただいたアドバイスを参考に生産者と話し合い、
またどの方法がベストか検討してみたいと思います。
良い結果が出たらまたご報告させていただきます。
どうもありがとうございました。
ピュアネットジャパン株式会社
関根弘幸
しばた@おかやま、赤木御大近所、です。赤木御大の所では黄色い菜の花満開。300m離れた私のたんぼでは青い花が満開を迎えてます。
ほんとは、菜の花、レンゲと組み合わせて、赤青黄各1反5畝、3色たんぼにしようともくろんでいた。けれど残念、菜の花はあっという間に咲いて済み、レンゲはてっぽうにやられて、青色花のみ生き残り、今元気よく咲き狂ってます。
青い花の名前はアンジェリア。昨年、2畝ほど試してうまくいき、そのねばり強さというか生命力に惚れ込んで、今年2年目。稲刈り後の秋、反3kgまき、チッソは4〜5kgくらい。昨季はへそぐらいまで伸びたけど、今季肥料けちったら(2kg位)ヒザ丈で貧弱。でも地面覆い能力というか、てっぽう競争力というか、なかなか強くてすてき。きっちり肥料やれば、播種量2kg以下でもいけるかも。びっしり生えます。
花も、ま、なかなか。アザミに似た草姿、花姿なれど花色は紫っぽくて品がよい。ほんのりやわらかく香る。ハチがぶんぶん。近所のヒト、通りすがりのヒトが「これなんて花?」。
大変なのはこれから。田植えではなく耕起直播。冬耕、春耕数回で砂場のようにサラサラにした田圃に播くのがこの辺の慣わしなのに、あと1週間ちょっと花を楽しんで、5月中旬にすきこんで、すぐ直播きすると、枝はわさわさ、土はどかどか、ばあちゃんいらいら、婿殿はつらい・・・
写真、なるべく小さくしてはみたんですが、つかえたらごめんなさい。黄花の赤木御大の向こうを張って、てぇ訳ではなく、はるかに小農なので青くなってコソコソやっている程度。そして、来年こそは小農ながら赤青黄色、3色きっちりそろえてみたいもんです。
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岡山農業改良普及センター 柴田雅人
〒700-8604 岡山市弓之町6-1 (086)233-9850
masato_shibata(アットマ)pref.okayama.jp
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4月30日 やまちゃんから「ドライブハローの尾輪がたのしみ!?」
ドライブハローに、尾輪が着いたら、
ハローの爪の深さと、尾輪の深さを面一(つらいち)にすることによって、
耕盤に沿って、表層3〜4センチの代かきが安定して出来るのじゃないか、
そのようなことを、以前に何回もわめいていたでしょう。憶えてくれているかな?
隣町のとびちゃんのお世話で、まもなく尾輪がつきます。
トラクターの後輪の後ろとハローの間につきます。
尾輪だけに頼りっぱなしでなく、深度調節も活用して、
そして、ぼくの感覚(センス?)もフル活用して、
うまくいったら、おなぐさみ。
その時は、誰かにデジカメを借りて、写真送るからね!!
4月28日 岡山の赤木さんから「籾の除去」
ピュアネットジャパンの関根さんへ。
米の検査基準では、玄米1000粒中に3粒までは籾が混入しても、1等米として認められています。これをゼロにしようとすると、私の場合は籾摺り効率が極端に悪くなります。全国のお百姓さんも同じことを考えて籾摺りやってると思います。
一般の籾摺り機はお奨めできません。機械の中にいっぱい米が溜まる仕組みになってるから、ネズミは来るは虫がわくはで、保守が大変です。1年分を一度に処理しておくのなら話は別です。
私が考えたのは籾摺り精米機です。いろんなメーカーが出していますが、およそ25万円程度でコンパクトです。籾摺り機能と精米機能が付いていて、単独で使うこともできるし、同時に使えば籾からいっきに白米になります。想像だけでは効果がわからないので、実験しました。
籾の混ざっている玄米を通したところ、籾は確実になくなりますが、玄米の肌に傷がちょっぴり付きます。外観品位が少し落ちますが、私は見苦しいほどとは思いませんでした。(機械によって違うだろうな)
昔に使ってた米選機と言うのがあります。ピアノ線がたくさん張ってあって、間隙を微調整することによって屑米の加減をしていました。
1番広いほうに調整し傾斜角度も試してみれば、ひょっとしたらうまくいくかもしれません。やってみないと分かりません。
私も玄米食のお客さんが複数いらっしゃるので、籾がゼロになるように必要量だけゆっくりと籾摺り作業をします。
これじゃちっとも参考にならなかったかな?
自然を愛し環境を考える岡山の百姓 赤木歳通でした
PS 菜の花がいっきに咲いてきました。新聞、テレビ、間もなく来ます。
4月27日 福岡の吉住さんから「RE玄米に混入した籾」
>玄米に混入したもみを簡単に取る方法はありませんでしょうか?
あります。
色彩選別機を通すと、簡単に取れます。
もう一つあります。
そんないい加減な玄米を買わない事です。
4月27日 ハッピーファームの吉田さんから「はじめて投稿します。RE・玄米に混入した籾」
初めて、お役にたてそうな、ことが配布されてきましたので、投稿させていただきま
す。
機械屋さんの立場(農業機械の開発をしています)で、お答えします。
>ピュアネットジャパンの関根さんから「玄米に混入したもみを簡単に取る方法はあ
りませんでしょうか?」
私が以前、勤めていた、会社(米選機メーカー)には、縦線米選機で、籾取り装置つ
きのものをつくっていました。型式 「一号籾」1.6尺 その当時、3万数千円の
価格。
回転式の米選機でも、ありましたが、換網がまだ、在庫があるかな?生産が終了し
て、20年にもなります?
結論的に申しあげますと、もみすり機が性能アップしていますので、選別機の段階で
の籾取りの機械は、売れなくなって生産が7〜8年前に各社終わっていると思いま
す。
籾すり後、精米機にかけることが、原則で、籾から、いきなり、精米機にかけます
と、
精米機には、選別機は内蔵されていないので(一部、サイクロンのついたものもあり
ますが)、籾、籾殻がどうしても残ります。
よって、もう一度、籾すり機にかけようかと、お考えですが、ごもっともです。
問題は、肌ずれと、胴割れの問題だけです。
それが、問題なければ、可能です。
ゴムロール(ロールを開ける)を通さずに、選別胴などに入れたほうがよいですね。
どうしても、玄米は過乾燥ぎみになっていますから、胴割れを起こします。
今、一番小さい、籾すり機は、「オータケ」さんにあったと思います。
これを、籾で施設に出荷する地区の農家さんが、自家用のみ精米して、飯米にされる
かたが、買っています。
たしか、15〜6万だったかな、他社さんの機械なので、あまり覚えていません。
4〜5年前、良く売れたみたいです。
昔(20年位)、施設でテスト摺り用にミニダップという機械が良くうれました。
ただし、選別部は付いていません。籾すり機能のみです。
これは、どこかの施設で、廃棄されて、残っているかもしれませんね。
2インチ以下の籾すり機は、このくらいですかね。
でもね、再度籾すり機にかけると言う方法なら、ヤンマーさんのロータリー選別方式
で2.5インチあたりのものを中古で譲ってもらうのが一番でしょう。20年前の機
械でも、十分使えるでしょう。単相200V仕様のものがありますよ。
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FROM 「ハッピーファーム」 代表 吉田
周二
〒700-0033 岡山市島田本町1丁目8番3−302号
TEL.FAX. 086-254-5622
E-MAIL
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携帯転送専用メール
docomo(アットマ)happy-farm.gr.jp
「ハッピーファーム」
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http://www.happy-farm.gr.jp/
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4月27日 姫路市水族館の市川さんとやまちゃんの往復メール「冬期水張り」
市川さんは、姫路市立伊勢小学校の子供らと「タガメビオトープ」をやっています。
ぞっとしました。
そのことは、このHPに前に書いたことがあります(2001年1月27日)
さて、今回は、水を張ってニカメイチュウを退治するお話、+?です。
> 今日、まり子と友達が手伝ってくれて、伊勢で子芋を定植しました。
> そのあと、ビオトープに行こうかと、久しぶりだったのですが、
> 一番下の田んぼも、水を張っていましたね。
> 冬期水張りにすると、うむ、なるほど、雑草が少ないな、
> 代かきせずにあれ位なのか、
> あれは、ニカメイチュウ対策なのでしょうか?(by やまちゃん )
そうです。島根大の先生にニカメイチュウの幼虫を殺すには窒息させるのが一番効果が高
いと教えられて水を張っています。そろそろ水を抜きたいのですが、オタマがたくさんい
るので躊躇しています。
>水を抜くことないと思いますよ。
>最近、冬期水張り、不耕起田植えというのがはやったりしているし、
>(だいたいは北国のお話ですが、現代農業の記事に出ていて、
>うらやましいくらいすごい技術です)
>春になって、雨が多くて、田んぼがじゅるいときは、
>やむなく水代かきという方法を取ることがあります。
>と言うか、これから水を抜いて、乾かすのは、
>乾かなかった時を考えると、マイナス要素の方が多いように思います。
赤米の田は、山ちゃんのお薦めで、水を張ったままにしています。
本日、ある雑誌を読んでいたら、不耕起の田んぼの方が生物多様性が高いという記事があ
りました。それで思いついたのですが、赤米田も不耕起でやってみようと思います。
代掻きも何もしないで、あの水を張ったままの所に、苗を植えればよいのでしょうか。
土が硬くて、指が痛くならないでしょうか?
ご意見をお聞かせ下さい。
(追伸)不耕起栽培は日本不耕起栽培普及協会の岩沢さんの話でした。
>田んぼの泥が、トロトロになっていて柔らかそうだったし、
>たぶん大丈夫だと思いますよ。
>指が痛くなることは、ないと思います。
>仙台科学館の岩渕成紀さん(日本雁を守る会)や宮城県田尻町の実践などが参考になるかもね。
>「冬期水張り水田と生物多様性」
4月26日 岡山の赤木さんから「またまた菜の花」
環境を考える百姓 赤木です。
いやー、よく降るもんだ。菜の花畑はグワグワしてやがる。おかげで下葉が黄色になって、次第に上の葉に上りはじめたぞ。ひどい部分はしなーとなり始めた。根腐れを起こしてやがる。特に借りてる田んぼがひどいようだ。(暗渠排水がない為)
大きいのは1mにもなって3分咲きといったあたりです。
さて、熊本の岡さん。
秋播きの菜の花で油を絞ろうとの耳よりな話。種苗会社とか品種名、収穫状況、油の取れ具合なんか、よかったらHP上でお知らせ願えませんか。たいそう興味があります。24日の朝、NHKが広島県大朝町で取り組んでいると報道していました。菜種油でトラクターも動いてた。時間があれば訪ねてみようと思っています。
4月26日 ピュアネットジャパンの関根さんから「玄米に混入したもみを簡単に取る方法はありませんでしょうか?」
最近、玄米を食べるお客様が増えてきたのですが
玄米に時々混入しているモミ米がとても嫌がられます。
また発芽玄米を製造しているのですが
こちらのモミ米でも同様に頭を抱えています。
ヒマがあれば手でひろっているのですが
気が遠くなるような作業です。
何か良い方法はないでしょうか?
また籾すり機って1度玄米にしたものを
再度入れると問題ありますか?
問題なければ購入も考えたいと思うのですが…。
小型の籾すり機ってありますか?
小さければ小さいほどいいのですが。
また中古で譲っていただける方がいれば
とても助かります。
埼玉県越谷市/ピュアネットジャパン
関根弘幸
4月23日 栃木の上野さんからのお便りから 「いよいよ稲作り本番」
稲の種播きはすみましたか。
今年のこの陽気と言ったらどういうことになっているんでしょうか。気をもんでおります。
百姓として、この陽気に惑わされず、踊らされず、しっかりと本音で作物と接していたいと思います。
このまま、トントンと夏が来て、秋が来て、収穫とはいくまいな。何かある。こんな年こそ、人間の英知とやらを捨て去り、稲任せにするべきでしょうね。作物の方がしっかりとこの夏や秋の気象をとらえていると思います。稲まかせが1番だ。
私の所でも、1回目の種まきをしました。床土は、林の土を取ってきて(肥料は去年のうちに、林にあるあいだに、コメヌカを散らし、2回ぐらい耕して土になじませています)塩水選をして、12日ほど浸水した種をを洗濯機の脱水にかけ、陰干しを3〜4日して、種播きをしました。13日に種播きをして、その日のうちに苗床に並べて、据え付けを行い、シルバーラブをかけ、果樹用の網ネットをかぶせて終わりです。
その後17日まで育苗田にもいかずでしたが、19日(今日)は、ずいぶん発芽してきましたので、外気が上がる前、苗床へ行きまして、シルバーラブを外し、水を打ってきました。
20日にはもう苗田に水を入れようと思っています。発芽さえしっかりすれば、あとは苗床田に水さえ入れておればOKです。
苗床のすずめ用エサは、塩水選で浮いたもみを、苗箱から15〜16メートル以上離れた所にまいて、そちらで餌付けしておくことで苗箱は食べられなくなりますよ。
今年は麦を作らない田んぼは、冬の間に米ぬかをたくさん散布しましたよ。10アール当たり30−40袋です。何回にも分けて散布しました。
以前、卵のカラを冬の間にしっかりやった田んぼは、その年の田んぼは草が止まったんですよ。あれから5年くらいになるかなあ。今でも草は少ないです。
そうそう、冬のあいだにおからをしっかり入れた年も翌年の草は少なくなりました。
しかし、いっぱい入れた年は、稲が倒れやすくなるので、倒れない品種で対応すると良いと思います。地力をつけること、草と大いに関係ありと思います。
後藤さんが、ひところ地力をつけるのにあの手この手と行って、稲にアブラムシがついて葉がベトベトしたと言っていたこと、私も経験しておりまして、今でもその田んぼは地力があり、イネ作りがしやすいです。その時の地力は、オカラ、クズ豆腐、クズ大豆でしたよ。産業廃棄物として豆腐屋さんよりお金をいただいて肥料にしていたのでいくらでも田んぽに入れられましたが、カラスの大群で近所まわりの作物までいたずらするために止めましたが、今では良い経験です。
イネ科と豆科は良い関係にあると今でも思います。その関係の緑肥を考えること(レンゲに限らず)は、良いと思うのです。
山下さん、稲作りも社会において出番が多くなりましたね。私のようなアンダー的発想だと役所や農協以外のところで問い合わせがありまして、今日はメダカの里親の会で稲の種播きの手伝いです。また、学校などからも種籾の依頼などがあり、先日はバケツの稲作りのために1クラスの人数分の品種を(23品種)分けてあげましたよ。生徒1人に1品種ずつです。失敗できないとみなさん真剣になりそうです。種代はいらないから、来年同じ種を2倍にして返すのが百姓の種の貸し借り、と言って分けてあげましたよ。
しかし、農業の生産現場は、今さんざんたることが続きますね。生産者の心を踏みにじることばかりです。認証だって正しい作物を育てることが目的なのに、今は別なところでひとり歩きです。農家の庭先ではかなり不満ゴーゴーです。今、私は野菜の農家庭先集めそして生協店舗納品など、生産現場から店先まで携わっておりますが、いろいろ感じることがあります。
今日もどぶろく片手に、書きました。
いよいよ稲作り本番。
人間が稲を育てるのでなく、
稲に人間が育てられるようしたいものです。
人間はそれを楽しんで遊べばいい。
お体を大切に、それではまた。
4月22日 熊本の岡さんから「菜の花の収穫とイグサの管理」
こんばんは,熊本のおかです。
岡山の赤木さんから
(菜の花の草丈が50cmにもなり、3つ4つとそこかしこ咲き始めましたよ。今年は蒔くのも早かったけど咲くのも早い。)
我家の菜の花は,4月の上旬満開でした。
種蒔きは,10月下旬でした。九州は全般に暑かったから昨年よりも2週間開花が早かったです
今年は,農機具メーカーから収穫機を貸してくれるそうです。
八反部貸してくれるかわかりませんが,油が搾れるくらいあればいいです。
い草のことで・・・
いぐさの管理作業の毎日です。先刈り、い草の杭立て、その後編み張り、肥料は,収穫の70日前から、1週間おきに
7回から8回に分けて,チッソ量は40k〜50k 燐酸 15k〜18K カリ45k〜50Kぐらいい草って
肥料は多いですよね。
今年は雨が多く,気温も高いので,生育も10日ぐらい早いです。
ぼかし肥料も昨年より多く作りました。
6tぐらい
米ぬか 700k 7000円
綿実油粕 2000k 90000円
大豆粕 500k 35000円
かにがら 500k 43000円
黒砂糖液(土着菌入り)100L 600円
塩水(500倍液) 1000L ただ
赤土 2500k 3000円
合計 6200k 188600円
20k 600円
3月8日材料を撹拌
3月10日 温度45度 昨年より4日早く温度上昇(塩水を使うと温度が早く上昇すると聞き実行 )
3月11日 温度55度
3月12日 温度60度 1回目切り返し(匂いがする アルコール+みそ)
3月13日 温度50度
3月14日 温度55度 2回目切り返し (味噌の匂い)
3月15日 温度50度 3回目切り返し
3月16日 4回目切り返し
3月18日 45度 5回目切り返し (醤油のにおい)
3月20日 40度 6回目切り返し
3月22日 40度 7回目切り返し
3月24日 40度 8回目切り返し (白いカビが全体に行き渡る)
3月26日 30度 薄く広げて乾かす(10cm〜15cm厚さ)
3月28日 温度が下がる 2回目広げる
4月1日 3回目広げる
4月7日 袋詰め 20k 300個ぐらい
い草に1反当たり 300k 3回に分けて 11反分 3300k
水稲に1反当たり 100k 14反分 1400k
残りは,い草の元肥に100k 15反分 1500k
今年もよい、い草とお米育てるぞ
熊本 八代のおかでした。
ファミリーファームOKA
4月22日 岡山の赤木さんから「凸凹菜の花」
今年の菜の花は、田んぼによってはでこぼこ菜の花になっています。鶏糞の振りムラとみた。原因は鶏糞の性状らしい。ブロードキャスターといって、鶏糞を回転している大きな皿の上に落として、遠心力で撒き散らす原理の機械だから、粒の大きいのはよく飛ぶけれど、粉が多いと真下に落ちて遠くに飛ばない。5m幅に飛んでるつもりでいたのだが、トラクターの走った筋が大出来になり中間はおちびチャンになってます。これでは除草効果も縞模様、稲の出来も縞模様、となるかどうか分からんが困ったことだ。
そういえば、以前も思い当たる節ありだ。
レンゲもやりたいけど、大きなコンバインが踏みにじるだろうし、ワラがどさっと被さってどかすかの生育になるだろうな。刈ってから蒔いたのでは晩生だから間に合わん。京都一乗寺の奥村さんはいいなー。
夢前町の衣笠さんは、これまたアイデアが出たもんだ。発想がいい。行動に移すところがまたいい。後々の手入れが大変だろうけど心からエールを贈りたいです。
私も更なる発想を絞り出すとすっか。冷や酒飲みながら・・・・。
自然を愛し環境を考える岡山の百姓 赤木歳通
4月22日 兵庫のとびちゃんから「当世代かき事情・なぜハローには尾輪がないのか」
「HPの宅配便」を見せて貰って、いい勉強をさせて貰っています。
何時か私も入り込もうかなと思いますが、皆さんその道に精通している方ばかりなの
でビックリしています。農地を取得する話とか、先日の‘みのる’の播種の件につい
ては私も随分苦労をしましたので理解が出来ましたし、注意点なども示唆してあげる
ことが出来るかと思います。でも皆様の純粋なそして情熱溢れる話を読んでいます
と、私のしている事など他愛もないことをやっているのだなと反省の連続です。
今年は少し早い播種を試みようと思っております。品種は‘ななひかり’です。この件については後ほど詳しい情報を入れます。
ロータリーハローの耕盤基準による代掻きの件ですが、山ちゃんのおっしゃる通り
尾輪をつけると比較的うまく行くと思います。正解です。しかし代掻きを征する者
は、トラクターを征する、と言われました。それくらい、昔からこのことが難しいこ
ととされていました。私も若い時にはレーキのいいのも有りませんでしたから、ハシ
ゴを引っ張って技術を誇示しました。拍手喝采を浴びたこともありました。なぜな
ら、当時は殆ど共同で機械を購入していましたから、関係者の見守る中でさっそうと
やっていた訳です。ロータリーも今の様にポジションコントロールではありませんで
したから、一定の位置にロータリーを持って来るのに、細かい神経が必要でした。
水持ちの悪いほ場はともかく、普通田は表面だけ(約5〜7a)掻いたらよいと学び
ました。最近になって、コンパクトなロータリーハローが出来たのでスムーズに代掻
きが出来るようになりました。
しからば何故ロータリーハローの開発が遅れたかと申しますと、水平機構の開発に原
因します。長いハローを装備しますと、少しの本体のカヤリに先の方では随分
食い込みます。その点ハシゴは本体に関係なく浮きますので、やりやすい訳です。
そんな訳で、今式のトラクターに合ったハローの開発があるのです。だから本質的に
尾輪は要らない訳です。尾輪を装備しても、耕盤が一定でないと安定した代掻きをす
る事は出来ません。先ほども言った通り、細かい神経が少し減るだけです。
無理すると尾輪はつきますが、支えの部分の補強が大切かと思います。
尾輪が付いても、全部の荷重を任せず、ポジションコントロールも必要かと思いま
す。結論としましては尾輪は付きます。よく話し合ってやりたいと思います。
少し落ち着きましたので、会う機会を持ちたいと思います。勇気をもってメールも送りたいと思います。とびちゃんより
4月21日 京都の奥村さんから「レンゲの花が満開になりました」
ごぶさたしておりましす。いつも興味のある情報の配信を楽しみに開いております。
私の田んぼでも昨秋に蒔いたレンゲの花が、約1mの段差のある1反半の2枚でピンクの絨毯を敷き詰めたように、びっしり咲いてきました。先日も近くの保育園の自然学習に提供して、80人ほどが思い思いに遊んでいました。この花の命もあと一週間、来週にはトラックターでまくりあげます。水を入れるまで、3回鋤いて、5月の末に植えるつもりです。
肥料は、レンゲ、米糠、ボカシ(米糠、油粕、魚粉をEMで発酵させたもの。)を使っています。これで、5石4斗位獲れるから賢い田んぼです。
京・一乗寺 奥村 陽(あきら)
4月20日 京都の土佐さんから「木炭と木酢液で実験してみます」
春遅い三和町の我が家も今年は異常事態です。梅と桜は一緒に咲くは、ついでにスモ
モまで!。タケノコは猪もあきれるくらいにょきにょきと伸びてきました。そんなこ
んなでずーっと悩んできた田植えも5月25日開始ということにして苗代作りを終え
た今日この頃です。
ところで今年木炭と木酢液を使った稲作を実験することにしました。三和町で実験
のための補助をしてくれるとのことで稲と伏見トウガラシで試みようと思っていま
す。
稲作では代掻き前に反当たり100キロの木炭の粉をぶち込む。また木酢液は最高
分株終了後から出穂前までに4回にわたり4リットルづつ水口より流し込む。それと
共に8月中旬までの間に6回程度木酢液100倍希釈液を50リットル程度葉面散布
というものです。
これは正露丸の大幸薬品の子会社「大幸TEC」という会社が正露丸の原料の木炭
と、製造過程で出てくる木酢液を利用できないかということで栽培実験を依頼してい
るとのことです。なんでも今までの実験圃場では、根をよく張り倒伏しにくい稲が育
つとのデータが現れているとのことです。「ちょっとめんどくさいな」と思いつつE
Mと併用してチャレンジしてみようと思っています。
どなたかこのような栽培の経験をお持ちの方、注意点などありましたらお聞かせく
ださい。
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土佐祐司(とさゆうじ)
y.tosa(アットマ)galaxy.ocn.ne.jp Tel 0773−58−2265
京都府 天田(あまだ)郡 三和(みわ)町 岼(ゆり)595
*******************************
*やまちゃんから
木酢液については、このHPの2001年の2月〜5月くらいに、賛否両論共々、お便りが寄せられています。インターネットの「検索」の機能で、ご覧になってみてください。
ページを開いて、「編集」ー>「検索」をクリックします。
4月20日 夢前町の衣笠さんから「一石二鳥の企画?」
皆様、夢前町の衣笠です。
この度、またまた新たな企画として”地域に花を”をやります。
地域には、本来農家が管理しなくても良い道路畔、河川畔、水路畔
があります 。これらの場所は、地域の共有財産であり地域で管理する
べき場所です。しかしながら、昔からの恒例でそれらは、田んぼの耕作者が
自主管理してきました。そう言う困った風習を変えて、かつ、地域を良くするため
”花”による一石二鳥の企画を試みます。また、田んぼに菜の花(赤木農法)も
試みています。これも”花と緑肥”の一石二鳥の予定です。
今年の企画を記しますので、何かアイデアや助言ありましたら
是非、メール下さい。
日時 4/28(日) 午前9:00〜
場所 夢前町宮置(県道67号分岐〜県道80号至る夢前川)約400m間
行事 沿道に芝桜を3500本植え付け
ボランティア対象者 宮置地区住民(地区集会、自治会放送で募集)
諸材料費 芝桜代金 (有)夢前夢工房負担
まさ土(2t) 自治会内の建築会社より寄付
来年度は、兵庫県景観作物推進事業を利用する予定
ボランティア保険 今年は、未加入
来年度は、自治会で加入予定
花の管理 ボランティアによる管理
来年度は、老人会や子供会も協力していただく予定
継続期間 植え付けは、5年間で完了予定(地区のすべての共有地や
個人の管理地にも広げる予定)
今後の展開 花による地域の”誇れる物”づくり、美化活動、住民の一体感
また、他の地域にも広げていきたい。
問題点 人員の確保、管理の継続性、経費の負担
ボランティアによる活動を自治会活動の一環にすべきか?
4月19日 岡山の赤木さんから「菜の花とレンゲで、話の花を咲かせてきました」
しばらくのご無沙汰でした。
菜の花の草丈が50cmにもなり、3つ4つとそこかしこ咲き始めましたよ。今年は蒔くのも早かったけど咲くのも早い。連休頃が花盛りになるでしょう。鋤き込みは来月中頃だろう。たくさんの人にご案内した時期が狂ってしまったわい。田んぼによっては手のひらを着く隙間もないほど生えています。
さてさて話し変わって、瀬戸内海が近くにある広島県の中山間地に、元気なお百姓さん達がいて、6ヘクタール以上にレンゲを咲かせて村おこしに頑張っているグループがあります。名付けて「どみんご会」。今年が初めてで、レンゲ跡の稲作が少々心配になってきた。そこでおこがましくも私の出番となって、への字農法や私の菜の花農法を参考に、究極のレンゲ稲作の話をたっぷり2時間喋りまくって来ました。
私のことだから、話は当然大風呂敷広げたような内容。みなさん目からうろこが落ちたようで、開いた口が塞がらない感じだった。
要約するとこうだ。初期生育がどんなにゆっくりでも、決して肥料を振らないこと。胃が痛くなるようなら、夫婦でどこかに遊びに行ってなさい。辛抱たまらんと言って肥桶かついで田んぼで握りこぶしを振り回すと、秋にはコンバインの上と下で夫婦喧嘩だよと、釘をさしておいた。 たったこれだけだ。
あいにく足元の悪い午前中であったが、レンゲ咲く段々畑を見下ろすお寺の本堂に、真っ黒に日焼けしたお百姓さんたち20数名、有機稲作談義に花を咲かせ、明日の農業をしかと見据えていました。金色のご本尊はニコニコと終始聞いていらっしゃったことでした。
もし晴れだったら、鳴き止まぬひばりに混じって、時折谷の向こうではウグイスがさえずり渡り、庭の花には蝶が眠る昼下がりだったことでしょう。
林を切り開いて総合学習に使う空間を用意しておられました。そこへと続く坂道を行けば、人の気配に驚いた雉や鴨が田んぼから飛び立ち、皆さん揃ってご案内くださり、恐縮の至りでした。。イノシシが頼みもしないのに無報酬で深夜に田んぼを耕したという現場も見てきました。中山間地の悩みのタネでした。
菜の花が咲けば、このメンバーが見学がてらに私んちにおいでになりそうです。今度は菜の花の中でおおものたれようかな。
自然を愛し環境を考える岡山の百姓 赤木歳通
4月18日 奄美大島の畑さんから「Re・赤ひげネギ」
大西さん、赤ひげねぎの種子を分けてくださるとのこと。ありがとうございます。
ぜひ、お願いいたします。
よろしければ、メールをいただけませんでしょうか。
4月18日 岡山の林さんから「畑苗代の見学に来ませんか」
山下様、
今年は、畑苗代で健苗を育てられるとの事、山下さんのHPで公
言されましたからなかなか後に引けなくなりましたね。
でも、今後の高齢化を考えると今決断されるのは好いことだと私
は思います。高齢となってからはなかなか新しいことには挑戦でき
ませんし、体力も続かなくなりますから。
でも、やり方を変えるのは勇気の要ることだと思います。
香西さんは、今年は約3,000枚のみのるポット苗を育てるそうで
す。香西さんの播種予定日は、天候が順調であれば5月5日と
15日の2回だそうです。香西さんも播種のときは説明にはなかな
か時間が取れませんが、苗代にポット苗箱を設置していくときは
一度見ておくと山下さんもイメージしやすいと思います。山下さん
は、5月1日と8日に播種をされる予定だそうですから、時間があ
れば一度見学されては如何でしょう。5月5日では山下さんの第
1回目の播種には間に合いませんが、8日の播種には、見学の
内容を幾らかでも反映できるのではないでしょうか?
姫路から総社まではそれ程遠い距離ではありませんし、百聞は
一見にしかずだと思います。畑苗代、成功していただくことを念願
して、失礼ながらこのようなメールを送らせていただきました。
林 正弘
岡山県御津町
4月18日 やまちゃんから
年に似合わず、フットワークは軽い方です。
でもないか、独断と偏見、思いこみに偏りがあるだけかも。
もし雨が多くて、砕土が十分出来なかったときは、代かきすりゃいいか、
なんて、アバウトに考えてもいます。
見学させてもらえると、きっといっぱい発見があるような気がします。
香西さんのニンジンも見せて貰いたいと思っています。
ただ、5月は、果菜類の定植やらで、例年、めちゃ忙しい時期なんです。
7月13〜14日に、民間稲作研究所の現地検討会が、倉敷であるようですね。
その時に、赤木さんとこも行ってみたいし、香西さんとこも、林さんとこもいけるといいなあなんて思ってるのですが、
地図を見ると、半径20〜30キロの円内にあるのだけど、欲張りかな?
4月17日 兵庫県夢前町の衣笠さんから「塩水選別が始まりました」
夢前町の衣笠です。久々に登場させていただきます。
昨日から、塩水選別始まりました。私は、硫安選別しています。水100Lに硫安26.5s、比重1.15くらいでやります。
籾の半分くらいは、浮きます。浮いた籾は、スズメの餌と
してプール育苗の周りに播いてやります。作業工程は、
脱ぼう→塩水選→水洗い→脱水→日陰乾燥→温湯消毒
→水洗い→脱水→日陰乾燥です。これが、結構大変です。
今年の品種が12品種、この内9品種を選別します。
3日で片づくか?大事な行程なので手は抜けません!
いよいよ修行の季節ですね。田の神様に喜んでもらえるように頑張りましょう!
それから、山下さんのスミサンスイの水やり法ですが、”風”に気を付けて下さいね。この季節、結構風の吹く方向が決まってて 方向を考えて設置しないと水がかからない所が
できて日やけする事がありますから。私は、失敗しましたよ。
あと、しっかりとフィルターで砂やゴミを除去しないと目詰まりして水の掛かりの悪い所ができます。
4月17日 姫路の大西さんから[RE・赤ひげネギ]
赤ネギの種子は、赤ひげネギの名称で販売されています。
少し買いだめの種子がありますのでよければ分譲します。
追伸
3月に中国広東省に行きましたがあちらの市場で売られているのは赤紫色のねぎで
した。
姫路市 大西忠男
4月16日 やまちゃんから「いよいよ苗作りが始まります」
岡山の林さんに、育苗資材について、メールで質問していて、
突然、今年は「畑苗代」で行こうと思ってしまった。
自分でも、ビックリするくらい、唐突な話です。
去年まで、代かきして、そこにみのるのポット育苗箱を並べていました。
水は、用水がまだ通っていないので、川からポンプアップして、代かきしていました。
苗箱が床面にぴたっと密着して、発芽が揃うためには、代かきした泥が固まらないうちがいい。だけど、柔らかいと、苗箱を持って運んだり、据え付けたりする作業が大変。
矛盾する2つの面の折り合い点を探しながら、なんとかやっていました。
今年は、種播きが5月1日と8日の2回。
8日の2回目の時は、代かきした床が乾いてひびが入ってしまっているだろうな。
どうすればいいかなあ、などと思案していました。
「別バージョン・準備室」に、「苗代の作り方」のまとめをやっているうちに、
岡山の林さんの「畑苗代」が、ズックで作業できるなんていいなあと、どこかで思っていたのでしょうね。
そうや、ポンプアップした水を、スミサンスイでチューブ灌水するようにすれば、いけるやないの。そやそや、その線で行こう!と、あいなったわけです。
林さんが以前研修していた香西さんによれば、
水分がほしいのは、ポットの中の土であって、床は、そこそこの湿りがあればいい。
むしろ、折衷苗代の場合、過湿ともいえる。
ロータリーなり、ハローで土を細かくして、軽く鎮圧してから苗箱を並べるといいですよ、。苗箱と床面のすき間が1cm以内だと、根はちゃんと張ります。鎮圧が強すぎると、跳ね返りがあるので、逆に良くないですよ、とアドバイスをもらった。
水平にさほど気を使わなくてもいいし、今年は、らくちんらくちん、になりそうだなあ。
と、思っているところだけど、さてどうなりますことやら。
ということで、以下、ぼくと林さんの「往復メール」です。
>稲の育苗の件ですが、
>不織布とシルバーを二重被覆と書いておられますね。
>不織布は、ラブシートでなくても、パスライトのような薄いものでもかまわないでしょうか?
>きっと大丈夫だよね?値段がまるで違うので、パオパオで行こうと思っているのですが、、
>それと、シルバーのことですが、みのるの「純正」は高くて、市販の大蔵工業のシルバー(練り混み、0,025厚)を使おうと思っているのですが、林さんは、何を使っておられますか?
シルバーシートだけですと苗が窒息することがあるそうです。ですか
ら不織布も必要なのでしょう。香西さんは、かなり厚手のしっかり
した不織布を使っています。ラブシートを使っていたと思います。
私は、パスライトで充分行けると思うのですが。薄手のパスライト
でご心配なら、2重にするという手もあるでしょう。要は、シルバー
シートと苗の葉が直接くっ付かなければいいと思います。
シルバーシートはそれ程気にする必要は無いと思います。
稲が芽を出して成長してくるとシルバーシート全体が盛り上がって
きます。
この方法の良い点はシートを被せる前に一度たっぷり苗箱に水を
やっておけば芽が培土から出てくるまで何もしなくてよい点です。
水を補給してやる必要はありません。芽が出て盛り上がってきた
ら、そっとシルバーシートを上げて中を見て出芽が完了しているの
を確認して取り外します。後は、苗箱の培土が乾いてきたら早め
にスプリンクラーで水をやるというのが僕らのやり方でした。スプリン
クラーも、最初は注意が必要ですが、ポット苗箱の穴から下に苗
が根を出して水と養分を吸い始めたらそれ程神経質にならなくて
も良いです。
私は、今年は稲は8aだけ作る羽目になってしまいました。予定し
ていた36aの田圃が借りることが出来なくて。以前の田圃は畑に
してしまいました。ですから苗箱の数は本当に少なくなるので、苗
作りを止めてその分畑の作業に集中するために、苗は香西さん
から提供してもらうことになると思います。
香西さんにこの件で聞いてみましょうか?それとも、香西さんの名
刺をお持ちなら直接メールで聞かれても良いと思いますが。聞か
れると香西さんはかなり教えたがり屋ですから返事はあると思いま
す。
林 正弘
岡山県御津町
>さっそくありがとう。
>今朝林さんのメールを見て、それから1時間ほどの間に、そうや、畑苗代で行こうと、急に思い立ちました。
>それまで、畑苗代もおもしろそうやなとは思っていたのですが、実際にやろうとは、思っても見ませんでした。
>香西さんに電話したら、また違った話も聞けるかもしれないと、先ほど電話しました。
>ありがとう。
>鎮圧の話、
>パスライトは、迷ってるところですとのこと。
>そこで、電池が切れました。
>林さんのメール、「HPの宅配便」にコピーさせて貰っていいですか?
>なぜどたばたと畑苗代に切り替えたか、
>書いてみたいと思っているのです。
もちろん、私のメールを「HPの宅配便」に載せてもらって結構です。
西南暖地では基本的に応用可能な技術ではないかと思います。
苗代の作業がきつくて迷ってる方もおられるでしょうし、こういう方
法もあるということで、選択の幅が広がるという意味からも皆さんの
お役に立てるかもしれませんから。
4月15日 奄美大島の畑さんから「カラーピーマンの固定種」
(前略)
さて、今回は探し物にご協力をいただきたいのですが。
野菜の苗物を生産していますが、なかなか手に入らないものがあり、皆さんのご協力をいただきたいのです。固定種(自分で種取ができる)の黄色と赤のカラーピーマンと、赤ねぎの種子を探しています。お持ちの方や、売っているところをご存知の方は教えてくださいませんか。交配種のカラーピーマンの種子は、卸価格でも一粒13円もして、困っています。
苗物を生産している方は、情報交換をしませんか。お待ちいたしております。こちら、奄美大島では、熱帯亜熱帯の植物も多いので、変り種を提供できるかもしれません。 畑 琢三。
4月14日 茨城の小長谷さんから「柴田さん・山下さん、そして話題を提供してくださった赤木さん」
有難うございます。
やたら勉強になるHPですね。どこを読んでも話題満載で、全く無駄がないのに遊びに徹している。
でも真剣で、このHPを運営されている山下御大にはいつも頭が下がりっぱなしです。
理屈の上では、生殖細胞を倍化させてホモ化させてたうえで、適応性試験を経て選抜をしているので、個体としては安定しているはずなのですが、実際には、遺伝子間での相互作用や働いていない遺伝子が何かのきっかけで働き出す場合などがあること、異なる環境でのパフォーマンスが未知である、等の不確実要素があります。
同時に、農家による評価はどうか、従来の品種と比べて作り易いのかそうでないのか、食味に対する評価はどうか、を直接農家に評価させることにしたようです。
この背景には、瑞穂の国である日本が主な出資元であり、稲作に関してのプロジェクトであるため、是が非でも失敗は許されないと言う点と、早めに結果を出したいという思いがあって、農家参加型という形式を提案し、実施したようです。
つまり、新しい作物による周りの環境に対する影響を考慮するという視点は、全く持っていなかったというのが今回の話の結論でした。
小長谷裕宝
> **岡山の柴田さんから「RE小長谷さんの種子発言」
> 現代のいわゆる科学育種は、5年10年という、生物進化の過程からすれば極めて
> 短期間に、耐病性とか収量性とか、成果を出さにゃならん。品種を作るのが精一杯。
> 種間交雑、新種を作る、なんてダイナミックな業務は、のるかそるかワカランし、
> 転勤もあるし、でチョット無理。わたしもかつてちびっと育種真似事してましたが。
> ジャポニカもインディカも同じオリザ・サティバ種。種内交配なのにこの始末。
> てことは、現在のオリザ・サティバのジャポニカ型というもんが、非常に安定した
> 遺伝的背景を獲得するのには、どれだけ悠久の時が流れたのでしょうか・・・
4月13日 国立民族博物館の一色さんから
ホームページ・「このHPの趣旨」のようなものを拝見させていただきました。
みなさまのようなプロの集団のなかに、仲間入りさせて頂き恐縮しております。
手作りのものや、丁寧につくられたものは心と身体を豊かにしてくれると
わたしはいつも思います。なので、実践されているホームページに出てこられる方々が
すごくかっこいいと思いました。あまり知りもしないのに生意気なことを言ってすみません。
この度、御案内させていただいた通り、もろこし、ヒョウタン・オクラ・ごまなどを
小規模ですが みんぱくで雑穀畑をつくり育てていこうと考えています。
ただ、実はわたしも素人でいつもはみんぱくで普通に研究補助をしているので
はっきり言って自信がありません。これからたくさん勉強しなくては。
国立民族学博物館には総合研究大学院大学というものがあり、
そこには様々な分野出身で文化人類学のような研究をしている先生方が60人くらいいます。
もちろん農学部出身の先生もいらっしゃるのは、いらっしゃるのですが・・・
常に日本にいらっしゃる訳ではないのです。私自信がみんぱくに住んでいるわけでは
ないので、どれほど手間がかかるかはわかりませんが、生きているものなので
手入れにも少し不安があります。
なので、先日の呼び掛けに様々な方がきていただけるとうれしいなと思っています。
みんぱく近辺で農業をしてらっしゃる方がいらっしゃったらかなり強力な村民として
わたしたちは大歓迎させていただきたいです。
この度は本当にありがとうございます。
そして、これからもよろしくおねがいします。
いっしきみどり
全国の方々が 米糠ペレットを使って除草剤の要らない稲作りに
挑戦してらっしゃる
その中で 色んな意見や提案があれば みんなで書き込みしていけばどうでしょうか
? 僕も今年はペレットに木酢液 くんたん 酒粕を入れてみました 効果がどれほ
ど出てくるか みんなで意見など出し合いながら
効率の良い 除草体系を作れたら良いと思います。
4月10日 千葉の星野さんから「ペレ吉くん、購入しました」
今年から、ペレットでの除草に挑戦します。
マニアルどうりに2回しろかけや、しろかけ後1週間のペレット散布でやってみます。
皆さんの経験談など、ありましたら教えてください。
詳しくは、ホームページにてお知らせ致します。
よろしくお願いいたします。
*やまちゃんから
ペレット形成期「ペレ吉くん」は、今年から使う人が、かなり多そうですね。
星野さんとこは、たしか、数名でアイガモでもやっていましたね。
ぼくも、共同でなら、ほしいところです。
ペレットに関するノウハウ、持ち寄られると、おもしろいものが出てきそうですね。
たとえば、米ぬか単体じゃなく、おからとか、大豆を混ぜた方が効果が高いとか?
4月10日 岡山の柴田さんから「RE小長谷さんの種子発言」
しばた@おかやま、赤木御大近所、です。
コメの種間交雑に関する小長谷さん投稿を拝見。元遺伝学生としてはむずむず。
> 「サティバにグラベリイマの遺伝子を導入したのは、交配の結果である」
> サティバとグラベリイマの交配から数パーセント種子を作ることが可能。
> 種の壁という認識は一体何だったのであろうと今、思案にくれています。
栽培作物は、コメもコムギもオオムギも、かつては相当自由に自然に種間で交雑
して現在の姿に到達したようです。当然、交雑成功率は相当低く、またさらに、
運良く雑種第1代がとれたとしても、雑種第2代が不稔性を示すなど、約束された
将来はない、偶然の幸運、時間の魔法、先人達の努力などの賜物らしいです。
現代のいわゆる科学育種は、5年10年という、生物進化の過程からすれば極めて
短期間に、耐病性とか収量性とか、成果を出さにゃならん。品種を作るのが精一杯。
種間交雑、新種を作る、なんてダイナミックな業務は、のるかそるかワカランし、
転勤もあるし、でチョット無理。わたしもかつてちびっと育種真似事してましたが。
おまけ:「日本晴」なんて品種は、インディカ米の血を初めて入れたジャポニカ米
(たしか白葉枯れ病抵抗性遺伝子、愛知農試交配育成)として業界的には話題。
でも農林22号のような、従来型・純ジャポニカに比べると、品種がぼけやすい、
ばらける、等々の現場の声もあり、日本制覇を成し遂げた優等生品種ながら結構
遺伝的問題もあったみたい。
ジャポニカもインディカも同じオリザ・サティバ種。種内交配なのにこの始末。
てことは、現在のオリザ・サティバのジャポニカ型というもんが、非常に安定した
遺伝的背景を獲得するのには、どれだけ悠久の時が流れたのでしょうか・・・
********************************************
岡山農業改良普及センター 柴田雅人
〒700-8604 岡山市弓之町6-1 (086)233-9850
masato_shibata(アットマ)pref.okayama.jp
********************************************
on 02.4.7 9:29 PM, 山下農園 at yamatyan(アットマ)jeans.ocn.ne.jp wrote:
***参考資料「小長谷さんの『種子を守る』」
いや恥ずかしい。
実は、WARDAで説明をしていただいた内容についてですが、「オリザグラベリイマ(アフリカ稲)の遺伝子をオリザサティバ(アジア稲)に導入した」と伺ったので、「遺伝子は種の壁を越えて導入することは不可能である」という先入観から、これは遺伝子組み替えの結果に違いないと思いこんで書いたものだったのです。
ところが、その後WARDAの総長であられる石井龍一先生とお会いして、このことを尋ねると「サティバにグラベリイマの遺伝子を導入したのは、交配の結果である。遺伝子組み替えでは、総合的な稲の遺伝子のバランスを崩すため収量改善には役立たない」との返答であり、また、坂上潤一氏がフランスの熱帯農業研究所で行った実験では、サティバとグラベリイマの交配から数パーセントの割合で種子を作ることが可能であった、と報告しており、種の壁という認識は一体何だったのであろうと今、思案にくれています。
いずれにしても、ちゃんと確認しないで書いた文章だったので誤りがあったことをお詫びします。議員ではないのでバッチを取ることはしませんが、かといってこれで筆を折ると言うこともしたくなく、また性懲りもなくつれづれなる文章を書いています。
*やまちゃんから、小長谷さんへ
こちらこそ、冷や汗ものでした。
無断引用、ごめんなさい。
著作権侵害で、訴えられなくて、幸いでした。
こんばんは、田んぼの時期真っ只中です。
最近の陽気でなにもかもが作業が遅れてしまってます。
たぶん20日すぎころには植え始めるかも、ほとんどパニック状態です。
みなさんにお聞きしたいのですが、今年わたしの販売している業者さんに
たのまれて混植栽培をやるんですがあまり知識がないので教えていただきたいのです
が。
ほんとは種まき前の相談なんですが、忙しかったのと急な依頼だったもので手にはい
る種を混ぜてまいたんですが。
たねはコシヒカリ、豊コシ、ミルキークィーンを6:2:2の割合で混ぜました。
あと一燈園さんの夢のブレンドというのをまきました。
これはもう何種類か混ぜてあるみたいですが。
生産者のほうは病気に強い種類や倒れにくいもの、食味のいいものを混ぜて植えると
思うのですが、販売店の方はどんなふうに思いますか?
KAWAKAMI
satyan(アットマ)jasmine.ocn.ne.jp.
4月9日 前愛媛大学農学部の嶺田さんから「所属が変わりました」
ご無沙汰しています。
嶺田です。
このたび、4月から愛媛大学からつくばの独立行政法人農業工学研究所に所属が変更
となりましたので、ご報告します。
ポストは任期付き研究員というやつで、土地改良法の改正を受けて環境に配慮した基
盤整備事業を行うために、3年間で事業の農村植生に及ぼす影響評価をまとめなけれ
ばなりません。
今までは一筆一筆の田んぼをフィールドにやってきましたが、もう少しラージスケー
ルで植生解析などを行うことになりそうですが、私としては「ひよせ」の水草や耕耘
むらに分布するミクロスケールの持つ田の草の多様性とマクロな視点との融合を目指
して研究を行っていきたいと考えております。
直接の生産活動からは少し離れてしまいますが、土木屋さんなどとのコラボレートの
中で現場をみる視点も広がることと思いますので、今後ともまたよろしくお願いいた
します。
なお、山下さんの発行する「HP宅急便」、なかなかこちらから発信する機会は少な
くて申し訳なかったのですが、全国のお百姓さんたちの熱い思いや目からうろこが落
ちるようなテクニックにいつも感心して楽しみにしておりましたので、配信先のアド
レスを下記に変更して引き続き配信していただけるよう、よろしくお願いいたしま
す。
===========================================
National Institute for Rural Engineering
(NIRE)
独立行政法人 農業工学研究所
農村環境部 環境評価研究室
嶺田 拓也
TEL:0298-38-7684
FAX:0298-38-7609
minetaku(アットマ)nkk.affrc.go.jp
======================================
***やまちゃんから
嶺田さんは、「現代農業」誌に、「田の草 図説」(稲の影法師たちの豊かな世界)を連載中です。
4月8日 岐阜の山ちゃんから「無洗米雑感」
天地米店の小沢さん、貴重な無洗米情報を無知な僕にも教えてくださり
ありがとうございました!僕では知り得ない無洗米の実態を知れてちょっ
とホッとしました。
僕も無洗線はその怪しげな環境美化の売り文句ではなく、高齢者や体の不
自由な方へのバリアフリー的な観点からは意味があることだと思います!
そういう意味も含めて便利なことは一概に悪いことでもないと思います。
便利が悪いということなら誰も新幹線や飛行機や車に乗れなくなっちゃうし
僕達百姓はトラクターやコンバイン使えなくなっちゃいます。
だから無洗米の悪いところは「便利なところ」ではなくて、環境にいいとか
栄養価がよくなるとかのイメージを小針棒大に言ってお米を売ることと、
自分なりに理解しました。
これからもお米屋さんの観点から僕等百姓にいろいろ教えてください。
ところで精米する時玄米に糠を混ぜながらすると食味が上がる?とか
実際に村の人は昔から古米に新米の糠を混ぜると新米の味がする?
(循環式精米機)なんて言いますがお米屋さん業界ではそんなこと言い
ますでしょうか?僕は一回通しの精米機で試してみましたが微妙に味
の違うような気がしてます。気のせいでしょうか?
「試してガッテン」では7分搗きを2回繰り返すことで精米温度も上がらず
糠切れが非常に良くなり食味も良くなるとやってましたが、(プロのお米屋
さんに貴重なノウハウをお聞きするようで気が引けるのですが・・)
お時間のある時にでも差し支えのない範囲でお教えいただければと思います。
(アットマ)(アットマ)(アットマ)(アットマ)(アットマ)(アットマ)(アットマ)(アットマ)(アットマ)(アットマ)(アットマ)(アットマ)(アットマ)(アットマ)(アットマ)(アットマ)(アットマ)(アットマ)(アットマ)(アットマ)(アットマ)(アットマ)(アットマ)(アットマ)(アットマ)(アットマ)(アットマ)(アットマ)(アットマ)(アットマ)(アットマ)(アットマ)(アットマ)(アットマ)
山田正隆 農事組合法人福地ハイランズ
URL
http://homepage2.nifty.com/happy_rice/
e-mail highlands(アットマ)nifty.com
i-mode highlands09021388051(アットマ)docomo.ne.jp
docomo 090-2138-8051
tel&fax
0574-49-1761
505-0421 岐阜県加茂郡八百津町福地751-11
(アットマ)(アットマ)(アットマ)(アットマ)(アットマ)(アットマ)(アットマ)(アットマ)(アットマ)(アットマ)(アットマ)(アットマ)(アットマ)(アットマ)(アットマ)(アットマ)(アットマ)(アットマ)(アットマ)(アットマ)(アットマ)(アットマ)(アットマ)(アットマ)(アットマ)(アットマ)(アットマ)(アットマ)(アットマ)(アットマ)(アットマ)(アットマ)(アットマ)(アットマ)
4月8日 岡山の赤木さんから「耕耘同時施肥機のことなど」
現代農業5月号、みんなの手元に届いたかな。
今回はなかなか使いこなせていない同時施肥機のチョッと改造を載せています。
併せてトラクターの基本技術もチョッピリ書いていますので参考にしてね。
自分が投稿してるから肩を持つんじゃないけど、この本からは、お百姓さんの知恵を学ぶことができます。農業専門書ではないので、データとかグラフだの、対照区と比して有意差があるだのないだの、回帰直線がなんちゃらかんちゃらと言ったむつかしいことはあまり出てこない。それが足りないと私に話した人もあるが、あぜ道に腰降ろして読むにはこのくらいがちょうどいい。なるほどーっと感心してはまた1つ利口になれる。
雨後のタケノコじゃないけれど、雨後の菜の花も目を見張るものがある。
40cm程になってきた。田んぼ一面びっしりと茂ってる。桜と同じで今年はたいそう早く咲きそうだ。地元新聞社の取材も取り付けたぞ。それにしても米は売れねーなー。夢前町の衣笠さん、菜の花大きくなってますか。
小澤米穀さんの、湖沼水質汚濁と無洗米のこと興味深く読みました。久々にCODだのBODだの活性汚泥処理法と懐かしい語句に合いました。かっては専門とした分野でした。 CODーBODが次第に蓄積するんですね。その通りだ。企業で仕事としていた時は数値を下げることばかり考えて、ここまでは考えなかった。いい勉強をしました。
自然を愛し環境を考える岡山の百姓 赤木歳通
4月7日 東京の米屋・小澤さんから「RE吉住さんの無洗米・雑感」
私も絶対批判という立場を取れればと思っておりました。
いくつかの米屋さんからこういうご意見をいただきました。
奥さんに先立たれた男性のご老人が
無洗米を買いながら
「これなら自分でも米が食べれる」
と喜んで買っていく。
手が不自由な人でも、米が炊ける、と。
絶対という立場は、自分を見失いがちになることに気付かされました。
便利に流される消費者をただ断罪しても仕方ありません。
米が研げない男性、米が研げない子供、
挨拶もできない子供
(配達していて挨拶ができる子供はほとんどいない、
共稼ぎのご家庭でも子供に米研ぎなどさせている家庭では
子供がきちんと挨拶できる。
翻って、自分の子供はどうか?
人の批判は簡単です。
環境問題や地域社会の問題に夢中になっている奥さんの
子供でも やはり手伝いもしないし、挨拶もできないのが多い)
こういう社会に対して本当の暮らしとは何かを問い掛けていくという
働きかけをしていくことが本当はもっと重要です。
例えば、小学・中学の総合学習に地域として積極的に関与していくなど。
しかし、その前に 情けないながら
無洗米 について本当のことを知っていただく、
そういう低レベルのことをしているわけです。
ちなみに、当店では無洗米は販売しておりません。
「あら、無洗米ないの、便利よ」
とこちらの説明には全く耳を貸そうとしない消費者には
正直 切れそうになりますが、
それでも これも当店の原理原則と思っています。
なかには、「無洗米あります」と書いておいて、実は
「無洗米まずくてね、評判悪いので今ちょっときらしてしまった」
と説明して 普通の米を売る米屋もあります。
有限会社てんち(天地米店)
代表取締役 小澤 量
東京都府中市宮町1-34-14-101
TEL 042-361-2511
FAX 042-365-7050
E-Mail
rio-ozawa(アットマ)mub.biglobe.ne.jp
4月7日 茨城の小長谷さんから「RE・アゾラの入手」
「RE・赤木さんへ・種子とアグリビジネス」
> アゾラを販売しているところは、あるのかなあ?
> 実践農家に、直接譲ってもらうのが早道かな?
> となると、アイガモ水稲同時作の方が、多いのかな?
> 小長谷さん、心当たりありますか?
アゾラって販売できるものなんですか。
玉造町ではあちこちに自生していて、くれと言えば必ず根こそぎ持っていってくれと言われます。
茨城まで取りに来る元気があれば連絡下さい。
小長谷裕宝
赤木さんへ
> ずぶの素人が混ざりに混ざった(交雑した)種子を自家採種するよりも、専門企業が
> 管理した圃場で採取した純粋なものや、遺伝子操作した優秀な品種を買った方が品>質の
良いものが収穫できるし、有利に販売できて豊かな生活が出きる。こんな理由>をつけて
締め付けが始まるんではないのかと、あぜ道からひそかに心配していす。>とり越し苦
労ならいいんだが。
種子を経済活動の一部としてとらえると、なるほど企業の宣伝通り”品質の良い種子”
が高収量をもたらし、規格に乗っ取った高品質の製品を生み出しやすいことは事実です。
一方で、種子を生命としてとらえると、混ざりに混ざった(交雑した)種子であればあるほど未知の遺伝子が多く含まれている可能性が高くなります。種子は選抜すればするほど変異の幅が限定され、環境条件が適合すれば、高いパフォーマンスを示すけれども、その環境条件の適合範囲から外れたときは、全くだめな品種と言うことになります。
つまり、未来の温暖化などの特定された環境に耐えうるには、特に選抜された耐性品種が優れているけれども、毎年毎年どんな気候になるのか判らないような異常気象年ばかりの条件下では、混ざりに混ざった(雑駁な)種子の方が生き残る確率が高くなりますよね。
とすると品種の変異の幅を極端に限定するよりも、ある程度幅を持たせた中での選抜がなされた方が、雨続きだったり、干魃が続いたり、冷夏だったり、暖冬だったりの気候に適応した品種になるのかなと考えます。
それと同時に、現状の育種技術では、新しい遺伝子を作り出すことは出来ません。せいぜい組み換えるだけです。とすると、失った遺伝子は二度と帰ってこないし、多様な遺伝子を含んだ状態で維持できるのは、伝統的農法を実施している(自家採種している)農家の努力によってなされているのだという認識を多くの人に持ってもらうこと。そのためには、タガメや田んぼの機能のように、タイの村の農民による自家採種の経済価値を測定し、議論しなけりゃ駄目だなんて誰かが言い出すんでしょうね。
小長谷裕宝
***参考資料「種子を守る」BY小長谷裕宝
(昨年末の「手をつなぐ有機稲作農家」の資料集に、小長谷さんのレジュメがありました。すごく感心して読みました。合わせてご覧ください。BYやまちゃん)
種子を守る
小長谷裕宝
(財)日本国際協力センター
本日は2つのことを問題提起したいと思います。両方とも種についてのことなのです
が、1つは種子を守る取り組みについて、2つ目は自種を大切にしようと言うことです。
先ずは、種子を取り巻く環境からです。 5年ほど前に、生物遺伝資源研のガラスハ
ウスの中で、本来C3の炭素合成回路を持つはずのイネにC4の遺伝子が組み込まれて育
っているのを見学しました。光合成の仕組みの違いから大きく分けてC3・C4・CAM植物
と分類されていますが、イネはC3に属しています。C4タイプの植物は、光飽和点を持た
ないために光量の多い夏場に非常に有利に光合成を行える特性を持ち、ヒエやトウモロコ
シがこのグループに属します。このC4イネは遺伝子組み換えによって作出されたとの説
明でした。このとき自分は、将来作物の生産量が飛躍的に増大するかもしれないと言う予
感がしました。
2000年12月、途上国に緑の革命をもたらし、一時的にせよ米の収量増加に貢献した
「国際イネ研究所」(International RiceResearch
Institute−IRRI、フィリピン ロ
スバニョス)を訪問しました。季節はずれの訪問者に、日本から来ている土壌の研究者
は、にこやかに対応してくれました。しかしながら、来訪の目的の一つである「C4イネの
試験囲場見学希望」を告げると、担当者が「試験栽培はすでに終了していて、もう見る
べきものはない」との返事を受けていると無碍に断られてしまいました。
話は前後しますが2000年3月、西アフリカの稲作技術の頂点にある西アフリカ稲開発
協会(West Africa Rice DevelopmentAssociation−WARDA コートジボワール
プアケ)でも、日本の研究者に会うことが出来ました。ここでは、種の壁を越えて新しい
イネを作るプロジェクトが、日本とナイジェリアの研究者を中心に実施されていました。
オリザ・サティバ(Oryza Sativa)は、一般的なアジア種で、高収量は望めるがアフリカ
の厳しい環境に適応できず充分なパフォーマンスを見せられないでいます。そこで、元々
のアフリカ種であるオリザ・グラベリイマ(Oryza
Glaberrima)の早魅や塩害に強い適
伝子を組み込むプロジェクトが、ここでの目玉でした。
訪問時には、圃場試験と農家での実証試験が同時に行われていましたが、ここには隔離
園場というものはなく、初期のポット試験といえどもオープンスペースで行われていまし
た。先進国では、環境に与える影響と安全に関する影響を調査するために隔離園場からス
タートするのが常でしたから、その大胆さにずいぶん驚きを覚えました。
WARDAのホームページによると、希望農家への配布は1998年より開始され、現在、
ギニア、コートジボワール、シエラレオネ各国の1300人以上の農夫が、この遺伝子組み
換えされたイネの栽培試験に協力しているそうです。一般的にアフリカの人たちの遺伝子
組み換え作物(技術)に対する反応は、アジアでの「緑の革命」による貧困層拡大の経験
からなる警戒感を含む反応とは大きく異なり、食糧危機から脱出する一筋の光明として
捉えている所があるため、大きな希望の星と言ったところです。
翻って日本(先進国)では、どうでしょうか。Googleで「遺伝子治療」を検索すると
17,000件がヒットすることからも世間の関心が非常に高いことが理解されようと言うも
のです。有名なところでは、ガンの治療に先端医療である遺伝子治療が行われています
が、思うようにガンが無くならない等の話を聞きます。
一方で、アトビー性皮膚炎薬としての遺伝子工学技術を応用した薬剤が開発されている
という情報が新聞に載っていたりします。食生活の中では、ずいぶんと遺伝子組み換え作
物に対して反対している人たちも、いざ病気となると先端技術である遺伝子組み換えを容
認しているようです。背に腹は代えられぬと言うことでしょうか。
つまり、自分の言いたいのは、現在の遺伝子組み換え作物反対の論点は、「人間に対す
る安全性が不明」「昆虫や同種の植物に対する影響がある」の2点に集約されると思いま
す。ところが、医療分野での実績が確立されつつある中で、植物としての遺伝子組み換え
体の容認と、医療技術としての遺伝子工学とは別物なのだという点を明確にし、広く理解
を求めていかないと、ミソもクソも一緒の理解をされかねないと言うことです。この点で
の説明を間違えると、いっの間にか全ての種子が企業種子に置き換わっていたというのも
充分あり得る話だと思います。
>便利なことは間違いありませんので、
>消費者の方が無洗米を使うことを批判しているのではありません。
私は批判します。いえ、批判はしませんが、…
そんな人には米を売りたくありません。
便利がよければ便利に走って下さい、ただし自己責任で。
上記文を書いてしまう小澤米屋さんって、何なのですか?
東洋精米機の社長と何処が違うのですか?
私には同じに見えます。
4月6日 横田不二子さんから「今年の田植えはべトナムで」
いつもメールをありがとうございます。アイディアや情報が、こんなにストレートに
行き交うメールなんて、ほかにないのじゃないかと思います。私も楽しみに読ませて
もらっていたのですが、実は4月9日より、約3ヶ月ほど、ベトナムに行く予定でい
ます。今年は八郷の田んぼはお休みして、メコンデルタで田植えをしてくるつもりで
す。帰ってきたら、ホームページにお便りさせていただきます。その間、”宅配便”
を読むことができず、ホットメールなので、どんどん溜まってしまうと、パソコンが
使えなくなってしまいます。そこで、宅配便は、しばらくストップにしてください。
勝手を言ってスミマセン。よろしくお願い致します。横田不二子
**やまちゃんから
栃木の上野長一さんが、今年は横田さんの田んぼが作れると、うきうきしたお便りをくれています。
横田さん、どうしたのかなあと思っていたのですが、
そういうことだったのですね。
現代農業に連載された、レンゲ訪報記、
自問自答しながら、取材ごとに、レンゲに対する知見を深めていく(距離を詰めていく)、
なかなか、たいしたレポートだなあと、感心しながら読んでいました。
ベトナムの土産話、楽しみです。
ライターを生業にされている方に、虫のいい話、
原稿料は出ませんが、気が向いたら、お便りください。
喜んで、キーボード役しますので。
田植えはその地域によって決まってくるので、35日苗を目標とするならそのように逆算して良いと思います。発芽開始から移植までが35日なら、塩水選は更に5日程手前になります。
施肥ですが、井原先生の50〜40日前のどかん肥とは、硫安や化成肥料を振るときのことであって、鶏糞を使う場合は入水直前が望ましいと仰っています。それは鶏糞は肥効が早いので早くから振ると、田植え直後から生育が旺盛になってへの字にならないからです。50日前、ぬかるみの中反当300kgの散布は体が持たないですよ。
私が50日前に鶏糞で手直しするのは、散布後10日もすれば肥効が出てきてなんとか茎数確保に間に合うし、その頃にならないと元肥に振った鶏糞の過不足が分からないからです(葉色ではなく茎数で判断します)。 また秋落ちやすい部分や砂地の所は経験的に分かっているので、ついでにパラッと振っておきます。
化学肥料を使う場合でも元肥は一切要りません。
少しぐらいは入れておかないと育たないだろう・・・・なんて考えて稲を可愛がると、秋にひどい目に会いますよ。
大雨・台風が9月中旬から10月上旬にかけてやって来るとのことですから、対策はできるだけ遅作りにしてください。10月上旬なら、まだ籾は青いのが多く落ちませんが、今年は異常気象だからどうなることやら。中旬なら天災と諦めるしかない。
自然を愛し環境を考える岡山の百姓 赤木歳通
4月5日 伊豆の下田さんから「RE・朝日の作り方」
岡山の赤木さんへ
伊豆下田の鈴木です。
朝日の作り方 拝見しております。
早速近くのお稲荷さんへ台風よけのお祈りをしに行きます。
とは言うものの 9月中ごろから10月初旬にかけての大雨、台風は
ここ伊豆では 避けられるものではありません。
どうもお稲荷さんは そんなうまい米なら播かずに食わせろと いっているような気がしないでもありません。
2〜3畝のつもりなので倒伏しても手処理はできると思いますが脱粒が怖いです。
どうなるにせよ 朝日を作るのはとてもいい勉強になりそうです。
さて、田植を6月後半として 35〜40日苗を目安と考え 5月連休あけに播種すればいいでしょうか?
それから田植の予定地は砂地の痩せ地ですが 井原先生言うところの
”元肥なし、出穂50日前(7月中旬?)の鶏糞どかん” でいくつもりです。
が、 とは言うもの やっぱり多少の元肥は ということでしょうか?
そこは圃場整備後 数年来未耕作でしたが 昨年コシを作りました。
昨年は元肥にオカラ、鶏糞、糠 をそれぞれ 100K/反くらいやりました。
ワラは全量もどす予定です。 いかがなものでしょう?
よろしくご指導のほど おねがいします。
4月5日 大阪外大の藤本さんから「小澤さんのレポート、関心があります」
いつも宅急便ありがとうございます。藤本@大外大M2になりました。
小澤さんのお話、興味深いです。
私が気になるのは、無洗米として選ばれているお米自体は
どんなお米なのかです。これは是非知りたいです。
私個人的には、地元のお米を食べて、米のとぎ汁は庭の草木に
かけると環境への負荷が軽減されるのに、無洗米はそれを邪魔する商品
ではないかと思います。無洗米は便利さを追求した、20世紀の典型的な
代表商品のような気さえします。人によってはそれを食べる方が
環境への負荷が減るのかもしれませんが…なんか意味不明な
メールになってしまいました。失礼しました。反撃もお待ちしています。
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藤本妙子(FUJIMOTO Taeko)E-mail:
fujimiya(アットマ)sweet.ocn.ne.jp
大阪外国語大学大学院言語社会研究科博士前期課程2年
http://stserve.osaka-gaidai.ac.jp/~m0168013/index.html
環境文化ラボネット 事務局
http://www4.ocn.ne.jp/~fujimiya/
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4月5日 東京の米屋・小澤さんから「無洗米について、私の意見」
お言葉に甘えて、本文送らせていただきます。
生協を中心に無洗米が伸びています。
最近、水環境改善のためにも、
自治体などで給食等に無洗米使用をすすめる動きが出ております。
それを奨励する議員からの質問も議事録で見かけます。
私は、無洗米の知られざる面を調査中で、
是非 お知らせしたく メールさせていただきます。
素人の思いつきから始まった調査の域を出ておりませんが、
ご参考にしていただければと思います。
また、私の記述に関して 訂正・誤解等あれば
何なりとご指摘いただけませんでしょうか?
最初に、要点を説明します。
1.「米の研ぎ汁が環境汚染の元凶」という言い分は誤り。
窒素・リンの排出源は、トイレが80%・70%。
研ぎ汁は、下水が処理しやすい物質。
本当に問題なのは、食物の輸入が増えて
窒素・リンの輸入が増えてしまっていること。
また、下水整備をすすめるほど、水質は悪化することが
知られていないことも問題。
市民は、とにかく下水処理を助ける生活を心がける
べきである(雨水利用・洗剤の適量使用・朝シャンなどしない、など)
「白河の清き流れに魚すまず、もとのにごりの田沼ぞ恋しき」
とうたわれた通りに、
栄養素がない場合は、動物は育ちません。
東京湾のスズキや羽田沖のアナゴ、全て栄養豊富な海域のおかげです。
しかし、栄養が過剰にあると赤潮などの問題を起こします。
過剰にあることが問題です。
その過剰性が何によってもたらされるか、ということに目を向けねばなりません。
2.無洗米は、普通米に比べて栄養分が多いということも針小棒大。
3.逆に、一部の機械には環境負荷がある。
1)無洗米ヌカの処分が問題になる可能性がある。
今まで、米ぬかは業界内でリサイクルされていた。
2)灯油を使用している。
要するに、販売するために無理矢理作り出した議論ではないか、
ということです。
以下本文です。
無洗米は、CMスポンサーということでもあり、マスコミは悪口は言いませんが、
業界裏では正直良い評判ではありません。
私は、無洗米につき、調べれば調べるほど不信感を抱いております。
業界に生かされている者としてこれでよいのかという思いです。
昔は、もっと精米の悪い(精白度の低い)お米をもっとたくさん食べていました。
そして、ほとんどの台所排水は、今のような下水処理をされないまま、
河川に入っていきました。
そのとき、河川汚染はあったのでしょうか?
この本源的質問を回避して、現在の下水道全体の問題をお米の研ぎ汁に集中させて
一般消費者に一面的な情報を提供することになってはいないかと、
お米に携わるものとして考えております。
以下は、
green-webというHPからの引用です。
http://www.green-web.ne.jp/
http://www.green-web.ne.jp/conten/hairyo/mizu/musenmai.html
引用開始
>台所排水の汚染原因として油同様、もしくはそれ以上に注意が必要なのが、米のと
ぎ汁である。
>米のとぎ汁は栄養価が高く、BODやリンなどの含まれる量がかなり多い。
>BODについては下水処理の対策がすすめられている一方、
>リンや窒素の除去は現在の下水処理技術では困難であるため、
>一旦下水道に流れると、川や湖、海にまで流れ、富栄養化を導き、プランクトンの
大量発生の原因となる。
>無洗米は、ぬかを精米段階で除去することで、家庭で米を磨ぐ必要をなくした製品
である。
>除去されたぬかは、肥料や飼料として利用されている。
引用終了
多くのHPや掲示板で、「全国無洗米協会」などのHPを参考にして
上記のような形で無洗米について書かれております。
中には、ヘドロやダイオキシンすら、ヌカが原因と言っているケースもあります。
無洗米については、以下のような利点があげられています。
1)環境に良い 2)美味しい・栄養豊富 3)ヌカの有効利用
さて、これは本当なのでしょうか?
1.環境に良い:生活排水と台所排水の意味の違い
とぎ汁は環境汚染の最大原因であることが、環境に優しいという根拠のようです。
1−1:下水道があるところでは
下水道(広域下水道・合併浄化槽・コミュニティプラント・農業集落排水処理施設)
が
整備されているところでは、
河川汚染(特に赤潮・青潮)の原因である栄養塩類(窒素・リン)の
最大排出源はトイレです(窒素で80%、リンで70%)。
テレビや雑誌での説明では、生活排水と台所排水という
言葉の使い分けに気をつける必要があります。
生活排水が河川汚染の約70%ですが、
生活排水はトイレ+生活雑排水(台所・洗濯・風呂)の集合です。
これを説明せずに、
意図的に、生活排水から話をはじめ、途中から、台所排水に話を変える、という
説明の仕方で視聴者は誘導されてしまいます。
さらに、米ヌカのように植物由来のBOD(汚れの指標)は下水処理しやすいと
下水施設の現場の方も言われますし、
さらに現在の活性汚泥法下水処理にとっては活性汚泥の形成が非常に大事な要素です
が
(汚泥が形成されないと上澄み水の水質が良くならずにそのまま放流されてしま
う)、
この汚泥形成にも米ヌカは向いているとも伺っております。
また、それを裏付けるような研究もあります。
http://www1.ttcn.ne.jp/~kankyo/lab/t1_2.htm 骨子を後述する補足に引用して
おきます。
また、広域下水道では、窒素・リンを除去する高度処理が導入されつつあります。
以上、整理すると、
1)窒素・リンの排出は、トイレが主要因
2)一方、米ヌカは、下水処理に向いている
3)窒素・リンの下水処理自体、良くなる方向にある
要するに
無洗米が環境に良いというふれこみは、
本来、水質を言うなら
森林・河川・湖沼・上水・下水・農業用水全体の体系で考えるべきところを、
米の砥ぎ汁をスケープゴートにしてミクロの問題を急所のように見せ、
一方、利便性だけで購入することにためらいを感じる消費者への
免罪符とする巧みな理論です。
1−2:下水整備率が低いところではどうでしょうか?
自治体によっては、下水整備率が低いことを理由に、生活雑排水(生活排水からトイ
レを
除いたもの)の環境負荷を少なくするために無洗米が必要だというロジックを見うけ
ます。
しかしながら、この問題は根本から間違っていたといわざるをえません。
現在の下水処理を方法別に大きく分けると
1.屎尿は汲み取り(屎尿処理場で処理)、生活雑排水は 垂れ流し
2.屎尿は単独浄化槽で家庭で処理、生活雑排水は 垂れ流し
3.生活排水を合併浄化槽・コミュニティプラント・農業集落排水処理施設で処理
4.生活排水を広域下水道で処理
それぞれの方式での窒素・リン除去率を見ると
単位は% 窒素 リン
−−−−−−−−−−−−−−−−−−
下水道 30 30
単独浄化槽 10 20
合併浄化槽 40 20
屎尿処理場 100 100
(國松孝男:近畿の水瓶−琵琶湖、近畿化学工業会、476、1992)
実は、汲み取りした屎尿を処理する屎尿処理場は 下水処理と同じ原理ながら
窒素・リンの処理はほとんど100%です。
つまり、汲み取りをすれば、窒素・リンについては
生活雑排水(窒素で20%、リンで30%)だけを考えればよかったわけです。
今、日本全国で広域下水道・コミュニティプラント・農業集落排水処理施設・合併浄
化槽を
普及させようとしています。
せっかく、屎尿の窒素・リンが屎尿処理場で100%除去できるのに、
下水整備率を上げて屎尿を同時に処理しようとすると、処理施設から排出される
窒素・リンがとたんに増えるわけです。
私達は、下水整備率が上がることが 社会の進歩と発展だと信じていましたが、
下水を整備すれば、窒素・リンの排出が増えることも必然だとは知らなかったわけで
す。
『水辺はよみがえるか(飲水から水辺まで)』村上光正著、パワー社1999 から
引用します。
引用開始
P.184
このことについて、水処理学者の大御所、須藤は、第5回シンポジウム
「環境用水の汚濁とその浄化」(1998.5.21群馬高専)の特別講演で、
「下水道を普及させると確実に水環境が悪化する。そのことが分かっていながら、
関係者は川や湖沼がきれいになるような話をしてきた。
これからは、本当のことを言うべきである」
というような内容を強調して述べている。
引用終了
それでも
地方でも生活の便利さのために下水普及が必然だと言うのであれば、
窒素・リンの排出源と除去率をあらためて意識して取り組む必要があります。
窒素・リンの20%・30%の排出源である生活雑排水、その一部の台所排水の
そのまた一部の米のとぎ汁に目を奪われて、そこだけ改善すれば
水環境が良くなるような錯覚では どうしようもない と思います。
広域下水道がない地方では、処理が中途半端な現在の施設を
使用せざるをえない都市部より恵まれているはずです。
土を生かした浄化を取り戻す可能性も残っています。
能力の高い合併浄化槽(石井式など)の設置や
三面コンクリートの水路の見なおしなど、いくらでもやるべきこと、出来ることはあ
ります。
福岡県柳川を見ればそれがわかります。
参考●広松伝著「ミミズと河童のよみがえりー柳川掘割から水を考える」から
河合ブックレット 700円
1987年第1刷、河合塾での講演を本にしたもの
広松伝著、1937年生、柳川市役所環境課係長(当時)
閉鎖水域(湖沼・内湾)では、水質を良くするために、流域の下水整備を推進して
いますが、かなり整備率が上がっても水質が良くならないことが報告されています。
霞ヶ浦の例ですが 下水処理水の中に分解しにくい有機物が存在し
下水整備率がアップしても湖沼の水質が良くならないという研究もあります。
湖沼において増大する難分解性有機物の発生原因と影響評価に関する研究
http://www.nies.go.jp/kanko/news/19/19-6/19-6-05.html
研究者の方に、具体的に下水処理水の何が問題なのかを聞いたのですが、
「それがわからない」という返事でした。
問題は下水整備率にあるのではなく、本来日本に存在し欧州社会をも驚かせた、
社会に組み込まれていた「土を生かした汚水処理」のシステムを後進的として退け、
科学技術で汚水を水だけで処理しようとしてきた概念にあるわけです。
結局、「米の研ぎ汁」はスケープゴートなのではないでしょうか。
調べていくと、窒素・リンの過剰排出問題の本質は 食品の輸出入にあるようです
が、
それは 補足に多少書くだけで ここではそれ以上ふれないことにします。
2.美味しい・栄養がある
ヌカを取り去り、うまみのもとである部分
(アリューロン層=白米とヌカ層の境目でビタミン等を含んでいる)
をきれいに残してある。
このために、無洗米はより美味しくなる、というふれこみです。
「アリューロン層」がうまみのもとだという概念は
業界ではそれなりに認知されていますが、
本来はお米ごとの美味しさの差を説明する理論です。
精米の違いによる美味しさの差を説明するものではありません。
精米の仕方では、玄米や胚芽米がおいしいことは説明できません。
「おいしいコメはどこがちがうか」農文協、で
無洗米のトップメーカー東洋精米機 雑賀慶二社長は、以下のように書いています。
「糠層は数種類の層より成っており、最下層はアリューロン細胞層である。
コメの場合は、糠の最下層部が胚乳(デンプン層)の上層部に
細かな根がはえたように複雑に入りこみ、
線引きできないほどに分厚い境界線を形成しているのである。
したがって、この胚乳の表層に深く入りこんでいる糠の最下層に当たる部分は、
書籍などに描かれているようなコメの拡大断面図の状態とは
断じて異なるものであることを言いたいのである。
要するに糠層の下層から胚乳(デンプン)に至る間は、
明快な境界がないものととらえるべきものでなのである。」
一方で、
無洗米協会のHPなどでのPRを見ると、
「明快な境界がないものととらえるべき」なのに
うまみの層がデンプン質の上にギアの歯のように
きれいに並んでいて、うまみ層がきれいに残るので
無洗米はおいしい、と表現しています。
消費者を誘導していると言わざるとえません。
また、米の表面のビタミンが残るので栄養価が高い、とも言っていますが、
それがかりに本当だとしても、その差は本来精米で失われる量と比べれば小さいもの
です。
精米で失われる栄養素は他にもありますから、本当に栄養を取りたいなら、
胚芽米か強化米を取ればいいはずです。
これなども、「差」の程度がわからない消費者を誘導する話です。
実際のデータについては、下記をご参照下さい。
そして、私の知るかぎり、業界関係者でおいしいと言ったところはありません。
「すかすかで、お米の味がしない。お米の旨み・甘味を感じない。」
という意見が多数を占めましたが、
「売れりゃそれでいい。どうせ、消費者の舌はどうにかなってしまっている。」
と無洗米を販売しています。
残念ながら、現在の米販売は不正流通がまかりとおっています。
消費者も、まともに比較できるような状況ではありません。
また、消費者が無洗米を食べて美味しかった、という記事を見かけますが、
共通して言えることは、産地や品種に言及がないことです。
便利だから無洗米を食べているというある消費者の方は、
「無洗米は何を食べても同じ味がする」と教えてくれました。
日本中で色々なお米が作られています。同じ品種でも産地によって個性があります。
農家による違いもあります。そういう個性が反映しにくい仕組みになるのかと思いま
す。
また、炊いている時の湯気の香りがしないお米を美味しいと思う消費者を
これから作っていくのでないか、と思うと残念な気持ちになります。
3.ヌカの有効利用
今まで、家庭から排水されていたヌカは、
無洗米工場では農家や園芸に引っ張りだこ、と言われています。
しかし、今までもお米の重量の約10%にあたるヌカは、
主に(※)サラダ油を作るために油脂工場に引き取られていました。
一方で、とぎ汁の中のヌカは、ヌカの総量からすればわずかな量です。
ほとんどはすでにリサイクルされていたわけです。
困ったことに無洗米工場から出る顆粒状のヌカは、油脂工場が引き取りません。
処理に困った無洗米ヌカが飼料・肥料に使えないか、検討しているそうです。
飼料・肥料にしても需要は限られています。
最近の情報では、無洗米の顆粒状ぬかを鶏卵用飼料である魚粉に混ぜて
かさを増やすということがあるそうです。
(話はそれますが、バーゲン用鶏卵には肉骨粉、まともな卵には魚粉が使われている
そうです。牛骨粉は禁止されましたが)。
さらに、最新情報では、これもBSE問題の影響でできなくなります。
農水省管理のもと、100%魚粉のものしか、飼料会社は買えなくなるそうです。
混合飼料という形では、魚粉にヌカを混ぜることは法的にも
問題なく出来るそうですが、混合飼料の需要は低下しつづけているそうですので、
この分野で処理することはいずれにせよ、難しいと思われます。
今までは少量だった無洗米の顆粒状ヌカは、大した問題ではなかったのですが、これ
からが大変そうです。
協会・メーカーは、「米の精」なる名称で無洗米ぬかを販売?するようですが、
全国的に本当にはけるのか、
はけない場合は、そっと焼却場に持ちこむのか、どうなるのかが心配されます。
茨城の農家から出荷されたお米が東京で無洗米になり、
その無洗米ヌカをその茨城の農家で使ってくれないかという話も聞いております。
15円/15キロです。
私の店に集荷に来るヌカ業者は、15円/15キロで集荷して
それを油脂メーカーなどに販売しています。
東京から茨城まで運んで15円/15キロでもいいから引き取って欲しいということ
は
いかに商売になっていないかを証明しています。
最悪、精米工場で下水に流されることもありえます。
東京の下水局に聞いてみました。
東京では、50立方メートル/月の下水使用量にならない限り
チェックは入らないそうです(一般家庭と同じ)。
ここでも、無洗米協会は 米ヌカの全体像を見せることなく、
総量からすればきわめて限定的な量を拡大して説明しています。
なお、米ぬかの油抽出後の利用については後述するような研究があります。
(※)米ぬかは、全国で大体100万トン排出されます。
米業者では、その内、約80万トン排出、その60%くらいが、サラダ油に、
残りが 冬場のえのきたけの栽培土や飼料・肥料・漬物に回ります。
このように、無洗米の利点については、かなり疑問があります。
逆に、無洗米には問題があります。
1.災害に強い町作りへの影響:
神戸の震災で、「災害に強い町作り」が提唱されています。
もし、無洗米が一般的になると?
無洗米設備は、これまでの精米設備に比べると非常に高額です。
一部の大手精米業者だけが買うことが出来ます。
この傾向が進むと、卸も小売も在庫を持つ必要がなくなります。
現在、地方の大型精米工場への精米委託が増えております。
経営者としては、在庫の資金やスペースを心配する必要がないのは
ありがたいことですが、いざ災害が起こった時はどうなるでしょうか?
現在、府中市の米穀小売商組合は、市と契約を結び、災害時の協力店舗となっていま
す。
玄米在庫が市内にない状態では、全く協力することが出来ません。
また、お米を研ぐという技術を忘れてしまった状態では、無洗米しか使用できませ
ん。
技術・設備・品物を分散化させておくことこそが災害対策であるにもかかわらずに、
全く反対の方向に進んでしまいます。
水がない時に無洗米の方が良いのではないかという意見もあるでしょうが、
本当に水がないときは、乾パンのような保存食を使用するしかありませんし、
実は普通精米でも 研がなくても炊けます。
大事なことは、大変な何日間に、その地区に使える原料があることです。
今の消費者は、余分な米を自宅に置きませんし、何年か前の米騒動の時は、
たった一袋づつ余計に買われただけであのパニックになりました。
2.環境悪化の懸念:
無洗米設備では、最後に灯油を使ってヌカに熱処理を加えます。
表向きは研ぎ汁を河川に流さないで済むということですが、裏側では エネルギーを
使います。
また、あるメーカーの無洗米設備は中身が分からなくなっていて、
品種を変えると設定を変えなければならず、
また設備が高額なために、一つの工場で多数品種を取り扱うことは難しいので、
あらゆる品種を無洗米にしようとすると、配達ルートが多様化・少量化します。
小売は複数卸と付き合い、卸は複数工場と付き合う。すると、どうなるでしょうか?
非常に少量商品が流通するために、今までより多くのトラックが行き来します。
すなわち、東京都などで問題になっている排気ガス規制に逆行します。
補足:
1.参考HP
横浜市水道局
http://www.city.yokohama.jp/me/cplan/mizu/mail31.html
http://www.city.yokohama.jp/me/cplan/mizu/mail41.html
http://www.city.yokohama.jp/me/cplan/mizu/mail89.html
石井式合併浄化槽
http://www2.ktarn.or.jp/~jh6ibm/index.htm
http://www2.ktarn.or.jp/~jh6ibm/sub1.htm
http://www2.ktarn.or.jp/~jh6ibm/sub2.htm
石井式合併浄化槽設置体験
http://www2.saganet.ne.jp/vastalto/index.html
http://www2.saganet.ne.jp/vastalto/akvopurigo.html
http://www2.saganet.ne.jp/vastalto/akvokvalito.html
2.お米の栄養調査
お米と卵の専門サイト 「直実」Naozane、というところでは、
以下のように書かれています。これは、全国無洗米協会の提供データのようです。
他にも同じデータが書かれていますので。
http://www.naozane.co.jp/index.htm
http://www.naozane.co.jp/okome/musen.htm
引用
とがずに炊くから、天然ビタミンそのまま!
BG米は、天然のヌカだけで天然ヌカを除去していますので、
米肌にあるビタミンやナイアシンなどの栄養成分が流出することはありません。
つまり、従来のお米より栄養価が高いと言えます。
成分分析比較データ
BG精米方式のお米
従来精米方式のお米 ( 強化米入り(武田薬品工
業) )
ナイアシン 0.47mg/100g
0.22mg/100g ( 4.50mg/100g
)
ビタミンB1 0.04mg/100g 0.02mg/100g
( 0.87mg/100g )
ビタミンB2 0.01mg/100g 0.01mg/100g
( 0.06mg/100g )
引用終了
さも無洗米が栄養豊富のように見えますが、
実際に強化米入り(玄米並みの栄養)と比べると目糞鼻糞(失礼)を比較しているこ
とがわかります。
なお、強化米入りデータは、武田薬品工業のパンフから転記されたものです。
そして、実際のところ、比べられる「従来精米方式」のお米は栄養が多いほうにも少
ないほうにも精米で操作
できるのです。
3.米ヌカに関して
3−1.米ヌカの処理
米卸や米屋には、ヌカ業者が回収に来ます。
ほとんどタダ同然もしくは 多少払って回収してもらいます。
産業廃棄物にならないだけましです。
ヌカ業者は、冬場以外は ほとんど油脂工場に持っていきます。
冬場は、えのき(栽培土として)や肥料(原料として)にも持っていきます。相場が
いいからです。
夏場は 油脂工場以外持っていくところはないそうです。
豆腐のおからよりはまだましですが、夏場は、すぐに油がしみだしてきます。
油脂工場の需要がなければ、年間を通じての回収業務は成り立たない状態です。
油脂工場では、ふるいにかけて 小米・胚芽・ヌカに分けます。
それぞれが商品(もしくは原料)になります。
脱脂後のヌカは、脱脂ヌカとして飼料用に販売される以外に
各種有効成分の抽出などに利用されます。
廃油からも医療分野に応用できる成分が抽出されます。
無洗米ヌカの問題は、
1)ふるいでひっかかってしまい、小米や胚芽と混ざってしまう
2)課粒状のヌカは、溶剤がしみこまずに油が取れない。=脱脂ヌカにもならない。
3)冬場は普通のヌカより持ちがいいが、夏場は逆に早く傷む
こんなところだそうです。
もし、無洗米協会のいうように、ヌカが肥料や飼料に引っ張りだこなら、
なぜ 米ヌカ業者は もっとも相場の低い 油脂工場に
米ヌカを持っていかなければならないのでしょうか?
ご参考までに、油脂メーカーのHPです。
ボーソー油脂
http://www.boso.co.jp/
築野(つの)食品
http://www.tsuno.co.jp/
3−2.米ヌカが活性汚泥形成を活性化するという研究
http://www1.ttcn.ne.jp/~kankyo/lab/t1_2.htm
[引用開始]
米ぬかを下水処理時に添加すると、
活性汚泥(汚水処理する生物)を活性化し、
結果として排水中のBOD、CODを下げる効果がある。
全窒素並びに全リンも米ぬかの添加による影響は見られない。
「無洗米と普通米のLCA比較」においては、
「米の研ぎ汁が環境負荷がある」といった前提のもとに計算されていますが、
その仮定が揺らぐ可能性があります。
[引用終了]
3−3.米ヌカ利用研究
以下のような、米ヌカ自身やリサイクル過程の排出物も利用されています。
無洗米協会は、さも、無洗米ヌカのおかげで、有機農法が出来るようになったという
ようなPRを一部行っていますが、ヌカの有効性はすでにここ数年見なおされ、様々
な用途に役立てられています。無洗米ヌカがあるからではなく、ヌカがあれば良いわ
けで、しかも顆粒状の無洗米ヌカの用途は、普通ヌカに比べてきわめて限られていま
す。
「宝の山」米ヌカ廃油の利用法を追究
科学環境部「地域から地球へ」
谷口久次さん
http://www.mainichi.co.jp/eye/feature/details/science/jamjam/Environment/981
0/24/dream.html
脱脂ヌカを使ったセラミックスの開発
http://www.nitto.co.jp/culture/science/science_17/science_17.html
現代農業1998年(平成10年)12月号
ここまでわかってきた米ヌカの底力
第1回米ヌカ国際シンポが明らかにしたこれだけの効用
http://www.ruralnet.or.jp/gn/199812/kanto01.htm
4.日本の窒素・リンの収支 と 生活からの排出の様子
『水と水質環境の基礎知識』武田育郎 オーム社出版局 平成13年 より
引用開始
P.66
日本の窒素収支 1970 1990 (単位 10000トン)
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
インプット 食品輸入 61.3 104.7
漁業 28.2 26.6
施肥 68.8 61.2
アウトプット 食生活 33.8 51.7
食品産業 17.1 23.9
畜産 3.9 6.2
農地 25.7 27.4
P.70
日本のリン収支 1970 1990 (単位 10000ト
ン)
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
インプット 食品輸入 9.2 27.0
漁業 2.4
2.4
肥料 28.5 30.1
アウトプット 食生活 3.8 5.6
食品産業 1.2 3.5
畜産 1.1 1.6
農地 0.8 1.0
P.95
生活排水の原単位
(社)日本下水道協会:流域別下水道整備総合計画調査指針と解説、1999
グラム/人・日 生活雑排水 トイレ 計
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
BOD 40 18 58
COD 17 10 27
全窒素 2 9 11
全リン 0.4 0.9 1.3
引用終了
窒素・リンとも、増加傾向にあります。
その原因は インプットでは 主に 食糧の輸入で、
アウトプットでは 主に 食生活と食品産業で、
まさに 表裏一体です。
以上から、あらためて
栄養(=土壌)を海外から輸入し、
食事の質を西洋化しながら、
一方で その栄養を 土壌に還元したり、 輸入先に 戻すことなく
河川・海洋に放出していることがわかります。
また、排出源としてのトイレの大きさがわかると思います。
上述しましたが、窒素で80%、リンで70%です。
さらに 生活雑排水は、台所+洗濯+風呂ですが、
無リンの洗濯洗剤が当たり前になってきている一方で
シャンプー・リンスには 今でも リンが含まれています。
役所管轄が違うからです。
そういう生活雑排水の中での、台所排水と その中での米のとぎ汁です。
前にも書きましたが、昔に比べれば はるかに
とぎ汁の栄養価は 低くなっています。
最近の海洋汚染の犯人は誰なのでしょうか?
私は、私達自身とその意識にほかならないと思います。
あらためて、水環境や下水処理に関する書物を読むと、ふさぎこんでしまいます。
研ぎ汁なんて ちっぽけな問題です。
マクロ的視点、複雑系視点 が なにより求められる、そう切に感じます。
貿易収支や食糧の輸出入に伴う 消費者としての便利さ(安い農産物が買えるなど)
や
外国とのあつれき(中国農産物へのセーフガード等)を考える前に、
「栄養=土壌だということ」
「その土壌がどのように出来るのか」
「それに お米がどのように関わってきたのか」
をたくさんの人に理解していただきたいとも思います。
5.返品の処理
ヌカ屋さんの話では、
卸は大手量販店からの返品に困っているそうです。
普通のお米なら、機械に戻せばよかった(ブレンド?)のに、無洗米は戻せない。
どのように処分しているのでしょうか?
最新の話では、精米機に戻さずに直接 白米に混ぜているそうです。
返品という困った問題は 無洗米に限った話では、ありませんが。
6.「全国無洗米協会」の実態
無洗米のPR,正しく無洗米を理解してもらう、という趣旨のようです。
以下HPより引用します。
● 需要の拡大の前に統一規格を
無洗米の需要は増え始め、今後、本格的な拡大が予想されます。
そうした時期に、業界としてきちんとした統一規格を作り、
消費者の信頼を勝ち取っていく。
こうしたことが大切だと考えて、協会を作りました。
引用終了
「業界として」「信頼を勝ち取る」「全国無洗米協会」
とは言っても、実態は、あるメーカーとユーザーだけ。他メーカーはいません。
以前は、この協会のHPで役員構成メンバーの会社名が出ていたと
記憶していますが、現在は氏名しかわかりません。
そして、テレビCMでは
自社の機械で出来た製品だけに、何とかシールを貼り、
これだけが安心して買っていただける無洗米、という
シェア確保のための運動です。
また、機械メーカー間では、昔の水洗い無洗米機の特許をもとに訴訟が争われていま
す。
訴えているメーカーは、最近の機械は技術公開しておりません。
「業界として」と言えるような状況ではないわけです。
7.無洗米機のブラックボックス
ある主流メーカーの無洗米機は特許申請されずに、中身はブラックボックスです。
フリージャーナリスト・舘澤貢次(『消費生活新報』3月15日号)さんの記事をご
参照下さい。
http://www.j-rice.com/musenmai.htm
また、2000年の夏場、このメーカーの機械による無洗米がかびる事件が発生しま
した。
どうして、ヌカ分が表面についていない、つまり酸化が遅いはずの無洗米がかびるの
か、メーカーは一切の説明をせずに、
「お米の水分が15%以上の場合、かびても保証しない」
とだけ通達しています。
そのために、一部大手卸から産地に水分を減らすように要求があり、
このために、農家の手取り減少・食味低下・精米歩留まり低下がおこります。
水分を減らすと、同じ粒数で重量が減り、農家の手取りが減ります。
また、精米による米の割れが多く発生し、そのままでは食味が低下しますし、
割れ米を除去すれば、製品重量が少なくなります。
以上、
「水と緑と土」の循環を回復させたいと思い
本当にすばらしい水環境を取り戻すための啓蒙や運動が必要と考え
良心から無洗米を販売できない米屋のたわごとです。
ご参考になれば幸甚です。
便利なことは間違いありませんので、
消費者の方が無洗米を使うことを批判しているのではありません。
この点は、ご留意下さい。
バリアフリー的商品であるとの指摘もあり、その点 異論はありませんが、
そのようなセグメント的な販売では元が取れない高額の製造体系ですので、
米販売の主流にしようという運動は終わらないと考えます。
なお、多くの生協では無洗米への切り替えが進んでいます。
一部幹部の方ともお話しましたが、おおむね私の話には同意していただきました。
ただし、販売戦略として取り扱わざるをえない
(スーパーなどで買われてしまう)ことも、
あくまでも公式見解ではないということで聞きました。
有限会社てんち(天地米店)
代表取締役 小澤 量
東京都府中市宮町1-34-14-101
TEL 042-361-2511
FAX 042-365-7050
E-Mail
rio-ozawa(アットマ)mub.biglobe.ne.jp
4月4日 岡山の赤木さんから「朝日の作り方・その3」
朝日の作り方教室も、2回でもって全課程を修了したようなもんだが、洩れたのをピックアップしながら補習としよう。
刈取りは少し早めにと書いたんだが、コンバインの速度じゃないよ。2.3日早めに収穫するということだよ。足を速くするとメチャ落ちるから。やってみればよく分かる。ゆっくり速度の方が、田んぼに置いて帰る量が少なくなる。
井原先生も言ってた稲の3黄を遵守したほうがいい。
植え付け時の苗が黄色。 出穂前の薄黄色。 登熟時の黄色(びわ色)
倒伏の心配が無い品種ならこだわらなくていいが、朝日はこだわったほうがいいぞ。 かって、5町5反の朝日がべたこけになったことがある。ひどくてコンバインが使えないところもあって、家族で鎌刈りした。元肥窒素を入れた上、3黄を守らなかったからだった。
登熟してからの台風はそれはそれは怖いぞ。対策はお神酒をしっかり供えてお祈りでもすることだな。台風過ぎし後は精神衛生上、田面を見ないこと。
よき粒のあまた落ちたるを見れば、いとくちおしきことなり。
肥料量に関して、私の田んぼの土を1言。粘土質に近いほうです。部分的に砂地もあるので、そこのところだけあとから稲を見ながらナタネ粕・ペレット鶏糞などで手直しします。
私の思いつく朝日の作り方教室はこんなところです。こけ朝日を前にしてだんだん上手になってゆくものです。ご健闘と豊作を祈ります。
4月4日 東京のお米やさん・小澤さんから「無洗米について」
東京都府中市で米屋を経営する小澤と申します。
ネット検索で貴HP興味深く拝見させていただきました。
農家同士の相互交流(ネットワーク)のためのホームページ
http://www2.ocn.ne.jp/~josonet/index.html
私は米屋ですが、井原さんの著書を数冊とビデオも所有しております。
東北の農家とお話するときに、への字のことを言うと
かならずしも同意いただけるわけではありませんが、
未来につながる農法だと思っております。
本メールの趣旨ですが、無洗米についてです。
貴ネットワークに参加されている農家や米屋でも
無洗米に取り組んでおられるところもあるとは思いますが、
実はあまりにもいいかげんなPRにもとづいて販売されています。
真実を求めて、様々な立場の方と情報交換をしていまして、
その輪を広げていきたいと考えております。
無洗米自体は、結構裏がある商品です。
というより、水環境や水処理の現場・理論を全く無視した一面的情報を基に
「環境に優しい」というフレーズで消費者に一面的情報を流して
そこに付和雷同のマスコミが乗っかって
(マスコミはCMスポンサー様ですので提灯番組は作っても悪口は言いません)
さらに行政も縦割りゆえの視野狭窄と近視眼から各種の賞まで出している、
さらに本来理念を持っているはずの生協がこの運動の先駆けであり
米業界は、なんの信念も理念もなくただ現状を追いかけている、
こういう状況です。
さらに、環境に優しくない、側面も持ち合わせています。
かなりの長文になりますが、
私の素人調査をメールで送らせていただいてもよろしいでしょうか?
本当に長文なので、突然のっけから送ると
気を悪くされた方もいらっしゃいましたので、
お伺いします。
よろしくお願いします。
有限会社てんち(天地米店)
代表取締役 小澤 量
東京都府中市宮町1-34-14-101
TEL 042-361-2511
FAX 042-365-7050
E-Mail
rio-ozawa(アットマ)mub.biglobe.ne.jp
**やまちゃんから
折りしも、今日、東洋精米器の無洗米の特許が取り消されたとの情報が、さるところからFAXで入りました。
小澤さんと見解を異にする方があるかもしれませんが、
それはそれで、意見を戦わせればいいのではないでしょうか。
「私の素人調査」関心がありますので、是非送ってください。
こんにちは 宮城県一迫町の齋藤です。
>全量JA経由で、販売されているのは、地域の事情によるのですか?
>それとも、齋藤さんのポリシー?
12年産米から有機の認定を取得しました。たまたま有機米を希望していた
流通業者が 地元JAと取引関係にあったのでJA経由になりました。また
個人的に消費拡大をした業者の親会社が100%出資で 地元JAと取引が
ありましたので スムーズにJA経由になりました。
それとは別に 有機農業は 特に水稲は地域で拡大されなければ意味が
ありません。有機農業が特異な農業であってはいけないと考えています。
気持ち的には反JAです。しかし 格付責任者をJA営農課長にお願いして
いますが おそらくどこにもないケースだと思っています。格付責任者の
権限はとてつもなく強大です。少しの不正も見逃しません。少しくらい
大目に見てくれといっても 絶対に譲る事がありません。なぜなら背中に
JAの信頼を背負っているからです。
>それで、齋藤さんのお客さんて、具体的には、どういう方ですか?
>差し支えなければ、教えてください。
格付責任者がJAだからといって 100%JA経由でなければならない
ということはありません。個人へもお米屋さんへも自然食品店へも何の
制限もありません。取引はすべて自己責任で自由です。
お米屋さんはどこでも経営的に苦戦しているようですが 有機米も
ほとんど動きがありません。普通のお米屋さんは 消費者に有機米と
無農薬無化学の特栽米の違いを 正確に情報提供できるのが少ない
ようです。
齋藤 政憲
psy-farm(アットマ)kurikoma.or.jp
4月3日 岡山の赤木さんから「茹でがえる」
林さんの温暖化ニュースに同感です。快適なぬるま湯にどっぷりとつかり、事態の変化を気にも留めず、茹で上がるまで快適な暮らしを追い求め、気が付いた時には死神に抱きしめられているんだろう。これが全ての環境問題の根幹にある。
オゾン層破壊、砂漠化、海洋汚染、酸性雨、エトセトラだ。全ての症状が地球規模でゆっくりと進む。そしてどれもがつながっているのだ。
今日は環境問題少し言わせてくれ。ひまある人は読んでくれ。
例えばオゾン層なんだが、地上から30km上空付近にある濃度の濃いオゾンを言うのだが、地上の1気圧に換算するとわずか3mmという厚さだ。これが減ると地上には生物が生きてゆけんのだ。有害紫外線が降り注ぎ、地上は言うに及ばず海中生物までも深刻な影響を受ける。そして風が吹けば桶屋が儲かる式で温暖化が進むのだ。なっ、つながっているだろう。今ではフロンの生産も消費も禁止されているが(これをモントリオール議定書と言う)、今後100年ほどは空中にあるフロンがゆっくりと上昇してオゾンを攻撃するそうな。その頃は我々は生きちゃーいねーが未来の子供達は恨むだろうな。それとも遺伝子操作してへっちゃらな生き物に進化しているかも知れん。人間こそ地球のがん細胞だな。
私は百姓。農業を営む者として最も身近な問題は、農薬による海洋汚染だな。
田んぼに撒いたのも最終的には海に蓄積する。どんなに薄くても生物濃縮されて、食物連鎖の頂点にいる生物が先ずダメージを受ける。鷹やオットセイやアザラシや最後は人間だ。だからこそ振るのを止めなきゃならんのだ。
1番腹立つ言葉は、 「直ぐに、或いは直接に健康に影響するような濃度ではありませんから安心してください。」 重金属と農薬は蓄積・濃縮する特質を持ってんだぞ。こういった発表をして国民を欺き納得さす仕組みを、私は許したくない。
環境問題、もっと書きたいがしつこくなるので強制終了します。ありがとうございました。 朝日の作り方はまた今度の心なのだ。
***群馬のムンクさんから「MrサラリーマンからURL訂正」
先日、アゾラについて聞いたものです。
群馬県の近くで、アゾラを使っている農家の人をしっていたらご紹介ください。
それと私のHPのアドレスに不足がありました、今度は大丈夫と思います。よかったらもう一度チャレンジしてみてください。
ちなみに、私の掲示板では”ムンク”という名前でデビューしてます。
4月2日 宮城の齋藤さんから「トレーサビリティーと有機稲作」
こんにちは 宮城県一迫町の齋藤です。
>「トレーサビリティー」にも、いろいろあっていいんじゃないかなあと、思うのです。
そうですね。基本的にはそれでいいと思います。生産者と消費者が信頼しあって
農産物で交流できれば これ以上の生産者冥利はないでしょう。
ただ JAやY乳業の偽装問題が どのような土壌から発生したかを考えると
間違いや事故や裏切りが起きてしまうのは 善意や信頼だけでは 逆に
消費者の反発を増大させる事になりはしまいかと 心配しているのです。
>ところで、齋藤さんは、7ヘクタールの有機稲作農家でしたよね。
>齋藤さんのお米は、どうやって作られて、
>その後、どんな風に、消費者の手に渡っているのですか?
JAS有機認定前は 自分なりの有機農法(無農薬・無化学)でチマチマやって
ました。除草は 米糠と歩行用動力除草機です。昨年は紙マルチをしましたが
JAS有機認定時に紙マルチ使用していなかったので 紙マルチ使用は有機
レベルの低下になるということで 認定されませんでした。
最初から紙マルチ使用での有機認定であれば問題はなかったのですが
JAS有機は毎年レベルアップが求められています。紙マルチの永久使用も
問題です。木酢液なども使用可能な農薬には指定されていません。
有機米の出荷は全量JA出荷です。ただしJAが精米施設の小分け認定をうけて
いないので 精米出荷や小分けをしての玄米出荷は すべて我家に戻してから
製品にして出荷しています。
30kg紙袋すべてに圃場番号とロット番号があり 小分けした白米にも紙袋毎の
ナンバーがつけられ 消費者に渡ったお米はどこの圃場で生産したものかは
すべてわかるシステムになっています。
それから 昨年 れんげそうを播いてみました。どうなるか楽しみです。
齋藤 政憲
psy-farm(アットマ)kurikoma.or.jp
*やまちゃんから、齋藤さんへ
あと少し、立ち入ったことお聞きしていいですか。
全量JA経由で、販売されているのは、地域の事情によるのですか?
それとも、齋藤さんのポリシー?
それで、齋藤さんのお客さんて、具体的には、どういう方ですか?
差し支えなければ、教えてください。
4月2日 新しい仲間・Mrサラリーマンから「はじめまして、ちょっと聞きたいのですが」
初めまして、私は群馬県に住むサラリーマンですが、安全な米を探すうちに、ついに自分で作ることを選択し、昨年から、小作で始めました。
いろいろ調べているうちに、アゾラにつきあったてきたのですが、"アゾラ"ってどこで手に入れたらいいか知ってますか?
ご存じでしたら教えてください。できれば今年、除草(抑制)と肥料をかねて使ってみたいと思ってます。
ちなみに、姫路と違い、こちらは気温が低いので、5月下旬から6月上旬が田植えです(瀬戸内は暖かいですよね、私は広島県因島市出身です)。
HPも作りつつあります。まだまだ改良工事中ですが、よかったら見てください。
**やまちゃんから
アゾラを販売しているところは、あるのかなあ?
実践農家に、直接譲ってもらうのが早道かな?
となると、アイガモ水稲同時作の方が、多いのかな?
小長谷さん、心当たりありますか?
ところで、HPは、残念ながらNOT FOUNDでした。
4月2日 大阪の小圷さんから「夢前町・衣笠さんち訪問記」
>そうそう、「お米の勉強会」の会報に、小圷さんが、
>衣笠さんとこの訪問記を書いていましたね。
>とてもおもしろかったので、メールで送ってください。
あの文章は、実は1月末に書いてます。
「お米の勉強会」の会報では、時期がずれての掲載です。
山ちゃんの情報では、衣笠さんのところも菜の花や芝桜を植えて、花一杯にするよう
ですので、最新情報として、その辺のことを衣笠さんから追加報告していただいた
ら、と思います。
また、赤木さんや衣笠さんから、花見時の情報もお願いします。そりゃあ、まぁ、
すっかり春景色ってなことになるんでしょうネ! ワクワクとして気持ちもはずんで
きます。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
・・・・
■■地域社会に根ざした農業生産の事例報告■■ 2002.01.28記
先日(1/20)、「除草剤を使わない稲つくり」というMLに参加させて頂いている関係
で、地域社会に根を下ろしながら無農薬・減農薬を実践している方の農園を訪ねて、
つぶさに話を聞く機会がありましたので、今後の農業生産のあり方の参考事例として
報告したいと思います。
兵庫県飾磨郡夢前町宮置の衣笠愛之さんの場合
■農薬と化学肥料を使わない農業に着手した動機
実家は、養鶏が中心で水稲は40アールにすぎなかったが、高齢で水田管理できなく
なった地域の4農家からその全面的な管理を依頼され、稲作の規模拡大をしようとし
た初年度に、農薬散布中毒で倒れ高熱で3日寝込んだ。
その時、農薬と化学肥料を使わない農業をしようと決めた、という。
■有用微生物の元気な田圃ができれば、仕事は8割終了
雑草が生えにくく、微生物の豊富な土つくりは、もっぱら冬場の仕事。鶏糞や米ぬ
か、はては道路敷設のために伐採された竹を粉砕したものなども加えて発酵させた有
機肥料で土つくりする。元気な稲が育てば農薬を使わなくてもすむ、という。
■雑草対策は、水田の深水管理で対応
水田は均平であることが、基本の基本。そして代かきが一番難しいという。それだけ
に、代かきだけは絶対他人には任せない、という。平成13年現在での経営面積は
33ヘクタールあるが、その季節には朝5時から夜11時まで食事をする時間も惜し
んで代かきに精を出すという。その季節には体重が7sも減少するというから、すさ
まじい。
それさえ出来ていれば、水田の水を深くして雑草の発芽を抑えられる。厄介なオニビ
エは学生を雇って夏に種を落とす前に手で刈り取る。そうすれば、翌年は殆ど手間要
らず、という。
■休耕田を借り受け、自然農法を実践することが環境保全につながる
高齢化が進み、集落の田畑が放置されて荒れていくのを見かねて、依頼に応じて管理
対応。面的な規模拡大は、無農薬・減農薬・有機農業を実践していくための条件でも
あり、ひいては、その地域に生息する生物、人間の環境保全にもつながる、と考えて
いる。
転作としての蕎麦栽培を契機に、『夢そば』ブランドで蕎麦粉の販売する傍ら、町営
施設においては蕎麦打ち体験コーナーを設けて町の宣伝・活性化を図る。そば粉を挽
いた残渣は、当然、有機肥料の原料として使い土へと還元していく、という。
「蕎麦打ちの指導をさせてもらうことで、随分人間関係が広がりました。リピーター
は、何故か経営層が多く親交が深まります。中には銀行の頭取などもいますが、それ
で融資の話がうまくいく訳ではないのが残念です。ハハハハッ・・・」と屈託がな
い。
■休耕田・農業リタイヤ高齢者・有閑地域住民をつないでみると・・・
姫路近郊ということもあって、農作地でも「隣は何をする人ぞ」となりつつある、と
いう。高齢化により休耕地が荒れ放題。兼業農家で勤めていたが退職してからは、自
分で食べるだけ生産する限りではたかがしれてる人もいる。一方、純粋の消費者もい
る。
それらをつなぐものとして『市』を設けた、という。ガルウィングのトレーラーを街
道筋に設置し、雨露をしのぐ下屋を追加しただけの施設だが、後背地には農地があ
り、作業場としても使えるビニールハウスがある。そこで生産した農作物を並べて売
ろうという訳である。
高齢者にとってきつい耕作は、衣笠さんがサポートすることで作業は軽減され、それ
なりの収穫が見込める。消費者にとっては、顔の知れた人が作る安全で新鮮な野菜が
手に入るとあってすこぶる盛況である、という。
将来は、野菜のもぎ取り量り売りへと発展させていきたい、と夢は膨らむ。
■地域住民を巻き込んだ活動が相互理解を生む
前出の『市場』を作るときは、地元の大工さん・左官やさん・電気屋さん等は言うに
及ばず、トレーラーの横っ腹のペインティングも地元の高校生に労力提供してもらい
完成を見た、とのこと。学園祭・文化祭のノリである。
交流の場を実現するという「共通の課題」を認め合い、「役割分担」も明確なだけに
活力がある。営業は一日おきの週3日だが、交代で店番をする退社有閑層の高齢者も
手応えをえて生き生きとしている、という。
また、地元の小学校では「除草剤を使わない米つくり」を授業に取り入れてもらい、
指導に出向くという。有機肥料を手に取らせ、匂いをかがせると「変な匂いがす
る!」さらに化学肥料・農薬等も匂いをかげば、「うっ」とのけぞる、という。一つ
ひとつ実感させ、実体験のなかでの農業生産実習が、絵空事ではない「生産と環境」
に関する学習の場になっている。
収穫したもので食事会をする頃には、未来へと繋がる小さな理解者へと成長していく
のが嬉しい、という。そんな若者から農業生産後継者を育て、つないで行きたい、と
夢が膨らむ。そんな一環で、農業系の大学実習生も受け入れている、という。
代かき、深水管理が「除草剤を使わない稲つくり」の成否を決するというが、暫く休
耕田であったものの管理委託を受けた場合、田起こし・代かきが思うに任せず、営農
地が30ヘクタールともなれば見廻りも行き届かない所が出たそうな。
自分が知らないうちに、はびこってしまった雑草のオニビエを農業をリタイヤした婆
さん連中が黙々と除草していてくれた、というエピソードを聞くにつけ、地元の人た
ちに受け入れられ支えられていて本物だと思う。
■耳よりな情報には貪欲で、アイデア豊富
蕎麦を製粉をした時の残渣もストックして有機肥料へと回す。ここまではあり得る
話。
周辺地区の土木工事で竹や樹木等の有機物質の廃棄物が発生すれば、チップ化しても
らい、運賃支払いだけで引き取る。それらを加圧粉砕する機器をもっているので有機
肥料化しよう、というわけである。物質循環のなかで農作物を生産することを目指す
。
ことほど左様に、農業生産過程で発生した有機物質は当然のこと、地域社会で発生す
る有機物質をも循環利用することを心がけている。情報に敏感で、工夫思考で次から
次へと可能性を追求する姿勢が新たな可能性を拓いていく。
■工夫思考の連続
衣笠愛之さんは、百姓はコンクリートの型枠工事も出来てこそ一人前、と宣言するほ
ど何でもこなす。農業においては、多額の設備投資が経営難をもたらす。だからこ
そ、納屋、精米所、倉庫、プール育苗場など自前で材料を調達して来ては生産環境の
整備をしている、という。
プール育苗場の建設は、資金が乏しいのでコンクリート打設部は周辺の基礎と通路部
分に限定し、プールの底版部はロードローラーを借りてきて土を転圧しシートを敷い
て完成させている。成る程、と唸る。庭先には、パネル式冷蔵庫の部材が転がってお
り、「撤去した出物の冷蔵庫があったので譲ってもらった。時間を作って自分で組み
立て利用するつもり。」と、いとも簡単に言ってのける。
農業資材の代理店もしているが、それというのも、「自分たちが使うものを安価に購
入できるから・・・」と徹底している。
■地産地消が原点
「安全と食味」の実現のために、無農薬・減農薬による自然農法をめざすが、継続購
入してもらえる強い味方はなんと言っても『地元』だという。お客が域外に引越して
当座は注文して頂いても、間遠になって跡切れ勝ち、というのが実態らしい。
だからこそ、課題を共有し共に歩む事で絆を深めた『地産地消』が原点だと云う。
■現実直視の実践思考、突破力
長々とレポートしてきましたが、それというのも、出来るだけ詳述することで具体的
にイメージできるようにするためで、ややもすると農業生産従事者以外の我々がかく
あるであろうと論を進める場合は、観念的になる事を避けるためでもあります。
『農』をめぐる多機能的な効用性を説くにあたっても、どうも地に足が付かないきら
いがある。『食の自給』といった論点も、破綻に備えた戦略という一義性を超えて、
元々『農』が持つ教育効果をも射程に入れ、地域社会のシステムの中に組み込む、そ
の成果度をめぐっての『評価競争』へと高める事こそが必要とされているのではない
でしょうか?
というのも、『農』の生産場面では「現実直視の実践思考」を最大限発揮する事を必
要としており、そうすることで、真っ当な突破力が醸成される、というものだから。
そのような実現場面を一握りの生産者にだけにまかせておくのは、何とももったいな
い話ではないのか? という逆転の発想も可能なのではないでしょうか?
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小圷(こあくつ)敏文
moku_23(アットマ)hotmail.com
4月1日 岡山の林さんから「朝日の作り方、参考にしています」
今年の季節の進み方は早い、異様だと言って良い。地球温暖
化も、ついに誰の目にも見える形で現れてきた。南極大陸では
巨大な氷山がばらばらに砕けて海洋に漂い始めたと言うではな
いか。地球の平均気温が1℃変わるというだけでも、これはもう大
変なことなのだ。小氷期では現在より平均気温が1.5℃低かっ
ただけというではないか。専門家が何度も警鐘を鳴らしつづけた
のに、誰も耳を貸そうとしなかった。
そろそろ、次の平衡点に向けて地球が熱暴走を始めたのだろう。
もうこれから手を尽くしても遅すぎる。止められない、止まらない。
これも全て、人間が天に唾した結果だ。自業自得だ、ざまあ見ろ。
ところで、赤木さんの朝日の作り方参考にしています。
私も、井原さんの「痛快 コシヒカリつくり」を参考に
しました。迷った時、何時もこの本を開いて元気付けら
れたものです。私も穂が色づき始めたら中に入らないよ
うにしています。でも人が入らなくても風で穂が擦れあ
ってかなり落ちてるみたい。赤木さん続きを聞かせてく
ださい。
林 正弘
岡山県御津町
4月1日なのに、葉ダイコンやコマツナ、シロ菜などが、
溝底ミニトンネル方式で一人前の大きさのが収穫できた、
と喜んでいたけど、
明日の気温は5月初旬並の暖かさだって?
やばいくらい、異常な暖かさが続いているなあ。
菜の花、楽しそうだなあ。
聞くところによれば、夢前町の衣笠さんは、
お米の食味のためには、植物性の有機物がいちばんと、
菜の花を5ヘクタールもやっているそうだ。
また、畦草刈りから解放されたいと、農区(自治会)に交渉して、
芝桜の苗を畦に植えてもらえるようになったという。
夢前町を、花でいっぱいにしようなんて、夢を持っているんだろうな。
そうそう、「お米の勉強会」の会報に、小圷さんが、衣笠とこの訪問記を書いていましたね。
とてもおもしろかったので、メールで送ってください。
ぼくは、ささやかだけど、レンゲをまいているのだと、
田んぼを見に行ってみると、
畦際数メートルが、もこもこと生えているけど、
真ん中どころは、ぱらぱらしか生えていない。
刈取前に、畦から動力散粉機で、レンゲの種をまき散らし、
こりゃらくちんでいいやと喜んでいたのだけど、
このままじゃ、稲の出来が、でこぼこになってしまいそう。
レンゲを散らすのに、大汗かきそうだ。
話変わるけど、
出来るだけ不耕起の方が良さそうだと、
4月下旬まで、田んぼを耕起しなかったのだけど、
オモダカのひどいところだけ、秋に耕起したのです。
不耕起の所は、スズメノテッポウや「牛の毛」のような、
先のとんがったイネ科の(?)雑草しか生えていないけど、
耕起したところは、にぎやかにいろんな草が生えています。
畑で、ハコベなどが増えてくると、
土が肥えてきたんだなあと嬉しくなる感覚があるせいか、
田んぼでも、丸い葉っぱの草が多いと、何となく嬉しくなります。
北海道の百姓が、春先の内地の、草でいっぱいの田んぼを見て、
「こりゃ、すごい財産だ」と、感嘆したとか。
冬に、日本海にカニを食いにいったとき、
水がたまっている湿田を見て、
この水を生かさぬ手はないように思うなあ、と思ってしまったけど、
わが瀬戸内地方では、この草を生かさぬ手はないなあ。
今年の秋は、オモダカ対策をかねて、秋起しをやってみよう。
もひとつ話変わるけど、
宮城の齋藤さんへ。
>すべての食品が JAS法における「トレーサビリティー」を実施する事が
>消費者の信頼を取り戻す 最短の近道だと思います。
「すべての食品が、、、」と言われると、むむっと思ってしまいます。
JAS法と縁のないところで、やっているぼくは、
「トレーサビリティー」にも、いろいろあっていいんじゃないかなあと、思うのです。
ところで、齋藤さんは、7ヘクタールの有機稲作農家でしたよね。
齋藤さんのお米は、どうやって作られて、
その後、どんな風に、消費者の手に渡っているのですか?